【インタビュー】downy

ROCK NEXT STANDARD

2013年11月19日 (火)

downy
イラスト 青木裕

実に9年ぶりに活動を再開したdowny。その革新的なサウンドは当時から熱狂的な支持を集め、彼らのファンを公言する同業のミュージシャンも多い。ポストロック、エレクトロニカ、ヒップホップ、ジャズ、ハードコア、、、様々なジャンルを飲み込み完全なるdownyサウンドとして昇華する。当時の革新的なサウンドの数々は今聴いても全く色褪せない、どころかようやく時代が彼らに追いついて、過去音源が手に入らないものも多い中、中毒者を拡大中。そしていよいよ9年ぶりとなるアルバムが完成!あのサウンドがまだ進化するのか!?と驚嘆の声しか出ない恐るべき作品ができあがった。アルバム発売間近、青木ロビン氏に色々お話を伺いました!

-- それではまず、9年前の活動休止になった理由というのはどんなものだったのでしょうか?

青木ロビン: やりきった感というのがあったり、僕個人的には音楽以外のことも色々やりたいこともあって。。。
クアトロかな?ワンマン終わった後、もういいかなと思えて、そのまま楽屋もどって、ぼちぼち休憩したいなって言ったのを覚えてます。


-- 僕は4枚目のアルバムを聴いたときにすごいそんな感じがしました。

青木ロビン:なんかみんなそう言ってる(笑)。


-- そうなんですね(笑)。作ってる時はそんな感じではなかったんですか?

青木ロビン:そうですね、本当にレコーディングに追われてるというか、レコーディングしてツアー廻って、制作が始まって、レコーディングして…のルーティーンを4年やって。。
またやりだして思うんですけど、downyすごい大変なんですよ(笑)。演奏する能力もそうですし、作る工程も普通のバンドではないやり方をするので、そこに単純に疲れてたっていうのもあると思うんですけど。


-- 短いスパンで次々と濃密な作品を作り続けてましたからね。

青木ロビン:ヘトヘトでしたよ、みんな擦り切れてるっていう感じですね(笑)


-- メンバー間の仲っていうはどうでしたか?

青木ロビン:悪くないですよ(笑)ただ、今思うとちゃんとストレートに話し合ってないというか。普段仲が良いので、逆に音楽のこととなるとみんな距離をちょっと、、、良くも悪くもdownyを作るために、みんながdownyっていうのを引いて見ている感じになってたんじゃないかなと思いますね。


-- それでしばらく休むことになったと。

青木ロビン:こんなに長く休むとは思ってなかったんですけどね(笑)


-- その時はちょっと休んでまたすぐに始めるつもりだったんですか?

青木ロビン:そうですね。僕が本当に音楽を聴けなくなっちゃって、ちゃんとというか、いちいちどう作ってるんだ?とか、この音は?とか。僕はヒップヒップもエレクトロニカもまんべんなく聴くので、どうやったらこれをバンドに変換できるかなみたいな聴き方しか出来なくなっちゃってたんで、まず普通に音楽をゆっくり聴きたいなっていうのがあったんですね。割とそれに時間がかかってしまって。
休止から3年後ぐらいに(再始動の)話がでたんですよ。中尾憲太郎がコンピを出すから、ぜひdownyにやって欲しいって言われて。メンバーとはこまめに連絡は取ってたんで、こんな話が来たけどって話して、じゃあ一回やってみようか?ってなったんですけど、スイッチ入らずみたいな(笑)。


-- それが再始動に向けてシフトしたっていう理由は何かありますか?

青木ロビン:本当にコレは理由は特になく、休止中なので“やらなきゃいけないな”っていうのはずっと思いながらも僕は僕でやりたいことやってるし、メンバー各々ちゃんとミュージシャンとして活動してますし。
そろそろやるって言わないと、もうやらないかもなって思ったっていうのもあるんですけど。
あと個人的に曲を作り出してて色々と。音楽もう一回やりたいなって思いだしてて、思い切って電話して“そろそろdownyやらない?”って。たまたまみんなタイミングも良かったと思うんですよ。各々やってるプロジェクトの合間だったというのもあって。じゃあやろうって。


-- ロビンさんから再始動の話をした時ってメンバーの皆さんはどんな反応でしたか?

青木ロビン:そうだね。みたいな感じでしたけど。あの日々がまた始まるのか。。みたいな(笑)。


-- 楽しみなのと(笑)

青木ロビン:楽しみなのはみんなあると思うんですよ、各々蓄積したアイディアっていうのもあるし、試したいこともあったと思うんですよ。でもいざやりだすと、スイッチが。。。こんな小さなスイッチじゃない、こんな大きなスイッチをガコンと。やるにはやっぱり覚悟が必要ですよね、かなりの時間をdownyに持っていかれてしまうので、練習から、個人のアイディア出し等大変だったのを覚えてます。


-- 楽曲の制作っていうのはどういう感じで進んでいくんですか?

青木ロビン:downyは色々パターンがあって、面白いところなんですけど、メンバーみんながdownyってこうだっていう意識が強くて。音出した時もそうだったんですけど、久しぶりにスタジオ入った時、とりとめもなくセッションがバーっとはじまって、纏まった時すでにdownyだったんですよ。各々違うバンドやって色んな経験して、僕なんか音楽から離れてて、それでもここに向かっていくんだ、やっぱりバンドなんだなとすごく感じました。楽曲制作にあたっては、僕が形を作るケースもありますし、メンバーが3人で(スタジオに)入ってリズム作ってきたものを僕に投げて、僕がそれをまた構成立ててっていうのもあれば、僕が弾き語りのものもあれば、打ち込みで作ったものをまた投げて、帰ってきたものをまた組み立ててっていうのもあれば、結構色んな形があります。


-- 今回のアルバムの中で一番初めにできた曲っていうのはどの曲ですか?

青木ロビン:実は30曲ぐらいの中の11曲なんですよね。本当にアルバム2つ分つぶしたような感じで。1回完全に僕が打ち込みで作って、でも打ち込み主体でやるのも古いんじゃないか?と、やってるバンドも多いし。今度はスタジオセッションで出来上がった感じで、この中にもいい曲いっぱいあるんですけど、完全にボツろう、一から作り直そうってなって、それで時間がかかったんですけど。
この中だとどれかな?割と最初にあったのはこの「曦ヲ見ヨ!」と「時雨前」「黒」ですかね。


-- アルバムを作成する前にコンセプトというのは決めてるんですか?

青木ロビン:そうですね、その時々は意識してかしないでか、まずは自分達を超えなきゃいけない、前作を超えて、誰も真似できないのをやろうと決めて、かつ今回はやってなかったものでいうと、自分としては歌ものをやってなかったんで、歌を主役にしたものをやろうと。まあざっくりですけどね、コンセプトとしては。


-- 聴かせていただいた感想としては4枚目の延長線上にあって、無機質であった3枚目に比べて肉体的になったような4枚目、今作では肉体的でありながらも硬いリズムを鳴らしている感じがしました。

青木ロビン:そうですね。今回は演奏は無機質なんですよ。そこに肉体を付けたのが歌になると思います。歌で熱量を上げて、歌で熱量を下げてみたいなのを今回はやれたと思います。


-- これまでと変化した部分というのはその“歌”以外にありますか?

青木ロビン:4枚目はほとんどベーシックは一発録りなんですよ。今回は同じような手法でも全部バラ録りしてて、本当に1章節1章節を増やしたり削ったりを大事にしてやってたんで、客観性があるというか、作ってる側も客観性をもってやってるような気がしますね。
あとは単純に僕ら9年経って人間味が増したというか、その温かさが出たんじゃないかなと、演奏・楽曲はいつものように暗かったり、冷たかったり、一言で片付けるとそういう風に言われるんでしょうけど、僕らの中では一番熱いとかいうんじゃなくて、温かい人間味のあるアルバムなんじゃないかなと。


-- それはすごい感じます。downy愛を感じます(笑)。

青木ロビン:そうそう本当そういう感じ(笑)。


-- 歌詞についても聞きたいんですが、どんなものから影響を受けていますか?

青木ロビン:影響だけなら毎日読む本から受けてますし、特定したものは無いんですが。毎度話すんですが、僕は香港から出てきて、小1かな?日本語しゃべれなかったんで、すごくそこにストレスを感じる時があって、ものすごい勉強したんですよ。本も読み漁って、同級生の誰よりも漢字に詳しくなってやろうと。その延長線上に萩原朔太郎であったり詩の世界に魅了されて、なんていうのかな、こんなぶったぎったような表現の文章いいんだっていう。
それがずっと根底にあるんだと思うんですけど、字面に落とした時に僕の歌詞っていうのはセットで出来上がる、さらにdownyの場合には映像があるので、主軸になるテーマとイメージをどうやって僕が紙に落とせるかというのを大事にしていることですかね。zezecoの場合はもうちょっと手紙みたいな書き方という感じがあるんですが、映像にキャプションがあるようなイメージといいましょうか。


-- 完全に完成形が見えて字面に落とし込むんですね。

青木ロビン:そうです、今回はほとんどタイトルがイメージを作るテーマになってたんですけどね。


-- 歌詞を書くのは大変な作業ですか?

青木ロビン:いや、多分向いてるんですかね、割と。本読むのも好きなんで、単純にイメージを書き出すのは楽な作業かな?あんまり時間かけないんで。


-- 楽曲と歌詞は同時にできるものですか?色々なパターンがあるかもしれないですが。

青木ロビン:そうですね、「燦」とかは弾き語りの時に歌詞もメロディも決まってましたし、「下弦の月」なんかもこれはセッションでさらっとできた曲なんですけど、その時にはある程度歌詞もメロディも、“下弦の月”っていうイメージをみんな共有して、1時間ぐらいで曲の大枠ができてしまいましたね。


-- 逆に歌詞で難しかった曲というのは?

青木ロビン:「春と修羅」が一番難しかったですね。仮歌の途中で“春と修羅”って言葉が出ちゃって、仮タイトルになっちゃって、宮沢賢治の「春と修羅」があるし、同じ意味ではないので変えたいんですけど、変えようとすればするだけ、“春と修羅”という言葉に思い入れがができちゃって、“もういいか”ってなって(笑)。
僕は、(宮沢賢治が)好きだし尊敬する作家の1人でもあるので。。ただ凄く悩みましたよ、このままでいいのかなって。でも曲自体が完全に“春と修羅”になっちゃてて、メンバーのイメージも。脱却できなくてですね。そういう意味で一番難しかったですね。一番最後の最後までこの曲のタイトルごとどうしようかな?っていうのがありましたね。


-- 楽曲で難しかったっていうのは?

青木ロビン:楽曲は正直全部難しいです(笑)。今作は本当に難しいです。それをどれだけキャッチーに聴かせるのかなので。ぱっと聴く人達の印象としては、今作が一番聴きやすいんじゃないかな?でも演奏してるのは過去作類を見ない難しさ。


-- その中でも?

青木ロビン:う〜んやっぱり「曦ヲ見ヨ!」かな?これはやっぱり秋山君の長年やってきた手法があって。僕らにとって変拍子って意識してやっていないので、言葉にするのもかっこ悪いし。まあ一個のループなんですね。それがたまたま奇数拍子になる。「曦ヲ見ヨ!」はBPM200を七で捉えている感じなんですけど、僕らはあれを一個のセットで取ってるんで別にあんまり難しく考えてないんですけど、ただ実際演奏は難しい。(リズムを)取る取らないっていうよりも各々の演奏が難しい。


-- ロビンさんしかり、他のメンバーしかり、コレは無理だなっていう要求は無いんですか?

青木ロビン:今回は“NO”と言わないゲームみたいな(笑)。正直全部大変ですよ。


-- それは宿題みたいな感じになるんですか?

青木ロビン:そうですね、僕は基本は沖縄にいながら、録るタイミングで東京にきて、リズム録り、ギター録りをして。そのデータのやり取りをしながら沖縄で歌録りしたり、編集したりという感じだったんですけど。4枚目まではライブで完全再現をテーマに音源制作してたんですけど、今作はなんかもっとライブバージョンというか、ライブはそのほうが雰囲気が良いのであれば、テンポを落としてみたりとか、みたいのをやってみようかなとか、逆に難しくしてみるとか(笑)。ライブはライブアレンジでしようという風にしてます。


-- それはやばそうですね。

青木ロビン:大変なんですよ(笑)。でもミュージシャン冥利に尽きるという感じですね。ライブは更に歌があるんですよね(苦笑)。9年ぶりなんで。


-- この前の沖縄でのライブ。お客さんの反応はどうでしたか?

青木ロビン:僕らのお客さんって反応がよくわからなくて、シーンとしてるので。


-- 息も出来ない感じですもんね。

青木ロビン:息も出来ないようなライブがしたいんで。良かったんだと思います。フランスだったり色んな国から来てくれたお客さんもいて、東京のライブのチケットが取れなくて、わざわざ都内や関西の人も来てくれて。事前にそれを知っちゃったんでそれこそ手を抜いた演奏しちゃだめだなと思って。


-- みんなdownyの復活を待ってたんですね。話はちょっともどりますが、再始動の告知をした時の周りの反応はどうでしたか?

青木ロビン:どうなんですかね?おめでとうとか、待ってましたとか言う声が意外でした。それこそツイッターでトレンドになったりしたらしく・・・
9年前に言ってくれてたらもう一年ぐらい頑張ったかもしれないなとは思いましたけど(笑)。そんなにファンがいてくれるんだと思って。
やってる時はなかなかダイレクトには。。。それでも当時もチケットは売り切れてたりしてたんですけどね。評価はしてもらってると思ってたんですけど、なかなか言葉ではね。ミュージシャン同志でも年とかが一緒だと、面と向かって超いいねーなんて言わないんで。今は世代が若くなって、(downyを)先輩として言ってくれるんでダイレクトに伝わりやすいのかな?伝わりやすくしてくれてるのかなとは思いますね。


-- 過去作品も手に入らないものが多い中でそれはすごいことですよね。

青木ロビン:ありがたいですよね。ネットもありますし、youtubeとかでいまだに聴いてくれる人がいるのは、本当に誉れというかありがたいと思いますね。やってて良かったんだなと思うきっかけになります。僕は沖縄にいるんで全く情報がシャットアウトされていたんで、なおさら僕をミュージシャンの青木ロビンとしてはみてないんで。だからびっくりしてますよ友達とか。ええ?ミュージシャンなの??みたいな(笑)。


-- いよいよ発売日11/20もライブがあります。それでは今後のdownyの活動の予定を聞かせてください。

青木ロビン:まずはライブと次の制作を頭にみんなイメージしながら突き進んでいく感じですかね。ライブで決まってるのは年内だけなんですけど、来年色々話も頂いてますし、かっこいいライブできたらなと思います。





downy 9年ぶりのアルバム !!

downy 『』(第五作品集) 11月20日発売

活動休止期間を経て復活したdownyの9年ぶりのアルバム。活動休止のブランクを全く感じさせない進化したサウンドを披露、変拍子等を多用し一聴すると人力では不可能と思えるようなレベルの演奏をクールな感触でさらりと鳴らしながら、そこにのるメロディはあくまでもポップに響く。復帰作でいきなりのレベルの違いを見せ付けててくれた。






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ブロンズ・ゴールド・プラチナステージの場合です。

9年ぶりのアルバム!

無題

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