ビオンディ、エウローパ・ガランテ/ロカテッリ:6つの演劇的序曲
2026年05月11日 (月) 19:00 - HMV&BOOKS online ニュース - クラシック

尽きることなき好奇心に導かれ、壮大なヨーロッパ周遊の旅を続けるファビオ・ビオンディ
パガニーニの直接的な先駆者ロカテッリを録音!
ビオンディがロカテッリの貴重な作品を録音。当時屈指のヴァイオリン奏者としてその名をヨーロッパに轟かせたロカテッリの『演劇的序曲』全6曲です。コンチェルト・グロッソと、オペラ・シンフォニア(オペラの序曲)という2つの要素をあわせもつ華麗な作品群。カデンツァ部分もロカテッリによる譜面が残っており、ロカテッリの技巧の高さと華やかさを実感できる内容。鬼才ビオンディ率いるエウローパ・ガランテの面々の丁々発止のアンサンブルと、華麗な音色で充実のロカテッリの登場です!
1695年、ベルガモに生まれたピエトロ・アントニオ・ロカテッリは、18世紀前半の最も重要な作曲家・ヴァイオリン奏者のひとり。地元でヴァイオリン奏者として音楽家人生の第一歩を踏み出し、1711年、おそらくはコレッリに師事するのを夢見てローマへと移ります。病を得ていたコレッリは1713年に没してしまい、実際にはロカテッリはコレッリの門弟たち、とりわけジュゼッペ・ヴァレンティーニに師事した可能性が高いとされています。
1723年、ロカテッリはローマを離れ、ヨーロッパ周遊の旅に出ます。イタリア、ドイツを経て、1729年にアムステルダムに到着。1764年に没するまで同地に定住しました。超絶技巧を誇る作曲家・演奏家としての名声はすでにヨーロッパに轟き渡っておりましたが、宮廷には属さずに安定した生活を得るために、ヨーロッパ周遊時代に構想した作品群の出版に乗り出します。オランダの出版社から、ロカテッリ作品の傑作『ヴァイオリンの技法〜24のアド・リビトゥム・カプリッチョ付き12のヴァイオリン協奏曲 作品3』(1733年)、そして今回ビオンディが収録した『6つの演劇的序曲と6つの協奏曲 作品4』(1735年)などを刊行しています。
『6つの演劇的序曲』は、「演劇的序曲」と銘打たれてはいるものの、どのような機会のために書かれたのかはわかっていません。ロカテッリの住居のすぐ背後に位置していたアムステルダム市立劇場での催しで演奏されたかもしれませんし、特定の状況に依らない独立した器楽作品として構想したと考えることもできます。『演劇的序曲』は、コンチェルト・グロッソとオペラ・シンフォニア(オペラの序曲)という2つ様式の特徴を完全に独創的なかたちで融合させています。急-緩-急の三楽章からなっており、終楽章の終結部では短いカプリッチョとカデンツァが入ります。カデンツァはロカテッリによって全体が書き記されています(作品6の第12番ソナタの終楽章や、『ヴァイオリンの技法』作品3の有名な協奏曲群の終楽章も同様)。ロカテッリはこのカプリッチョやカデンツァにおいて、前例のない高みにまでヴァイオリンのテクニックと書法を押し上げており、パガニーニ[1782-1840]の芸術の基盤が見出されるようです。パガニーニの最も直接的な先駆者ともいえるロカテッリの真価を問う貴重な演奏の登場です。(輸入元情報)
【収録情報】
ロカテッリ:
● 6つの演劇的序曲 Op.4(1735年、アムステルダム刊)
独奏群:第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ
合奏(リピエーノ):第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、ヴィオラ、通奏低音
1. 序曲 I ニ長調 op.4-1
2. 序曲 II ヘ長調 op.4-2
3. 序曲 III 変ロ長調 op.4-3
4. 序曲 IV ト長調 op.4-4
5. 序曲 V ニ長調 op.4-5
6. 序曲 VI ハ長調 op.4-6
● ヴァイオリン協奏曲イ長調 DunL 1.5
ファビオ・ビオンディ(ヴァイオリン、指揮)
エウローパ・ガランテ(アンサンブル)
録音時期:2023年5月28-30日
録音場所:イタリア、モンドヴィ、フォンダツィオーネ・アカデミア・モンティス・レガリス、サーラ・ギスリエーリ
録音方式:ステレオ(デジタル)
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