【インタビュー】CQ 『Communication, Cultural, Curiosity Quotient』

2016年10月28日 (金) 18:43

|

HMV&BOOKS online - 韓国・アジア , HMV&BOOKS online - アジア

初の全国流通となるアルバム『Communication,Cultural,Curiosity Quotient(コミュニケーション、カルチュラル、キュリオシティ・クオーシェント)』を11月2日に発売する轟音オルタナ・ロックバンド、CQ。 結成から3年、音源をライヴ会場のみで発売(アナログ、CD共に過去作品は全て即日完売)、クリトリック・リスとの異種格闘コラボでアナログ盤を発売するなど、常に我が道を進む彼ら。 今回はバンドの成り立ちやスタンス、ニューアルバム制作まで、謎が多い彼らの実像に迫ってみた。
interview & text by エガワヒロシ

CQ:澁谷潤(シブヤジュン)- Guitar、Vocal、菅原祥隆(スガワラヨシタカ) -Guitar、大場和香(オオバワコ)- Bass、渡辺清美(ワタナベキヨミ)- Guitar、笹渕啓史(ササブチヒロシ)- Drum

--- それぞれPlastic Treeやhoneydip等の豊富なバンド経験があり、サポートとしてもVAMPS(Acoustic)やacid android、Creature Creatureといった名だたるバンドのステージを踏んでる皆さんが、また一からバンドを始めるのにはどんな経緯があったのでしょうか?またそのモチベーションはどこから湧いてくるのでしょう?

渡辺:このバンドというかメンバーなら自分にとって新しい事がもっとできるってっていう期待感ですね。常にそう思えるというか。

澁谷:東京酒吐座が解散した後、ちょっと話がしたいとお寿司屋に呼ばれて(笑)以前ゲスト参加した経緯で気に入ってくれてたみたいで誘ってもらいました。彼らと新しい音楽を作っていけるなら面白いかもなぁと加入した次第です。

笹渕:お寿司とその後に行ったお店がなかなか美味しかったですよ。

--- CQを結成する際にモデルとなったバンド、話し合う中で出てきたバンドなどはありましたか?

澁谷:80年代やUKやニューウェイブがキーワードでしたかね。エコー・アンド・ザ・バニーメンやザ・キュアーの名前が挙がっていたのを覚えています。

笹渕:当初はそうでしたね。でもやりたいことが変わっちゃう。飽き性なんで。とはいえ、やっと固まってきた気がします。

--- ジャケット等のビジュアルイメージに80〜90年代のUKバンド、例えばザ・キュアーやバウハウスからザ・サンデイズ、カーヴに至るような美しいながらもダークな世界観を感じます。何かコンセプトはありますか?

澁谷:ダークな世界観は結成当初からあった感じですね。先ほど挙げたバンドの通り、明るいか暗いかで言えば絶対的に暗いので(笑)

笹渕:そんなに明るい人が集まっている集団ではないので。類は友を呼ぶっていうんですかね?俺とシブジュンさん(澁谷)は誕生日一緒ですしね。コンセプトですか?固めた方がいいんだろうけど、そういったものはあまり好きじゃないんです。窮屈になっちゃうし視野も狭くなるから。

--- 紅一点のベーシスト、大場和香さん(ワコ)は他のメンバーに比べて一人だけ年齢が下になりますが、大場さんの加入の経緯、そしてどんな部分を評価されての抜擢だったのでしょうか?

澁谷:ベースは女性がいいとみんな考えていて。ワコは経験も知識もまだまだだけどそれが良かった。天然のポンコツ具合も含めてCQのベースはこの子じゃないと成立しないくらいに思ってます。出戻りだけど(笑)

渡辺:ワコ以外は付き合いも長いし、良い意味で先が見える感じがあるんですが、彼女は全くの未知で予想不可なところに逆にバンドの可能性を感じたかなと。

笹渕:知人に紹介してもらったんです。そして僕が面接した。一緒にいる時間を経て解った事は、言っている事とやっている事が全く噛み合わない。通常時の会話ってありますよね?それも全く噛み合わない。これじゃあ、ねぇ・・・見てる人もわからないですよね??それが大場和香なんです。ね?解らないでしょ(笑)?

--- 前身バンド、東京酒吐座は勿論、渋谷さんも元々日本のシューゲイザーバンドの始祖的なhoneydipのメンバーなので、シューゲイザーバンドと見られることも多いと思います。シューゲイザーバンドという自覚はありますか?

澁谷:無いですね(笑)でもシューゲイザーと言われるのは各々のキャリアから仕方が無いというか。勿論シューゲイザーからの影響はありますし、個人的にも好きなジャンルですが、今CQが出したい音楽はそこじゃないですね。

渡辺:笹渕君からCQの話があった時にシューゲじゃなくて別の事をやるなら俺はやりたいって言ったんです。メンバー3人もいたし、なら東京酒吐座をやれば良かったって思いがあったので。まずはこのメンバーで始めよう進めようって気持ちの方が大きかった気がするんですが、よっしー(菅原)が壮大な曲作るとああなっていくし自然な流れだったんじゃないかなと。あとナタリーだかバークスの紹介の仕方がシューゲイザーだったのが大きい(笑)まあそれも前作までで、やっと今回で一歩前に進めたと思います。

笹渕:あれ?そうだっけ?俺、なべさん(渡辺)から誘われたような気がするけど・・・まぁ、いいか(笑)

--- ライブではギターノイズの応酬となる時間があったり、REMIXではBorisのAtsuo、downyの青木裕、そしてcoaltar of the deepersのNARASAKIといったノイズの魅力に長けた人を起用するなど、ノイズに自覚的なバンドだと思います。CQにとってノイズとはどんなものでしょう?

渡辺:個人的にはノイズってより感情に直結してると思うんです。原始的というか。特に出す時ですね。一度出す快感を覚えてしまうとやめられなくなる。MRIの検査の時ですら自分には音楽に聴こえますし。

笹渕:ホワイトノイズってあるじゃないですか?あれって「無」の状態ですよね?それが良いんです。感情表現の一種だと思っています。ノイズ出してる時は余熱で動いてる。

--- 圧倒的にシンセサイザーが攻勢の時代に、CQは潔くギターサウンドを貫いており、シンセの音が見当たりません。かつてのクイーンのようにノーシンセサイザーへのこだわりはありますか?

澁谷:そのこだわりは特に無いんじゃないですかね?今のCQに必要性を感じてないだけかと思います。まあ、ギター3人居るんで入る隙間が無いですよね(笑)

渡辺:らしい音ならよっしーだけで出せちゃいますからね。結成当初にすぐ導入する流れに一度なって何か違うってボツになり(笑)まあ、好きだ嫌いだ言う前にまだ今のままでまだやれるって気持ちの方が強いかなと。

--- アナログレコードを発売したり、アナログレコーディングに踏み切るなど、アナログサウンドへの強いこだわりを感じます。CQサウンドを作る際にアナログにこだわる理由、またどんな効果を狙ってのアナログへの傾倒なんでしょうか?

澁谷:CD以前にアナログを聴いていた世代なんで、やはり憧れは大きかったですね。実際やってみたらまぁ素晴らしかったですね(笑)

渡辺:レコードの方が手にした時も聴いた時も単純に感動するし、袋から出して針を落とすっていう今から聴きますみたいな儀式がとても好きです。

笹渕:僕は鍵っ子だったから、レコード盤に対する思いは非常に大きい。家に帰っても誰もいなかったからレコードが友達だった。でも友達がいなかった訳じゃないですからね(笑)!

--- ノイズやエクストリームなサウンドへのこだわりがある中でも、CQはメロディーがわかりやすく、とてもポップに感じます。CQにとってポップであることに意味はありますか?

澁谷:逆にポップで無ければ意味が無いと思っています。

渡辺:シブジュンさんの歌がそうさせてるのかもしれないですが、個人的にはポップに対して特別こだわりはないですね。ただ、シブジュンさんに歌わせてなんぼみたいなとこはあります。良いメロ引き出させたら勝ちみたいな(笑)

--- 歌詞には白昼夢的な闇と、WORLD ENDな感覚を強く感じます。歌詞を書く際に意識していることを教えて下さい。

澁谷:喪失感や虚無感、終末観が好きな性分でして(笑)その感じを如何に映像が浮かぶような言葉遊びで表現出来るかを重要視しています。何が言いたいのか良くわからないと言われたりしますが(笑)、自分の中では答えは明確にあります。そもそも理解や共感を求めているわけではありませんし、受け取り方はそれぞれあるべきだと思っています。

--- 曲名がどの曲もとても映像的で、曲名だけを並べてもまるで短編映画集のように感じます。1stアルバムではすべてのタイトルを人名にするなどのコンセプトがありましたが、今回も何かコンセプトはありますか?

澁谷:そう感じて頂けるのはとても嬉しいです。映画大好きなんで。今回は特にコンセプトはありませんが、短編映画のような作りになっています。実は前作から世界が繋がっている曲もあるんですが、先入観を持たせなくないので公表しません(笑)

--- 今回のアルバムレコーディング時のエピソードを教えてください。

澁谷:まぁとにかくハードでした(笑)

渡辺:皆帰ったのに俺だけ帰れなくてスタジオに寝泊まりしました。しかも何度も(笑)逆に普段の生活をシャットアウトして今までより集中できた気がします。あとこの前に『1989』のレコーディングを挟んでいた分色々な意味でエンジニアの中野さんとのやり取りが非常にスムーズでした。

笹渕:俺は別のツアーがあったりして兎に角疲れてました。スタジオにも泊まったし、カプセルホテルにも泊まった。家に帰る移動の時間が勿体なかった。現場が重複してたから、頭の整理がつかなかったですね。

--- クリトリック・リスとのコラボシングル『1989』がありましたが、ビジュアル的にもサウンド的にも真逆の二組のコラボには驚かされました。競演の経緯は?

笹渕:大阪で初めて対バンして、打ち上げの席でそんな話があったらしいんですが、俺、泥酔してて次の日何も覚えてなかった。詳細はなべさんが詳しいと思いますけど・・・

渡辺:いやあれは・・・大阪でクリトリック・リスと一緒にやった時に個人的に酒相撲に大負けして打ち上げで泥酔して寝てたたんです。で起きたら酔っ払った笹渕君が「なべさん曲書いて!」って言われて俺ポカンとなり(笑)で、翌日笹渕君に本当に曲書くの?って聞いたらポカンで覚えてないみたいな(笑)本当にやるとなり最初は歌謡曲調のニューオーダーという訳のわからない感じにしようと思ってたんですが、難しくて断念して力を抜いて出てきたのが『1989』という。

--- CQのライブでは大量のお酒を飲むシーンも見受けるのですが、CQにとってアルコールとは音楽に何を及ぼしていますか?

澁谷:グルーヴ感ですかね(笑)

渡辺:なんか出てくるから飲む(笑)

笹渕:毎回やっているように思われがちなんですが、いつもやっている訳ではないですよ?そして音楽に何も関連していない。幸せの時間の前借りでしかないです(笑)

--- リンゴ・デススターやアストロブライトなど、海外バンドとの共演も多いですが、海外での活動などは考えていますか?最近は日本のゴシックなイメージのバンドがヨーロッパなどで評価されることも多く、CQも向いていると思うのですが。

澁谷:日本語が通じなくても何かしら感じてもらえると思うので、興味を持ってもらえるなら何処でも良いです。

渡辺:日本をどうこう言うつもりはないですけど、こっちは何かしらのお膳立てが必要な気がします。逆に海外はそういう事がない気がするので、そういう環境でCQがどう受け入れられるのか単純に興味はありますね。

笹渕:やれるならやりたいですよね。ツアーとか。僕は海外ツアー経験があるんですが、感情がダイレクトに伝わってくるからわかりやすい。とはいえ、CQでは行った事ないのでまずは行ってみないと何も始まらないような気がします。

アーティスト達からの推薦文

轟音の中で臨界に達したナイーヴな魂達がその極みで美しく震え出す。 必然として、果ては自己破壊にまで至るそうような清々しいまでのナイーヴさは、 果たして新しいニヒルとなることができるだろうか。 だが、轟音だけが彼らの故郷。孤独はそこでこそ癒されるだろう。
Morrie (DEAD END / Creature Creature)

タイトな浮遊感。 静と動のような相反する物の融合。 決して主流ではない音楽達を独特のセンスで一つに纏め上げている。 CQというジャンルの深い穴倉の淵に立って是非中を覗いてほしい。 ありそうでなかったサウンドがそこにある。
団長 (NoGoD)

発光流動体。エクトプラズムのようなものだ。
NARASAKI (COALTAR OF THE DEEPERS / 特撮)

渦巻く音像。その先にある記憶の風景。
青木 裕 (downy)


ご購入はこちら

Communication, Cultural, Curiosity Quotient

CD

Communication, Cultural, Curiosity Quotient

CQ

価格(税込) : ¥2,852

会員価格(税込) : ¥2,625

まとめ買い価格(税込) : ¥2,425

発売日: 2016年11月02日



%%message%%

アーティスト情報をフォロー

オフィシャルサイト



インタビューへ戻る

HMV&BOOKS online最新ニュース

最新ニュース一覧を見る