【訃報】クルト・モルさん 点鬼簿へ戻る

2017年3月7日 (火)

クルト・モルさん死去

3月5日、ドイツのバス歌手、クルト・モルさんが亡くなられました。ドイツで「父なる神の声」と称えられていた深い声質の持ち主でもあったクルト・モルさんは、サヴァリッシュやカラヤンと共演したドイツ・オペラで人気を博し、ワーグナーやシトラウス、モーツァルトの諸役のほか、宗教音楽やリートの分野でも活躍、昨今話題の騎士長（騎士団長）役やザラストロ役、グルネマンツ役などでその見事な声を披露していました。心よりご冥福をお祈りいたします。

【クルト・モル・プロフィール】
1938年4月11日、ケルン近郊に誕生。子供の頃はチェロとギターを学び、将来はチェリストになるつもりでいたということですが、学校の合唱団でソリストを務めるなど歌の才能を指揮者から認められ、ケルン音楽大学では声楽を学んでいます。
デビューは1961年、アーヘン市立劇場でロッシーニの『オテロ』のロドヴィーコ役。その後、マインツ、ケルン、ヴッパータール、ハンブルクなど多くの劇場に出演、1968年には初めてバイロイトに登場、1972年にはミラノ・スカラ座とパリ・オペラ座、1973年にはザルツブルク音楽祭、1978年にはメトロポリタン歌劇場にそれぞれデビュー。初来日は1984年。リート歌手としても活躍したクルト・モルは『冬の旅』などで高い評価を受けてもいました。（HMV）

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