女王ダイアナ・クラールが有名スタンダードを歌い込んだ最新アルバム『Turn Up the Quiet』


ジャズヴォーカルの女王ダイアナ・クラールによる11年ぶりのスタンダードアルバム『Turn Up The Quiet』がまもなく到着。そこで採り上げられている不朽のジャズスタンダードの数々を、様々なジャズアーティストたちの名唱・名演で振り返ります。

ライク・サムワン・イン・ラヴ
(Like Someone In Love)

1944年のアメリカ映画『ユーコンの女王』の挿入歌。主人公に思いを寄せる少女を演じたダイナ・ショアが劇中で歌い、翌年ビング・クロスビーがカヴァーし大ヒット。

ジャズ・スタンダードとして様々なアーティストが名演を残しており、とくに有名なのは“ジャズ界のジェームス・ディーン”チェット・ベイカー(『チェット・ベイカー・シングス』収録)のヴァージョンと、ダイアナが所属するVerve初期の大看板アーティスト“ファースト・レディ・オブ・ジャズ”エラ・フィッツジェラルドのヴァージョン(『ライク・サムワン・イン・ラヴ』収録)。

Chet Baker Sings
Chet Baker

永遠のヒーロー、チェット・ベイカーがトランペットに加え、中性的な歌声を披露した1956年の大人気盤。ため息のように甘く切ない「My Funny Valentine」をはじめ、「Like Someone In Love」、「Let's Get Lost」の決定的名唱を収録。

Like Someone In Love
Ella Fitzgerald

人気・実力ともに最高峰のジャズ・ヴォーカリスト、エラ・フィッツジェラルドが、オーケストラをバックに名曲を歌い上げるバラードアルバム。美しく気品にあふれ、それでいて胸を焦がす熱い思いを感じさせる歌声は堂々たる貫禄。スタン・ゲッツの叙情的なテナーサックスも聴きどころ。

Songs For Young Lovers
Frank Sinatra

ロックンロールの台頭も何のその。名匠ネルソン・リドル指揮・編曲による洒脱で華麗なオーケストレーションに乗せてゆったりと歌われるミディアム〜スローバラードに世界は酔う。「My Funny Valentine」、「Violets For Your Furs」、「Like Someone In Love」などを収録した究極のラブ・ソング集。

Modern Art
Art Farmer

盟友ベニー・ゴルソン(ts)の参加とアレンジを得て、アート・ファーマーがソウルフルなプレイを繰り広げる傑作。加えて、このようなファンキー・セッションに顔を出したことのないビル・エヴァンスとの共演もトピック。いつものリリカルなプレイを強調しつつも、ブルージーなタッチを響かせるところが興味深い。

ロマンティックじゃない?
(Isn't It Romantic?)

1932年のフランスのマルセル・アシャール原作のミュージカル映画『ラヴ・ミー・トゥナイト』挿入歌。有名なリチャード・ロジャース作曲、ロレンツ・ハート作詞という黄金コンビによる大スタンダード(「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」など有名スタンダード連発コンビです)。

オードリー・ヘップバーン主演2作目『サブリナ』でも効果的に使用され、ビル・エヴァンス『ライヴ・アット・シェリーマン・ホール』の名演をはじめ、エラ・フィッツジェラルドが1956年から毎年1枚ずつリリースしていた人気企画“ソングブック・シリーズ”において、『ロジャース&ハート・ソングブック』で取り上げたヴァージョンがヴォーカルでは極め付きといわれています。

Ella Fitzgerald Sings The Rodgers & Hart Song Book
Ella Fitzgerald

”ファーストレディ・オブ・ジャズ”エラ・フィッツジェラルドが、アメリカの生んだ名コンビ、リチャード・ロジャーズ(作曲)とロレンツ・ハート(作詞)の名曲を、ポール・スミス(p)、バーニー・ケッセル(g)、バディ・ブレグマン・オーケストラらの演奏をバックに歌い上げた名盤。

At Shelly's Manne-Hole
Bill Evans

スコット・ラファロの後釜としてチャック・イスラエル(b)を迎えたビル・エヴァンス・トリオの1965年のライヴ作品。「ラファロ喪失」のショックから立ち直りかけた第2期黄金時代への序章となった名演の数々。

ラヴ
(L-O-V-E)

1930年代からジャズ・ピアニストとして活躍し、その後シンガーとして、ジャズ界のみならずポップスのフィールドでスターとなったナット・キング・コール1965年の大ヒット。肺がんで亡くなる2か月前にレコーディングを行い、生前最後の楽曲となったこの曲は7か月以上にわたり全米シングル・チャートに入り続け、その後ザ・ビートルズに抜かれるまでチャート・イン最長記録を樹立。

ちなみにこのナット・キング・コールのヴァージョンは、日本語、イタリア語、ドイツ語、スペイン語、フランス語でも歌われ、各国でリリースされました。日本では2004年映画『スウィングガールズ』のエンディングで起用されたことも話題になりました。

Extraordinary
Nat King Cole

「L-O-V-E」をはじめ、耳なじみのあるレパートリーに加え、コラボレーション曲やこれまで未発表のトラックも収録したナット・キング・コールの最新ベストアルバム。本格的なジャズ、ブルースを歌う時の低い声、バラードを歌うシルクのような滑らかな声を一聴すれば誰もが魅了された。

Unforgettable: Nat King Cole Song Book
Nicki Parrott

ヴィーナス・レコードが誇る女流ベース/シンガー、ニッキ・パロット最新作は、満を持して臨んだナット・キング・コール集。キングのトリオ同様、ドラムレスの編成で展開されるアンサンブルが当時のグルーヴ感を見事に再現している。

ナイト・アンド・デイ
(Night And Day)

1932年のミュージカル『陽気な離婚』でフレッド・アステアが歌い、1934年に映画化された際に(邦題『コンチネンタル』)主題歌として取り上げられたヒット・ソング。

映画音楽やミュージカルの世界で活躍した名作曲家コール・ポーターの代表曲で、彼の自伝映画『夜も昼も』でも主題歌となりました。ヴォーカルではエラ・フィッツジェラルドの“ソングブック・シリーズ”のヴァージョンや、フランク・シナトラの歌唱がとくに有名で、ボサ・ノヴァ界の大御所セルジオ・メンデスのヴァージョンも人気です。

Swingin' Affair
Frank Sinatra

フランク・シナトラ絶頂期となる1957年の名盤。ネルソン・リドルのゴージャスなアレンジに乗って文字どおり躍動感たっぷりの”ヴォイス”を堪能できる。

Cole Porter Songbook
Oscar Peterson

オスカー・ピーターソンの「ソングブック」シリーズの1枚。「Love for Sale」、「Night and Day」、「I Concentrate on You」などコール・ポーターのおなじみの作品が並ぶピアノファン、スタンダードファン必聴の人気作品。ジャケットのデザインも統一された雰囲気で秀逸だ。

Stan Getz & Bill Evans
Stan Getz / Bill Evans

最高の白人テナー奏者スタン・ゲッツとジャズピアノの詩人ビル・エヴァンスの邂逅。狂気を内に秘める二人の共演作ながら、1973年までお蔵入りの憂き目に遭っていた貴重なレコーディング。ロン・カーター、エルヴィン・ジョーンズのリズム隊と共にスリリングな即興演奏を繰り広げている。

Pianism
Michel Petrucciani

ジャズの歴史におけるフランス最高のピアニスト、ミシェル・ペトルチアーニが、パレ・ダニエルソン(b)、エリオット・ジグモンド(ds)とのトリオで1985年に吹き込んだブルーノート第1作目。メロディのよさを十分に理解し生かしたカデンツァやアドリブで聴かせる「Night And Day」はひとつのハイライト。

アイム・コンフェッシン
(I'm Confessin', That I Love You)

1930年に当時の人気ジャズ・ピアニスト、ファッツ・ウォーラーが「ルッキン・フォー・アナザー・スウィーティ」というタイトルでリリースするもヒットせず、翌年タイトルを「アイム・コンフェッシン」に変え、歌詞をつけたヴォーカル曲としてルディ・バレーがリリースしたところヒットしたという人気スタンダード曲。ペギー・リーやドリス・デイなど女性ヴォーカルの名歌唱が多いので有名です。

Wonderful World
Tony Bennett / K.D. Lang

”今を生きる”最高のジャズ・ヴォーカル&エンターテイナー、トニー・ベネットと女性シンガーのKDラングによる優雅でロマンティックなデュオ作品。初めて「大人のヴォーカル」を聴いてみたい方にもおすすめの「アメリカの良心」が伝わる傑作。

Solo Monk
Thelonious Monk

鬼才ピアニスト、セロニアス・モンクがCOLUMBIA時代に残した唯一の無伴奏ピアノソロアルバム。「Dinah」、「I'm Confessin'」などお気に入りのスタンダードナンバーから、「Ruby, My Dear」、「Ask Me Now」といったオリジナル曲まですべての演奏に彼独特の美意識が広がる。

ムーングロウ
(Moonglow)

ミュージカル『ブラックバーズ・オブ1934』に向けて作曲家ウィル・ハドソンがビッグ・バンド・ジャズ界の大スターだったデューク・エリントンの楽曲「レイジー・ラプソディ」からインスパイアされて作曲。ウィル・ハドソン本人のビッグ・バンドで初演しましたが、同年“スウィング王”ベニー・グッドマンのヴァージョンが大ヒット。ベニー・グッドマンに初の全米チャート1位をもたらしました。

さらに1953年ミュージカル『ピクニック』で使われリヴァイヴァル、さらに1955年に映画化もされアカデミー賞を受賞し大スタンダードとなりました。

Very Best Of
Benny Goodman

”キング・オブ・スウィング”アメリカの国民的クラリネット奏者ベニー・グッドマンのRCA時代のベスト。「St. Louis Blues」、「Stompin' At The Savoy」、「Sing, Sing, Sing」、「King Porter Stomp」などスウィング黄金時代の代表曲を収録。

Stay With Me
Billie Holiday

1955年録音で58年に発表されたVerve作品『Stay with Me』にボーナストラック13曲を追加、さらにはフランスの写真家ジャン・ピエール・ルロアの“未発表写真" をあしらった新装ジャケット復刻盤。録音直前にビリー・テイラーが急遽ピンチヒッターとして参加したという”いわくつき”の1枚。ホリディのヴォーカルには、晩年体力を失いつつもなお魂を揺るがすものがある。

ブルー・スカイズ
(Blue Skies)

最初はリチャード・ロジャース、ロレンツ・ハートの名コンビがミュージカル用に書き下ろした楽曲でしたが、1927年、世界初のトーキー(音声付映画)『ジャズ・シンガー』で、主演を務めた大エンターテイナー、アル・ジョンソンがこの曲を歌い大ヒットを記録。

1946年にはビング・クロスビー、フレッド・アステアによりこの楽曲をモチーフに同名映画も制作されるほどの人気を誇りました。カウント・ベイシーやベニー・グッドマンのヴァージョンが全米Top10ヒットを記録したほか、ヴォーカルではエラ・フィッツジェラルドやダイナ・ワシントンのヴァージョンがとくに有名です。

After Hours With Miss D
Dinah Washington

ブルースの女王ダイナ・ワシントン、その脂の乗り切った歌唱をたのしめる1955年録音のEmacy盤。少しクセのある歌い回し、よく伸びる高音を生かしたヴォイス、巧みで饒舌なフレーズセンス。さすが女王の貫禄を端々に聴かせてくれる。クラーク・テリー(tp)、エディ・デイヴィス(ts)、ポール・クイニシェット(ts)、ジュニア・マンス(p)らバックの演奏も素晴らしい。

Sings Standards
Cassandra Wilson

現代ジャズヴォーカルの女王カサンドラ・ウイルソンが日本のJMT/Banbooに吹き込んだ1986〜92年の初期作品の中からスタンダードソングを厳選収録した編集盤。マルグリュー・ミラー(p)、テリ・リン・キャリントン(ds)らのピアノトリオをバックに独特の世界観で歌い込んだ「Blue Skies」が白眉。

スウェイ
(Sway)

1953年にメキシコの作曲家パブロ・ベルトラン・ルイスによって作曲され、トリオ・ロス・パンチョスが大ヒットさせた「キエン・セラ?」という楽曲を英訳したのがこの楽曲。ラテン音楽界の大スタンダードではありますが、1954年にディーン・マーティンがカヴァーしたこの「スウェイ」が全米シングル・チャート15位、全英シングル・チャート6位という大ヒットを記録し、ジャズ界でもスタンダード・ナンバーとして親しまれるようになりました。

ちなみに英訳を手掛けたのはノーマン・ギンベルで、この人は「イパネマの娘」はじめ南米音楽の英訳で大成功した人物。日本でも1959年にザ・ピーナッツがカヴァーしたほど、世界的にカヴァー楽曲が存在する楽曲です。

Latin In A Satin Mood / Swing Me An Old Song
Julie London

ハスキーな声と美貌の持ち主ジュリー・ロンドンのLiberty時代の人気盤2タイトルをカップリング。「Sway」を収めた『Latin In〜』は1963年録音のラテン曲集。生ギター、マリンバ、パーカッション、ソフトな男性コーラスをバックに色気のあるヴォーカルを聴かせてくれる。

Date With Eydie Gorme
Eydie Gorme

スティーヴ・ローレンスとのおしどり夫婦デュオとしても人気を博し、「恋はボサ・ノヴァ」のヒットでもおなじみのイーディ・ゴーメ。1961年のスパニッシュ・アルバム『I Feel So Spanish』にも収められた、スペイン語歌唱によるユニークな「Sway」。

月とてもなく
(No Moon At All)

作曲家デイヴィッド・マンの代表曲で、4人組コーラス・グループ“エイムス・ブラザーズ”によりポップス・ヒットを記録。 ジュリー・ロンドンが代表作『彼女の名はジュリー』で取り上げたほか、ナット・キング・コールのヴァージョンなども有名。

ピアニストにも人気の曲で、奇才キース・ジャレット、そしてキースの流れをくみ現在最も人気の高いピアニスト=ブラッド・メルドーなどの有名ヴァージョンも存在します。

Julie Is Her Name
Julie London

バーニー・ケッセル(g)、レニー・レザーウッド(b)の伴奏を得て、ジュリーの官能的でスモーキーな歌声がいっそう映える1956年のファーストアルバムにして大出世作。おなじみの名バラード「Cry Me A River」も彼女の本ヴァージョンがヒットしてスタンダードとなった。

Jasmine
Keith Jarrett / Charlie Haden

キース・ジャレットがチャーリー・ヘイデンを自宅に招いて行なった、アメリカン・カルテット解散から31年ぶりとなる心温まる再会セッション。「Body And Soul」、「No Moon At All」、「For All We Know」といった古き良きスタンダード・ラヴソングを自然体の会話を楽しむかのようにゆったりと紡いでいる。

ドリーム
(Dream)

キャピトル・レコードの設立者で、副社長も務めた作曲家ジョニー・マーサーが1944年に作曲したスタンダードで、自身のラジオ番組のエンディング・テーマとして使用していました。

ジャズ・コーラス・グループ=パイド・パイパーズのヴァージョンは1945年3月から18週連続全米チャート1位を記録する大ヒットとなりました。シナトラの歌唱も有名ですが、その後映画『夢のひと時』やフレッド・アステア&レスリー・キャメロン主演映画『足ながおじさん』で使用されたことでリヴァイヴァル・ヒット。

Sings The Johnny Mercer Songbook
Ella Fitzgerald

ノーマン・グランツ プロデュースによる「エラ・シングス・ソングブック」シリーズのラストを飾る1964年録音のジョニー・マーサー集。ネルソン・リドルの洒落たアレンジに乗ってエラならではのブルージーで奥深い表現力で歌い上げている。

Call Me Irresponsible
Michael Buble

カナダが誇るジャズ・クルーナー、マイケル・ブーブレ2007年の大ヒット3rdアルバム。ラストを飾る「Dream」や「I've Got The World On A String」、「Call Me Irresponsible」といった有名スタンダードから、エリック・クラプトン「Wonderful Tonight」、レナード・コーエン「I'm Your Man」まで多彩なレパートリーも魅力。

夢で逢いましょう
(I'll See You In My Dreams)

アイシャム・ジョーンズが作曲しガス・カーンが作詞、ジョーンズが自身のビッグ・バンドで発表し1925年に16週チャート・イン、7週連続1位の大ヒットを記録。1951年にはガス・カーンの伝記映画『夢で逢いましょう』で使用されました。ルイ・アームストロングやエラ・フィッツジェラルドのヴァージョンが愛聴され、ジャズのスタンダードとして親しまれています。

With A Smile And A Song
Doris Day

「Que Sera, Sera」や「Sentimental Journey」などのヒットで知られる歌手/女優ドリス・デイの本人監修による編集盤。1951年、ポール・ウエストン楽団とノーマン・ルボフ合唱団をバックに曲想どおりにドリーミーに歌われた「夢で逢いましょう」などを収録。

Anthology
Django Reinhardt

20世紀のスウィングジャズ史に偉大な足跡を残したマヌーシュギタリスト、ジャンゴ・ラインハルト。ジャンゴのトレードマークともいえる「Djangology」、「Minor Swing」といったご機嫌なジプシースウィングのほか、甘く優しいギターの響きに酔う「夢で逢いましょう」 などを収録。

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