セル+クリーヴランド!ギレリス、カーゾンという
大ピアニストとのベートーヴェン・ライヴ、ステレオ
セルが名手中の名手をソリストに迎えて行ったベートーヴェン:ピアノ協奏曲ライヴ。セル自身が凄腕のピアニストであったためにピアノ協奏曲演奏のソリストは厳しく選定されましたが、場合によってはセルの怒声に止まらずに、自らがピアノを弾いて見本を見せたりで衝突した例もしばしばでした。ここではギレリス、カーゾンという申し分のない巨匠がお相手ですから不安は一切ありません。いずれもステレオ録音というのが有難い限りです。
ピアノ協奏曲第3番は、ロシアの名手エミール・ギレリスの清潔で辛口のピアニズムが聴きもの。このライヴの後に、協奏曲全集をスタジオ録音している程なので相性も抜群です。お互いを尊重し合う姿勢に打たれること必定。『皇帝』は、セルの盟友ともいえるイギリスの巨匠カーゾンとの好勝負。カーゾンは録音嫌いとして知られますが、協奏曲録音はセルとの共演が最も多い筈です。『皇帝』は1949年にセル指揮ロンドン・フィルとのデッカ録音がありますが、当盤はステレオ録音でイキイキとした呼吸が嬉しい名演。重厚長大のベートーヴェンと一味違う、厳しい中にもスタイリッシュな趣がカーゾンらしいところです。
ベートーヴェンのピアノ協奏曲はオーケストラ部分が非常に重要で、イタリアのバッタリア的な進軍振りは交響曲ではあまり見られないものです。ベートーヴェンに通暁したセルは、協奏曲の伴奏においても妥協を見せず、ソリスト任せにせず、魅力あふれるベートーヴェンを聴かせてくれます。(輸入元情報)
【収録情報】
ベートーヴェン:
1. ピアノ協奏曲第3番ハ短調 Op.37
2. ピアノ協奏曲第5番変ホ長調 Op.73『皇帝』
エミール・ギレリス(ピアノ:1)
クリフォード・カーゾン(ピアノ:2)
クリーヴランド管弦楽団
ジョージ・セル(指揮)
録音時期:1966年10月27日(1)、1967年1月26日(2)
録音方式:ステレオ(ライヴ)
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