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【連載コラム】Akira Kosemura 『細い糸に縋るように』 第55回 細い糸に縋るように Akira Kosemuraへ戻る

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2014年5月9日 (金)

profile

[小瀬村 晶 / AKIRA KOSEMURA]

1985年生まれ、東京出身の作曲家・音楽プロデューサー。
作曲家として国内外の音楽レーベルからコンスタントに作品を発表する一方、企業広告や、アパレルブランド、公共施設、舞台、映画、TV、ウェブコンテンツなど、特定の分野に限定されることなく様々なコラボレーションを行っている。
近年では、シンガーソングライター・やなぎなぎのアルバム「エウアル」への楽曲提供や、キミホ・ハルバート演出/振付によるコンテンポラリーバレエ公演「MANON」の劇伴音楽、東京スカイツリータウン(一部施設)の音楽や、ドキュメンタリー映画「はじまりの島」エンディングテーマ、「ANA LOUNGE」の音楽監修などを担当。
コンサート活動にも定評があり、これまでに「音霊 OTODAMA SEA STUDIO」、「中州ジャズフェスティバル」への出演や、自身のピアノ演奏による全国ツアー / 中国ツアーも成功させている。
また、作曲家のみならず、2007年にSCHOLE INC.を設立、プロデューサーとして音楽レーベル「schole」を運営、数多くの作品に携わっている。




こんにちは。
小春日和が心地良い今日この頃、皆さんはいかがお過ごしでしょうか。
僕はといえば、週に一度は映画館で過ごし、自宅では本を読んで過ごしています。このひと月くらいはけっこう時間に余裕があって、劇場映画を10本以上観て、文庫本も15冊以上読破できました。この上なく幸せです。
とはいえ、今年に入ってからは外出も心掛けていて、よく町中を散歩したり、自宅から事務所まで一時間掛けて歩いて通ってみたり、いろいろと自分なりの方法で健康でいられるように試行錯誤しています。というのも、僕は一週間籠って仕事をし続けていてもそんなに苦にならない性格なので、ほっとくと身体が壊れていきます。そんなわけで、去年は本当に風邪ばかり引いていたので、今年はなんとか人並みの健康を取り戻そうと必死です。
とはいえ、なかなかそう簡単に性分というのは変えられないもので、やはり不必要な外出は苦手、できれば自宅や事務所に籠って本を読んだり、映画を観たり、ときどき音楽を作ったり、気が向いたら散歩に出掛ける、そんな生活が理想です。
しかし、なんでも心掛けというのは大事なようで、今年はその成果もあってか、体調はとても良くて、最近ではお酒も少し飲めるようになりました。とはいえ弱いのであまり量は飲みませんが、それでも身体がついてくるようになったのは嬉しいですね。

さて、そんなわけで今月は映画と小説の話をだらだらと適当にしようかなと思います。

まずはジャ・ジャンクー監督。中国の映画監督ですが、今月で閉館する吉祥寺バウスシアターでなんと懐古上映があるという情報を得て行ってきました。
念願だった「一瞬の夢」と「プラットホーム」を観てきたのですが、本当に素晴らしい、圧巻の美しさ。特に「一瞬の夢」はそれから数日間、ずっと頭のなかで映像がぐるぐるとまわってしまう程の余韻がある、僕にとっては本当に美しい映画でした。それはただ映像が美しいという視覚描写的な意味ではなくて(もちろん美しい映像も一つの要因ですが)それだけではない、なんというか、説明が難しいのですが、とても感覚的に、根源的な部分で美しいと感じてしまう、というのかな、僕はそんな印象をこの映画から受けました。他では感じられない感覚だったのでそういう意味で傑作だといえるのではないかと思います。今月末からはいよいよ氏の新作「罪の手ざわり」が劇場公開になるので、いまから待ち遠しくてたまりません。
そして二人目はこちらも中国の映画監督、ロウ・イエ監督。今度は早稲田松竹にて懐古上映があったので最終日になんとか観てきました。
傑作「スプリング・フィーバー」に加えて、「ふたりの人魚」「パリ、さまよう花」を鑑賞。もう本当に、胸がひりひりするくらいの熱量で、生と性、そして愛を描いた素晴らしい作品群に圧倒されました。
昔から中国の文化や音楽にはなんとなく惹かれる感覚はあったのですが、この春、ようやくこの二人の、現・中国映画を代表する監督の作品をじっくりと劇場で鑑賞することができて、それがとても高まっています。とても生々しいんですね、そしてそれが良い。
そして生々しいといえばもう一作品、「アデル、ブルーは熱い色」こちらはフランス映画ですが、これもとても良かったなぁと思います。ロウ・イエ監督「スプリング・フィーバー」同様、同性愛の性描写がかなり過激なのでそこも確かに印象的ですが、僕は随所に出てくる食べ物を食べるシーンのある意味、大袈裟な演出がそれと同じくらい印象的でした。
あとはショーン・ペンがかっこ良くて、ストーリーが明瞭、映像が美しく壮大で、心がすっと落ちるような納得の‘落ち’がある完璧なエンターテイメント映画「LIFE!」これも劇場で観た大満足の映画でした。音楽でフィーチャーされていたまさに大抜擢のホセ・ゴンザレス往年のファンとしても、コメディー色が強いベン・スティラーが本気で作った(監督・製作・主演)映画という意味でも、本当に細部まで拘り抜かれた気持ちの良い映画でした。思わずオリジナル・スコア盤のサントラを買ってしまいました。いまもまだ公開中だと思うので、今晩なにか映画でも観たいなと思っている方にはおすすめの映画です。

さて、そろそろ小説の話に移ろうかと思ったのですが、気がつけばもう良き文量となっていたので今月はこの辺りで、良き週末を。



  http://www.akirakosemura.com/
  http://www.scholecultures.net/





Akira Kosemura 最新作

Akira Kosemura 『Grassland+』  [2014年05月24日 発売]

2010年に発表された小瀬村晶の4作目のオリジナルアルバム「grassland」を追加楽曲収録 + リマスター盤として再発します。
本作は、2010年発表時に限定盤(CD + DVD)/ 通常盤(CD)の二種類で発売された作品でしたが、限定盤は発売と同時にソールドアウト、通常盤もその後に完売し、長らく廃盤となっていた作品です。当時特典として制作された、「grassland b-side」より4曲が追加され、仕様も新しくなりリイシューされます。
ジャケットデザイン、写真は 菊地 慎 が担当。ミニフォトブックレットも追加されています。

「grassland = 草原」と名付けられた本作は、まさに透き通るような青い空の下、草木の間を吹き抜ける風の匂い、瑞々しく息吹く生命の輝きを心向くままに描き出したかのような、儚くも美しく、そして凛とした強さをも感じさせるエレクトロニカの傑作となりました。
aspidistrafly、haruka nakamura、me:mo、the misfortunes of gerald、paniyolo、当真伊都子がゲスト参加。



次回へ続く…(7/10更新予定)。






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