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2010年8月25日 (水)

ドイツ銀行 ベルリン・フィル
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 ベルリン・フィル関係ニュース

2010/11年シーズン、スタートのご挨拶
 『ベルリン・フィル・ラウンジ』の読者の皆様、ベルリン・フィルを代表しまして、2010/11年シーズン開幕のご挨拶を差し上げます。今シーズンは、グスタフ・マーラーの生誕150周年および没後100年に当たりますが、ベルリン・フィルでは2010/11年シーズンと2シーズン連続で、彼の交響曲全曲を演奏します。指揮は、芸術監督のサー・サイモン・ラトルがすべて担当。今シーズンは交響曲第1番から第6番までが上演される予定です。加えてロシア音楽も重点となり、ストラヴィンスキー、ショスタコーヴィチからグバイドゥーリナに至る作品が取り上げられます。
 客演指揮者はクラウディオ・アバド、ピエール・ブーレーズ、ベルナルド・ハイティンク、クリスティアン・ティーレマン、グスターボ・ドゥダメル等のベルリン・フィルの長年のパートナーから、ヤニック・ネゼ=セガン、アンドリス・ネルソンス、アイヴィン・グルベルグ=イェンセン、佐渡裕のデビュー指揮者まで、多彩な顔ぶれが揃っています。ソリストには、マウリツッオ・ポリーニ、レイフ・オヴェ・アンスネス、ワディム・レーピン、ルネ・フレミング、マグダレーナ・コジェナーが登場予定です。またサー・サイモン・ラトルがザルツブルク・イースター音楽祭で上演するR・シュトラウス《サロメ》も、ベルリンで演奏会形式上演されます。
 これらのコンサートは、少数の例外を除いてすべてデジタル・コンサートホールで中継されることが決定しています。ベルリン・フィルの「今」がご家庭でリアルタイムで体験できるサービスですので、日本の皆様にも、ぜひご利用いただければと存じます。  2010/11年シーズンのベルリン・フィルに引き続きご注目いただけますよう、心より願っております。

ベルリン・フィル・メディア マーケティング部長 トビアス・メラー


シーズン開幕コンサートが、欧州と、ロシア、オーストラリアの映画館に中継
 8月27日のシーズン開幕コンサートが、欧州(ドイツ、イギリス、スペイン、オランダ、ベルギー、ルクセンブルク、デンマーク、ポーランド、ハンガリー、ラトヴィア)、ロシア、オーストラリアの映画館で中継されることになりました。加えてハンブルク、ドレスデン、ケルンでは、映像は屋外広場におけるパブリック・ビューイングとして、無料公開されます。ドイツでの上演館は33個所にのぼり、外国でも30以上の映画館が参加する予定です。
 ベルリン・フィルおよびデジタル・コンサートホールの映像は、今年2月に実験的にベルリンの映画館に生中継されましたが、一般の映画間で全国的・国際的に公開されるのは今回が初めてとなります。


急逝したマッケラスの代役はネトピル
 先日急逝したチャールズ・マッケラスは、9&10月のベルリン・フィル定期にも出演が予定されていましたが、この演奏会をチェコの若手指揮者トマーシュ・ネトピルが代役指揮することが決まりました。これは彼のベルリン・フィル・デビューに当たります。
 ネトピルは2002年のショルティ指揮コンクール(フランクフルト)で優勝した後、2007/08年シーズンにドレスデン・シュターツカペレとNHK交響楽団を指揮し、国際的指揮者として認知されました。ベルリンでは、マッケラスが指揮する予定だったドヴォルザークの「交響曲第7番」とマルティヌーの歌劇《ジュリエッタ》抜粋を指揮します(写真:©プライベート)。

 次回のデジタル・コンサートホール演奏会

新シーズン最初のコンサートは、ラトルのベートーヴェン第4とマーラー《巨人》
(日本時間8月28日早朝2時)

 今シーズンのオープニング演奏会は、シーズンのテーマとなるマーラー《巨人》と、ラトルが得意とするベートーヴェン「交響曲第4番」です。後者はすでにベルリンでは何度か取り上げていますが、《巨人》が演奏されるのは今回が初めてとなります。マーラーを頻繫に指揮しているラトルとしては意外ですが、それだけにその成果に期待が掛かります。
 ラトルはベルリンではまず(ストラヴィンスキーなど)得意の作曲家やフランスものに重点を置き、2000年代も半ばを過ぎてからドイツものに本腰を入れて取り組みだしました。2007年にマーラーの第9、10番、《大地の歌》を集中上演していますが、今回のマーラー全曲シリーズはベートーヴェン、ブラームス・ツィクルス以降最大の試みとなることでしょう。デジタル・コンサートホールでもそのすべてが紹介される予定。それだけにトップバッターとなる《巨人》を、ぜひお見逃しなく!
 中継のスタートは、通常より1時間早い8月28日(土)午前2時となりますので、ご注意ください。

【演奏曲目】
ベートーヴェン:交響曲第4番
マーラー:交響曲第1番《巨人》

指揮:サー・サイモン・ラトル


放送日時:8月28日(土)午前2時(日本時間・生中継)

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ラトル得意のストラヴィンスキー《プルチネッラ》全曲!前半はベリオの《コーロ》
(日本時間9月13日早朝3時)

 シーズン2回目の演奏会は、ベルリン・ムジークフェスト(9月2日より21日まで開催)の一環を成すものです。ラトルの取り上げる現代曲は、良い意味でエンターテイメント性のあるものが多いようですが、ベリオの《コーロ》も、一般的な聴衆が素直に楽しめる特徴的な作品です。一方《プルチネッラ》は、ラトルの得意とするストラヴィンスキーだけに、大いに期待できるプログラムでしょう。
 《プルチネッラ》はソロ付きの全曲演奏でもあり、この形で上演されることは少ないので、ストラヴィンスキー・ファンには慈雨となるにちがいありません。今年はペルゴレージの記念年ですが、彼の作品を原曲とするこの作品を取り上げたところに、ラトルのウィットが感じられます。短い歌唱パートにイルデブランド・ダルカンジェロ等の著名ソリストが招かれているところも、ベルリン・フィルならではの豪華さです。

【演奏曲目】
ベリオ:《コーロ(合唱)》
ストラヴィンスキー:《プルチネッラ》

メゾソプラノ:ステラ・ドゥフェクシス
テノール:ブルクハルト・ウルリヒ
バス:イルデブランド・ダルカンジェロ
指揮:サー・サイモン・ラトル


放送日時:9月13日(月)午前3 時(日本時間・生中継)

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 アーティスト・インタビュー

ルノー・カピュソン
「ソリストとしてオーケストラを背中に弾くというのは、フィジカルな行為です。健康でいることが表現に強く関わってきます」
聞き手:マシュー・ハンター(ベルリン・フィル/ヴィオラ奏者)
(定期演奏会/2010年5月6〜8日)

【演奏曲目】
リスト:交響詩《オルフェウス》
リゲティ:ヴァイオリン協奏曲
バルトーク:バレエ《かかし王子》

ヴァイオリン:ルノー・カピュソン
指揮:デイヴィッド・ロバートソン


 今年5月にリゲティのヴァイオリン協奏曲(1992年)で客演したフランスのヴァイオリニスト、ルノー・カピュソンのインタビューです。話題は当然リゲティが大半を占めていますが、この作品を学んだきっかけや奏法について、フランクな話しぶりを見せています。同曲を演奏するのは、今回のベルリン・フィル客演が初めてとのこと。オファーを受ける以前から取り組んでみたい作品だったとのことで、意外な接点を感じさせます。
 オカリナが登場するリゲティのオーケストレーションの面白さ、演奏家としての体力の問題、はたまた今日のベルリン・フィルのあり方(樫本大進が加わったことを歓迎)など、多彩な話題をチャーミングに語る彼の姿は好感を呼びます。現代作曲家のなかでは個性的な語法ゆえに人気の高いリゲティですが、カピュソンは緊張度の高い名演を繰り広げ、任を見事に果たしています(ハイライト映像をご覧ください)。

マシュー・ハンター 「前回ベルリン・フィルにいらしたのはいつでしたか?」

ルノー・カピュソン 「2002年です。ハイティンクの指揮で、コルンゴルトの協奏曲を弾きました。たいへん名誉なことに、ベルリン・フィルがこの曲を演奏するのは、この時が初めてだったそうです。ですから私にとっては、とても重要な機会でした」

ハンター 「リゲティのコンチェルトについてお話ししたいと思いますが、あなたは他人の演奏を聴いて勉強してみようと思ったそうですね」

カピュソン 「そうです。最初に聴いたのはベルリンで、ラトルとタスミン・リトルが演奏しました。ブーレーズとテツラフが共演した演奏も聴いたことがあります。共に強い印象を受けました。普通現代曲を聴くと、すべてが気に入るわけではありません。ここはいいけれど、ここはちょっと、という風に、不平も頭に浮かびます。ですがこの曲の場合は、すべてが気に入り、私の心に語りかけてきたのです。それまで私はリゲティの別の曲は知っていましたが、この作品についてはまったく知りませんでした。それで“よし、勉強してやる”と思ったのでした。でも思っただけでは何もしませんよね(笑)。それだけに、ベルリン・フィルがこの曲を演奏しないかと持ちかけてくれた時は、とても嬉しく思いました」

ハンター 「実は私は、この曲の演奏には参加していません。というのはオーケストレーションが小規模で、私の入る隙間がなかったのです。でもとても変わった管弦楽法で、ヴァイオリンは3人、チェロは2人、コントラバスは1人きりです。すごく興味深いのは、第2楽章でオカリナが使われていることですね」

カピュソン 「ええ。このオカリナは本当に、リハーサルしていると皆トリコになってしまうんですよ。ダニエーレ・ダミアーノが小さな楽器を手にして吹いているのを見ると、やっぱり可笑しいんですよね(苦笑)。そしてあの音色。でもこれは作曲家が意図してのことで、ものすごい効果だと思います。リゲティがこうした要素を作品に組み込んだことは、注目に値することです。同時に民族風な要素も。昨日エマニュエル・パユが話してくれたのですが、この曲に出てくるリズムと同じものが、バルトークの曲にも出てくるそうです。このコンチェルトは、ベルクやデュティーユの協奏曲などと並んで、20世紀を代表するヴァイオリン協奏曲だと思います」

ハンター 「この作品で驚くべきことは、リゲティがヴァイオリンで出せる音色のすべてを出していることですね。高いところから低いところまで、可能性の最大限が使われています」

カピュソン 「それが出せるように努力しています(笑)。作曲家が楽器の特性を引き出そうとする時には、安っぽくなってしまうことがあります。技法を取ってつけたようになってしまい、あざとく感じられるのです。ところがリゲティは、曲のなかから自然にテクニックが必要になってくるように書いています。実際、ヴァイオリンで可能なすべての演奏技巧が援用されていますね。ですが、ピチカートならピチカートと言った風に、自己目的にはなっていません。しかも演奏者は、そこに自分自身のパーソナリティをものすごく織り込んでいかなければならないのです。それがなければエキサイティングに響かないと思います」

ハンター 「第2楽章にはとても長い旋律的な要素が出てきますが、あなたはそれをG線だけで弾いていましたね。G線で弾くのは恐ろしく難しいと思うのですが、作曲家の指定なんですか?」

カピュソン 「そうです。楽譜にそう書いてあります。おそらく作品を初演したサシュコ・ガヴリーロフとの間で生まれたアイディアで、リゲティ自身の希望だと思います。本当に難しくてソリストにとっては大変なのですが、楽譜に書いてあるからするのではなくて、それをする意義を感じて弾かなければならないと思います。リゲティはあえてG線でピュアな音を出して欲しかったのです。普通G線で高い音を弾くと、どうしても音程がブレがちになりますし、透明な音は出ません。でもそれをわざと書いたのは、そうして出てくる音色を望んだからだと思います。弾く方はそれを心に念じて、その音色を欲して演奏に臨まなければなりません」

ハンター 「今回のリゲティのゲネプロを聴いていて、ソリストにたいへんな肉体的負担が掛かることを感じました。カピュソンさんは、フィットネスについてはどのようなことを気をつけていらっしゃいますか」

カピュソン 「それは弾く曲によっても違いますね。例えばこの曲は、本当に力を要求します。肉体的なフィットネスがないと、持たないと思います。当然前の晩には静かにホテルに居て、パーティなどには行ったりしません(笑)。一般論としては、ソリストとしてオーケストラを背中に弾くというのは、フィジカルな行為です。それがたとえモーツァルトのコンチェルトのように絶対的な音量を要求しない曲でも、健康でいることが表現に強く関わってきます。もうひとつは演奏中にどういうエネルギーの使い方をするかということ。他のヴァイオリニストは、たとえばエネルギーを発散することで力を得る人もいます。私自身は、まず地面にしっかりと立って、体の重心を低く持つようにしています。そうすると、私自身のなかでエネルギーが出やすいのです。肩を上げて宙を舞うように弾くと、音もおかしくなってしまいます」

ハンター 「ベルリン・フィルは、前回2002年に客演された時点では、まだクラウディオ・アバドが首席指揮者でした。サイモン・ラトルの時代になって、オーケストラが変わったと思いますか」

カピュソン 「それは思います。というのは、指揮者が変わるということは、オーケストラの音楽性そのものを大きく変化させるからです。もちろん個々の人が入れ替わったということもあります。(樫本)大進がコンサートマスターを務めるようになったことも、とても嬉しい変化です。そうした変化があっても、全体としてのベルリン・フィルは、相変わらず世界のトップ・オーケストラと呼ぶにふさわしい水準を持っていると思います。これまでもずっとそうでしたし、今後もそうあり続けるでしょう」

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 ベルリン・フィル演奏会批評(現地新聞抜粋)

「聴衆の一人ひとりが、自分のためだけに弾いてもらったかのような気持ちになった」
内田光子のベートーヴェンにベルリンの批評家も熱狂!
(2010年2月10日)

【演奏曲目】
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第2&3番
シベリウス:交響曲第3番

ピアノ:内田光子
指揮:サー・サイモン・ラトル


 今年2月、内田光子は、ラトルの指揮でベートーヴェンのピアノ協奏曲全曲を演奏しましたが、これは批評家の間でもきわめて高い評価を得ています。内田はベルリンではもともと固定ファンのいるピアニストで、毎シーズン何らかの形で登場していますが、2008/09年シーズンにはベルリン・フィルのピアニスト・イン・レジデンスに就任。そして昨シーズン、このベートーヴェン・ツィクルスを敢行し、人気の頂点に達した観があります。各紙の論調は留保なしの絶賛で、どの批評家も言葉を尽くして内田の演奏を誉めそやしています。苦味のある評が多い『ターゲスシュピーゲル』紙のハンセン氏でさえ、例外的なほどの賛辞を寄せています。

「ベートーヴェン&シベリウス・ツィクルスの2日目、観客は3つの偉大な作品を体験した幸福感に満たされながら家路についた。内田光子は、音楽が一瞬の芸術であることを伝えるたぐい稀な芸術家である。彼女がベートーヴェンの第2&3コンチェルトを弾くと、そこでは指揮者、オーケストラとの霊感に満ちた対話が聴かれるだけではない。聴衆のひとりひとりが、自分のためだけに弾いてもらったかのような気持ちになるのである。彼女のスタンウェイは、メタリックな華やかさに陥ることは決してなく、力強く、人間的に、親しみやすく響いた。彼女にとっては、技巧性はまったく重要でなく、むしろ生き生きとした感覚の方が重要なのである。彼女は音楽を言葉として理解しているが、それは独白ではなく、常に聴き手に向けられている。彼女は語りの名人であり、その調子は決して退屈になることはない。彼女のフレージングは最後の一音に至るまで活力でみなぎり、音楽は雄弁でありながら、誰にでも分かる明快さを失わない。そしてベルリン・フィルは、彼女のウィットに溢れた語りかけに、喜んで応えたのである(2010年2月11日付け『ターゲスシュピーゲル』フレデリク・ハンセン)

「ベートーヴェンはピアノ協奏曲第2番を何度も書きかえた。その過程でピアノそのものの機能が変わり、書法も響きも豊かになっていったが、内田光子はこの事実をスタンウェイで漫然と弾くことの言い訳にはしていない。彼女は全曲にわたって硬質のクリアーなタッチで弾きとおしたが、これは1800年頃のピアノ音響を意識してのことである。しかし同時に彼女の演奏は、スタイル上の問題を越えた普遍的な内容を持っていた。これは誰もができることではない。しかも内田は、プログラムの前半に置かれたこの曲と、後半に置かれたピアノ協奏曲第3番の間で、まったく違う性格を描き出し、妥協のない姿勢を示した。内田はラトルと同じように、一方では常に緊張感に溢れ、せわしく、茶目っ気に溢れて弾いているように見える。しかしもう一方では、生き生きした調子を黒光りする響きでバランスさせ、コントロールすることで内的な静寂を作り出すのである。聴衆は、彼女が作り出す内的緊張と、身をもって体験しているようであった(2010年2月11日付け『ベルリナー・ツァイトゥング』マティアス・ネーター)」

ベートーヴェン「ピアノ協奏曲第1番」のハイライト映像を観る(無料)!
内田光子&ラトルのベートーヴェン・ツィクルスをデジタル・コンサートホールで聴く!

 ドイツ発最新音楽ニュース

本コーナーでは、ドイツおよび欧米の音楽シーンから、最新の情報をお届けします。

演出界の鬼才クリストフ・シュリンゲンジーフが肺がんで死去
 ドイツ人演出家クリストフ・シュリンゲンジーフ(49)が8月21日に肺がんで亡くなった。これは彼の夫人がルール・トリエンナーレを通して発表したもので、50歳の誕生日を2ヶ月後に控えての死だった。シュリンゲンジーフは2008年に肺がんの診断を受けた後、一時は復帰していたが、今年6月以来「深刻な検査結果」のために再び舞台から遠ざかっていた。2004年にバイロイト音楽祭で《パルジファル》を演出し、近年はアフリカにオペラ村を設立するプロジェクトを行なっていたため、音楽界のショックも大きい。この秋、仮舞台となるシラー劇場を彼演出のヨーネライト《メタノイア》でオープンするベルリン国立歌劇場は、新インテンダントのユルゲン・フリムとダニエル・バレンボイムによる弔文を発表している(写真:©Aino Laberenz)。


マルクス・シュテンツがケルン・オペラの契約を延長&オランダ放送フィルの首席指揮者へ
 ケルン・オペラの音楽総監督を務めるマルクス・シュテンツが、同劇場との契約を2013/14年シーズンまで延長した。シュテンツは2005/06年シーズンより現職にあり、通算8年の任期が決定したことになる。同時に、これまでヤープ・ヴァン・ズヴェーデンが率いてきたオランダ放送フィルの首席指揮者になることも決定。2012/13年シーズンに着任する。任期はまず3年で、3年の延長オプションがあるという。なおヴァン・ズヴェーデンは、同オケより名誉指揮者のタイトルを得ることになる。


フィラデルフィア管が存続の危機
 フィラデルフィア管弦楽団の新会長アリソン・B・ヴァルガモアが『フィラデルフィア・インガラー』紙に語ったところによると、同オケの経済状況は極めて深刻だという。構造的な赤字が見込まれ、現在のような形での運営続行は不可能。コンサートの客席が「3分の2しか埋まっていない」状況で、その存在価値自体が問題視されている。今後、オーケストラの縮小という事態もあり得ると言われ、アメリカにおけるオーケストラ運営の現状を厳しく示している。ボストンの経営コンサルタント会社テクニカル・ディヴェロップメントにより、年末までに改善施策が決定する予定だという。


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