【対談】野宮真貴×中塚武 pt.3
2012年3月12日 (月)
中塚 今回、バンドに声かけたメンバーも、最強です!
Drums : YOHEI(JABBERLOOP)
Percussion : 松岡 "matzz" 高廣(quasimode)
Guitar : 奥田健介(NONA REEVES)
Bass : 石垣健太郎(QYPTHONE)
Trumpet : 茅野嘉亮
Trombone : 五十嵐誠
Saxophone : 石川周之介
中塚 先輩方でも素晴らしいプレイヤーはたくさんいらっしゃるけど、今回は自分の世代のミュージシャンで、いま、日本最強だな、といえる布陣にしたつもりです。- 賢崇 いまの中塚さんのソロライブのメンバーとも違うんですね。
中塚 ヨソのバンドからも引っ張ってきてます。無理を承知で(笑)そちらのバンドには申し訳ないんだけど。
- 賢崇 このライブのためだけに!
野宮 楽しみですよね〜。
- 賢崇 そのメンバーたちにも報いるアレンジを考えないと!
中塚 それはもう、このキャスティングが揃った時点で8割方できてるんで。
- 賢崇 このメンバーなら、これくらいの音は出せるだろう、てのが見えている?
中塚 そりゃもう、バッチリですよ。
- 賢崇 アルバムの音をそのまま、生に置き換えるだけじゃ面白くないもんね。
中塚 そこはもう、新しい衣装を着てもらうようなつもりで、考えます。
野宮 じゃあ、私の衣装もいらないね(笑)。- 賢崇 ハダカですか! ついに。
野宮 でも衣装は期待されているので考えないと。中塚くん、アイデアある? この曲ならこういうのが良いとか。
- 賢崇 中塚さん、考えてるでしょ。
中塚 あるある。
- 賢崇 なんでも頼りになりそうだね。この人。映像とかもからませるでしょ?
中塚 そしたら、さらに面白くなりますよね〜。バンドは大変になるけど。
- 賢崇 バンド以外にコーラスも必要ですよね。ユキヒロさんや小山田さんとデュエットの曲は中塚さんが歌う?
中塚 「マジック・カーペット・ライド」は、あれ来夢来人で一緒に歌ったことありますよね。
- 賢崇 来夢来人?
野宮 ああ〜カラオケね!(笑)丸の内の。
中塚 朝の4時くらいに。ミッツ・マングローブの店で(笑)。- 賢崇 ピチカートの曲はけっこうカラオケに入ってるから、カラオケ屋でリハできるよね。歌だけは。
野宮 もう、バッチリですね。
- 賢崇 今回のライブはとりあえず東京だけの予定なんだけど、もうチケットは売り切れ近いそうだし、もっと大阪、名古屋、札幌、福岡とかも、やっていいんじゃない?
中塚 パッケージでツアー組みたいくらいですよね。
野宮 今回だけじゃもったいないよね〜。サエキけんぞうくんのバンド、ハルメンズが去年30周年だったから「次は真貴ちゃんだね! ライヴやったほうがいいよ!」と言われて、気がついたらライブが先に決まっていて。まだアルバムの話もないときに(笑)。
中塚 それ、すごいね。- 賢崇 そんな、なんかヒョウタンから駒、みたいな話でココまで進んで、中塚さんまで行き着いたとは!
中塚 面白いですよね。最後に一番オイシイとこ持ってっちゃうかも。
野宮 それにしても、30周年ってすごいよね。中塚くんも30周年には、なにかやらなきゃ!
中塚 え? ぼく?え〜とQYPTHONEで98年にデビューだから、いま14年目か。まだ折り返しまでいってない!- 賢崇 あと16年! 2028年が、30周年ですね!
中塚 ぼく、その頃、大丈夫かなあ? 内蔵とか悪くしてないかな(笑)。
- 賢崇 やっぱ健康には気をつけていただかないと。そして中塚武30周年のステージには真貴ちゃんが立っているように!
中塚 それはぜひ、お願いしたいですね。
野宮 え〜、ちょっと待って。生きてれば。。2028年?私はその時いくつ?- 賢崇 いや、まだ70歳までは、いってないですよ。楽しみだなあ。
中塚 ぼく、まだ14年か。ぺーぺーだなあ。。(笑)
- 賢崇 しかし、ライブ前に、やるほうの人がこんなに楽しそうなんだから、見る人も楽しいに決まってるよね。
野宮 そう。楽しくない仕事は、やりたくないよね(キッパリ)。
中塚 カッコいい!- 賢崇 30年になると、このくらい言えるんですよ。
中塚 たぶん野宮さんは30年ずっと、こうだったんでしょうね。
- 賢崇 中塚さんも、今回のライブで野宮真貴ファンにもアピールして。
野宮 いえ、中塚くんのファンも来るからね。
- 賢崇 あ、そっちをいただこうという。
中塚 まあバンドもスペシャルだから、ミュージシャンや若いクラブDJとかにも見てほしいですよ。
- 賢崇 このバンドも1回で終わらせるのは惜しいもんね。いっそロシア公演でも。
中塚 そう、ロシア! こないだも話があったんですよ。来ないか、って。忙しいから断ったんだけど、このバンドで行ってもよかったなあ。
野宮 行きたいね!キャビアね。- 賢崇 本場のキャビア! おいしそうですねえ。
野宮 おいしいよ。ピチカートでもロシア行ったけど、楽屋に、銀の食器でキャビア山盛り。
- 賢崇 え〜っ。
中塚 向こうの、呼んでくれる人がお金持ちなんだよね。
野宮 ファンとは別にタキシードを着たお金持ちが、美しい女性同伴で来るの。- 賢崇 謎のセレブがいるわけですね!
中塚 あまり深入りできなさそうな(笑)。QYPTHONEでも何度かロシア行ったんですけど、一度見に来た女の子がすごい気に入ってくれて、その子の誕生日パーティにも呼ばれて演奏したんですが、やっぱセレブなクラブで、みんな立ってる中、真ん中に椅子がひとつだけ置かれて女の子が座って、その子のためにやる、みたいな。そしたら彼氏みたいなお金持ちの男が後から遅れてやってきて「おれ、見れなかったから、ギャラ倍払うから、もう一回やってくれ」って(笑)。
- 賢崇 宮中晩餐会みたい! すげえ。それ、渋谷でライブなんかやってる場合じゃないですね! まずモスクワ公演からやらなきゃ!
野宮 そうだね! まず向こうで稼いで、そのお金で日本ツアー。それだ(笑)。
- 賢崇 と、夢は無限に広がりますが、千里の道も一歩から。今度の渋谷をまず成功させよう! きっと初めて見る若い子も来ますよ〜。お母さんがピチカート聴いてました、みたいな10代の子とか。
野宮 息子と同じくらいの年齢かなあ。実はライブの当日、息子の中学校の卒業式なのよね。
- 賢崇 息子の卒業式終わりでライブハウス入りですか!(笑) 素晴らしい母ちゃんだなあ。
中塚 それ面白すぎる。
野宮 同級生のお母さんも何人かライブに来るみたいだけど、ライブハウスがはじめての人もいると思う。スタンディングとか大丈夫かな?ピチカート・ファイヴどころか、渋谷系も知らない人も多いと思うし。- 賢崇 いいともにも出たし、そんな一般の知らない人にも存在感を知らしめる30周年になるといいですね!
中塚 同時に、このライブを機会に、野宮真貴というアイコンで、まとまりのないバラバラなシーンの中で、同じセンスを持ったやつをごっそりとまとめあげたい、みたいな。
- 賢崇 志を持った、わかりあえる、ていうやつらで、まだ出会ってない人とね。
中塚 そう。クラブ系とかパーティピーポーだけじゃなく、もっと音楽的な部分まで。
- 賢崇 そういうキーワードとしても、やっぱ野宮真貴はいいよね。
中塚 うん。そういうライブにしたい。3月19日は。ビフォーアフターにしたい。以降がある。あそこで、まとめなおったよね、て言われるくらいにまで。
- 賢崇 なるほど〜、それはほんとに期待して待ってます! そしてぜひ、モスクワにもぼくも連れてってください!
さらに3月19日には中塚武バンドだけでなく、野宮真貴が80年代に在籍したバンド、ポータブル・ロック(鈴木智文、中原信雄、金津宏)も出演、さらに注目の若手ニューウエーブバンド、ブギー・ザ・マッハ・モータースもバッキングをつとめる。アルバム「30」に参加していたゲストの登場もありそうで、にぎやかでプレミアムなステージになるだろう! もったいない! ぜひとも追加公演のリクエストも送ろう!
Live情報
[日時] 2012年3月19日(月・祝前日) OPEN: 18:00 / START: 19:00
[場所] 東京・Shibuya O-EAST
[出演] 野宮真貴
Guest:鈴木慶一 / カジヒデキ / ヒャダイン / 雅-MIYAVI-
[音楽監督] 中塚武
[チケット] ADV: 5000 / DOOR: 未定(ドリンク別)
[お問い合わせ] HOT STUFF PROMOTION 03-5720-9999(平日15:00〜18:00)
- 新譜 野宮真貴 『30 〜Greatest Self Covers & More!!!〜』
- 野宮真貴のデビュー30周年を記念し、超豪華クリエイター陣が参加したアルバム『30 〜Greatest Self Covers & More!!!〜』が発売! ピチカート・ファイヴ時代のセルフカヴァー楽曲を中心に、ピチカート加入以前の81年にリリースされたソロデビューアルバム『ピンクの心』収録の「ウサギと私」のカヴァー、そして大塚製薬『SOYSH』CMソングとして使用されテイ・トウワがサウンドプロデュースを手がけた新曲「私の知らない私」(作詞:加藤ひさし/野宮真貴、作曲:末光篤)など、全14曲を収録。 前述のテイ・トウワの他、各楽曲のプロデュースは、コーネリアス/高橋幸宏/鈴木慶一&曽我部恵一/ヒャダイン/DJ FUMIYA(RIP SLYME)/□□□など、馴染み深いアーティストから今回初顔合わせとなるアーティストまで、新旧織り交ぜた豪華クリエイター達によるもの。
野宮真貴 『30 〜Greatest Self Covers & More!!!〜』
2012年01月25日 発売
[収録曲]
01. マキのレキシ
/ Produced by レキシ
02. 東京は夜の七時
/ Produced by DJ FUMIYA(RIP SLYME)
03. 私の知らない私
/ Produced by テイ・トウワ
04. ベイビィ・ポータブル・ロック
/ Produced by ヒャダイン
05. スーパースター
/ Produced by 雅-MIYAVI-
06. スウィート・ソウル・レヴュー
/ Produced by DAISHI DANCE
07. マジック・カーペット・ライド
/ Produced by コーネリアス
08. トゥイギー・トゥイギー
/ Produced by □□□
09. 皆笑った
/ Produced by 高橋幸宏
10. ウサギと私
/ Produced by 鈴木慶一 & 曽我部恵一
11. 悲しい歌
/ Produced by 大橋トリオ
12. メッセージ・ソング
/ Produced by カジヒデキ
13. 陽の当たる大通り
/ Produced by YOUR SONG IS GOOD
14. マキのヤボウ
/ Produced by レキシ
- BONUS TRACK -
15. スウィート・ルネッサンス
/ Performed by ポータブル・ロック
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[野宮真貴]
1981年『ピンクの心』でデビュー。その後「ポータブル・ロック」を経て、80年代ニューウェイヴシーンを代表する存在に。90年代に「ピチカート・ファイヴ」に加入、渋谷系文化のアイコンとして、日本及び海外の熱狂的な人気を集めた。現在、独創的な存在感と歌声で、音楽に加え、カルチャーやアート、ファッションなど多方面で活躍中。そのエッセンスを凝縮したシアトリカルなライブパフォーマンスが近年の白眉として、注目を集めている。2011年にデビュー30周年を迎えるにあたり、2010年10月20日にはデビューアルバムがボーナストラックを加えて再発売、2012年1月25日にデビュー30周年記念アルバム『30 -Greatest Self Covers & More!!!-』をリリース。
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[中塚武]
1998年、自ら主宰するバンド「QYPTHONE」がドイツのコンピレーションアルバム「SUSHI4004」にて海外デビュー。国内外での活動を経て、2004年にアルバム「JOY」でソロデビューを果たす。以後、オリジナルアルバム「Laughin’」「GIRLS & BOYS」「Kiss & Ride」を次々とリリース。 ジャズ、ポップス、ラテン、ハウス、エレクトロなど、様々な要素を取り入れたサウンドは日本の音楽、映像、広告業界において高く評価されており、SMAP や広瀬香美など、多くのアーティストへの楽曲提供、「POs-Ca(グリコ)」「金麦(サントリー)」などのCM音楽や、「セクシーボイスアンドロボ」「ハガネの女 season1」「ニュースZERO」などのTVやドラマ音楽と多方面で才能を発揮。 2010年に「ROCK’N'ROLL CIRCUS」をリリース後、音楽活動の基盤を自身のレーベル「Delicatessen Recordings」へ移行。配信限定アルバム「53512010」、そしてオルビスのCM曲「キミの笑顔」が収録されたコンピレーションアルバム「歌うピアノ男子」をリリース。全国各地でのライブや野外フェスにも多数出演する中、「音楽×映像×食」が融合された自身主催のライブイベント BEAT COMMUNIST もスタートさせた。 2011年の元旦より、書き下ろしの新曲を定期的に無料配信するサービス「TAKESHI LAB」をサイト上に開設。6月には docomo AQUOS PHONE のCM曲として話題になった「Black Screen」を配信限定でリリースし、ミュージックビデオがiTunes Storeエレクトロニックチャートで1位を獲得。 ニッポン放送デジタルラジオSuono Dolce「Tokyo After 6 」木曜日のナビゲーターを務める。
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