【第39回】バイヤー寺町知秀のわくわくPOPSランド

2019年10月02日 (水) 17:58

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HMV渋谷をはじめ計13店舗の勤務を経て現在は本社にて洋楽バイヤーを担当する寺町知秀が洋楽の森からオススメ作品をピックアップするコーナー「わくわくPOPSランド」。社内外から信頼を集める生粋の洋楽バイヤーが、今月の洋楽の森からオススメする必聴の5枚とは?

【第39回】せめて映画の中では夢見てたい。

今月は映画サントラ特集で、まずはタランティーノ監督による最新作『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』から。映画ファンの魂を救ってくれるであろうラストには興奮と涙で、もう胸がはちきれそうに…。もちろん今回もタラ氏自身が全選曲を手掛けたサントラは、60年代ハリウッド黄金期〜ポップカルチャーへの憧憬がギッシリ詰まった熱盛盤。



続いて、北アイルランドはベルファストの伝説的レコードショップ/レーベルの創設者であるテリー・フーリーの半生を描いた『グッド・ヴァイブレーションズ』。映画のキモとなる必殺の名曲、アンダートーンズ「ティーンエイジ・キックス」を筆頭に、劇中登場するアウトキャスツ、地元の雄、スティッフ・リトル・フィンガーズらを収録したサントラにあの頃の熱狂が渦巻いています。



同じく音楽青春映画もので、60年代のイングランド北部の労働者階級の若者から生まれた音楽ムーヴメントの栄枯盛衰を捉えた『ノーザン・ソウル』も、むっちゃグッときました。エドウィン・スター「ブラック・ストリート」、シャーリー・エリス「ソウル・タイム」をはじめ、“ノーザン・ソウル”ど真ん中な27曲をもりもり収録したサントラがこれまた熱盛。



角田光代原作×今泉力哉監督による『愛がなんだ』は、登場人物の誰かの言動に身に覚えがある人には、観てられないイタさと可笑しさが込み上げる、非リア充恋愛映画。ラストにとびっきりの名曲、Homecomings「Cakes」が用意されていて、誰一人幸せにはならないけど不思議な心地良さが漂うエンディングの余韻をなぞるようで、見事にハマっています。



昨年公開ながらもようやくサントラがフィジカルリリースとなった、新鋭三宅唱監督による『きみの鳥はうたえる』は、行き場のない3人の若者の心情を繊細に綴った青春群像劇。サントラはSIMI LABのDJ/トラックメイカーHi’Specが手がけていて、鳥のさえずりとメロウなドローンが交錯するオープニングからほろ苦く感傷的な物語を想起させてくれます。それではまた来月お会いしましょう。



バイヤー寺町知秀のわくわくPOPSランド

寺町知秀(てらまち ともひで)

1999年にHMV渋谷入社。HMV立川など7店舗で店長を務め、計13店舗の勤務を経て現在は本社にて洋楽バイヤーを担当。

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