ジャズピアノ詩人エンリコ・ピエラヌンツィ新作は没後100年のドビュッシー・トリビュート


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録音は名匠ステファノ・アメリオ!世界が認めたジャズピアノ詩人エンリコ・ピエラヌンツィの新作は没後100年のドビュッシー・トリビュート


エンリコ・ピエラヌンツィが、ジャズピアニストとして類まれな美的世界を切り拓いたことは、イタリアのみならず、ヨーロッパ各国のジャズファン誰もが認めるところでしょう。しかし昨今、エンリコ・ピエラヌンツィがジャズと同時にクラシックを採り入れた表現においても独自の世界を創り上げていることも特筆すべきものがあります。

そのアプローチは他のジャズピアニストと完全に一線を画すもの。多くのピアニスト同様、クラシックを基礎にしているのはもちろんのこと、CAM JAZZがリリースした『Plays Domenico Scarlatti - Sonata and Improvisations』 『Plays Johann Sebastian Bach, Georg Friedrich Hendel, Domenico Scarlatti-1685』は、原曲も忠実に表現しつつ、その原曲と不可分に統一された世界観をもってインプロヴィゼーションを展開していった画期的なもの。ジャズのアーティストがクラシックのものに挑戦する作品は数々ありますが、この2作に関してはまったく新しい試みであったといえます。

そして本作も、エンリコ・ピエラヌンツィらしいクラシックアレンジの一作になりました。

その構成は、元の楽曲のメロディを採り入れるに留まらず、楽曲の“本質”や“エッセンス”を抽出し、オリジナルな世界に書きあげていくもの。ブルージーささえも感じさせるアレンジのオープニングは紛れもないジャズの世界。

また4曲では、昨今エンリコ・ピエラヌンツィの楽曲をヴォイスで表現したシモーナ・セヴェリーニの歌をフィーチャーしていますが、イタリア人らしい温もりと洒落たポップ感覚も加えつつ、シモーナの透明感もたたえた自由なヴォーカリーズは、ノーマ・ウィンストンにも通じる音楽世界であり、ドビュッシーの世界と美しく共鳴しています。




ピエラヌンツィのトリオを愛聴するファンにとってうれしいのは、なんと言ってもM2、7、10。特にM2は秀逸。ドビュッシーのパスピエの主題を採り入れながら、ピエラヌンツィの世界に完全に描き変えられた演奏を聴くとピエラヌンツィがいかにクラシック的な要素をもったジャズピアニストであるかということを感じると共に、和声のリハーモナイズ、即興で描く美的なソロ世界に唯一無二のセンスを感じさせられます。

一方、「ブルース・フォー・クロード」と題したM7は、アンドレ・チェカレリ(ds)、ディエゴ・アンベール(b)とのミディアムテンポとアップテンポを交錯させての即興劇が聴ける演奏。一方M10では、ピエラヌンツィならではのロマンティシズムがあふれるバラード演奏。ドビュッシーの世界をリスペクトした完全なオリジナルをここに聴くことができます。

最も好きな作曲家の一人というドビュッシーの楽曲をめぐって、ピエラヌンツィがその音楽世界を旅する一作。『Menage a Trois』を経ての注目作です。


収録曲


01. Bluemantique (5:30)
02. Passepied nouveau (4:51)
03. L'autre ballade (5:36)
04. Romance (5:02)
05. Reverie (arrangement Enrico Pieranunzi) (7:45)
06. Cheveux (5:11)
07. Blues for Claude (Enrico Pieranunzi) (4:28)
08. Nuit d'etoiles (8:11)
09. Mr. Golliwogg (5:35)
10. My Travel with Claude (Enrico Pieranunzi) (2:04)
11. L'adieu (Enrico Pieranunzi) (6:38)

Enrico Pieranunzi (p)
Diego Imbert (b)
Andre Ceccarelli (ds)

David El Malek (sax on M1,3,6,9)
Simona Severini (vo on M4,5,8,11)



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