[GENRE : DANCE ROCK, ELECTRO]
今作は、元来彼らが持ち合わせていたエレクトロ・サウンド、バンドの躍動感、キャッチーなメロディと歌心を丁寧に磨き上げた作品だ。特に歌がサウンドを牽引する楽曲が多く、メッセージ性の強い歌詞にも説得力が出ている。琴線に触れる和メロや、新機軸とも言えるTrack.2のJ-POP的なロマンを持った女性目線の歌詞はラウドロック・リスナー以外にも響くのでは。独自のミクスチャー・センスで彼らが標榜する“ヒューマナイズ・エレクトロ・ロック”を堂々と体現する。
沖 さやこ【ライター】推薦

[GENRE : ROCK]
JR SKISKIのCMに抜擢された、まさに白銀のゲレンデと初々しい若者たちの冬の思い出にピッタリのナンバー。エモーショナルであたたかなメロディに、彼らの持ち味であるダンサブルなビートとキラキラしたシンセ・サウンドが重なり、親しみやすいポップ・ソングに仕上がっている。アゲアゲ感やロック色といった、パンチの効いた面をあえてグッと抑えることによって、マンウィズらしいのにこれまでとは違う、新しい世界観を作り出している。
山本 真由【ライター】推薦

[GENRE : ROCK]
今年15周年を迎えるMERRYの最新シングルは、同じタイトル、同じ歌詞の曲を、A面B面の2パターンで収録。A面では哀愁たっぷりのしっとりとした演奏に、悲恋の主人公らしい心理描写が付け足されたドラマチックな歌い方。B面では弦楽器の旋律がキャッチーで、跳ねるようなリズムは楽しげでさえあり、歌い方もどこかドライで少し遠くから聴こえてくるような処理をしている。この対照的なアレンジに、妄想力を掻き立てられずにいられない。
KAORU【ライター】推薦

[GENRE : ROCK, METAL]
昨年リリースされた“世界を形成する五大元素”をテーマとした5枚のシングルを内包した全12曲。ロック、メタル、クラシックの要素をより高い次元で追求しつつ、ポルカとジャズを絶妙にミックスさせ怒涛の展開を繰り広げるプログレッシヴなTrack.6や、ピアノとベースの旋律の絡み合いが印象的なシンフォニック・メタルなTrack.9など、バラエティに富んだ楽曲を神秘的な雰囲気に統一させている。圧倒的な演奏力に裏付けされた斬新なセンス、ファンタジーと生活感を絶妙に融合させた苑の歌。
KAORU【ライター】推薦

[GENRE : LOUDROCK, POST HARDCORE]
ヴォーカリストRYOTAとギタリスト164による音楽ユニットEqualの2ndシングル。表題曲のTrack.1はヘヴィだがキャッチーなリフとスクリーム、憂いのあるメロディを併せ持つ。楽曲が滑らかに進行するのは、パートごとに声を使い分けるRYOTAの手腕によるところも大きい。Track.2は疾走感とシンガロング・パートが眩しく、Track.3はメタル×ロックの融合が爽快。目指す方向性やバンドの信念を感じることができるシングル。
沖 さやこ【ライター】推薦

[GENRE : LOUDROCK, POST HARDCORE]
全体的にシーケンスの割合は減り、鍵盤やストリングスなど生楽器の比重を増やし、バンド感をより前面に押し出したロック色の強い作風にシフトした。エレクトロを配した「Crash & Burn」、クラブ・ミュージック的な「Happy」のような楽曲はあるものの、無駄を削ぎ落としたヘヴィ且つスケール感のある曲調が新鮮な印象を与える。メロディもキャッチーに磨き抜かれ、ストーリー性豊かな展開にも引き込まれる。ラウドとひと言では括れない広がりとシンフォニックな色合いも実にいい。
荒金 良介【ライター】推薦

[GENRE : POP PUNK]
2015年2月にEbi（Gt）が脱退し、サポートを務めていたTD（Ba）が同年5月に正式加入し、新4人体制で作り上げたEP。その隙間ができたぶん、歌やメロディに比重を置いたポップ性はグンと上がっている。従来通り2ビートを用いたパンキッシュな英語詞ナンバーも揃えつつ、日本語を散りばめた楽曲群も違和感なく消化し、バンドにとって新しい扉を開いた形になった。今後の方向性を示す意味でも重要な作品と言える。相変わらずどの曲もスッと耳に馴染むメロディ・ラインが素晴らしい。
荒金 良介【ライター】推薦

[GENRE : LOUDROCK, HARDCORE]
小手先のギミックどうこうではなく、男臭いしゃがれ声や畳みかけるリフの力強さなど、伝えたい核だけを威勢よく叩き付ける振り切れっぷりに興奮せざるを得ない。動静の起伏とメランコリックなフレーズにグッと来る「Landscapes and Memories」、個人的に大好きな「Still burning」は直情的な疾走感がたまらなくカッコいい！ ついでに言うとコーラス・ワークも全身が熱くなるほどシビれてしまう。前作が好きな人なら裏切らない出来映えだ。
荒金 良介【ライター】推薦

[GENRE : MELODIC PUNK]
独特の響きを持った日本語詞と、1度聴いたら思わず口ずさんでしまうシンプルなメロディで惹きつける一撃必殺のコーラス。歌うように響くギター、深く包み込むようにサウンドを支えるベース、軽快に駆け上がるようなドラム、そしてストーリー性のある歌詞を紡ぐハリのあるヴォーカル。すべてが当たり前のようにスッと耳に馴染む。この名古屋の新星、EVERLONGというバンドのサウンドはそんなふうに、人見知りなど一切なくストレートにリスナーの胸に飛び込んでくる。
山本 真由【ライター】推薦

[GENRE : ROCK, SCREEMO]
メンバー・チェンジを経て、再出発となる2ndミニ・アルバム。同郷・新潟のa crowd of rebellionとも通じるごった煮サウンドで、ギター・ロック、ミクスチャー、スクリーモ好きをも射程に入れたユニークな楽曲が揃っている。和的メロディ、ハイトーン／絶叫のコントラスト際立つヴォーカル、情景が浮かぶ物語性を重んじた曲展開も魅力的だ。切迫感溢れる音の行間、日本人の琴線を揺さぶるあたたかなメロディ・ラインといい、メリハリとドラマ性に長けた曲調はハイクオリティだ。
荒金 良介【ライター】推薦

[GENRE : DANCE ROCK, ROCK]
約10ヶ月という驚異のスパンで完成させた、彼らの溢れんばかりのクリエイティヴィティが感じられるフル・アルバム。ラウドロック、ポップ・パンクといった骨太の軸を、EDMやJ-POPといった煌びやかでキャッチーな要素がしっかりと固め、肉厚で満足感のあるサウンドを構築している。日本語でダイレクトに伝わってくるメッセージによく合った日本人的なメロディと、洋楽のスタイリッシュさを持ったダンサブルで直感的なパートの共存も、今作ではより振り切った対比と同化が楽しめて面白い。
山本 真由【ライター】推薦

[GENRE : POST HARDCORE, LOUDROCK, PUNK]
昨年4月に出たデビュー作『Historia EP』がヒットしたという仙台発の5人組。紅一点のm!sa（Vo）の透明度の高いヴォーカルに惹かれる一方、スクリームでも女性らしさを残した野獣声を発揮して迫力十分。Djentなどを取り入れたスクリーモ／ラウドという音像だが、“今風でしょ”とひと言で切り捨てられない個性が光っている。煌びやかなギター・ワーク、物語性のある展開、メロディ・ラインにも非凡なセンスが垣間見え、今後注目の新人バンドと断言したい。
荒金 良介【ライター】推薦

[GENRE : INDUSTRIAL, DIGITAL ROCK]
NINE INCH NAILSなどがブームになる前から、いち早く日本のポップ・フィールドにインダストリアル・ロックを広めたSCHAFTの最新作。ヒリヒリとした緊張感に包まれ、無機質なビートと凶暴なノイズ、衝動的でありながら緻密に構築された音が描く漆黒のサウンドスケープは、強固な塊となって肉体を震わす。実験的でありながらもキャッチーな歌モノが際立っており、見た目よりもとっつきやすいので、ダンサブルなロックが好きなキッズにもオススメしたい。
KAORU【ライター】推薦