【発売】P・ヤルヴィ&N響/ストラヴィンスキー:『春の祭典』、他

2021年07月01日 (木) 18:00 - HMV&BOOKS online - クラシック


パーヴォがN響と創出する原始の響き。ストラヴィンスキー第2弾。
20世紀傑作選4 ストラヴィンスキー:春の祭典
パーヴォ・ヤルヴィ(指揮)NHK交響楽団


20世紀最大の作曲家であり、生涯にわたってその作風をカメレオンのように変化させたストラヴィンスキー。2020年発売の新古典主義時代の代表作をおさめた第1弾に続く、パーヴォ・ヤルヴィとN響によるストラヴィンスキー・アルバム第2弾は、代表作『春の祭典』を中心に、ロシア/パリ〜ディアギレフ時代の先進的な意欲作を網羅。ムソルグスキーや師リムスキー=コルサコフの影響から脱し、短期間のうちに自己の個性的な音楽語法を確立させていく若き作曲家の革新が音に刻み込まれています。
「音楽の進む道を変革した最大の問題作が『春の祭典』。先史時代の音絵巻とも言うべきこの作品の聴く者を圧倒するようなバーバリックな持ち味を現実の音にするには、N響の持つ精緻・明晰さ、そして、信じがたいほどのパワフルさが必要です」と自信に溢れたパーヴォ・ヤルヴィの言葉を裏付ける、一世一代の凄絶な名演奏が誕生しました。1908年に書かれながら2016年になってようやく蘇演された『葬送の歌』はN響による初演奏。ヤルヴィにとっても、シンシナティ交響楽団時代にテラーク・レーベルに録音していた『春の祭典』『ロシア風スケツルォ』以外は初録音です(『春の祭典』にはパリ管との映像ソフトもあり)。(メーカー資料より)

■巨人ストラヴィンスキーへのパーヴォ・ヤルヴィのこだわり
20世紀最大の作曲家であり、生涯にわたってその作風をカメレオンのように変化させたストラヴィンスキー。パーヴォ・ヤルヴィは、シンシナティ交響楽団と三大バレエを録音し、ドイツ・カンマーフィルとの初録音に『兵士の物語』を選び、パリ管弦楽団との初来日時にも鮮烈な『ペトルーシュカ』を披露するなど、その音楽活動の中でストラヴィンスキー作品に並々ならぬ愛着を見せてきた指揮者です。そんなヤルヴィがNHK交響楽団との重要なプロジェクトとして、ストラヴィンスキーの持つさまざまな貌のうち、「ロシア/パリ時代」と「アメリカ〜新古典主義時代」という2つの時代に、セルゲイ・デイアギレフとジョージ・バランシンという当代最高のコラボレーターと組んで産み出したバレエ音楽を中心としたプログラムを考案し、2018年5月と2019年2月に取り上げて大きな話題となりました。

■ロシア〜パリ時代の代表作をプログラミング
2020年9月に発売され、「レコード芸術」誌で特選盤となるなど高く評価された第1弾『ストラヴィンスキー:3楽章の交響曲・カルタ遊び・ミューズの神を率いるアポロ』に続き、ストラヴィンスキーを20世紀最大の作曲家へと押し上げた代表作『春の祭典』をメインに置いて、ロシア時代を中心とする華やかで個性あふれるオーケストラ曲を収録した第2弾が登場します。今年没後50年のメモリアル・イヤーを迎えたこの未曾有の作曲家へのトリビュートでもあります。

■師リムスキー=コルサコフからの脱却
幻想曲『花火』と『幻想的スケルツォ』は、師R=コルサコフの影響を受けながらもストラヴィンスキーの個性を全開にさせた華麗な作品。オーケストレーターの魔術師としてのストラヴィンスキーの偉才が開花した凄い音楽です。同じスケルツォという名を冠しながらジャズ・バンド版を経てオーケストラ用に編曲された『ロシア風スケルツォ』は『ペトルーシュカ』を思わせる民謡調の節回しが耳に残ります。

■100年以上失われていた『葬送の歌』はN響による初演奏
『葬送の歌』は、師R=コルサコフの死を悼んで1908年に書かれたものの、翌1909年の初演以後、ロシア革命の混乱の中で散逸したとされていた作品で、1世紀以上経った2015年に再発見され、2016年にゲルギエフによってようやく蘇演されました。死を悼む厳粛な面持ちの音楽で、この時の公演がN響にとっての初演奏でもありました。

■今聴いても鮮烈の極みの『ハルサイ』
20世紀の音楽史を変えた10作に数えられ、文字通りストラヴィンスキーの代表作となった『春の祭典』は、先史時代のロシアの儀式を強烈な色彩と複雑なリズムで描いたバレエ曲。パリ・シャンゼリゼ劇場での初演は、怒号と賛辞とが交錯するスキャンダルになったことでも知られ、ストラヴィンスキー、振り付けのニジンスキー、そして公演を企画したディアギレフの名を一躍世界的に轟かせました。現在ではシンフォニー・オーケストラの定番レパートリーとして定着していますが、今聴いてもあちこちに仕掛けられたストラヴィンスキーの創意工夫に圧倒され魅了される作品です。

■作曲者自身が指揮した唯一の日本のオーケストラ、N響が挑むストラヴィンスキー
1926年に創設された日本で最も長い伝統を持つN響は1931年に幻想曲『花火』を取り上げてから今日に至るまで28曲のストラヴィンスキー作品を取り上げてきました(そのうち8曲が日本初演)。『春の祭典』を取り上げたのは1950年9月、山田一雄(当時は和男)指揮でのことで、この時が日本のプロ・オーケストラによる定期演奏会での初演奏でもありました。1959年には来日したストラヴィンスキー自身が指揮して3回の演奏会を行っており、作曲者による薫陶を受けた日本で唯一のオーケストラでもあります。そうした厚い演奏伝統を持つN響が、パーヴォ・ヤルヴィとがっちりタッグを組んで披露したストラヴィンスキーの代表作の数々。N響の持つ高い機能性と重厚なソノリティが極限まで生かされ、N響演奏史に新しい一歩を刻んだ名演の記録ともいえましょう。(メーカー資料より)

【収録情報】
ストラヴィンスキー:
1. 幻想曲『花火』 Op.4
2. 幻想的スケルツォ Op.3
3. ロシア風スケルツォ
4. 葬送の歌 Op.5
5. バレエ音楽『春の祭典』

 第1部 大地への讃仰
 序奏
 春のきざしと若い娘たちの踊り
 誘惑の遊戯
 春のロンド
 競い合う部族の遊戯
 賢者の行進
 賢者
 大地の踊り

 第2部 いけにえ
 序奏
 乙女たちの神秘な集い
 選ばれた者の讃美
 祖先の霊への呼びかけ
 祖先の儀式
 いけにえの踊り〜選ばれた乙女

 NHK交響楽団
 パーヴォ・ヤルヴィ(指揮)

 録音時期:2019年2月20,21日
 録音場所:東京、サントリーホール
 録音方式:ステレオ(DSD/ライヴ)
 SACD Hybrid
 CD STEREO/ SACD STEREO

 NHK交響楽団第1908回定期公演(Bプログラム)
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