木々が一斉に芽吹く時期に感じる瑞々しさと内なるざわめき―リオ在住のフランス人ドラマー/コンポーザー、フランソワ・モランの初作は、単なる心地よさだけではない気分の揺らぎをもたらす。「誕生」という名が冠せられた、野生と洗練が同居した音楽。その普遍的な響きは、遠く離れた旧友からの便りのように、さりげない優しさを運ぶ。
――河野洋志(bar buenos aires)
美しく生命力に溢れ、心を鎮める静寂に包まれた音像風景を産み出す素晴らしいアーティスト達……カルロス・アギーレをは
じめ、" 純粋なまでに美しい情景" というコンセプトのもと世界の音楽を紹介するレーベル第4弾。2012年録音作品。
まさに「旋律を奏でるドラム」と例えるのがふさわしい、繊細なテクニックとダイナミズム溢れる表現力を備えたフランス人ドラマー/コンポーザー/プロデューサー、フランソワ・モランが、アンドレ・メマーリ(ピアノ)、ルイス・ヒベイロ(ギター)、ネイマール・ヂアス(ベース)というサンパウロ・シーンの中心的存在であり、現代ブラジル音楽を牽引する実力者達とのカルテットを軸に、タチアナ・パーハやセルジオ・サントス、イヴァン・リンスなどをゲストに迎えて録音したアルバム『Naissance(=誕生)』。
ユーロ・ピアニズムに根ざした洗練されたジャズ・フィーリングと、80年代のパット・メセニー・グループの流れを汲むオーガニックな肌触り、そして室内楽的アンサンブルにみられるクラシカルな印象が重なり合う、あまりに美しい音像風景が描かれる本作は、現代ブラジル音楽における最高峰の傑作といえる素晴らしい内容。ここ日本でも、「クワイエット」な南米音楽が大きなムーヴメントとなる中、屈指の評価と人気を獲得。とある南米輸入盤専門店では2013年のセールスチャート1位に輝いた。
そんな人気作をbar buenos airesが日本盤としてリリース。ボーナス・トラックとしてフランソワ・モランとアンドレ・メマーリに加えてブラジリアン・ジャズの大御所ギタリスト/シンガー、ナンド・ローリアがスペシャル参加し2014年1月にレコーディングされた新曲を本作限定収録!さらにアンドレ・メマーリ所有のスタジオ「モンテヴェルヂ」でアンドレとフランソワによりリマスタリングを施され、オリジナル盤から格段の進化を遂げたニュー・エディション!
序文:吉本 宏 解説:山本勇樹(bar buenos aires)
【Track】1. Joburg/ 2. Cachoeira/ 3. Naissance / 4. Café da manhã / 5. Caminhando no calçadão / 6. Improviso / 7. Night in Dakar / 8. Esperança / 9. Lua Soberana / Republica de Tenochtitlan / 10. Querida / 11. Duerme negrito / 12. Querida (Piano solo) / 13. Canto das árvores (新曲・日本盤限定ボーナス)
主な参加ミュージシャン:アンドレ・メマーリ/ネイマール・ヂアス/ルイス・ヒベイロ/タチアナ・パーハ/セルジオ・サントス/イヴァン・リンス etc.