唯一無二の赤ちゃん番組「シナぷしゅ」をつくるプロデューサーに聞く"面白い"の見つけ方

2021年06月15日 (火) 10:00

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民放初の赤ちゃん向け番組として大きな話題となっている「シナぷしゅ」(テレビ東京系 月〜金 朝7時35分)。
テレビでは視聴率が番組制作の大きな指標になるが、視聴率調査の対象は満4歳からのため、0歳から2歳をターゲットとしているこの番組は対象外となる。テレビの常識を度外視している「シナぷしゅ」は、なぜ生まれたのだろうか。番組プロデューサーの飯田佳奈子さん、岡林曜子さんに話を聞いた。

(インタビュー・文/宮崎新之)


  • イイダ カナコ(写真左)
  • 2011年にテレビ東京に入社。第1子出産後、育休明けに「シナぷしゅ」を企画立案。番組の放送だけでなく、ビジネス面も含めたコンテンツ統括プロデューサーを務める。

  • オカバヤシ ヨウコ(写真右)
  • 2003年にテレビ東京に入社。アニメ番組の海外展開業務を行いながら、「シナぷしゅ」立ち上げ時から番組のコンテンツ制作とビジネス面の展開を担う。




―「シナぷしゅ」は民放初の赤ちゃん向け番組ということですが、企画のきっかけは?

飯田 2018年に第1子を出産したのですが、なんとなく発達に悪いんじゃないかと、自然とテレビから子どもを遠ざけていたんです。でも、テレビや動画コンテンツに頼りたい時間があるのも事実。親同士で話していても、テレビが"子どもに見せてしまった自分"を責める材料になってしまっていて、それって苦しいなと感じていました。一方で、動画サイトでは、手作りでやっている子ども向けの動画が何十万回と再生されているんです。どうせ見せるのであれば、罪悪感なく見せられる良いコンテンツがあればいいんじゃないか、とこの番組を企画しました。


―制作局だけでなく、アニメ局、アナウンス部など部署をまたいで制作されているのも特徴的ですね。

岡林 私はアニメ局に所属しているのですが、2019年12月にトライアル放送をやることになって、プライベートでも仕事でも、ほぼ話したことがなかった飯田が、いきなり企画書を握りしめてやってきました(笑)。私は2人の子どもを育てていて、ちょうどその頃、子どもたちの未来や将来を考えて、明確なメッセージのある番組やコンテンツを作りたいという思いをモヤモヤ抱えながら働いていました。一方で、教育分野において、「探求」や「未知の問題を解決する力」がキーワードになっていて、それがすごく面白くなってきていると感じていた矢先で…。なので、これはチャンスだ!と、飛び乗りました。

飯田 ジャンルが特殊でノウハウもないので、私たちにとってのガソリンは情熱だけ。岡林先輩は"すごく大きい声で挨拶をしてくれる先輩"くらいの認識でしたが、教育への情熱があると耳にしていたので、それを食い物にしてやろうと(笑)声をかけました。


―「シナぷしゅ」で届けたいものとは?

飯田 普段の親子のコミュニケーションでは取れないような刺激を提案したいですね。何にも染まっていない時期に、広い世界を見せてあげたい。いろんな言語が出てきますし、音楽も童謡だけではなくラップ、演歌、スカパンクなど、普段の子育てでは触れにくいものをあえて出しています。

岡林 "赤ちゃんはきっとこう"という枠にとらわれていないか、という視点は常に持つようにしていますね。赤ちゃんが持っている力はもっと自由で未知数で無限大なのに型に押し込めていたらやりたいことの逆。いろいろなことを豊かに感じ取る感性が育めるよう、そのタネをたくさん詰め込んでいきたいので、それぞれのコーナーに個性を持たせて作っています。

飯田 『東京大学赤ちゃんラボ』の監修を受けていますが、これはテレビを観る罪悪感を拭って安心感を持っていただきたかったから。開一夫教授は、「良いと思うものを出して、反応を見て常にブラッシュアップしていけばいい」と言ってくださっていて、そうすれば今の赤ちゃんのニーズに合ったものが生み出せるはず。開教授は非常に柔軟な発想の方なので、親身にアドバイスをしてくれますが、「学術的には〜」という押し付けはまったくない。それに、突然「赤ちゃんにラップを聴かせたい」と、歌詞を送ってくることもあります(笑)。監修していただいていますが、恐縮ながらチームメイトのような感覚です。


―今後、どのように展開していきたいですか?

岡林 「シナぷしゅ」が業界や立場を超えて人の力が集まるひとつの大きな軸になってほしい。今、想いを同じくするクリエイターやビジネスパートナーが垣根を越えて集まってきていて、"子どもたちにいいものを作る"というムーブメントができつつあります。働き方や価値観が多様化している中で、このスタイルが社内外で横断的なビジネスモデルのひとつとなるよう、いろいろな課題を解決しながら提案していきたいです。

飯田 常に新しく生まれ変わる番組であろうと思っています。スマホの本体は同じでもOSがアップデートされていくように、視聴者からの声を受けてどんどん新しくしていく。赤ちゃんの発想力と同じで、テレビ局という枠に収まっていればいいというものでもない。いろいろなグッズや絵本、海外への展開など、どんどん画用紙からはみ出して描いていけたらと思います。

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