花澤香菜「恋する惑星」インタビュー

2013年12月25日 (水)

2013年を代表する名盤となったアルバム『claire』、初の映像作品となる『Film Documentaire de claire』を経て発表された花澤香菜の音楽活動セカンドシーズン開始の知らせ。HMV ONLINEではその発表の瞬間を取材させていただきましたが、セカンドシーズンのスタートとなるこのタイミングでも取材させて頂くことが出来ました。新たな物語の幕開けにぴったりなシングル“恋する惑星”について、そして気になるセカンドシーズンの今後について…いろいろなお話を伺ってきました。

--- いよいよ音楽活動セカンドシーズン幕開けですね！いまのお気持ちをお聞かせください。

花澤さん： そうですね。とはいえ随分前にもう制作に入っていたというか、前回のライブが終わった後にみんなで一度集まって、これからの活動をどうしていきましょうかという前向きなお話をしまして、そこからもう結構すぐに作業に入ったような印象です。なので、みんなでお話をしたときは、「あ、これからまた始まるんだ」というふうに思いましたけども、今はもう真っただ中で（笑）。でも、またそうやってみなさんの前にライブやCDでまたお会いできるのがすごく楽しみですね！

--- 2013年はアルバム『claire』に始まってシングル“恋する惑星”で締め括られるという、花澤さんファンにとっては嬉しい一年でした。ご自身でこの一年を振り返ってみていかがですか？

花澤さん：　なんかすごい年でしたね（笑）私にとっては革命的な年だったと思います。あんなに大きいところで一人でライブするのも初めてでしたし、それを楽しむまでにも結構時間がかかりましたし、あのレコーディングを通して北川さんやスタッフの方たちとコミュニケーションがどんどんとれていって、とてもやりやすい状況の中で音楽活動をやらせてもらっていたので、すごい充実していたなと思いますね。

--- 昨年も同じ質問をさせていただきましたが、花澤さんの2013年を漢字一文字で表すとしたらどんな字になりますでしょうか？因みに昨年は「燃」（もえる）という字でした。

花澤さん：「たのしい」という意味で、興味の「興」ですね　単純に「楽しい」だけではなく、もっと奥行きのあるものだったなぁと思うので。本当に、どんなお仕事も最終的には自分が楽しんでやれるというのが一番だなと感じた一年でした。ただ、楽しめるまでにはいろいろな準備も大事なので、そこを乗り越えたうえでの「楽しい」です。そこを目指してやっていたなという感じですね。

--- 今回のシングル“恋する惑星”は新たな物語の始まりにピッタリなワクワクやドキドキが詰まった曲ですね。初めてこの曲を聴かれた時の印象を教えてください。

花澤さん：このキラキラ感はやっぱり北川さんだなーと（笑）私が大好きな北川さんの曲調というか、曲の持つ雰囲気が本当にたくさん詰まった曲で、もう聴いてすぐ「これ表題曲じゃない？」と思いましたね。まだ決まってなかったんですよ、その段階では。色々候補の中にあったものだったんですけど、「これでしょ」と思いました。

--- 実際歌われてみていかがですか？

花澤さん：これまでの曲でいうと、私が楽しく歌っているっていうのが結構伝わっていたかなーと思うんです。歌詞の中の人もドキドキ楽しい感じというのが推されていたと思うんですけど、今回は詩も岩里祐穂さんに参加して頂いていて、セカンドシーズンのコンセプトが等身大というか実年齢に近い感じの雰囲気を出していけたらなというのがあるので、詩の部分で結構今までとは違う雰囲気になっています。楽しいだけじゃなく迷ったり「これでいいのかな？」と不安になっていたり、そういうものも含まれていて。「恋する惑星」とありますけど、恋愛だけじゃないものにも当てはまったりして、等身大な感じがすごい出ているなと思いながら歌っていました。

--- “恋する惑星”の歌い出しでは「そんな事考えている～」と歌われています。実際セカンドシーズンが始まるまでどんな事を考えていたのでしょう？

花澤さん：とにかくアルバム『claire』を作っていたときは、いろんなクリエイターの方に私の声を大事にして作って頂いたりして、本当にいろんな出会いがあって、私自身も「こんな歌い方あるんだ」とかいろいろ発見できたりしたので、どんな人たちにまた出会えるのかなとか、今までの自分じゃ駄目だなとか考えていました。どっちにせよ、音楽活動は続けたいなという気持ちでした。

--- “恋する惑星”のオススメポイントは？

花澤さん：本当にいろんなシチュエーションで聴いてもらえるような歌詞の内容になっているので、元気をだしたい時とか、クリスマスにせっかく発売なので、クリスマスに大事な人と聴いていただければ嬉しいです。ミュージッククリップとかも今までとはまた違った感じで。今まではストーリー仕立てでやっていたんですけど、今回は曲を重視したものになっているのでその世界観を見てほしいですね。

--- 今回の衣装は絵本の主人公のような可愛らしいテイストですね。何かコンセプトはあるのでしょうか。

花澤さん：今回は監督さんにどういうふうに作ってと言わずに、「この曲のイメージで」という風にお願いしていました。この曲のイメージが紙芝居というのがでてきているので、メルヘンな感じの服装を衣装さんが選んでくれたんだなと思います。

--- カップリング曲の“スパニッシュアパートメント”はとてもスタイリッシュで楽しい曲ですね。歌われている花澤さんも「フー♪」とか「イエーイ♪」と、とても楽しげです。初めてこの曲を聴かれた時の印象を教えてください。

花澤さん：『claire』に引き続き沖井礼二さんにまた参加して頂けてとても嬉しくて、メロディが沖井さんで私も歌っていてすごい楽しかったです！ちょっとキーが高いのもあって、「イエーイ」と言いつつ、「イエーイ」で苦しくなっちゃたりしていて（笑）そんなときに北川さんが、冗談交じりに「両手でピースしながらイエイイエイ歌ってみたらどう？」と仰って。それで歌ってみたらすごい余裕で出て、「フリすげー」と思いました（笑）レコーディングのブースの中はひとりきりなんですけど、監視カメラでまる見えなので、すごい恥ずかしくて。「これ見えてるんだろうな」と思いながら、一人でやってました。

--- もうひとつのカップリング曲“white christmas”はアルバム『claire』収録曲“melody”を書かれたクラムボンのmitoさんによる曲ですね。前回は「シャニカマで～」というリクエストがあったと仰られていましたが、今回もそういったリクエストはありましたか？

花澤さん：今回本当に可愛い曲なんですけど、これは仕掛けてきたなmeg rockさんというのがあって、（サビのアタマで）「ターキーが焼きあがったよ」ってあるんですけど、まさかの「ターキー」っていう（笑）みんなでターキーにどはまりしました（笑）あと、meg rockさんがTDのときにレンジの音を入れたいと仰っていて、「チーン」という音ににすごいこだわったと後から聴いて、「そうなんだ、そこにまさかのレンジ音が入るんだ」と！すごい楽しんで皆さんが作ってくださっているのが伝わってきて、私も楽しくレコーディングしていました。

--- 今回のシングルでは全体を通して花澤さんの歌から自信の様なものを感じます。

花澤さん：嘘だ～（笑）本当に？

--- ファーストシーズンとの違いや手応えはご自身で感じられたりはしますでしょうか？

花澤さん：ファーストシーズンのときも北川さんがデモをたくさん作ってくださって、それをファーストシングルに向けていっぱい仮レコーディングをさせていただいてからの“星空☆ディスティネーション”だったので、すごい準備期間は頂いていたんですけども、それにしてもやっぱり“星空☆ディスティネーション”と今の歌い方だと、なんとなく聴いていて「あ、ちょっと違うかもな」というのは感じますね。何が違うかと言われたらなんだろうって思うんですけど（笑）『claire』が終わった段階でいろんな方にお会いしてたくさん刺激を受けたなと思うんですよね。自信というか、マイペースにレコーディングの場所にいられるようにはなったと思いますね。ライブのときも、そこまであがらずにいけるのかなーと。まだわからないですけど（笑）それにしてもきっと、もっと自然にいられるのかなという気はしますね。

--- 花澤香菜音楽活動セカンドシーズン今後の予定を差し支えない範囲で教えてください。また、新たにチャレンジしてみたい事で増えたものがあれば是非教えてください。

花澤さん：アルバム出します！しかも25曲です！…というのは、ファーストシーズンが終わってひと段落して、みんなで「次どうしましょう」と話をしたときにもう既にあがっていたことでした。アルバムのレコーディングをずっとやっている中で、シングルをという風になっていたので、ずっとレコーディングしていましたね。しかも今回岩里さんにたくさん参加して頂いているので、岩里さんと私で二人きりでお話させて頂いていたりもして。私の経験とか思い出とか色々歌詞に入れてくださっていたりして、私もちょこっと歌詞も書かせていただいていたりしているので、本当に自分のパーソナルな部分がすごい色濃くでているアルバムになっています。またライブもやりますが、ちょっと大人なライブにしたいなと思います（笑）

--- 最後に来年に向けての抱負をお願いいたします。

花澤さん：私はもう来年が楽しみで仕方ないです。いろいろ今温めているものがみなさんの前に出るのがすごい楽しみですね。完成したアルバムをみなさんに早く聴いてほしいですし、またライブで皆さんの前にいけることをすごく楽しみにしつつ、25歳なりのものにできたら良いなと思っておりますので、私の中身も大人にならなければなと思っている次第です（笑）

--- ありがとうございます！

花澤さん：ありがとうございます！