HMV&BOOKS online - ジャパニーズポップス|2019年01月22日 (火) 13:20
URC 50周年、新たなベストアルバム含む21タイトルを発売!
2020年01月30日 (木) 17:14
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日本最初のインディーズ・レーベルと呼ばれる「URCレコード」50周年記念プロジェクトとして、トータル21タイトルのリリースが決定した。
はっぴいえんど、フォーク・クルセダーズ、遠藤賢司、加川良、高田渡、なぎらけんいち、五つの赤い風船など時代を超えて輝く名盤と、金延幸子、休みの国など再評価が高い希少盤19枚のリイシューに加え、田家秀樹選曲による新たなベスト・アルバム、和久井光司選曲によるレア・シングル・コレクションが発売される。シンコーミュージックからは、50周年記念ムックも発売!
URCレコード50周年記念ムック『URCレコード読本』
2020年3月発売予定
URCレコードの歴史を、50周年の節目に改めて徹底検証。所属したアーティストたちや関係者への最新インタビューと、識者による全作品解説で、日本のポピュラー・ミュージックを一変させた先駆的レーベルの実像に迫る。
※詳細決定次第 予約受付を開始致します。
URC 50th ベスト・青春の遺産
2020年2月19日(水)発売
※第一弾リリースタイミング
日本音楽界の生き字引、田家秀樹がURCの音源を3種類のコンセプトでCD3枚にコンパイルしたベストアルバム。レーベル誕生から50年を経た現在の目で捉えた歴史に残るトラックを51曲収録。
URC RAREシングルズ
2020年3月4日(水)発売
※第二弾リリースタイミング
総合音楽家、和久井光司選曲によるレア・シングル・コレクション。アルバム未収録曲/未収録テイクからとくに貴重なナンバーを集めた画期的な編集の2枚組。
第一弾 2月19日(水)発売
はっぴいえんど / はっぴいえんど
細野晴臣/大滝詠一/松本隆/鈴木茂による歴史的なバンドの第1作。欧米のロックに迫るサウンドに「日本語」を乗せた革命は、いまも色褪せない。1970年8月発表。
ザ・フォーク・クルセダーズ / フォークル・フェアウエル・コンサート
1968年10月17日に大阪フェスティバルホールで開かれた解散コンサートのライヴ盤。解散後の加藤和彦、北山修、はしだのりひこを予感させる選曲に注目の一枚。
加川良 / 教訓
中津川フォークジャンボリーで唄った「教訓1」で一躍スターとなった加川良のファースト・アルバム。はっぴいえんどの演奏も聴きどころだ。1971年6月発表。
遠藤賢司 / 黎明期ライヴ! 1968-1971
生涯「純音楽家」であり続けたエンケンが、初期の貴重なライブ音源から自ら選曲した発掘編集盤。宇宙規模のアナーキーさに時代を超える真の人間性が見える。
なぎらけんいち / 葛飾にバッタを見た
URCでの初アルバムはアメリカのカントリー・ミュージックと東京下町の風情を融合させた傑作。深夜放送からヒットした「悲惨な戦い」を収録。1973年8月発表。
高田渡・五つの赤い風船 / 高田渡・五つの赤い風船
URCが会員制だった時代の第一回配布アルバム。「自衛隊に入ろう」で脚光を浴びた高田渡と、関西を代表する五つの赤い風船をカップリング。1969年2月発表。
第二弾 3月4日(水)発売
はっぴいえんど / 風街ろまん
1971年11月にリリースされたセカンド・アルバム。古き良き東京の原風景を架空の都市 "風街” として現出させ、「日本語ロックの金字塔」となった名盤中の名盤。
加川良 / 親愛なるQに捧ぐ
「教訓1」でフォーク界のニューヒーローとなった加川良が1972年6月に発表した第2作。深夜放送で人気を集めた「下宿屋」や「こがらし・えれじぃ」を収録。
早川義夫 / かっこいいことはなんてかっこ悪いんだろう
ジャックスを率いて日本のロックの嚆矢となった早川義夫がURCに残した唯一のソロ・アルバム。ピアノの弾き語りによる真摯な歌が胸に迫る。1969年11月発表。
金延幸子 / レア・トラックス〜時にまかせて
女性シンガー・ソングライターの草分け的存在である金延幸子の初期レア・トラック集。その後のパンクな方向性も見え隠れする貴重な音源に個性があふれている。
ザ・ディランII / きのうの思い出に別れをつげるんだもの
大阪の喫茶店から生まれたザ・ディランII(大塚まさじ、ながいよう、西岡恭蔵)の第1作は1972年2月発表。人気曲「プカプカ」「サーカスにはピエロが」を収録。
友部正人 / 大阪へやって来た
フォーク界最高の詩人、友部正人が1972年1月に発表した鮮烈なデビュー作。トーキング・ブルース・スタイルの「大阪へやって来た」の衝撃はいまも色褪せない。
第三弾 3月18日(水)発売
はっぴいえんど / LIVE ON STAGE
《全日本フォークジャンボリー》《ロックアウトロックコンサート》などURCが保管していたテープからのちに編まれたはっぴいえんど唯一の単独ライヴ・アルバム。
金延幸子 / み空
金延幸子が1972年9月に発表したURC時代唯一のソロ・アルバム。澄みきった歌声と清冽なアコースティック・サウンドは女性シンガー・ソングライターの鑑となった。
遠藤賢司 / niyago
"不滅の男 “ のデビュー・アルバム。激情と静謐の宇宙的落差がまさにエンケンだ。70年度ニューミュージック・マガジン誌日本のロック賞第2位に輝いた不滅の名盤。
三上寛 / ひらく夢などあるじゃなし
71年フォークジャンボリーの凄絶なステージで一躍注目を集めた三上寛のURCでの初アルバム。日本の情念をダダイズム的に爆破する芸風は唯一無二。1972年4月発表。
友部正人 / にんじん
1973年1月にリリースされたセカンド・アルバム。「一本道」「乾杯」「トーキング自動車レースブルース」などにあふれる闘争の季節終焉後の気分が共感を呼んだ。
五つの赤い風船 / モニュメント (2枚組)
解散前の1972年1月に発売されたベスト盤。『高田渡/五つの赤い風船』から『Flight』までの5作から代表曲を集め、彼らのポップな面にスポットをあてた好編集。
休みの国 / FY FAN
高橋照幸(vo/g)、谷野ひとし(b)、つのだひろ(ds)、木田高介(kbd etc)、松本正嗣(g)が在籍した伝説のバンド「休みの国」の真の姿を伝える貴重なアルバム。
今、なぜ「URC」なのかーー。
二つのことについて触れなければいけない。
一つは、昨年の3月に幕を下ろした「平成」という時代についてである。
今更言うまでもないかもしれないが、音楽史上最も激しい変化があったのが「平成」の30年余りだった。
88年、アナログ盤が全面的にCDになった。カラオケの普及とディスコブーム、ドラマ主題歌の全盛もあいまって音楽業界が空前の好景気に沸いたのが90年代後半だった。そんな状況も2000年代に入って徐々に変わって行く。
CDの売れ行きは下降し、代わって配信が主流になった。アナログからデジタルへ。音楽の聴き方も作り方も一変してしまった。
何が変わったか。
音楽から「時系列」という概念がなくなった。「リアルタイム」という要素が消滅した。
その曲が何年に生れたのか、その曲を歌ったり作ったりした人はどんな人で、そこにはどんな背景があったのか。僕らが音楽を聴くときに重要に思っていた「ストーリー」が不要になった。2019年に生まれた歌であろうと1969年に発表された曲であろうと、全てが同じ土俵で選ばれ、聴かれるようになった。
音楽が「時代」から解き放たれた。
ただ、である。
そうした変化を手放して肯定してしまっていいのだろうか、と思う。
昔から「歌は世に連れ」と言われるように、音楽はその時代を反映している。それは、曲や詞だけではない。レコーディング環境も関わっている。テクノロジーの変化を無視するわけにはいかない。今のようなデジタル万能とは対極のような手作りの中で生まれた曲がほとんどだろう。そして、そのことが何でも可能になったデジタル時代の若者たちに新鮮に映っている。
「70年代ってどんな時代だったんですか」
80年代生まれの若いバンドやミュージシャンからしばしばそうした質問を受けるようになったのは2000年代になってからだ。
ネット世代の若者たちの音楽のアンテナは、当時、僕らが想像だにしなかった可能性を秘めている。
だからこそ、今「URC」なのだ、と思う。
URCは日本で最初に誕生したインディーズのレコード会社である。“UNDERGROUND RECORD CLUB”(アングラレコードクラブ)が正式名称だ。
発足は69年2月。そもそもは68年2月に出る予定だったザ・フォーク・クルセダーズの「イムジン河」が政治的な理由で発売中止になったことが発端だった。
自分たちの歌いたい歌がメジャーなレコード会社で出せないなら自分たちで出そう。第一回の配布シングルは、アマチュア時代のフォーク・クルセダーズのメンバーと作詞者の松山猛で組んだフォーク・グループ、ミューテーション・ファクトリーの「イムジン河」。メジャーで出せなかった曲だ。ディレクターはザ・フォーク・クルセダーズの一員、北山修だった。
当初は会員制の自主販売組織として始まったものの入会希望者が多すぎて69年の8月から市販するようになった。流通を通さずに各レコード店や楽器店約130店と直接販売契約を結ぶ。まさにインディーズの原型である。
そこから70年代半ばに至る約7年。“商業ベースにのらない歌”は、どれも「平成」の“商業音楽”全盛の中で育った聴き手には信じられないものばかりだろう。
“商業ベースにのせない”ということは何を歌ってもいいということだ。規制も制約もない。プロもアマもない。まだ「シンガーソングライター」という言葉すらない。その人が思ったことを思いつくままに歌う。
それは「自由の歌」でもあった。
二つ目のことについて触れようと思う。
「平成」の30年余りの中で最も歴史的な出来事が東日本大震災だったことに異論を挟む人はいないだろう。
工場が被災しCDが作れなくなった。ライブをしたくとも電力事情が許さなかった。「当たり前のこと」が「当たり前ではなくなった」中で音楽に何が出来るか。ミュージシャンだけでなく音楽に関わる全ての人が「生き方」を考えざるをえなくなった。
「URC」のアーティストはほとんどが10代後半から20代前半。彼らに共通していたのは「お手本」がない、ということだった。
「軍歌」や「文部省唱歌」で育った「大人たち」とは相いれない価値観。「僕らの歌がない」ということから始まった。
日本の音楽史上、若者たちの「生き方」が音楽になった最初の例が60年代後半から70年代にかけてのフォークやロックだろう。「URC」は、その最大の拠点だった。「昭和」の若者たちの「どう生きるか」という自問の産物が「URC」だったのだと思う。
彼らがなぜ、こうした音楽を残したのか。
それを知ることで音楽が違って聞こえるに違いない。それは僕らがやらなければいけないことだろう。
今、なぜ「URC」なのか。
20世紀が終わり21世紀になった。
世の中は良くなっているのだろうか。
そして、若者たちは未来に希望を持てているのだろうか。
50年前に生まれた音楽が、82年前に書かれた小説「君たちはどう生きるか」がベストセラーになる「令和」の若者たちにどんな風に聴かれるか。
彼らが求める「生きるヒント」がこの中にあることを願うばかりだ。
「URC50th」は、そののためにこそあるのだと思う。
田家秀樹
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