ゲーテも絶賛したサリエリのオペラ

Tuesday, November 15th 2016

サリエリ:歌劇『焼きもち焼きの学校』(3CD)
エールハルト＆ラルテ・デル・モンド

かのゲーテが「このオペラは、観客の大のお気に入りだが、それは正しいことだ。ここには驚くほど豊かで多様な音楽が含まれており、物語は非常に洗練された手腕で描かれている。私はアリアが歌われるごとに大いに心を動かされた」と書き記していることでも知られるサリエリ若き日の傑作が世界初録音。

アントニオ・サリエリ[17580-1825]が若い頃に書いたドラマ・ジョコーソ『やきもち焼きの学校』は、貴族と金持ち、庶民という3つの異なる立場・階級の人々による恋愛や誘惑、嫉妬、挑発行為などが含まれた作品。1778年にヴェネツィアで初演されたのをきっかけに、ロンドン、ドレスデン、プラハ、パリからヨーロッパ各地、遠くはサンクト・ペテルブルクの歌劇場で上演され、ウィーンのブルク劇場では人気台本作家ロレンツォ・ダ・ポンテによる改訂版も1783年に上演されるなど、10年以上に渡って人気を確保していました。

ちなみにそのブルク劇場で3年後に初演された『フィガロの結婚』も、ロレンツォ・ダ・ポンテによる台本を用いて、異なる立場・階級の人々の恋愛や誘惑、嫉妬、挑発行為などを描いた作品なので、このサリエリ作品との比較も興味深いところです。

今回世界初録音となるここでの演奏は、様々な作品の復活再演を手掛けてきたヴェルナー・エールハルトとラルテ・デル・モンドによる信頼のおけるもの。サリエリの音楽の魅力によって、嫉妬にかられる登場人物たちが巻き起こす騒動が描き出されています。200ページ・ブックレット・リブレット付(イタリア語、ドイツ語、英語のみ)。

【収録情報】
● サリエリ:歌劇『焼きもち焼きの学校』全曲 (世界初録音)

　エミリアーノ・ダグアンノ(テノール:伯爵)
　フランチェスカ・ロンバルディ・マッズーリ(ソプラノ:伯爵夫人)
　フェデリコ・サッキ(バス:バジリオ)
　ロベルタ・マメーリ(ソプラノ:エルネスティーナ)
　フローリアン・ゲッツ(バリトン:ルマーカ)
　ミレーナ・ストルティ(メゾ・ソプラノ:カルロッタ)
　パトリック・フォーゲル(テノール:中尉)
　ラルテ・デル・モンド(ピリオド楽器オーケストラ)
　ヴェルナー・エールハルト(指揮)

　録音時期:2015年12月20日
　録音場所:ドイツ、レーヴァークーゼン、Bayer Erholungshaus
　録音方式:ステレオ(デジタル/ライヴ)
　歌唱:イタリア語