ポペルカ&プラハ放送響/スメタナ:『わが祖国』、『わが生涯より』管弦楽版、祝典交響曲、交響詩集(3CD)

2024年10月18日 (金) 18:00 - HMV&BOOKS online - クラシック


【参考動画】『わが祖国』〜ブラニーク(CDとは別演奏です)

スメタナ生誕200年記念。
ポペルカ率いるプラハ放送交響楽団によるスメタナの管弦楽曲集!


スメタナは今年(2024年)生誕200年、歿後140年を迎えました。当アルバムは2022/23年シーズンから首席指揮者兼音楽監督を務めるペトル・ポペルカ率いるプラハ放送交響楽団の3枚組。同コンビは2024年7月の来日公演でも披露した『わが祖国』が話題となりました。プラハ放送交響楽団やウィーン交響楽団の首席指揮者を務めるほか、ヨーロッパやアメリカの著名なオーケストラや世界中の歌劇場にも客演しているポペルカ。母国が生んだ作曲家スメタナの作品は並々ならぬ思いをもって演奏しております。
 当アルバムにはスメタナの初期の音楽、24歳の皇帝フランツ・ヨーゼフ1世とバイエルン王女エリザベートの結婚式に捧げられた『祝典交響曲』、シェイクスピアの『リチャード3世』、シラーの『ワレンシュタインの陣営』にはじまり、スメタナ壮年期の作品、弦楽四重奏曲第1番『わが生涯より』のジョージ・セルによる見事な管弦楽版、そして『わが祖国』全曲も収録しております。スメタナに対するポペルカの細部にまでこだわった深い愛情を感じる演奏です。(輸入元情報)

【収録情報】
Disc1
1. 交響詩『リチャード3世』 Op.11(1858)
2. 交響詩『ワレンシュタインの陣営』 Op.14(1858-59)
3. 交響詩『ハーコン・ヤール』 Op.16(1860-61)
4. 弦楽四重奏曲第1番ホ短調『わが生涯より』(1876)
〜ジョージ・セル編、管弦楽版

Disc2
5. 祝典交響曲 ホ長調 Op.6(1853-54, rev.1881)

Disc3
6. 連作交響詩『わが祖国』(1874-79)

 ヴィシェフラト(高い城)
 ヴルタヴァ(モルダウ)
 シャールカ
 ボヘミアの野と森から
 ターボル
 ブラニーク

 プラハ放送交響楽団
 ペトル・ポペルカ
(指揮)

 録音時期:2023年4月26-28日(5)、2024年2月6-9,12日(4)、3月26-28日(1,3)、6月3-7日(6)、6月25,26日(2)
 録音場所:チェコ放送第1スタジオ
 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)

【スメタナ:『わが祖国』】
第1曲『高い城(ヴィシェフラド)』
プラハの南、モルダウ河のほとりの崖の上に建つヴィシェフラド城は、10世紀後半に建設された中世ボヘミア王国の城で、そこではかつて伝説の吟遊詩人ルミールが、英雄や愛について歌っていました。 曲頭のハープの動機は、この吟遊詩人ルミールのハープを表したもので、以後、『わが祖国』全体を通じて変形使用されることとなり、この連作交響詩が、あたかも吟遊詩人によって歌われたボヘミアの物語であるといった様相を呈しています。

第2曲『モルダウ(ヴルタヴァ)』
『わが祖国』を代表する人気作で、単独で演奏される機会の非常に多い作品でもあります。内容的には、チェコの中央部を流れる大河モルダウとその周辺の景観を描写したもので、変化に富む水の流れと、民族舞曲や月夜の水の精、聖ヨハネの急流などが描かれており、最後には循環動機でもある『高い城』の主題をモルダウの主題にかぶせて輝かしく終わります。

第3曲『シャールカ』
恋人の裏切りから、なぜか全男性への復しゅうを誓ってしまった女傑シャールカ率いる女性の軍隊と、男性の軍隊との戦いを描いた作品で、同じ題材のヤナーチェクのオペラも有名です。シャールカ討伐に向かったツティラートが、色香と酒によって簡単に負かされてしまうといったストーリーが、スメタナの音楽では最後の勇猛果敢な音楽に象徴されるようにきわめてシリアスなものとして描かれています。

第4曲『ボヘミアの牧場と森から』
きらきらと輝く陽光を受けた緑の平原、収穫祭を思わせる農民たちの楽しげな踊り、森にそよぐ風や小鳥たちのさえずりがあるときは陽気に、あるときは淋しげに描かれる『モルダウ』に次ぐ人気作。

第5曲『ターボル』
免罪符販売を非難したことによってローマ法王から破門され、やがて虐殺されることになるチェコの宗教改革運動家、ヤン・フスの衣鉢を継いだ急進的グループ「ターボル派」を中心に巻き起こったフス戦争を描いた作品。スメタナはフス教徒たちの信条を民族主義の旗印として捉え、主題に彼らの賛美歌(コラール)を用いることで、チェコの歴史上、最大の民族的盛り上がりを見せた出来事を叙事詩的壮大さをもってダイナミックに描き上げています。

第6曲『ブラニーク』
前曲からつながっているこの作品は、ボヘミアのブラニーク山に眠る救国の騎士たちの伝説を描いており、主要主題には第5曲のターボルの主題が用いられて、チェコの危機を救う英雄の存在を強く印象付けます。
 実際の戦争では、十字軍のたび重なる侵攻を撃破しながらも、結局は内部分裂によって敗戦を迎えることになる彼らの戦いぶりを考えると、スメタナの描写は少々理想主義的美化が過ぎるようにも思えてきますが、この曲集が、吟遊詩人ルミールによって語られるチェコについての幻想的な物語である点、『ターボル』と異なり、フス教徒ではなく伝説上の存在である騎士たちに戦いがシフトしている点を考慮すれば、スメタナの設定は当を得たものと言えるのではないでしょうか。
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