【インタビュー】きのこ帝国 (eureka)

2013年2月4日 (月)

静と動の対比、フィードバックまみれの轟音、イノセントな歌声から吐き出される辛辣な歌詞。1stにして傑作アルバム。2013年1月のこの時点で、早くも年間ベストアルバムランキングに確実に食い込んでくるような重要な作品！
まだメディア等にあまり露出がないきのこ帝国のインタビューをお届け！

-- いよいよ1stアルバムが発売されます、いまの率直な感想を教えてください。

佐藤（Vo,Gt）： この作品がどんなふうに伝わっていくのか、とても楽しみです。

-- 歌詞はドキリとするフレーズが飛び出してきますが、実体験を元に書かれているのでしょうか？

佐藤： はい。そうです。

-- ユーリカというタイトル、“夜”というフレーズの多様。アルバムを通してのコンセプトのようなものはあったのでしょうか？

佐藤： 今現在“きのこ帝国”というバンドが表現できるものを、より良い状態で録音することに集中しました。そのための準備をしましたし、最後までこだわりました。ライブのような一体感・躍動感、そこから生まれる高揚感をうまく切り取ることができたと思います。アルバムタイトルは、“わたしはみつけた！”とかそういう意味です。何かをみつけられたらいいな、みつけられるだろう、という希望的観測です。

-- 楽曲の制作はどのような感じで行われていくのでしょうか？

佐藤： 基本的に自分（VoGt佐藤）が曲を作って行って、メンバーになげかける感じです。構成やアレンジが頭の中でまとまっている場合は、順をおってそれを口頭で伝えます。いろいろ試してみたい場合は、４人でセッションしつつ良いアレンジのみをピックアップしていく作業になります。曲によりますね。

-- 一発録りで行った大きな目的はどんなところでしょうか？

佐藤： きのこ帝国の１番の持ち味が出せると思いました。自分たちは、ライブという表現が根底にあります。

-- 轟音を鳴らすバンドの宿命として、ライブでの音圧を音源に封じ込めることの難しさがありますが、その点はどうでしょうか？

佐藤： これからもそのジレンマは続くとは思いますが、今回は音の奥行きを閉じ込めることに成功したと思います。

-- またその他にレコーディングで苦労した部分などがあったら教えてください。

佐藤： ミックス作業には、かなりこりました。音のバランスやアンサンブルを失敗したら、どんな良いテイクも台無しにしてしまう。歌に存在感を持たせつつ、バンドの音をいきいきさせるために慎重に進めました。ミックスってただでさえ、ひたすら何度も何度も聴く作業じゃないですか。さすがにメンバーも疲れたと思います。

-- ジャケットはどなたが描いたものでしょうか？どんな想いが込められていますか？

佐藤： メンバー全員で描きました。なりゆきでできあがった絵ですが、個人的には“eureka”の意味合いとリンクするな、というふうに感じました。ユーリカのMVが公開されていますが、そのMVとも繋がるイメージだと思っています。

-- 最後に“きのこ帝国”というバンド名の由来を教えてください。

佐藤： 深い意味は一切なくて、本当にくだらない理由なので割愛させてください（笑）

-- それではHMV ONLINEをごらんの皆様に一言お願いします。

佐藤： とにかく“eureka”聴いてください。よろしくお願いします。

きのこ帝国『Eureka』　[2013年2月6日発売]

イノセントな歌声の裏側に宿る強烈な意思。 2010年代のシーンに圧倒的な存在感を放つ、強くしなやかなバンドサウンド。ライブバンドとして更なる成長と進化を続ける、きのこ帝国、待望のフルアルバム!
前作を発表して9ヶ月、世間の噂の上を行く、ファーストフルアルバムが出来ました。佐藤(Gt,Vo)、あーちゃん(Gt)、谷口滋昭(Ba)、西村”コン”(Dr) ボーカルとギターが女性、リズム隊が男性という4人編成。ライブに定評のあるきのこ帝国の4人が同時に鳴らした音を一発録りでパッケージ。躍動感のあるライブの持ち味さえも体感できるスタジオ作品。ポスト・ロック、シューゲイザー、オルタナティヴ、様々な要素を昇華し構築された新境地。ファーストアルバムにしてベストアルバムの呼び声も高い全曲キラーチューン、早くも名作。