ラトル&ロンドン響、コジェナー/ヴァイル:『七つの大罪』、他
2024年12月05日 (木) 17:00 - HMV&BOOKS online - クラシック
ラトルの冴える魔法の指揮、LSOの管弦楽が高い緊張感で炸裂
ヴァイルの傑作『七つの大罪』、コジェナーら豪華キャストを得ての決定盤の登場!
資本主義社会を痛烈に批判した『七つの大罪』は、金とモラルの永遠の戦いを鋭く浮き彫りにした、しかし音楽は非常に楽しくエンターテインメント性に満ちた作品。クルト・ヴァイルとベルトルト・ブレヒトのコンビとしての最後の共同作品となりました。ここでのブレヒトのペンは、アメリカ大陸の淫らで物質主義的な価値観を糾弾し、聖書にある七つの悪徳を現代風にアレンジしています。ヒトラーが政権を握ると、ユダヤ人のヴァイル、マルクス主義者のブレヒトはドイツを去り、ヴァイルは資本主義アメリカと折り合いをつけ、他の共同制作者たちとブロードウェイのために大衆ミュージカルを書くようになります。
家から半ば追い出されたアンナは、ミシシッピ河畔に小さな家を建てるための資金を7年間で稼いで戻ってくるよう要求されます。ブレヒトもヴァイルも訪れたことのない神話のようなアメリカで、アンナは7つの異なる場所で新たな試練に直面。ルイジアナの自宅では怠惰(sloth)、メンフィスで傲慢(pride)、LAで憤怒(Anger)、フィラデルフィアで暴食(gluttony)、ボストンで色欲(lust)、テネシー(のちにボルティモア)では強欲(greed)、サンフランシスコでは嫉妬(envy)と様々な土地で、どちらが正しいか、どちらが儲かるかという問いに直面しながら、最後は無事に金銭を調達して自宅に戻りますが・・・。
彼女の両親(母親はバス・アリトンが担当)と2人の兄弟による男声4重唱は、出来事を解説するコーラスとして登場します。サー・サイモン・ラトル、ロンドン交響楽団、そして豪華なソリスト陣が、この内容に反してこの上なくエンターテインメント的な楽しい音に彩られた作品に命を吹き込みます。
ほかにもヴァイルの『小さな三文音楽』などを収録、ラトル率いるLSOの、気持ちのよい管楽器の鳴りも見事な名人芸を堪能できます。(輸入元情報)
【収録情報】
ヴァイル:
1. 七つの大罪 (1933)
マグダレーナ・コジェナー(メゾ・ソプラノ/アンナ)
アンドルー・ステイプルス(テノール/父)
アレッサンドロ・フィッシャー(テノール/兄弟)
ロス・ランゴビン(バリトン/兄弟)
フローリアン・ベッシュ(バス・バリトン/母)
2. 森の死 Op.23 (1927)
3. ストリート・シーン (1947) 第1幕〜『孤独な家(Lonely House)』
4. ウォルト・ホイットマンの詩による4つの歌 (1942-47)〜I. Beat! Beat! Drums!
5. ウォルト・ホイットマンの詩による4つの歌 (1942-47)〜IV. 2人の退役軍人のための哀悼歌
6. 小さな三文音楽 (1929)
フローリアン・ベッシュ(バス・バリトン:2)
アンドルー・ステイプルス(テノール:3,5)
ロス・ランゴビン(バリトン:4)
ロンドン交響楽団
サー・サイモン・ラトル(指揮)
録音時期:2022年4月28日
録音場所:ロンドン、バービカン・ホール
録音方式:ステレオ(DSD/ライヴ)
SACD Hybrid
CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD SURROUND
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