【3月のドススメ】(mura編)

2011年3月25日 (金)

3月のドススメ! mura編

商品ページへ Serph  『Heartstrings』
[2011年4月15日 発売]

[収録曲]
01. luck
02. shine
03. missing
04. leaf
05. film
06. heartstrings
07. cityscape

08. forN
09. NILE
10. stardust
11. chamber
12. twilighte
13. Fanfare




HMV ONLINE 邦楽担当による新企画『担当者今月のドススメ(仮)』!
我々が毎月1枚ずつ、ジャンルを問わずイチオシ作品をご紹介してまいります。
第4回目にワタクシが選んだのはコチラ!

Serph 『Heartstrings』

今エレクトロニカ周辺のリスナーから最も熱い眼差しが注がれるアーティスト、Serph。
elegant discからリリースされた1stアルバム『accidental tourist』からしてすでに飛び抜けた独創性を放っていた彼ですが(1stアルバムのリリース前に届けられた資料音源を聴いた時の衝撃はいまだに忘れられないモノがあります)、その1年後にレーベルをnobleに移しリリースした2nd『Vent』がこのシーンとしては異例とも言える売上を記録し、さらには平井堅のカップリング・ベストアルバム『裏歌バカ』(初回限定盤のみ)にリミキサーとして起用されようとは、当の本人ですら思いもしなかったコトかもしれません。 そして今回は、その前作『Vent』からわずか9ヶ月という速度で3rdアルバム『Heartstrings』をリリースするわけです。

Serphをご存じない方のために説明すると、「ピアノと作曲を始めて3年で1stアルバムを発表、東京在住の男性によるソロプロジェクト」(資料より)であり、過去HMV ONLINEで行ったメールインタビューでは「中学生の頃までグランジ、プログレやヘビメタ、ロックなどを聴き、高校時代に偶然手にした竹村延和やSpiritual Vibes、 Silent PoetsなどのCDに衝撃を受けた」と答えています。
エレクトロニカをベースに、テクノ/ジャズ/IDM/現代音楽/クラシックなどを飲み込んだ彼のファンタジックな作風のルーツに竹村延和らがある、というのは非常に納得というか、まさしくその文脈で語られるアーティストではあると思いますが、もはやこの3rdアルバム『Heartstrings』では誰に似ているということすら浮かばないほど“Serph”であり、ジャンルとしての形容も“Serph”としか言いようのないモノに。 そして、手法としては過去3作を通して一貫したモノがあるのでしょうが、アルバムを追うごとにその洗練具合や深度が並外れたスピードで完成形へと高まっていくコトに僕らは驚愕するのです。

今作はタイトルの一部にもあるとおり、ストリングスのアレンジが印象的な1枚。
力強いストリングス・フレーズの「luck」を始め、これまでにないポップさを覗かせるヴィヴィッドな色使いの「leaf」、チェンバロがメランコリックに響く「cityscape」など、全13編の物語を収録。 エレクトロニカ周辺のリスナーのみならず、誰の琴線にも触れ得る作品です。

といったところで、アルバム冒頭を飾る「luck」のPVをご覧下さい。



PV「luck」
■director:外山光男
■label:noble


Serph。ホントに末恐ろしいアーティストだと思います。





試聴





Serph 関連作品

 2010年07月09日 発売
 2009年07月02日 発売
 2010年11月10日 発売
※「Pain」Serph Remix収録
 2010年03月25日 発売
※Serph「whim(new mastering version)」収録
 2010年08月11日 発売
※Serph「scenery」収録

ドススメ人 profile

mura
主な担当ジャンル:
japanese club

都内勤務、昭和フタ桁生まれの実在青少年。『未来派野郎Aチーム』隊員。好きな飲み物は乳酸菌飲料。




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