【全曲解説】 GYZE『ASIAN CHAOS』

2019年07月24日 (水) 17:00

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全曲解説テキスト by Ryoji(Gt/Vo) Aruta(Ba/Vo) SHINKAI(Gt/Mani)


1. Far Eastern Land

昨年北海道で震度7の大地震があり、丸2日電気の使えなかったとき家の裏の森と川を散歩していたら夕焼けがこの上なく綺麗だったんです。その時イントロが浮かびすぐに取りかかりました。
人類が作り上げた利便性を取られた時に感じた自然の偉大さや西洋からみた極東に位置するこの日本の神秘を音にしたかったんです。
壮大なオーケストラをバックに千歳神社の雅楽会の中川氏による雅楽楽器が絡みGYZEのバンドが入った時、言葉では伝えることが出来ない感動と神秘が吹き込まれました。
後世に残るような曲にしたいという思いがありました。(Ryoji)


今作のもっとも大事なきっかけ。動機。
この曲なくしてTr.2は出来ない。SEとしてではなく1つの楽曲として受け取ってもらいたい。
そのために、極力ライブでも生演奏で出来ればと思う。(Aruta)


Ryojiが作っていたトラックに少し和太鼓などのパーカッションを加えたら今回GYZEが目指していた映画音楽、大河ドラマのような更に壮大なスケールになりました。(SHINKAI)


2. Asian Chaos


世界で戦うGYZEの名刺代わりにしたいと思っていた本作のタイトルトラック。
Tr.1の本編という位置づけで同じメロディが組み込まれてます。
自然の神秘の中誕生した人類が文明を築き、破壊して行く様を止めてくれ!と嘆く様を描きました。
それは環境問題であったり戦争であったり。
将又ネット社会だったり。
“ひとりを見れば優しく賢い人々も何故大衆になると残酷になるのだろう?”という疑問を投げかけてみました。
大河ドラマ、映画音楽をそのままHMにしたような壮大なメイドインジャパン・メタルアンセムにしたいと思い仕上げました。
終わりのサビは是非一緒に歌って欲しいですね!(Ryoji)


今作の象徴。我々が今表現したい事のすべて。
この曲には浮遊感を感じている。さわやかな風感というか。
メタルとしては当然だが、単純に良い曲。乃木坂46が歌ってもいけるんじゃないの的な。(Aruta)


去年Ryojiからアレンジの話を相談され数曲聴かされた中で一番際立っていた曲だったと思います。
雅楽や日本らしさを出したいと言うことだったんですが、アイデアはかなり多く出て実際使わなかったトラックなどもありますが
そのくらいインパクトのある1曲でした。
BPM210の16分の刻みは体力勝負です。(SHINKAI)


3. Eastern Spirits

元々オープニングナンバー予定だったバトルソング。
GYZEは海外で多く活動してるバンドだから1曲目で俺たちは日本のメタルだ!と伝えたいと思ってこの曲を作りました。
まさに戦場に向かうような雰囲気。
たまたま親友にデモを聴かせたら“戦国時代みたいな雰囲気だな”と言われサビの歌詞が決まりました。
タイトルはメインメロディをMIDIで並べた時に日本列島の形によく似てたのでEasternという言葉が浮かびました。
大河ドラマのオープニングにそのまま出来るくらいの壮大さが実現した曲です。(Ryoji)


めっちゃGYZEのメタル。
琴とか三味線アレンジで聴いてみたいメロディ。
今までのGYZEの楽曲はピアノやヴァイオリンアレンジで聴きたいと思っていたがこの曲に関してはそういうオリエンタルな楽器が絶対映える。
単純に音階の話でもあるわけだけどそれを超越した雰囲気を感じる。(Aruta)


当時アレンジ制作開始はこの曲からスタートしました、メロディがかなりしっかりしていたのでこの曲もインパクトが大きく、逆にアナログ系シンセを薄く混ぜて少し中和させた記憶もあります。(SHINKAI)


4. King Kamuy

カムイとは僕の住む北海道の原住民アイヌの言葉で神を意味します。
次のトラックの1番大事なメロディをピアノと龍笛の調べで神秘的な空間を作りました。(Ryoji)


以前よりライブでTr.5のSEとして使っていたので耳なじみのあるかたもいると思う。
今作に導入するにあたって龍笛パートが増えたが、それによりドラゴンが天空を舞う様がより想像しやすくなったと思う。(Aruta)


元々あった龍笛とピアノで幻想的な雰囲気は出来ていたから少しミステリアスにする為ストリングを加えたらまさに神様が舞い上がるような感じになりました。(SHINKAI)


5. Dragon Calling

GYZEが今回の作風になるキッカケになった曲。BATTLE BEASTとのヨーロッパ36カ所ツアーの時、さらに強力な武器を持たなきゃ欧米のメタルに勝てないぞと悟り日本人にしか出来ないアプローチを取り入れました。
初披露は世界最大のメタルクルージング70000tons of Metal。
遠く離れたカリブ海の上であのメロディの大合唱が巻き起こった時、GYZEが作るべき音を確信しました。大切な1曲です。(Ryoji)


以前にライブバージョンはリリースしたが、今作ではより届けたかった姿にブラッシュアップされている。
イントロのドーン!感は今聞いてもぞくっとする。
だけどこの曲はライブで皆と歌って初めて完成するものとも思っている。その空気感はライブ会場でしか味わえない、とも。(Aruta)


結構後にアレンジを始めた曲でした。
かなり完成されていたトコロに加えた琴などのアレンジでなかなか苦戦したと思います、ストリングスがイマイチで代わりにシンセストリングスも混ぜました。(SHINKAI)


6. Camellia

戦場に恋人を送る女性、祖国に恋人を置いてく男性の心を描いた曲調。
東南アジアに咲く花と日本に咲く花をそれぞれがそれぞれの場所で観てお互いを思うようなストーリーを描きました。
きっと戦争中はもっとたくさんの切ない人間ドラマがあったのだろうと想いファンタジーを描きました。(Ryoji)


イントロが始まった瞬間泣ける。
Ryojiに“頼むからコレやろう”と懇願した思い出。
個人的にはノベルゲームのOPソング的な何かを感じる。鳥の唄的な。
実はもともとTr.8の兄弟ソングにしようって話もあった。(Aruta)


バッキングギターは軽快な8ビートでいて、メロディに合わせたコードはかなり複雑なもの。Ryojiはコードも全てピアノで作るから運指が複雑になります。(SHINKAI)


7. Japanese Elegy

祖母がガンになり余命を告げられたとき
やり残したことあるか?と祖母に問うとリストの一つに“沖縄に行きたい”があったから2人で旅に行きました。
その時、戦争資料館やひめゆりの塔など命の尊さを感じれる場所を巡りました。
鉄の雨が沖縄を襲ったという資料を読んだ時の記憶が歌詞に反映されてます。
中盤の歌詞にある般若心経は死者への葬いでしょうか。祖母の葬式が忘れられなかったのかな。(Ryoji)


コレもめっちゃGYZEのメタル。
Bメロで俺も歌いだす(左チャンネル)のだが、そこでのRyojiとのタイム感の違いが気持ちいい。マニアックだけど。(Aruta)


中盤に雅楽とリードギターでブレイクする部分に日本らしいパーカッションを加えました。Yosakoiでの仕事が活きた部分でした!(SHINKAI)


8. The Rising Dragon feat. Marc Hudson from DragonForce

この曲もGYZEの指針となった1曲。
他の曲もですがメロディはヨナ抜き音階をベースにしたりコードワークも6thの音を強調したりして、日本らしいなんとも言えぬ奥床しさを表したく作りました。
それでいてスピードメタルナンバー。
僕が1番好きなスピードメタルバンド、DRAGONFORCEのボーカリストのマークとのコラボが実現した曲。
人生って不思議で昔大ファンだったバンドが自分らの曲に参加するんですものね。
最後のパートは学校のチャイムの音階が懐かしくも切ない雰囲気になりお気に入りです。(Ryoji)


タイトルトラック同様、浮遊感、風感のある曲。
シングルリリース前にデモを聞いてとにかく気に入った。
その雰囲気がマークとRyojiのコラボレーションによりさらに強く感じられると思う。(Aruta)


この曲もギターのコードが複雑。
ギタリストが作らない運指になっていて唯一無二な響きになってる気がします。(SHINKAI)


9. White Territories

東北演歌をブラックメタルでさらにワルツにしてみました。
タイトルの白い領土は北方領土を意識しました。少し残酷な歌詞ですが曲調にマッチしたと思います。
全編で披露した軍歌を意識したクリーンボーカルもこの曲からスタートしました。(Ryoji)


めんどくさいメタラーの友人をして“優勝”と言わしめた曲。
そういえば珍しくリフものだ……とそこで気づく。
インストパートが複雑だが、そこを超え大きなメロディになった時の解放感が好き。(Aruta)


BPM250でスラッシーになる中盤リフはバッキングギターの見せ所。ソロも巧妙な転調を見せてるし、コレもRyojiが鍵盤で作るからこそなパートだなと。(SHINKAI)


10. 1945 Hiroshima

さまざまな解釈や事実確認などあるんでしょうが、この出来事を曲を通して日本人のメタルバンドが後世に伝えたいと思い作りました。
きっと今この瞬間も私たちは様々なことを押し付けられ、刷り込まれていると思います。
どれを良いとか悪いとか一概に判断するのは難しいですけど、誰かが悲しむような未来がないと良いなってゆう理想論を今もこれからも持っていこうと思ってます。この曲のアンサーがTr.1-2に繋がると良いなとおもいました。
ジャンプでフロア湧かせて欲しいですね。(Ryoji)


実は割とトラディショナルなスタイル。すごくグルーヴ出そう。
ライブでは回転ヘドバン待ったなし。
忘れられぬよう伝えねば。ファンタジーではない事実があったことを。(Aruta)


和楽器アレンジで一番苦戦した記憶があります。他の部分でもかなり苦戦した曲ですが個人的には一番好きな曲です。
実際はカットしてますが、これも死ぬほどトラック数がありました。(SHINKAI)


11. Forever Love

日本が誇るバンドの名バラードをGYZEの方程式に当てはめてみました。
恐らく世間一般では僕らのスタイルは理解に時間が掛かると思ってます。
既存の曲をGYZE流にすることによってこっちサイドに興味持って貰えたらいいなと。
母がX(X JAPAN)のファンでして僕も子供の頃から聴いてたり横須賀のミュージアムにも何度も足を運びました。あとXファンの強い結束のような雰囲気も好きです。(Ryoji)


12. Vivaldi Winter

イタリアのバイオリニスト、アントニオ・ビバルディの傑作四季の中の冬第一楽章のカバーです。
すべてのバイオリンのパートをエレキギターの4重奏です。
日頃クラシックばかり聴いていて過去にもベートーベン、ショパンのカバーなどもしてました。
ほんとは4枚目にあたる本作は思いっきりクラシカルな作品にしようとしてたのですが、ホンモノをカバーしてゆくウチにホンモノの素晴らしさを超えるオリジナルを日本人が書けるわけがないし、作れてもあまり価値もないと思いクラシカルなものはカバーで満足することにしました。
本当に素晴らしい楽曲です。(Ryoji)


GYZE『ASIAN CHAOS』

GENRE:MELODIC DEATH METAL
新体制となったGYZE
“世界目線のメロデス新機軸”を提示する新アルバムをドロップ

名門“Coroner Records”からの逆輸入でキャリアをスタートし、いきなり頭角を現したGYZEが早くも4枚目のアルバムを完成。サウンドの端々にワールドワイドな活動の中で得てきた様々なエッセンスや、より広い視野で自らのアイデンティティを捉えた懐の広さが際立つ。音楽性もメッセージ性もすべてが圧巻の表題曲はもとより、どのトラックもエモーショナル且つハイクオリティに仕上がっており、ブラストビートと雅楽の音色が共存する「Dragon Calling」、抒情的メロディが心を揺さぶる「Japanese Elegy」、和メロディが躍動する「White Territories」、圧巻の表現力で悲劇を訴え掛ける「1945 Hiroshima」など、聴きどころは上げればキリがない。
米沢 彰【ライター推薦】



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