【全曲解説】摩天楼オペラ『Chronos』

2020年04月28日 (火) 18:30

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全曲解説テキスト by 苑(Vo) JaY(Gt) 燿(Ba) 彩雨(Key) 響(Dr)


1. Chronos


ラウドやメタルコアと言われているジャンルから、Gt.JaYとDr.響が摩天楼オペラに入りました。この曲では今までの摩天楼オペラにプラス2人の得意とする音をぶち込んであります。5人の色が混ざり合った、これが今の摩天楼オペラだと言える1曲。(苑)

苑さんがメロを持ってきた時、自分の頭で流れた物をこうしたいと細部までアレンジした曲。(JaY)

既にある「摩天楼オペラ」のイメージとメンバー一人一人の色が押し出された、摩天楼オペラらしくもあり新しくもある音になったと思います。摩天楼オペラの新たな時を刻み出す、大事な一曲です。(燿)

重く激しい曲調の中でキラリと光をさすシンセがお気に入り。ボーカルのアカペラから始まるという、憎い演出も◎(彩雨)

今までの摩天楼オペラにはなかったドラミングを存分に取り入れました。特にイントロやブレイクダウンでは、メタルコアやジェントを始めとするモダンメタルで使われる足技を組み込んだので、竿隊とのユニゾンによって生まれる縦ラインの気持ち良さを実感して欲しいです。(響)


2. Kiss

Chronosから繋がるイメージで作ったKiss。この曲ではシンプルな聴きやすさを大事にしています。カラオケでも誰もが歌えるメロディだと思います。(苑)

自分なりのパンクロックなギターを弾いたつもり。(JaY)

今回の5曲の中では一番ライブで盛り上がりそうな曲です。構成はシンプルですが、シンプルな中にある拘りのアレンジも聞いてください。(燿)

アップテンポの楽曲を終始ストリングスで攻めるのは久しぶり。インディーズ時代〜Justiceあたりのころのシンセワークを思い出しました。(彩雨)

これはアップテンポな曲ということもあり、フレーズを考え込むこともなく好き放題叩いてみました。8ビートでの細かい足技や、詰め込みまくるコンビネーションフィルを聴けばそれが伝わるかと思います。間奏で使っている表打ちからの2ビートのパターンが最近のお気に入りです。(響)


3. Silence

今回の5曲の中ではメロスピ寄りな1曲。展開がとにかく多いです。初めてこの曲をKey.彩雨から渡されたとき、なぜかSonata Arcticaを感じました。イメージカラーは青!(苑)

彩雨節全開の上に7弦の重みを利かしたスパイスがマッチしてる。(JaY)

「THE・彩雨」な一曲。歌メロ、聞けば聞くほど癖になってくるメロディだと思います。(燿)

1曲の中で大きな場面展開をしながらも、シンプルに、コンパクトに仕上げることができました。(彩雨)

作品としての統一感を出すために、Chronosでも使った細かい足技を間奏に入れたりしています。Aメロの変則的な16ビートは彩雨さんが持ってきたデモを参考にアレンジしてみました。全体を通してノリやすい楽曲ですが、サビで開けてハーフパターンになるのが気持ち良いですね。(響)


4. Reminiscence

まるで洋楽のような演奏のダークバラードです。メロディがしっかり日本なのが個人的には嬉しい。サビのBa.燿のフレーズがお気に入りです。あと曲締めのメロディも切なくて好き。(苑)

ラストの大サビは歌謡曲風。(JaY)

こういうバラード調の曲はベースラインがかなり映えるので、ライブも楽しみです。(燿)

重厚感のある楽曲で、ストリングスが映えました。シネマティックなシンセをイメージし、効果音なども意識的に使いました。(彩雨)

ドラムはいいので歌に注目して聴いてください。このEPのコンセプトの一番切ない箇所を歌っている曲なわけですが、楽曲、メロディ、歌詞の全てが完璧にハマっていると思います。サビ入った瞬間に良い意味で鳥肌立ちますよ。個人的にこのEPで一番好きな曲かもしれません。(響)


5. Anemone

今までの摩天楼オペラには無かったレベルの低音リフから始まる曲。でもメロディはしっかりと摩天楼オペラしてると思います。かなりキャッチーな完成形になりました。ライブでは間奏明けの「遠くまで〜……」のあたり、お客さんと一緒に歌いたいです。(苑)

摩天楼オペラにはなかった曲の始まりに驚く人もいるはず、そこが狙いだった。(JaY)

ヘヴィーな曲調に哀愁あるメロディが合わさった、これも新しい摩天楼オペラ像が見える一曲だと思います。(燿)

春のようなさわやかさ、芽吹きを感じる印象があり、透明感のあるシンセを意識しました。終盤のマニアックだけどシンプルに聴かせるギターソロがいい味を出しています。(彩雨)

この曲もChronosと同じようにモダンメタル的なアプローチが特徴的。イントロ、アウトロの攻撃的なパターンが印象的ですが、Bメロの細かいハイハットワークにも注目してください。そしてこのEPの締めとなる歌詞。
「あなたに会えてよかった 君に会えてよかった 会うことのない2人が見上げてた 静かな空」
このシーン想像するだけで泣けます。映画化したいです。
コンセプトがある作品は歌詞とメロディに入り込めて最高なので、是非1曲目から歌詞カード見ながら聴いてください。
僕は「ドラムが速くて激しい曲が最強!!」って考えがこのEPを通して変わったかもしれません。(響)


摩天楼オペラ『Chronos』

GENRE:ROCK, METAL
“時の神”の名を冠した、パーソナル且つ壮大な5曲入りEPをリリース
古代神話における“時の神”の名を冠した本作は、ドラマチックに幕を開ける「Chronos」から、「Kiss」で恋人との出会い、「Silence」では感情の縺れ、そして別れを悔やむ「Reminiscence」、その果てを描くラストの「Anemone」へと繋がっていく。誰にでも身に覚えがあるような等身大の恋、普遍的な出会いと別れ、それなのに壮大さを感じさせるコンセプチュアルなものになっている。彼らの武器であるメロディアスなHM/HRに、現代的なラウド色も加わったこれまでにない意欲作でありながら、“どこからどう聴いても摩天楼オペラ”という仕上がりだ。なお、初回限定盤には今年2月に行われた男女限定別ライヴの音源が、合計6曲収録されている。
藤谷 千明 【ライター推薦】


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