【映像】ブロムシュテット&バンベルク響/ブルックナー:交響曲第9番
2025年05月12日 (月) 18:00 - HMV&BOOKS online - クラシック
ブロムシュテット、97歳の誕生日を
ブルックナーの聖地ザンクト・フローリアンで祝う
未完の交響曲第9番をバンベルク交響楽団と演奏
世界最高齢の現役指揮者ヘルベルト・ブロムシュテット。97歳の誕生日を迎えた2024年7月11日に、生誕200年の作曲家ブルックナー所縁の地、聖フローリアン修道院(ザンクト・フローリアン)にてブルックナーの交響曲第9番の演奏会が行われました。このコンサートは7月11日にリンツ、聖フローリアン修道院で幕を開けたのち、12日にパッサウ、13日にはバンベルクと3日間連続で行われ、ブルックナーとブロムシュテットのアニヴァーサリーを盛大に祝うものでした。
聖フローリアン修道院はブルックナーが生涯を通して深い関りを持った場所です。寄宿生として宗教と音楽について学び、少年聖歌隊として音楽家のキャリアをスタートさせ、後年は教師として戻りオルガニストとして活躍、ブルックナーは何度となくこの地に呼び戻され、最終的にはこのオルガンの地下に永眠の地を見つけました。ブロムシュテットもインタビューの中で「ここで演奏することは、色々な意味で家に帰ってきたような感覚です」と語っているように特別な場所です。
ブロムシュテットは一時体調を崩していましたが見事に復活。この映像では椅子に座っての指揮でしたが、高い集中力、慈愛に満ちた音楽、そして何よりバンベルク交響楽団との長年の信頼関係から生まれた深い絆を感じさせる演奏でした。ブロムシュテットはこの記念コンサートで未完の交響曲を選んだ理由をインタビューの中でこのように述べています。
「この作品は第3楽章で終わります。作品を完成することなくブルックナーは亡くなってしまいますが、彼は第3楽章が最後のメッセージになると無意識に知っていたのだと思います。これは別れの挨拶のように演奏者にとっても感動的で、最後の音が響いたときは、この空間には永遠が留まっているのです。我々も聴衆もこの瞬間がずっと続くように願うのです。」
まさにこの演奏会では、演奏者と聴衆がこの忘れがたい瞬間を共同体験するかのような感動的なコンサートとなっています。
この映像には、ブロムシュテットの誕生日をバンベルク交響楽団の団員が祝う場面も収録されています。そこではスウェーデンの伝統的な讃美歌『I Denna Ljuva Sommartid(この甘美な夏に)』が演奏されます。この曲は夏休み休暇に入る前に子供たちが必ず歌う歌で、ブロムシュテットもこの曲を聴くと、子供時代に体験した夏休み前の高揚感を思い出すことができると、最高の笑顔を見せた瞬間が収められています。(輸入元情報)

【収録情報】
● ブルックナー:交響曲第9番ニ短調 WAB109
バンベルク交響楽団
ヘルベルト・ブロムシュテット(指揮)
収録時期:2024年7月11日
収録場所:リンツ、聖フローリアン修道院(ライヴ)
(特典映像 字幕:独、英、韓、日本語)
● ヘルベルト・ブロムシュテットのインタビュー
● ブロムシュテットの誕生日のためのセレナード
収録時間:本編66分26秒、特典18分50秒
画面:カラ、16:9