【映像】ザンギエフ&ウィーン・フィル/プロコフィエフ:『賭博者』
2025年06月24日 (火) 17:15 - HMV&BOOKS online - クラシック
1994年生まれの俊英ティムール・ザンギエフ、ウィーン・フィル・デビュー
グリゴリアン、ウルマーナも参加の未来派的な舞台のプロコフィエフ『賭博者』
日本語字幕付き。2024年のザルツブルク音楽祭の目玉として話題となったピーター・セラーズ演出の『賭博者』が登場。4幕のオペラ『賭博者』はプロコフィエフ20代半ばの野心作。当時アヴァンギャルドの旗頭としてはじけていた彼の作品中でも特に尖った作風によります。奇矯なメロディと不協和音に満ちた暴力的な音響はまさにプロコフィエフの真骨頂で、ヘヴィメタのような生命力にあふれています。
ルーレット賭博にのめり込み破綻してゆく人々を描いたドストエフスキーの小説をプロコフィエフ自身が台本化していますが、高名なアメリカの演出家ピーター・セラーズは舞台を現代に移し、電報をeメールに変えるなど興味津々。ジョージ・ツィピンの舞台美術も斬新で、ことにカジノのシーンは美しく、ルーレット台が円盤のように宙へ浮いているのが印象的。
主人公を演じるテノールのショーン・パニッカーはまさに出ずっぱり、よく通るテノールで好演。ヒロインは人気のグリゴリアン、現代風のジーンズ姿で女優ばりの演技力を発揮。やはり賭博に狂うお婆さま役は何とヴィオレータ・ウルマーナ。大物歌手の無駄遣いのような短い登場ながら、強烈な存在感と演技力で観る者を煙に巻きます。
指揮は1994年生まれのティムール・ザンギエフ。ゲルギエフと同じオセチア人で、モスクワ音楽院にてロジェストヴェンスキーに師事した俊英。今回のザルツブルク音楽祭がウィーン・フィル・デビューで「作品の様々な要素を巧みにとらえ、冷静ながらよどみない流れ、筋肉質で整然とし的確な指揮」と絶賛されました。オーケストラの巧さも舌を巻きます。(輸入元情報)
【収録情報】
● プロコフィエフ:歌劇『賭博者』 Op.24 全曲
ショーン・パニッカー(テノール/アレクセイ)
アスミク・グリゴリアン(ソプラノ/ポリーナ)
ヴィオレータ・ウルマーナ(メゾ・ソプラノ/お婆さま)
ペイシン・チェン(バス/将軍)
フアン・フランシスコ・ガテル(テノール/公爵)
マイケル・アリヴォニー(バリトン/アストリー)
ニコレ・チルカ(メゾ・ソプラノ/ブランシュ)、他
ウィーン国立歌劇場合唱団
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
ティムール・ザンギエフ(指揮)
演出:ピーター・セラーズ
舞台美術:ジョージ・ツィピン
衣装:カミーユ・アサフ
照明:ジェームズ・J・インガルズ
収録時期:2024年8月
収録場所:ザルツブルク、フェルゼンライトシューレ(ライヴ)
映像監督:ピーター・セラーズ
収録時間:132分
画面:カラー、16:9
歌唱:ロシア語
字幕:英、独、仏、韓、日本語