HMVインタビュー: Speech Debelle

2012年1月27日 (金)

interview

Speech Debelle

マーキュリー・プライズをいきなり受賞したデビュー作から約2年。ロンドン五輪の公式ソングに楽曲が起用されるなど話題の女性MC、スピーチ・デベル 2ndアルバムのリリースを記念したインタビュー!

私の音楽は、自分が感じた事そのものなのよね。毎日ニュースで世界や人々の間で何が起こってるかを見るでしょ?それに対する私の意見よ。


--- 前作をリリースしてからの数年間はどのように過ごしていましたか?

Speech Debelle: ツアーをしたり、サイド・プロジェクトをやったりしてたわ。あと、ちょっと休みもとれたから、リラックスしてたわ。

--- サイド・プロジェクトとは?

Speech Debelle: 5つくらいやってるの。そのうちの1つはフィルム・ドキュメンタリーを作ってるわ。あと2、3ヶ月で完成するはずよ。出来たらまた教えるわね。

--- 色々と活動しているんですね。何が一番好きですか?

Speech Debelle: ツアーに出てる時と、スタジオにいる時。今年は日本でもライブしたいの。日本には、まだ一度も行った事ないんだもん!もし行ったら、めちゃくちゃカルチャー・ショックを受けるでしょうね。(笑)
すっごく行ってみたい!日本食が大好きなの。食べた事のないものとか、色々食べ歩きたいなぁ。日本で食べる日本食って、ホンモノだから最高に美味しいはずよ。あなた達は毎日食べてるからなんてことないかもしれないけど、私が食べたら卒倒しちゃうかもね。(笑)

--- アルバムの製作期間はどれくらいだったんですか?

Speech Debelle: 最初はペースが早かったけど、後半でちょっと手こずっちゃって…でも5ヶ月くらいよ。悪くないわよね?

--- 歌詞はどうやって書いてるのでしょう?

Speech Debelle: 大抵はタイトルからスタートするの。アイディアやフィーリングからスタートすることもあるわ。それが一度決まると、後はスムーズに歌詞が出て来るの。

--- 歌詞を書くのには、普通時間はどれくらいかかるんですか?

Speech Debelle: 25分くらい。(笑)

--- 今回のアルバムのテーマは「革命」「愛」とお聞きしましたが、あたっていますか?このテーマに込めた貴方の思いを聞かせて下さい。

Speech Debelle: そうよ。今回は、自分が2010年っていう年に起こったことについて何を感じたかとか、そういった思いを表現してるの。何かを込めるっていうよりも、私の音楽は、自分が感じた事そのものなのよね。毎日ニュースで世界や人々の間で何が起こってるかを見るでしょ?それに対する私の意見よ。

--- またタイトルにはどのような意味を持たせましたか?

Speech Debelle: 最初にタイトルが決まってて、それに続いて他の部分が出来ていったって感じ。去年は色んな出来事が起こったけど、その出来事の間に自由があったと思ったの。自分の気持ちや言いたい事を表現したり、行動したりとか。私たち全員に自由があったと思う。だから、理に叶ってると思ったの。

--- クウェズとコラボレーションすることになった経緯を教えてください。

Speech Debelle: 今回は、自分がどんなサウンドを作りたいかを自分自身理解していたし、それに誰が必要かもわかってた。彼が私の作りたいものを実際に形にする助けになってくれることがね。それで、幸運にも天才をパートナーとしてゲットすることが出来たってわけ。(笑)
彼は天才。魔法使いよ。(笑)
彼の意見は全部聞いたし、聞きたいって思えるの。最高のプロデューサーよ。彼からは、本当に沢山のことを学んだの。いつかまた、彼と一緒にコラボしたいわ。

--- ルーツ・マヌーヴァとの共演はいかがでしたか?

Speech Debelle: 実は、彼とは共演したってほどでもないのよね。(笑)
私と同じ時期に、彼が同じスタジオにいたの。で、彼が、何か参加させてくれよって言ってきたから、じゃあこの曲はどう?ってことで決まったのよ。(笑)
だから、一緒に作業したっていうより、時期がかぶったって感じなの。楽しかったわよ。(笑)

--- 彼のスタイル(ラップの)をどう思いますか?

Speech Debelle: 私は彼の大ファン。彼の声は最高よね。ヒップホップ界の中でも、トップに入ると思うわ。それに、素晴らしい作詞家でもあると思う。

--- 2012年ロンドン・オリンピック公式テーマソングに楽曲を提供されていますが、どういった経緯で決まったのでしょうか?

Speech Debelle: よく知らないのよね。ただ、流れでそうなったの。(笑)

--- でも、すごいことですよね。

Speech Debelle: もちろんよ。誇りに思うわ。わからないけど、多分向こうが曲を使いたいて言ってきたんだと思う。それから話が進んだみたい。(笑)

--- 最後に貴方からメッセージをおねがいします。

Speech Debelle: 早く日本にいけたらいいなぁ。私、日本の文化の大ファンなの。だから本当に行ってみたいし、ショーもやってみたい!日本の文化の一部になって、色々経験して、世界を広げたいわ。自分にとって、日本に行くのってすごく大切なことなのよ。

新譜Speech Debelle / Freedom Of Speech
2012年ロンドン・オリンピック公式ソングに楽曲を提供した事でも話題のUKの女性ラッパー、スピーチ・デベルが待望のセカンド・アルバムを完成!デーモン・アルバーンのプロジェクト「DRC Music」に参加したプロデューサー Kwesとのタッグで制作された本作は、革命と愛という2つのテーマを掲げた、世界に向けて立ち上がる自信とパワーにみなぎった作品となっている。



profile

Speech Debelle (スピーチ・デベル)

ヒップ・ホップを軸に様々なジャンルからの影響を取り入れ、ラップよりもよりポエティックなスタイルで注目を集めるスピーチ・デベルことコリーヌ・エリオットは、マイケル・ジャクソン、トレーシー・チャップマン、ミシェル・ンデゲオチェロなどから影響を受け、9歳の頃から詩を書きはじめる。その後19歳で家を飛び出し、ホームレスシェルターを転々し、辛い経験をいくつも乗り越えてきた。そんな彼女の実体験を赤裸々に語ったファースト・アルバム『Speech Therapy』は、カサビアン、フレンドリー・ファイアーズなど並み居る強豪を抑え、2009 年、英音楽賞マーキュリー・プライズを受賞した。デビュー・アルバムから約2年、満を持してリリースする本作『Freedom Of Speech』は彼女自身が世界にぶつかっていく為の自信とパワーに漲り「革命」と「恋愛」の2つのテーマを紡ぎだしている。胸を抉るような歌詞はそのままに、より洗練され完成度の増したトラックは彼女の届ける言葉と溶け合う。この新しいサウンドは<Warp>が新たに契約を発表したKwesが全面プロデュースしている。そしてRoots Manuv&Realismとの共演も本作の魅力の一つと言えるだろう。彼女の言葉/姿勢は多くの人に共感され、最近では2012年ロンドン・オリンピックの公式ソングに自身の曲を提供するなど話題には事欠かない。過去の出来事を受け止め、未来をまっすぐ見据える本作は彼女の新たな魅力をひきだし、さらなる飛躍を果たすことになるだろう。

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