【映像】ゲルギエフ&ウィーン・フィル/ヴェルディ:『シモン・ボッカネグラ』

2020年04月17日 (金) 10:30 - HMV&BOOKS online - クラシック


ザルツブルク音楽祭2019
ゲルギエフ指揮による『シモン・ボッカネグラ』
鬼才クリーゲンブルクによる演出


ゲルギエフが久々にザルツブルク音楽祭でオペラを振ったことでも話題となったヴェルディの『シモン・ボッカネグラ』の映像。演出は、斬新な方法で人々を驚かすドイツ演劇界の鬼才クリーゲンブルが手掛けました。
 『シモン・ボッカネグラ』は、ヴェルディが43歳のときに書いた20番目のオペラ。14世紀のジェノヴァに実在したシモン・ボッカネグラを主人公とし、政治的な背景や人間関係が複雑に入り組んだ人間ドラマ。さらには、男声低音3人とテノールとソプラノの5人の実力者の歌手を揃えなければならないことから難易度の高い作品と知られ、ザルツブルク音楽祭でも20世紀を代表するイタリアのバリトン歌手ティト・ゴッビがタイトルロールを歌った1961年以来の上演となります。
 今回その重要なシモン・ボッカネグラを歌うのは人気イタリア人バリトン歌手のルカ・サルシ。海賊の豪快さと政治家としての器の大きさ、そして娘に注ぐ父親の慈愛という3つの個性を要求される難しい役。演技、歌唱で見事その多面的な役柄を演じて見せます。
 演出は、登場人物はスーツを着て携帯電話をもちSNSを操るという現代的背景を用い、一方では父娘の再会のシーンでは普遍的な親子の愛情を巧みに描いています。娘アメーリアを演じたラトヴィア出身のソプラノ、マリーナ・レベカの歌唱も必聴。指揮者のゲルギエフは、全編を通じて3人のバリトン及びバス歌手の低音の魅力を聴かせる作品らしく、低弦部の配置を真ん中にし、圧巻の低音を作り出しています。
 実はこの夏のゲルギエフのスケジュールは大変過密で、バイロイトでは『タンホイザー』、ザルツブルクでは『シモン・ボッカネグラ』、ヴェルビエ音楽祭、PMFと掛け持ちしていました。しかしバイロイト当日、母危篤の知らせを受け初日を降板(代役はティーレマン)、郷里へ戻り母を看取り葬儀に参列したのちザルツブルクに戻るという強行軍でした。
 ゲルギエフの溢れんばかりのパワー、そして鬼才クリーゲンブルの刺激的な現代演出、重厚な歌手陣と見逃せない上演となりました。(写真c Ruth Walz)(輸入元情報)

【収録情報】
● ヴェルディ:歌劇『シモン・ボッカネグラ』全曲


 ルカ・サルシ(シモン・ボッカネグラ/バリトン)
 マリーナ・レベカ(アメーリア/ソプラノ)
 ルネ・パーペ(フィエスコ/バス)
 チャールズ・カストロノヴォ(ガブリエーレ/テノール)
 アンドレ・エイボエール(パオロ/バリトン)
 アントニオ・ディ・マッテオ(ピエトロ/バス)
 ロン・ロン(騎兵隊長/テノール)
 ウィーン国立歌劇場合唱団
 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
 ワレリー・ゲルギエフ(指揮)

 演出:アンドレアス・クリーゲンブルク
 装置:ハラルド・B・トーア
 衣装:ターニャ・ホフマン
 照明:アンドレアス・グリューター
 映像:ペイター・ヴェイノス
 ドラマトゥルク:ジュリア・ヴァインライヒ

 収録時期:2019年8月
 収録場所:ザルツブルク祝祭大劇場(ライヴ)

 収録時間:142分
 画面:カラー、16:9
 原語:イタリア語
 字幕:独英仏西韓日