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2015年10月17日 (土)
デュティユー生誕100年記念エディション(7CD)
パーヴォ・ヤルヴィ&パリ管弦楽団の最新音源も収録
ときに現代のドビュッシーとも言われるアンリ・デュティユー[1916-2013]の作風は、ドビュッシーや、ラヴェル、オネゲルなど、フランス近代の流れを汲む精妙な美しさと迫力を兼ね備えたもので、無調など現代風味の技法も適度に加味しながら、独自の世界を築き上げています。このセットでは、Disc1〜3がオーケストラ作品、Disc4がコンチェルト、Disc5が声楽曲、Disc6がピアノ曲、Disc7が室内楽と分類されているので便利です。
【オーケストラ作品】
デュティユーの特徴が最も良くあらわれているのがオーケストラ作品。複雑で高度な技術を駆使し、現代ならではの精細かつ透明な音から、鋭く荒々しいで音まで縦横に表現しています。
Disc1
1曲目、交響曲第1番は、デュティユー35歳の時の作品。戦後のムーヴブメントでもあった新古典主義的スタイルを採用しながらも、デュティユーらしい目の詰んだ響きで迫力ある音楽を聴かせます。2015年リリースのパーヴォ・ヤルヴィ指揮パリ管弦楽団の演奏です。
2曲目の交響曲第2番は、ボストン交響楽団からの委嘱作で、大小2群のオケを使うことから『ル・ドゥーブル』という名前が付けられています。作風はいかにもデュティユーらしい響きの美しさで聴かせるもので、現代の印象主義ともいうべき、その音の変遷の美しさには独特の魅力が備わっています。デュティユーと縁の深かったシャルル・ミュンシュ指揮するコンセール・ラムルー管弦楽団の演奏。
Disc2
1曲目、バレエ音楽『狼』は、ローラン・プティ・バレエ団のために書いた作品。ある狼と人間たちの織りなす、どこか『美女と野獣』を思わせるドラマを音楽化したもので、明快で華麗なスタイルが印象的。ポール・ボノー指揮シャンゼリゼ劇場管弦楽団による演奏です。
2曲目の『メタボール』は、クリーヴランド管弦楽団からの委嘱作で、現代化された印象主義的なスタイルによる変奏曲となっています。最新のパーヴォ・ヤルヴィ指揮パリ管弦楽団の演奏。
3曲目の 『音色、空間、運動(星月夜)』は、ロストロポーヴィチの委嘱を受けて書かれたもので、ゴッホの絵画『星月夜』にインスパイアされたという作品。ヴァイオリンとヴィオラを除いた大編成オーケストラによって演奏され、チェロの活躍が印象的な傑作です。ミュンシュの思い出に捧げられているということです。演奏は委嘱者でもあるロストロポーヴィチが、フランス国立管弦楽団を指揮したものです。
Disc3
1曲目、『瞬間の神秘』はパウル・ザッハーに委嘱され書かれた作品。24の弦楽器、ツィンバロンと打楽器のための小品10曲で構成された音楽で、ハンガリーの民俗楽器ツィンバロンのエスニックな響きと静止画的な弦のアンサンブルの対照がユニーク。演奏は委嘱者のパウル・ザッハー率いるチューリッヒ・コレギウム・ムジクム。
2曲目の『時の影』は、小澤征爾からの委嘱作で、きわめて色彩豊かな美しい作品。委嘱者小澤征爾指揮するボストン交響楽団の演奏です。
3曲目の『狼』はバレエから主要部分を抜粋した「交響的断章」。演奏はフランス近代に強かったジョルジュ・プレートル指揮パリ音楽院管弦楽団による定評あるものです。
【協奏曲】
有名演奏家絡みの委嘱作ということもあってか、どの作品でもソロには官能的なまでの美しさもあらわれ、加えて入念に描き込まれたオーケストラのサウンドが現代の協奏曲の醍醐味を味わわせてくれます。
Disc4
1曲目、チェロ協奏曲『遙かなる遠い国へ』はロストロポーヴィチからの委嘱作。演奏はロストロポーヴィチのチェロ、セルジュ・ボド指揮パリ管弦楽団によるものです。
2曲目、『SACHERの名による3つのストロフ』は、パウル・ザッハーの誕生日を祝うためにロストロポーヴィチが委嘱した作品。名手トゥルルス・モルクのチェロ、チョン・ミョンフン指揮フランス放送フィルハーモニーの演奏。
3曲目、ヴァイオリン協奏曲『夢の樹』は、アイザック・スターンのためにフランス放送から委嘱された作品。ルノー・カプソンのヴァイオリン、チョン・ミョンフン指揮フランス放送フィルハーモニーの演奏。
4曲目、『ひとつの和音の上で』は、16歳のアンネ・ゾフィー・ムターのために、パウル・ザッハーがデュティユーに委嘱したものです。冒頭の6つの音をもとに展開されるヴァイオリン協奏曲で、ここではクリスティアン・テツラフのソロ、パーヴォ・ヤルヴィ指揮パリ管弦楽団による最新録音を収録。
クリスティアン・テツラフ(ヴァイオリン)
【声楽曲】
ピアノ伴奏のシンプルな歌曲から、オーケストラ伴奏による大曲まで幅広い傾向の作品を楽しめます。
Disc5
1曲目、『ジャン・カスーの2つのソネット』は、フランス人の父、スペイン人の母をもつ詩人でのちにパリ国立近代美術館館長も務めたジャン・カスー[1897-1986]がレジスタンス活動で投獄された際に書いた「3つのソネット」からの詩を用いた1954年の作品。ジル・カシュマイユのバリトンと、作曲者のピアノ。
2曲目、『サンフランシスコの夜』は、フランス放送のラジオ・パーソナリティで、詩人でもあったポール・ジルソン[1904-1963]の亡くなった年に彼の詩に付曲した作品。ドーン・アップショウの澄んだソプラノと、ジュリアス・ドレイクのピアノ。
3曲目、『往復書簡』は、ベルリンフィルからの委嘱作でサイモン・ラトルに捧げられています。ソプラノとオーケストラのために2003年に書かれたこの音楽は、リルケやゴッホなどの書簡に基づいて書かれています。ここでは現代音楽分野の名ソプラノ、バーバラ・ハニガンと、エサ=ペッカ・サロネン指揮フランス放送フィルハーモニーの共演で。
4曲目、『時の大時計』は、ボストン交響楽団とフランス国立管弦楽団、サイトウ・キネン・フェスティバルの共同委嘱作品。2009年5月7日にシャンゼリゼ劇場でおこなわれたルネ・フレミングと小澤征爾指揮フランス国立管弦楽団のコンサートを収録したライヴ録音。演奏終了後、コンサートホールの聴衆は総立ちだったということです。
【ピアノ曲】
ピアノ曲でもデュティユーの特徴でもある伝統と現代のミックスは巧みにおこなわれており、凝った構成と展開に見事なコラールが印象深いピアノ・ソナタは特に聴きもの。
Disc6
1曲目、ピアノ・ソナタと、2曲目、3つの前奏曲はジュヌヴィエーヴ・ジョワの演奏。3曲目、『響きの形』は、ジュヌヴィエーヴ・ジョワと作曲者の共演。 4曲目、 『全ての道は、ローマに通ず』、5曲目、 『田園詩』、6曲目、 『ブラックバード』、7曲目、 『響き』、8曲目、 『波のまにまに』はアンヌ・ケフェレックの演奏。
【室内楽曲】
室内楽では多分に印象主義の雰囲気が継承されており、有名な弦楽四重奏曲『夜はかくの如し』もドビュッシーを思わせる部分も含む聴きやすい仕上がりとなっています。 組み合わせの管楽器作品群も、印象主義的で色彩豊かな傑作揃いで、演奏も高水準なものが選ばれています。
Disc7
1曲目、 『夜はかくの如し』は、シネ・ノミネ弦楽四重奏団の演奏。
2曲目、フルートとピアノのためのソナチネは、エマニュエル・パユのフルートとエリック・ル・サージュのピアノの共演。
3曲目、オーボエ・ソナタは、ニコラス・ダニエルのオーボエとジュリアス・ドレイクのピアノの共演。
4曲目、サラバンドとコルテージュは、マルク・トレーネルのファゴットとパスカル・ゴダールのピアノの共演。
5曲目、コラール、カデンツァとフガートは、ダニエル・ブレザンスキーのトロンボーンと、パスカル・ゴダールのピアノの共演。
6曲目、『引用』は、モーリス・ブールグのオーボエ、ユゲット・ドレフュスのクラヴサン、ベルナール・カゾーランのコントラバス、ベルナール・バレのパーカッションの共演。(HMV)
【収録情報】
Disc1
デュティユー:
● 交響曲第1番
パリ管弦楽団
パーヴォ・ヤルヴィ(指揮)
● 交響曲第2番『ル・ドゥーブル』
コンセール・ラムルー管弦楽団
シャルル・ミュンシュ(指揮)
Disc2
● バレエ音楽『狼』
ジャン・アヌイ(語り)
シャンゼリゼ劇場管弦楽団
ポール・ボノー(指揮)
● 『メタボール』
パリ管弦楽団
パーヴォ・ヤルヴィ(指揮)
● 『音色、空間、運動(星月夜)』
フランス国立管弦楽団
ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ(指揮)
Disc3
● 『瞬間の神秘』
チューリッヒ・コレギウム・ムジクム
パウル・ザッハー(指揮)
● 『時の影』
ボストン交響楽団
小澤征爾(指揮)
● バレエ音楽『狼』(交響的断章)
パリ音楽院管弦楽団
ジョルジュ・プレートル(指揮)
Disc4
● チェロ協奏曲『遙かなる遠い国へ』
ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ(チェロ)
パリ管弦楽団
セルジュ・ボド(指揮)
● 『SACHERの名による3つのストロフ』
トルルス・モルク(チェロ)
● ヴァイオリン協奏曲『夢の樹』
ルノー・カプソン(ヴァイオリン)
フランス放送フィルハーモニー管弦楽団
チョン・ミョンフン(指揮)
● 『ひとつの和音の上で』
クリスティアン・テツラフ(ヴァイオリン)
パリ管弦楽団
パーヴォ・ヤルヴィ(指揮)
Disc5
● 『ジャン・カスーのソネット』
ジル・カシュマイユ(バリトン)
アンリ・デュティユー(ピアノ)
● 『サンフランシスコの夜』
ドーン・アップショウ(ソプラノ)
ジュリアス・ドレイク(ピアノ)
● 『往復書簡』
バーバラ・ハンニガン(ソプラノ)
フランス放送フィルハーモニー管弦楽団
エサ=ペッカ・サロネン(指揮)
● 『時の大時計』
ルネ・フレミング(ソプラノ)
フランス国立管弦楽団
小澤征爾(指揮)
Disc6
● ピアノ・ソナタ
● 3つの前奏曲
ジュヌヴィエーヴ・ジョワ(ピアノ)
● 『響きの形』
ジュヌヴィエーヴ・ジョワ(ピアノ)
アンリ・デュティユー(ピアノ)
● 『全ての道は、ローマに通ず』
● 『田園詩』
● 『ブラックバード』
● 『響き』
● 『波のまにまに』
アンネ・ケフェレック(ピアノ)
Disc7
● 『夜はかくの如し』
シネ・ノミネ弦楽四重奏団
● フルートとピアノのためのソナチネ
エマニュエル・パユ(フルート)
エリック・ル・サージュ(ピアノ)
● オーボエ・ソナタ
ニコラス・ダニエル(オーボエ)
ジュリアス・ドレイク(ピアノ)
● サラバンドとコルテージュ
マルク・トレーネル(ファゴット)
パスカル・ゴダール(ピアノ)
● コラール、カデンツァとフガート
ダニエル・ブレザンスキー(トロンボーン)
パスカル・ゴダール(ピアノ)
● 『引用』
モーリス・ブールグ(オーボエ)
ユゲット・ドレフュス(クラヴサン)
ベルナール・カゾーラン(コントラバス)
ベルナール・バレ(パーカッション)
ブロンズ・ゴールド・プラチナステージの場合です。
featured item
輸入盤
デュティユー生誕100年記念エディション(7CD)
デュティユー、アンリ(1916-2013)
価格(税込) :
¥7,480
会員価格(税込) :
¥6,508
まとめ買い価格(税込) :
¥5,685
通常ご注文後 2-3日 以内に入荷予定
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featured item
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輸入盤
交響曲第1番、メタボール、ひとつの和音の上で パーヴォ・ヤルヴィ&パリ管、テツラフ
デュティユー、アンリ(1916-2013)
価格(税込) : ¥2,310
会員価格(税込) : ¥2,010発売日:2015年01月13日
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販売終了
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輸入盤
『時の大時計』 小澤征爾&フランス国立管弦楽団、フレミング
デュティユー、アンリ(1916-2013)
ユーザー評価 : 4点 (4件のレビュー)
価格(税込) : ¥3,179
会員価格(税込) : ¥2,767発売日:2010年08月06日
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販売終了
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