ニケ&ル・コンセール・スピリチュエル/デマレ(カンプラ補筆完成):『トーリードのイフィジェニー』(2CD)

2024年12月06日 (金) 17:45 - HMV&BOOKS online - クラシック



ニケの解釈が光る! グルックを1世紀近く先取りした幻の傑作

古代の劇作家エウリピデスの悲劇「タウリスのイフィゲニア」を下敷にしたオペラといえば、歌劇史上の重要作曲家グルックの傑作『トーリードのイフィジェニー』(1779)が有名。しかしそれより前、既に17世紀末時点でこの悲劇のオペラ化に臨んでいた作曲家がいました。ルイ14世の治世後半、巨匠リュリ亡き後に燦然と現れた青年人気作曲家デマレです。しかしデマレは作曲中に未承認の秘密結婚で物議を醸し、国外退去を余儀なくされてしまいました。補筆完成を任されたのは、デマレと同世代で『優雅なヨーロッパ』(1697)を成功させたばかりのアンドレ・カンプラ[1660-1744]。彼の手で序曲と序幕、第1幕のイフィジェニーの幻視にまつわる場面、第4幕・第5幕の大半などが補完され、1704年にパリの王室音楽アカデミー劇場(オペラ座)での初演も成功、以後世紀半ばまで再演され続けたのでした。
 カンプラの仕事が共作どまりで埋もれていたこの幻の傑作に、近年のデマレ再評価の流れで鬼才ニケの指揮による全曲録音が登場。父王アガメムノンの手を逃れトーリード王のもとディアーヌ神殿の巫女をしていたイフィジェニーが、兄オレストと邂逅し他のギリシャ人と共に神々に救われる物語を、ジャンスとファン・メヘレンを主役に気鋭歌手たちが堂々たる歌唱で解釈。また作品中には舞曲が多く含まれており、オーケストラの活躍も効き逃がせません。通奏低音には齋藤由香(バス・ド・ヴィオール)も参加。(輸入元情報)

【収録情報】
● デマレ/カンプラ補筆完成:抒情悲劇『トーリードのイフィジェニー』全曲


 イフィジェニー/ヴェロニク・ジャンス(ソプラノ)
 ピラド/レイナウト・ファン・メヘレン(テノール)
 オレスト/トマ・ドリエ(バリトン)
 トアス/ダヴィド・ヴィチャク(バリトン)
 エレクトル/オリヴィア・ドレ(ソプラノ)
 月と狩の女神ディアーヌ/フロリアーヌ・アスレール(メゾ・ソプラノ)
 司令官、大洋の神/トミスラフ・ラヴォワ(バス=バリトン)
 デロス島民の男性、海神トリトン、供物大祭司/アントナン・ロンドピエール(テノール)
 イスメニド、デロス島民の女性1、水の精1、巫女1/ジャンヌ・アムザル(ソプラノ)
 デロス島民の女性2、水の精2、巫女2/マリーヌ・ラフダル=フラン(ソプラノ)
 ル・コンセール・スピリチュエル(合唱&古楽器オーケストラ)
 エルヴェ・ニケ(指揮)

 録音時期:2024年1月
 録音場所:パリ郊外ピュトー、ジャン=バティスト・リュリ音楽院オーディトリアム
 録音方式:ステレオ(デジタル)
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