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2017ノーベル文学賞は盟友のカズオ・イシグロが受賞
「日の名残り」でイギリス最高の文学賞ブッカー賞を受賞ほか、「わたしを離さないで」など、おすすめ本やベストセラーをご紹介!
【村上 春樹】
1949(昭和24)年、京都府生れ。早稲田大学文学部卒業。1979年、『風の歌を聴け』でデビュー、群像新人文学賞受賞。主著に『羊をめぐる冒険』(野間文芸新人賞)、『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』(谷崎潤一郎賞受賞)、『ねじまき鳥クロニクル』(読売文学賞)、『ノルウェイの森』、『海辺のカフカ』、『1Q84』など。2006年にチェコのフランツ・カフカ賞を、2009年にイスラエル最高の文学賞・エルサレム賞を受賞。『グレート・ギャッツビー』、『キャッチャー・イン・ザ・ライ』、『ロング・グッドバイ』など訳書も多数。
ハルキ原作本、バンドシネ本登場
かえるくん、東京を救う
(HARUKI MURAKAMI 9 STORIES)
1999年に「新潮」発表の短篇集『神の子どもたちはみな踊る』に収録された原作のバンドデシネ化。1995年1月、地震はすべてを一瞬のうちに壊滅させた。そして2月、流木が燃える冬の海岸で、あるいは、小箱を携えた男が向かった釧路で、かえるくんが地底でみみずくんと闘う東京で、世界はしずかに共振をはじめる……。大地は裂けた。神は、いないのかもしれない。でも、おそらく、あの震災のずっと前から、ぼくたちは内なる廃墟を抱えていた――。深い闇の中に光を放つ6つの黙示録。
『騎士団長殺し』には『ドン・ジョヴァンニ』と『ばらの騎士』ほかが登場
『騎士団長殺し』には「騎士」つながりのオペラ『ドン・ジョヴァンニ』と『ばらの騎士』を中心に、クラシック作品多数のほか、ジャズやボブ・ディラン、ビートルズの曲も登場、さらにオーウェルの『1984』、ドフトエフスキー『悪霊』といった文学作品映画作品にも触れられるなど、作中に音楽や文学、映画をさまざまな手法で登場させて読み手のイメージを拡大する手法は相変わらず見事。
短編小説
村上作品を読んだことがない方は、短編小説から入ってみるのもオススメです。初めて読むのなら、文庫化されたばかりの『女のいない男たち』、または『東京奇譚集』、『神の子どもたちはみな踊る』などはいかがでしょうか。
エッセイ・ノンフィクション
「本職は小説家であって、エッセイは基本的に“ビール会社が作るウーロン茶”みたいなもの」と語る村上氏。力が抜けてくる、ゆる〜いエッセイは、小説とはまた違った魅力があります。小説家としてどう歩んで来たかを語った『職業としての小説家』やノンフィクション作品もご紹介いたします。
翻訳小説・絵本
サリンジャー、チャンドラー、フィッツジェラルド、カーヴァー、カポーティ・・・なんとなく手を出しにくい海外文学も、村上訳がきっかけで世界が広がるかもしれません。柴田元幸氏とともに「もう一度読みたい!」という作品を新訳・復刊する「村上柴田翻訳堂」という新シリーズも刊行中。
村上春樹と音楽
ジャズ喫茶を経営していたこともある村上氏は、モンクについての評伝・評論・エッセイを精選した『セロニアス・モンクのいた風景』や、小林秀雄賞を受賞した『小澤征爾さんと、音楽について話をする』など音楽関連の著者も多数。
英語で読む村上春樹
世界中で愛読されている村上作品。洋書、NHKの人気語学講座番組「英語で読む村上春樹 〜世界のなかの日本文学〜」テキストもお取り扱い中。英語で村上作品を読んでみませんか。