ファンタズム、ダニエル・ハイド/バッハ:『フーガの技法』

2025年02月12日 (水) 12:00 - HMV&BOOKS online - クラシック


霊妙なガンバ合奏の響きが映える、バッハ未完の金字塔的傑作

大バッハが晩年の作曲技巧の粋を尽くして書き進めながら、死の前年に終曲を書きかけたところで未完のまま残されることとなった充実作『フーガの技法』。現存する手稿譜には実演時にどの楽器を用いるかの指定がありませんが、作曲家自身が得意とした鍵盤楽器での演奏が前提になっていたに違いないとする研究者も少なくありません。
 バロック期にはオルガン独奏のために書かれた曲をヴィオラ・ダ・ガンバの合奏に編み替えて演奏することも少なくなかったところ、世界的に知られた古楽大国イギリスの最前線で活躍するガンバ・コンソートのファンタズムによる同曲の全曲録音が登場。いくつかの曲では俊才ダニエル・ハイドがオルガン独奏で臨み、当時におけるガンバ合奏との互換性にも気づかせてくれる構成になっています。この楽器ならではの、長い音の静かな膨らみやパート間で生まれる響きの味わいを、「LINN」レーベルの名技師フィリップ・ホッブズがごく自然な佇まいと共に余すところなく収め、作品自体の深みを自ずから引き出してゆく丁寧な解釈の妙がひときわ映える仕上がり。終曲は補筆なし未完の状態で演奏されており、独特の浮遊感の中ふいにバッハのペンが途絶えたところで音が止み、筆舌に尽くしがたい余韻を残して終わります。
 ファンタズムという団体の充実した活動歴あればこその深遠な解釈にぜひ触れて頂きたい1枚です。(輸入元情報)

【収録情報】
● J.S.バッハ:フーガの技法 BWV.1080(全曲)


01. コントラプンクトゥス1
02. コントラプンクトゥス2
03. コントラプンクトゥス3
04. コントラプンクトゥス4
05. 反行形による拡大カノン
06. コントラプンクトゥス5
07. フランス様式によるコントラプンクトゥス6
08. 拡大と縮小によるコントラプンクトゥス7
09. 八度のカノン
10. 3声のコントラプンクトゥス8
11. 十二度のコントラプンクトゥス9
12. 十度のコントラプンクトゥス10
13. コントラプンクトゥス11
14. 三度の転回対位法による十度のカノン
15. コントラプンクトゥス12(正立主題)
16. コントラプンクトゥス12(倒立主題)
17. 五度の転回対位法による十二度のカノン
18. 4声のコントラプンクトゥス13(正立主題)
19. 4声のコントラプンクトゥス13(倒立主題)
20. 三つの主題に基づく1フーガ(未完)

 オルガン独奏(05,09,14,17)

 ファンタズム(古楽器使用)
  ローレンス・ドレフュス(トレブル・ヴァイオル、指揮)
  エミリア・ベンジャミン(トレブル・ヴァイオル)
  ジョナサン・マンソン(テナー・ヴァイオル)
  マルック・ルオラヤン=ミッコラ(ベース・ヴァイオル)

 ダニエル・ハイド(オルガン:05,09,14,17)

 録音:
 2024年9月17日 ケンブリッジ、キングズ・カレッジ礼拝堂
 2024年9月19-22日 イングランド中南部グロスターシャー州トディントン、セント・アンドルー教会
フーガの技法 ファンタズム(ガンバ合奏)、ダニエル・ハイド(オルガン)

CD輸入盤

フーガの技法 ファンタズム(ガンバ合奏)、ダニエル・ハイド(オルガン)

バッハ(1685-1750)

価格(税込) : ¥3,740

会員価格(税込) : ¥2,712

まとめ買い価格(税込) : ¥2,712

発売日: 2025年03月13日

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