タメスティ、プロイシル/バルトーク:44の二重奏曲集
2026年05月28日 (木) 18:00 - HMV&BOOKS online ニュース - クラシック

なんと豊かでやわらかく、そして力強いバルトーク!
世界的ヴィオラ奏者タメスティと、シュタルケルの孫プロイセルによる驚異のデュオ!
バルトークの『44の二重奏曲』は、もともとはヴァイオリン初級者向けの教則本からスタートした曲集ですが、中欧からアルジェリアに至る民謡に基づくこれらの楽曲は、教則本という本来の目的をはるかに超えた高い芸術性を湛え、私たちを魅了してやみません。プロイシルとタメスティは、ヴァイオリンとヴィオラの二重奏にこの曲集を編みなおし録音しました(といってもほぼ手を加えてはおらず、ごく一部でのみパートの交換を行っている程度ということ。もともとこの曲集はフルートなどでも持ち替え可)。また、20世紀初頭に実際にバルトークが行ったフィールドワークの際の録音を11収録。それぞれそのトラックの後に、同じ民謡に基づいて書かれた楽曲が続く構成で、オリジナルの民謡の雰囲気をバルトークが忠実に再現し、かつ、そこに独創的な和声づけや奏法を取り入れることによって、民謡の世界をより高度な次元まで高めていることにあらためて気づかされる興味深い内容となっております。この曲集の真の価値をあらためて明らかにしてくれます。
アルバム制作にあたり、ふたりはバルトーク自身による民俗音楽の録音を丹念に聴き込み、本ディスクにはその中でも比較的音質の良い12例を、オリジナルとしてその楽曲の前のトラックに収録(古い時代に行われた録音のため、音質には限界がありますことをあらかじめご了承ください)。また、ハンガリー特有の民俗舞踊の伝承の場にも足を運び、そこにおけるヴァイオリン奏法〜アタック、弓先での奏法、微分音、ヴィブラートなど〜も学びました。タメスティはこの姿勢を、バロック音楽の研究で行ってきた方法に重ね合わせ、いわゆるHIPに対する「文化的に informed な奏法」と呼んでいます。このような深化によって、冒頭の素朴な『からかいの歌』さえも崇高な美へと昇華され、最後の『トランシルヴァニア舞曲』においては、バルトークに霊感を与えたであろうロマのヴァイオリニストの自由な精神が見事に再現されています。そしてなにより2人の奏でるふくよかかつ肥沃な音色が、バルトークが魅了された民謡の世界独特のうねりや空気、人々の気持ちまでをも包み込むようです。おどろくべきふくよかなバルトークの世界が広がります。(輸入元情報)
【収録情報】
● バルトーク:44の二重奏曲集 Sz.98+バルトークによるフィールド録音
01. 第44番『エルデーイの踊り(アルデレアーナ)』(トランシルヴァニア舞曲) アレグロ・モデラート 1:58
02. 第19番『おとぎ話』 モルト・トランクィッロ 1:12
03. フィールド録音 第278番(1911年) 0:46
04. 第16番『ブルレスク』 アレグレット 1:00
05. フィールド録音 第289番(1907年) 1:14
06. 第28番『悲しみ』 レント、ポコ・レバート 2:23
07. 第43番『ピッツィカート』 アレグレット 1:11
08. 第36a番『バグパイプ』(第1版) アレグロ・モルト 1:05
09. 第36b番『バグパイプ』(第2版) アレグロ・モルト 1:06
10. 第21番『新年のあいさつ I』 アダージョ 2:15
11. フィールド録音 第301番(1913年) 0:56
12. 第42番『アラビアの踊り』 アレグロ 1:16
13. フィールド録音 第300番(1909年) 0:19
14. 第41番『スケルツォ』 ヴィヴァーチェ 0:56
15. 第26番『ねえ、親愛なる奥さま・・・』(からかいの歌) スケルツァンド 0:34
16. 第17番『ハンガリーの行進曲 I』 テンポ・ディ・マルチャ。アレグラメンテ 0:44
17. 第18番『ハンガリーの行進曲 II』 テンポ・ディ・マルチャ 0:45
18. フィールド録音 第297番(1914年) 0:30
19. 第38番『フォルガトシュ(ルーマニアの旋舞)』 アレグロ 0:42
20. 第37番『プレリュードとカノン』 レント 2:45
21. 第10番『ルーシの歌』 アンダンテ 1:11
22. 第35番『ルーシのコロメイカ』 アレグロ 1:04
23. フィールド録音 第298番(1912年) 1:08
24. 第39番『セルビアの踊り(ザプレット)』 アレグロ・モルト 0:51
25. 第40番『ワラキアの踊り』 コーモド 0:52
26. 第2番『カラマイコー(5月柱の踊り)』 アンダンテ 0:44
27. 第15番『兵士たちの歌』 マエストーソ 1:04
28. 第29番『新年のあいさつ II』 テンポ・ジュスト 0:44
29. フィールド録音 第269番(1913年) 0:32
30. 第7番『ワラキアの歌』 アレグロ・モデラート 0:51
31. 第25番『ハンガリーの歌 II』 アレグレット・レッジェーロ 0:52
32. 第33番『収穫の歌』 レント 1:31
33. フィールド録音 第266番(1915年) 0:24
34. 第4番『真夏の夜の歌』 リゾルート 0:52
35. 第34番『数え歌』 アレグラメンテ 1:00
36. 第23番『花婿の別れ』 レント・ルバート 1:25
37. 第5番『スロヴァキアの歌 I』 モルト・モデラート 1:00
38. 第11番『ゆりかごの歌』 レント 1:14
39. 第22番『蚊の踊り』 アレグロ・モルト 0:40
40. 第30番『新年のあいさつ III』 アレグロ 0:51
41. 第13番『婚礼の歌』 アダージョ 1:27
42. 第14番『クッションの踊り』 アレグレット 0:52
43. フィールド録音 第292番(1916年) 0:40
44. 第31番『新年のあいさつ IV』 アレグロ・ノン・トロッポ 0:44
45. フィールド録音 第293番(1913年) 0:39
46. 第32番『マーラマロシュの踊り』 アレグロ・ジョコーソ 0:47
47. 第24番『陽気な歌』 アレグロ・スケルツァンド 0:48
48. 第27番『びっこひきの踊り』 アレグロ・ノン・トロッポ 0:32
49. フィールド録音 第274番(1915年) 0:44
50. 第12番『干し草刈りの歌』 レント・レリジョーソ 0:52
51. 第1番『からかいの歌』 アンダンテ 1:00
52. 第8番『スロヴァキアの歌 II』 アンダンテ 1:04
53. 第6番『ハンガリーの歌 I』 モデラート・モッソ 0:59
54. 第9番『遊び』 アレグロ・ノン・トロッポ 0:45
55. 第3番『メヌエット』 モデラート 0:59
56. 第20番『リズム歌』 アレグレット 1:36
アレクサンドラ・プロイシル(ヴァイオリン/1744年製 Sanctus Serafin ヴェネツィア)
アントワン・タメスティ(ヴィオラ/1672年製ストラディヴァリウス)
録音時期:2025年10月
録音方式:ステレオ(デジタル)
日本語解説付き国内限定仕様
【アントワン・タメスティ(ヴィオラ)】
21世紀におけるヴィオラ奏者のあり方を再定義する、クラシック音楽界でも比類なき存在。その独自の芸術性は、比類のない繊細さと楽器との深い結びつきに特徴づけられ、現代屈指の音楽家のひとりとしての地位を確立している。
2025/26年シーズンには、世界の名門オーケストラと共演予定があるほか、ヘルシンキ・フィルハーモニー管弦楽団とのジョン・ウィリアムズ『ヴィオラ協奏曲』フィンランド初演も重要なハイライトとなる。
これまでに数多くの重要な現代作品の初演を手がけており、ヴィトマン『ヴィオラ協奏曲』、タベア・ツィンマーマンとの共演によるブルーノ・マントヴァーニの『2つのヴィオラのための協奏曲』(2018年には大野和士指揮、都響と同作を日本初演して大きな話題に)、ジェラール・タメスティ『さくら』などが挙げられる。
室内楽奏者としても高く評価されており、エマニュエル・アックス、マルティン・フレスト、レオニダス・カヴァコス、ヨーヨー・マ、エマニュエル・パユらと定期的に共演している。また、フランク・ペーター・ツィンマーマン、クリスティアン・ポルテラとともにトリオ・ツィンマーマンを結成し、この弦楽三重奏団は10年以上にわたり欧州各地の主要ホールで演奏を重ねている。近年、アレクサンドラ・プロイシルと、シュタルケル・デュオを結成。(輸入元情報)
【アレクサンドラ・プロイシル(ヴァイオリン)】
音楽家の家庭に生まれ、3歳でヴァイオリンを始める。クリーヴランド音楽院を卒業し、音楽演奏の学士号と舞踊の副専攻を修めた。マーラー・チェンバー・オーケストラのメンバーであり、バイエルン放送交響楽団、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団、ルイジアナ・フィルハーモニック管弦楽団、クリーヴランド・バレエ・オーケストラ、トーンキュンストラー管弦楽団などで、コンサートマスターを含むリーダー的ポジションで定期的に協働している。元クリーヴランド管弦楽団副コンサートマスターで、2017年にオーストリアのウィーンへ拠点を移した。
偉大なチェリスト、ヤーノシュ・シュタルケルを祖父に持つ。近年、ヴィオラ奏者アントワーヌ・タメスティとともにシュタルケル・デュオを結成。2025〜26年シーズンを通じてリサイタルおよび室内楽公演に出演している。教育と地域活動にも深く関わり、弦楽四重奏とさまざまな動物たちが登場する参加型企画「ハーモニー・ザ・ヘア(Harmony the Hare)」を創案。自身のヴァイオリン教室を主宰するほか、クリーヴランド管弦楽団の教育部門でも幅広く活動している。世界各地でマスタークラスを行い、主に室内楽とオーケストラのレパートリーに焦点を当てて指導している。またシュタルケル財団の副会長として、祖父の志を継ぎ、将来有望なチェロ奏者の支援にも取り組んでいる。
使用楽器は、1744年製Sanctus Serafin。(輸入元情報)
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