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2013年12月18日 (水)
1990年代の楽曲は制約があったからこそ生まれたであろう、今聴いても斬新なアイディアが盛り込まれている
-- 本作のテーマは“Back To 90's”とのことですが、なぜ今、90'sなのでしょうか?
野崎良太(以下、野崎) : 何となく一昨年くらいからイギリス、アメリカのアーティストたちが作るサウンドから1990年代っぽいシンセサイザーのニュアンスを感じていたんです。1990年代にシンセを使うときにすごく多かったのはコード・サンプリングしたものなのですが、そういったサウンドを耳にする機会が増えてきたことも関係していますね。決して大ヒットした曲ではないのですが、そういうクリエイターたちは今、1990年代の音楽を掘ってサンプリングしているんだろうなと。そういう曲と混ぜながら1990年代の音源を再び自分のイベントでかけたりしていたのですが、今作にも収録したArmand Van Heldenの「Break Da 80's」やPump Frictionの「That sound(Club Mix)」などをかけたら、当時を知らないであろう若い世代の人たちも大盛り上がりだったことがあって。やっぱり、格好良い曲は時代を超えて響くし、そういうものでミックスCDを作ったらどうだろうというのが今作を作ったきっかけです。
-- 当時、野崎さんはどのような活動をされていましたか?
野崎 : 僕は1976年生まれなので、14歳のときに1990年代になったわけですが……高校に入ったときにはアカデミックな作曲の勉強を始めていたんです。その一方で、高校のときに僕の周囲ではダンスミュージックが流行していたんです。それでオリジナルのダンスミュージックを作ろうということになって、僕がシンセなどを既に持っていたこともあって、トラック制作のまねごとみたいなことを始めていました(笑)。当時、ハウスという言葉すらしらなかったくらいだったのですが、YMOなどの王道はもちろん、電気グルーヴの前身である人生などが好きで。そういった流れもあって、大学に入ってからもアカデミックな作曲の勉強は続けつつ、夜はクラブ通い。大学になって友人とクラブでイベントを主催するようになったりして、毎晩に近いくらい行っていましたね。
-- 当時のハウス/クラブシーンを振り返って、どのような思いがありますか?
野崎 : 僕は全ジャンルが好きだったので、いろんなハコに通っていましたね。大学生のころにDJでかけていたのはテクノやハッピーハードコアだったので、ハウスはすごくオシャレな音楽に聴こえていたんです。だから、ハウスやクラブジャズに本気でシンパシーを感じたのは20代になってからなのかな。大学時代に友人たちと主宰していたイベントもいろんなジャンルが好きな人たちの集まりだったので、ジャンル的にはゴチャゴチャでしたね(笑)。でも、今から考えると、それが1990年代っぽいのかも。そんなイベントでも平日の開催にもかかわらず、300人くらい集客がありましたからね。
-- 1990年代の曲にあって今の曲にはない雰囲気やテイストとは?
野崎 : いろんな見方があると思うんです。単純に曲自体の内容や、曲の構成、サウンド面だったり、こういう機材だからとか多くの視点がありますが、1990年代で一環して言えるのは1990年代半ばくらいまではアイディアの宝庫だったんだなと。それはトラック制作の機材面での制約も大きいのですが、ある意味でできることが限られていると知恵を振り絞るんですよ。レコーディングできるトラック数などにも制限があるので、僕個人の例を考えてみても、どうやったらアレンジ的にも良いものかとか、ライブをするにしてもどうやればうまくできるのかを本当にひたすら考えていましたから。ダンスミュージックはトラック制作やレコーディング機材の進化とすごくシンクロしているんです。制約があったからこそ生まれたであろう、今聴いても斬新なアイディアが盛り込まれていますね。こんな音を連打するんだみたいな(笑)。
僕が最も衝撃を受けたのが、ジャミロクワイの「Space Cowboy」をデヴィッド・モラレスがリミックスした「Space Cowboy(Classic Club Remix)」。僕のリミックスの概念をガラッと変えてくれたトラックで、ボーカルであるJKの声をこんな感じで連打してもいいんだ、切ってしまっていんだと。あとは、大胆なシンセ音を重ねていたり。いまだにすごく発見があるトラックが多いですね。
-- 本作のMixに際して、最も気を付けた部分は?
野崎 : すごく細かな部分になるのですが、全編で4つ打ちのトラックが続くので、微妙なレベル調整や、ミックスするときのキックの重なり具合などには気を付けましたね。プロダクションが違うし、それぞれの世界観もあるので、聴感上のレベルと実際のレベルとのバランスをとるのは難しかったです。現場であれば誤差みたいな部分でOKだったりするんですが(笑)。
-- 本作で最も思い入れのある楽曲と、その理由をお教えください。
野崎 : 難しい質問ですね(笑)。例えば、Masters At Workの「I Can't Get No Sleep(Ken Lou 12” Mix)」などは、個人的に“ザ・90's”というトラック。ボーカルがインディアだったりするので。この曲は良い意味で、今聴いても当時を思い出せるくらい“90's”を感じられます。あとは、Joe Claussellの「Agora E Seu Tempo」などもずっと大好きですね(笑)。この曲は収録した中でも最も後半にリリースされたトラックですね。
-- 本作に収録されている以外にも思い入れのある楽曲がありましたらお教えください。
野崎 : 先ほど出た「Space Cowboy(Classic Club Remix)」ですね。あとは、(サトシ)トミイエさんの「K-Jee」などでしょうか。これらは残念ながら権利関係もあって収録できなかったのですが、別の機会があったらぜひ収録したいです。
-- 1990年代の楽曲がこういったカタチであらためて掘り起こされたわけですが、今現在の楽曲が20年後、同じように掘り起こされる可能性は?
野崎 : それは人それぞれだと思います。僕が現在流行しているEDMを振り返るか、掘り起こしたいと思うかと考えると、それは無いと思うので。ただ、その他のジャンルでは好きなトラックもたくさんあるし、その文脈であれば可能性はあると思います。EDMで多用されるビープ・サウンドのベース・ラインをよく使っていたハウス……個人的に“ビープ・ハウス”と呼んでいたものは5年くらい前にたくさん出ていて、それは好きだったんですけどね。
-- 音楽以外で、1990年代の思い出と言えば?
野崎 : 1990年代は何だったんだろう……本当に夜遊びしていた思い出だけですね(笑)。メインでやっていた作曲の勉強にしてもそうですし、そのほかにもダンスミュージックやジャズ、ブラジル音楽など、すべてにおいてですが、1990年代は毎日のように新たな音楽を知ることができた時代だったと思います。僕が若かったことも関係していたんだろうけど、曲を作るにしても“こんなコード進行があるんだ”と日々新たな発見があったので。いろんなことを吸収しまくっていた時代でしたね。
-- 最後にリスナーの皆さんにメッセージをお願いします。
野崎 : 単純に同世代で1990年代にクラブに行っていた人には聴いてもらいたいし、流行のダンスミュージック以外も知りたいという若い世代にもぜひ聴いてもらいたいです。それは歴史を知るみたいな視点ではなくて、なぜクラシックと呼ばれるのかを絶対に感じてもらえるはずなので。あと、来年の春にはオリジナルのニューアルバムを発表できればと思っています。
Jazztronik 『Love Tribe Presents Back To 90's Mixed By Jazztronik×air』
[2013年12月18日 発売]
収録曲
- 01. Armand Van Helden / Break Da 80's
- 02. Earth People / Dance
- 03. X-Press2 / London Xpress (Original Mix)
- 04. Club Ultimate / Carnival 93 (The Mardi Gras Mix)
- 05. Pump Friction / That sound (Club Mix)
- 06. Byron Stingily / Get Up (Everybody) Parade mix
- 07. DJ Sneak / You Can't Hide From Your Bud
- 08. Bam Bam / Give It To Me
- 09. Barbara Tucker / I Get Lifted (Armand's “Lift Me Up” Mix)
- 10. Adonis / No Way Back
- 11. Masters At Work / I Can't Get No Sleep (Ken Lou 12” Mix)
- 12. Hardrive / Deep Inside Remix
- 13. Blaze / Wishing You Were Here
- 14. Atmosfear / Motivation (Dimitri from Paris's Motivated Respect Mix)
- 15. Groove Collective / Everybody (We The People) (Eric Kupper Mix)
- 16. Joe Claussell / Agora E Seu Tempo
【Jazztronik(ジャズトロニック) プロフィール】
1998年“Flower Records”より初リリースし2003年にメジャーデビュー。ピアニスト/作曲家として2009年リリースした3rdピアノソロアルバム『bird of passage』の収録曲が彫刻の森美術館40周年記念音楽に、そして2010年秋公開の映画『死刑台のエレベーター』でも主題歌「ベットタイムストーリー feat.YUKI」が抜擢されている。ドラマ、映画音楽に関しても昨今は映画『宮城野』、ドラマ『未来講師めぐる』『Love Game』『Real Clothes』『逃亡弁護士』『鴨、京都へ行く』等の音楽を担当し、クラシック/Jazz/クラブミュージックだけにはとどまらない彼独自の音楽は多方面から評価されている。
サウンド・プロデューサー、リミキサー、ミュージシャンとしても数多のアーティストとコラボレーションを重ねており、葉加瀬太郎、MondoGrosso、TRF、クリスタル・ケイ、ゴスペラーズ、山崎まさよし、椎名林檎、Coming Century、島谷ひとみ、flumpool 等…例を挙げると枚挙に暇がない。DJとしても“Jazztronica!!”@渋谷The Room(奇数月第4土曜)、“Love Tribe”@代官山AIR(偶数月第3金曜日)を主宰している他、全国各地で精力的に活 動している。
海外では12 inchシングル「Dance with me 12”ver. / SAMURAI」がDanny Krivit、Louie Vega等の多くのトップDJに支持を受け、“Chez music”より12 inchシングル「SAMURAI-侍」がアメリカ及びヨーロッパ各地でリリースされスマッシュヒット。世界一のダンスミュージックレーベル“Defected”の大ヒットMix CDシリーズ『In The House』を日本人アーティストとして初リリース。ロンドン、マンチェスター、NY、パリ、エジンバラ、ローマ、フィンランド、スロバキア、エストニア、リトアニア、クロアチア、アイルランド、韓国、上海シンガポール等でライブ/DJ、そしてSouthport Weekender、Kaunas Jazz、Jazzakarr Fess等の海外人気フェスにも参加し大好評を得ている。
2011年1月に発売された「進化は日本から始まる」がテーマのLEXUSのコンパクト・ハイブリットカー“CT200h”のナビゲーターに、世界でも活躍する新進気鋭の音楽家として抜擢。WEB・雑誌広告等で大量露出されたのも記憶に新しい。2013年は4月〜放送のフジTV系連続ドラマ「鴨、京都へ行く」(主演:松下奈緒)の音楽制作、Every little thing「ON AND ON」のRemix、二胡奏者・Chen Minのアルバム『HOMAGE TO DIVAS』収録曲のアレンジをこれまでに手掛ける他、昨年リリースのスタジオライブ・ベストアルバム『Jazztronik Studio Live Best』のライブツアー、そしてOST『鴨、京都へ行く ミュージック・コレクション』が5月22日に発売される等、引き続き止まる事の無い活躍を続けている。
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