アグニュー&レザール・フロリサン/バッハ:音楽でたどる生涯 第2集〜ヴァイマール時代のカンタータ集
2025年03月17日 (月) 19:00 - HMV&BOOKS online - クラシック
レザール・フロリサンによるカンタータ・シリーズ
第2弾は名曲『BWV.12』を含むプログラム。アグニューの手腕ひかるやわらかな美の演奏
「生身のバッハ」に会うことはできないとしても、バッハの音楽人生を探ることで、バッハに少しでも近づくことができる。そんな考えのもと、作曲年代順にカンタータを収録しているアグニュー率いるレザール・フロリサン。注目のシリーズ第2弾は、ヴァイマール時代の初期カンタータです。
ヴァイマールに到着するころにはすでに妻バルバラとの最初の子供が生まれることがわかっており、一家の長としての責任も感じていたことでしょう。バッハはオルガン奏者および宮廷音楽家として着任します。最初の任務は、オルガン奏者として多数のオルガン曲が、そして宮廷音楽家としては無伴奏ヴァイオリン作品の一部やチェンバロ作品が生まれました。1714年に楽師長に就任してからは定期的なカンタータ創作が始まります。冒頭収録のカンタータBWV.12は就任後2作目にあたり、半音階的な低音によるシャコンヌの形をとる冒頭コラール合唱は、後年リストも編曲でとりあげている有名曲です。カンタータ第61番は、キリストを待ち望む待降節のためのもので、付点のリズムによる本格的なフランス風序曲となっています。テレマンの同じテキストによるカンタータ(TWV.1:1178)の冒頭楽章も、バッハの第61番同様フランス風序曲ですが、やや仰々しさは少ないといえるでしょう。テレマンの作品と比較することで、バッハがほかの作曲家から影響を受け、また当時の音楽家という共同体の中で作曲していたこともあらためて実感できます。
全体をとおして、レザール・フロリサンの管弦楽のメンバーのやわらかな美演が印象的です。歌唱陣も劇的というよりも語るような歌唱で、テキストが際立っています。(輸入元情報)
【収録情報】
1. J.S.バッハ:カンタータ第12番『泣き、嘆き、憂い、怯え』 BWV.12
2. テレマン:カンタータ『いざ来ませ、異邦人の救い主よ』 TWV.1:1178
3. ヨハン・ミヒャエル・バッハ[1648-1694]:コラール『いざ来ませ、異邦人の救い主よ』
4. J.S.バッハ:カンタータ第61番『いざ来ませ、異邦人の救い主よ』 BWV.61
5. J.S.バッハ:カンタータ第182番『天の王よ、汝を迎えまつらん』 BWV.182
レザール・フロリサン
バンジャマン・アラール(オルガン:3)
ポール・アグニュー(指揮)
録音時期:2023年5月
録音場所:フィルハーモニー・ド・パリ、ピエール・ブーレーズ・ホール
録音方式:ステレオ(デジタル)
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