R・ウィルソン&ムジカ・フィアタ/シュッツ:『クリスマス物語』最終版
2024年09月06日 (金) 18:15 - HMV&BOOKS online - クラシック
シュッツの魅力がつまった傑作『クリスマス物語』を含む作品集
ハインリヒ・シュッツの『クリスマス物語』は、バッハの『クリスマス・オラトリオ』以前の最も有名な作品のひとつで、1660年に初演、1664年に改訂版が出版され、序曲と9つのレチタティーヴォ、8つのインテルメディオおよび終結合唱で構成されています。ムジカ・フィアタの最新録音となるこのアルバムには、ベルリン・ジングアカデミーで発見された最終版が収録されており、シュッツが死の直前に作品の感情的な深みと音楽的洗練を高めるために行った重要な改訂や新しい作曲が含まれています。
また、この録音では、シュッツが楽器を巧みに使って様々な登場人物や感情を表現していることがわかります。例えば、羊飼いたちを表現するための緊迫感のあるリコーダーや、大祭司たちのための厳かなトロンボーンなどです。新たに追加され、再構成された部分は、シュッツの当初の音楽的理想に近い演奏を実現するために慎重に統合されています。
『クリスマス物語』に加えて、この録音にはシュッツの他の重要な作品である壮麗な『マニフィカト』や、1648年の彼のコレクション『宗教的合唱曲集』からのモテットなども収録されています。これらの作品は、細部にわたる録音と感情豊かな表現によって、シュッツがもつ複雑な人間の感情を音楽的に表現する能力を示しており、さらには三十年戦争の恐怖をも反映しています。
指揮者ローランド・ウィルソンは、1980年代からドイツやヴェネツィア初期バロックの宗教作品を数多く録音してきているベテランです。コルネット(ツィンク)とサックバットを中心とした、抜群のテクニックを持つ器楽グループ「ムジカ・フィアタ」、そして各メンバーが全てソリスト級の合唱団「ラ・カペラ・ドゥカーレ」によって、器楽、独唱と合唱との美しさと緊張感が保たれたアンサンブルの演奏は、シュッツの音楽の時代を超えた重要性を強調し、彼の作品において扱われる深遠な精神的・人間的テーマを熟考する機会を提供しています。(輸入元情報)
【収録情報】
シュッツ:
1. クリスマス物語 SWV.435(最終版)
2. めでたしマリア SWV.333
3. マニフィカト SWV.468
4. いちじくの木を見なさい SWV.394
5. 天使は羊飼いたちに語った SWV.395
6. 山の上で大きな悲しみの声が聞こえた SWV.396
小宗教コンチェルト集より(2)
宗教的合唱曲集より(4-6)
カペラ・ドゥカーレ(声楽アンサンブル)
ムジカ・フィアタ(ピリオド楽器アンサンブル)
ローランド・ウィルソン(指揮)
録音時期:2023年11月29日〜12月1日
録音場所:ベルリン、ゾフィエン教会
録音方式:ステレオ(デジタル)
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