山田和樹&モンテカルロ・フィル/『はじめての交響曲〜サン=サーンス、ビゼー、グノー』(2CD)
2025年07月01日 (火) 19:00 - HMV&BOOKS online - クラシック
山田和樹&モンテカルロ・フィルによる、
サン=サーンスのレア曲ほかフランスの交響曲集
2025年6月12日、ベルリン・フィルへのデビューを見事に成功させた山田和樹。今一番波に乗っている指揮者のひとりといえる彼が手兵モンテカルロ・フィルと共に、ビゼー、グノー、サン=サーンスが書き上げた初めての交響曲をテーマにしたアルバムを発表します。
カミーユ・サン=サーンス[1835-1921]のイ長調は、パリ音楽院在学中の1850年に作曲家が初めて完成させた交響曲。あくまで習作という意味合いが強く、まだ過去の巨匠の影響下にあり未熟さが残る筆致とは言え、15歳の作品としては驚くべき完成度を備えていることも確か。冒頭の動機が第3番『オルガン付き』の後半で長調に変容した循環主題を思わせるのも興味深いところです。
シャルル・グノー[1818-1893]の第1番は彼が37歳の頃「若い芸術家協会」のために作曲したもので、歌劇『血まみれの修道女』が初演の成功にもかかわらずオペラ座のレパートリーから外されてしまった失望から作曲家を慰めたと言われます。ハイドン、ベートーヴェン、シューベルトらの影響を受けながらも、新鮮なインスピレーションと活気、グノーならではのオリジナリティによるドイツ音楽からの脱却といった観点で当時高い評価を得ました。
ジョルジュ・ビゼー[1838-1875]のハ長調は山田和樹にとって再録音。今回の収録作品の中では耳にする機会の比較的多い曲ですが、17歳の頃作曲されたものの作曲家自身の意思で出版されず、レイナルド・アーンがパリ音楽院へ寄贈した資料から1932年になって発見されています。古典的な構成、ベートーヴェン的な力強さとロッシーニを思わせるクレッシェンドが特徴で、実はビゼーがグノーの第1番をピアノ連弾用に編曲した直後に作曲されており、その影響も強く受けています。
山田和樹はこれらの作品に深く寄り添い、作曲当時のフランスでは「ドイツ音楽のもの」とされ人気の低かった交響曲というジャンルに果敢に取り組み、見事に開花させたフランス独自の感性と、それぞれに潜む個性の萌芽を見事に引き出し、その魅力を十二分に伝えています。(輸入元情報)
【収録情報】
Disc1
1. ビゼー:交響曲ハ長調
2. グノー:交響曲第1番ニ長調
Disc2
3. サン=サーンス:交響曲イ長調
モンテカルロ・フィルハーモニー管弦楽団
山田和樹(指揮)
録音時期:2023年12月(1,2)、2024年6月(3)
録音場所:モナコ、オーディトリアム・レーニエ3世、ヤコフ・クライツベルク・ホール
録音方式:ステレオ(デジタル)
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