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Review List of 一人のクラシックオールドファン 

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     2012/10/14

    本盤は比較的共演数が少なかったと言われるSKDを振ってのライブ・モノラル録音物で収録曲目の内、1956年クナッパーツブッシュ68歳の頃演奏したブラームス交響曲第3番(実質タイム@10’55A9’01B6’40C10’30)を別盤ではありますが聴いておりますので書き込みさせていただきます。クナッパーブッシュのブラームス交響曲第3番はやはり彼らしいアプローチでクラシック音楽鑑賞の醍醐味の片鱗に触れた思いです。第1楽章からスローウテンポは想定範囲内ですが時として縦の線が合っていないように思われるのも彼ならではのいつもの芸であります。出だし息間を長く構え高音弦と管が引立つ感じで進みますがキリッとはせずダルイ感じさえ与えますがそんな事はどうでもよいかの如く次第に運びに説得力を増して行きます。反復部への移行は充分「溜め」て彼らしさが存分に味わえます。〆へも・・・こういうのがスケール感と言うのでしょうか・・・溜め過ぎてバランスの危うい処も面白いのでしょう。第2楽章はうねる様に進み随所にやはり「溜め」て凄さを表します。第3楽章は前二つの楽章の延長の割りにはテンポは普通になり決してこの楽章に得てして求められる切なさはありません。ただ中間部の橋渡しは勿体ぶって彼らしさがやっぱり出ました。最終楽章の序奏部はたっぷり過ごしすぐに爆発的に展開部に入りますが何かゴツゴツしたイレギュラー球ばかりが飛んで来てその濃密さが怪獣的であります。勿論「溜め」も活かして更にティンパニーの扱いでその凄み効果を倍加しそして〆めはゆっくりダラッーと終わります。マァ、オーケストラの自発性を超越したこうしたおどろ々した演奏は現代では聴けないのでしょう。クナッパーツブッシュはブラームス交響曲では第3番をよく採り上げ殆どがモノラルライブ録音ですが以下の諸演奏・・・各楽章タイムはライブ故もあって10秒くらいの間タイムも含んでいると思います・・・がありますので参考にして下さい→1944年BPO(@10’44A9’06B6’26C9’24)、1950年BPO(@11’42A9’32B6’50C10’23)、1955年VPO(@10’57A9’56B6’51C10’30)、1958年VPO(@11’35A9’32B7’29C10’40)、1963年SRSO(@12’35A10’29B7’57C11’22)。その他の1959年収録曲についてはタイムデータをメモしておきましょう。ハイドン・・・交響曲第88番(@6’00A5’51B4’29C4’34)、ブラームス交響曲第2番・・・(@16’00A10’02B5’42C11’01)、R.シュトラウス・・・交響詩「死と変容」(21’55)。未聴分がありますので★一つ保留させて下さい。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/10/13

    本盤は比較的共演数が少なかったと言われるSKDを振っての1956年クナッパーツブッシュ68歳の頃のブラームス交響曲第3番(実質タイム@10’55A9’01B6’40C10’30)及びシューマン交響曲第4番(同@9’45A4’29B4’25C7’33)演奏のライブ録音(勿論モノラル)であります。この演奏もいろいろ盤がある様ですが結構音質は私には問題無かったみたいです。さて、クナッパーブッシュのブラームス交響曲第3番はやはり彼らしいアプローチでクラシック音楽鑑賞の醍醐味の片鱗に触れた思いです。第1楽章からスローウテンポは想定範囲内ですが時として縦の線が合っていないように思われるのも彼ならではのいつもの芸であります。出だし息間を長く構え高音弦と管が引立つ感じで進みますがキリッとはせずダルイ感じさえ与えますがそんな事はどうでもよいかの如く次第に運びに説得力を増して行きます。反復部への移行は充分「溜め」て彼らしさが存分に味わえます。〆へも・・・こういうのがスケール感と言うのでしょうか・・・溜め過ぎてバランスの危うい処も面白いのでしょう。第2楽章はうねる様に進み随所にやはり「溜め」て凄さを表します。第3楽章は前二つの楽章の延長の割りにはテンポは普通になり決してこの楽章に得てして求められる切なさはありません。ただ中間部の橋渡しは勿体ぶって彼らしさがやっぱり出ました。最終楽章の序奏部はたっぷり過ごしすぐに爆発的に展開部に入りますが何かゴツゴツしたイレギュラー球ばかりが飛んで来てその濃密さが怪獣的であります。勿論「溜め」も活かして更にティンパニーの扱いでその凄み効果を倍加しそして〆めはゆっくりダラッーと終わります。マァ、オーケストラの自発性を超越したこうしたおどろ々した演奏は現代では聴けないのでしょう。クナッパーツブッシュはブラームス交響曲では第3番をよく採り上げ殆どがモノラルライブ録音ですが以下の諸演奏・・・各楽章タイムはライブ故もあって10秒くらいの間タイムも含んでいると思います・・・がありますので参考にして下さい→1944年BPO(@10’44A9’06B6’26C9’24)、1950年BPO(@11’42A9’32B6’50C10’23)、1955年VPO(@10’57A9’56B6’51C10’30)、1958年VPO(@11’35A9’32B7’29C10’40)、1963年SRSO(@12’35A10’29B7’57C11’22)。次にシューマン交響曲の方に移ります。第1楽章ゆっくり目のスタートが展開部は普通ペースになり比較的淡々と進めますが次第に強弱感というかメリハリ感を強調し力強い印象の楽章に仕上げます。切れ目なく続く第2楽章はVソロがまどろむ様に美しくそして〆直前のちょっとした「溜め」も効果的ですね。クナッパーツブッシュの足音一発で即入る第3楽章は決然とした雰囲気を醸し出し繰り返しスケルツォ前にも足音合図が聞えた様に思えます。最終楽章はコラール風に盛り上げますが展開部は割りと速く素直な感じです。特にワグナーばりに管が威力を発揮しエネルギーが噴出します。最終楽章終了後クナッパーツブッシュの「良し!」という意の声が入っているとの事ですがそれらしい感じはありますが私には明確に聞き取れませんでした。このシューマン交響曲にも少し他の演奏がある様でそれは1962年VPO(@11’07A5’06B5’03C8’53)、同年ミュンヘンPO(タイム未確認)等であります。本盤はファースト・トラックでオープニングの様子が聞けるライブ雰囲気も素敵で「最高」ランクにしたいと思います。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/10/12

    リリングによるバッハ・カンタータ全集で私は特に気に入っていたのは組み込まれていた世俗カンタータBWV208「狩のカンタータ」(1996年録音、16曲トータルタイム36’59)とBWV209「悲しみを知らぬ者」(1998年録音、5曲トータルタイム19’56)のセット盤でありました。彼のカンタータ演奏は全般にシュトゥツトガルト地域の特徴なのか何となく暖かい余裕の感じられるものでその面が世俗カンタータにより効果的に生きている様に思いました。マァ、前後多くのカンタータ全集版が出ており各当該演奏者のものを聴き通すのには正直私には飽き・しんどさが伴い適当に各演奏分を(勿論全ての全集版を手元に置く余裕もありませんので)曲の聴き比べをしつつ自分なりに気に入りランク付けをしている次第です。BWV208「狩のカンタータ」については1965年(リリング32歳の時シュトゥツガルト・バッハ合奏団、シュトゥツトガルト記念教会フィグラール合唱隊他を指揮したもの)にも収録(トータルタイム38’40)しておりその演奏盤での合唱が喜びを感じさせるなかなか明るいもので印象に残っているのですが本盤(シュトゥットガルト・バッハ合奏団、シュトゥットガルト・ゲッヒンゲン聖歌隊他を指揮)も合唱もさることながら独唱での殊にソプラノのS.ルーベンスがBWV208は勿論イタリア・カンタータBWV209での冒頭フルートに乗った感動的シンフォニアを引き継いでの清潔な歌唱ぶりが素晴らしいです。彼女はバッハ・カンタータその他の宗教曲には他演奏盤でも比較的常連で安心して聴ける面もありました。以前書き込んでいますが新旧盤データ中心に再度書き込みさせていただきましたのでよろしくお願いします。(タイムについては盤により多少異なる場合があります)

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     2012/10/11

    ヴァントは所謂スター的大指揮者が相次いで亡くなってからややそのポジションを埋め合わせする様に持ち上げられた感のある晩年でありました。風采からそう派手々しい処がないのに相応しく地道にブルックナー交響曲演奏に対しては以前から積み上げて来た実績からも一家言を有するに到った事は明々白々であります。ブルックナー交響曲の中でもその「ロマンチック」というネイミングで難しい音楽から脱却した様なこの曲についてもヴァントは本盤以外にも多くの名盤(後述)を遺しています。さて、本盤は2001年ミュンヘンPOを振ってのヴァント89歳の時のハース版を使ったライブ録音で、ヨーロッパでのライブ録音で特に大曲終了後の聴衆の拍手歓声が日本の様に直後に為されるのではなく少し間・・・5,6秒でしょうか・・・を置いて静かに始まるのにも聴衆の感激が現れてちょっと感動しました。演奏タイムとしては@20’17A16’38B12’00C22’46とたっぷり時間をかけたものでこのオーケストラとブルックナー演奏との深い歴史がもたらす自信に満ちた演奏がそれだけじっくり味わえました。とりわけ、最終楽章で初めややダル気味のホルン合奏からその後の弦の深い分厚さのある響きは「持って行き方」の上手さを垣間見せ、じわじわコーダに向かって行く・・・もうこうなったらブルックナー独特の世界へ底なしです・・・そして踏みしめてあの第一テーマが徐々に膨らんでいく有様はクラシック音楽の醍醐味でしょう。ヴァントのスケール感あるアプローチが有無を言わせません。戻って第1楽章は森閑としたただならぬ雰囲気の序奏から後は微妙なテンポの変化はありますが基本的にはゆっくり余裕を見せつつ推移します。私はここでは管楽器サウンドの美しさに耳を奪われました。フィナーレのどっしり感も説得性があります。第2楽章はゆったりと優しく進みます・・・決して厳しくはないけれども最後の方の思い入れたっぷりした寂寥感は素敵です。第3楽章も中間部との扱いを明晰にして〆の凄いコーダはゆっくり分る様に乱れません。最高ランクにしたいですね。前述のヴァント指揮「ロマンチック」の他の演奏というのは1976年ケルン放送SO(タイム@17’28A15’41B10’36C20’20)、1990年NDRSO(同@18’00A15’19B10’55C21’26)、1998年BPO(同@19’09A15’58B11’14C21’50)、2001年NDRSO(同@20’26A16’56B11’58C23’41)等であります。(タイムについては盤により多少異なる場合があります)

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     2012/10/10

    私がフランス組曲を本格的に聴いたのは勿論LP時代で疑似ステレオの1952年録音のI.アールグリム演奏盤で彼女の分かり易く品ある暖かなチェンバロ演奏が印象的でありました・・・彼女は比較的早期にバッハのチェンバロ作品大半を収録した事でも記憶されるべき奏者ですがもう今ではオン・セール盤は数少なくなっております。そして次に私がこの曲に接したのがグールド演奏盤で彼の生きいきとしたピアノによるこの組曲はアールグリムとは極端に対照的な感じにショックを受けた事を思い出しました。別盤で既にレビューを書き込んでおりますのでそれを少し引っぱって来ます。HMVレビューで知ったのですがグールド40歳頃の収録でこのフランス組曲第5番(トータルタイム11’02),第6番(10’38)が1971年収録、残りの第1番(11’20)、第2番(9’30)、第3番(9’00)、第4番(9’08)、序曲(25’15)はピアノを替えて1972〜1973年収録との事で小生などには正直ピアノの交替には聴き分け出来なかったです。この組曲作品自体はアールグリム演奏的に比較的穏やかな内容でありながらグールドは一音一音容赦なく時にはいつもの低音敲きをまじえ織り込められた対位法を強調しつつ押し進めています。例えば比較的ポピュラーな第5番のサラバンドも通俗的安易さ?に走らずグールド節を立体的にやヽ屈託ありげに展開しております。本盤は全集ではありませんが彼のバッハを聴く前提なれば最高の盤となりましょう。なお、冒頭アールグリムという奏者に触れましたがとにかく昔接した演奏に対してそれなりに「縁」があったわけなので紹介がてらに本盤レビュー欄を借りました。(タイムについては盤により多少異なる場合があります)

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     2012/10/09

    キーシンは本盤収録の十年前1997年にレヴァイン/PHOのバックで「皇帝」協奏曲を演奏録音(タイム@20’57A9’10B9’52)していますが2007年何を思ったのか音楽的環境が整ったという事での再録でキーシンはもう36歳になっていました。聴いた印象はやはり徒らに年齢を重ねてはいない深みを感じさせる演奏となっており、それは演奏タイム@21’52A9’52B10’02から起因するただひたすらに突き進む展開ではない処なのも手伝っての事でしょう。第1楽章での出だしのPの透明感はかつての若きキーシンをふと思い起こしやや「軽く」感じはしましたが続くディヴィス(録音当時80歳)/LSOによるバックが低音部を充実させた堂々たる風格的なもの(正直ディヴィスの年齢を感じさせるちょっとした場面も愛嬌)を帯び、展開部ではPにより実に細部を詰めつつオーソドックスに運びがなされます。カデンツァに入る前のオーケストラの何回かの念押しとユックリ目のPカデンツァが素晴らしいですね。聖歌風の中間楽章はスタートは少し抑え目なのですが以降ムーディながら丁寧に進みます。最終楽章は切れ良く進みこのテーマ繰り返しの多い楽章をしっかりとこなして行きます。本盤全体ちょっとした遠い反響音が特にこの最終楽章で小生通常感じ勝ちな「暑苦しさ」を軽減してくれました。以前このコンビによるベートーヴェン・ピアノ協奏曲全集へのレビューは演奏好みのバラツキ等もありOKランクとしていましたがこの第5番は★一つプラスの素晴らしいランクにさせていただきました。又、キーシンにとっては本盤演奏も一過程の位置付けであろう事から後年こうした代表曲は再々録がされるでしょう・・・年齢と共に変化して行く演奏の違いをフォローするのもクラシック鑑賞の楽しみの一つなのでしょう。(タイムについては盤により多少異なる場合があります)

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     2012/10/08

    我々オールドファンにとっては新人演奏家の演奏を聴く事はおろか名前すら覚える事が追いつかず、ついつい新人と言えば若い可愛い女性演奏家のみに目線が行ってしまい本盤演奏者のS.パチーニは1991年生まれのドイツ出身のピアニストであのアルゲリッチが惚れ込んだ若き新星であります。バックのラインラント=プファルツ州立PO(もう一つ私は知らなかったオーケストラです)を振っている指揮者R.スルクはポーランド出身でヴァイオリニストから2004年大阪で指揮者デビューをしたということらしいですがこの人の演奏にも勿論初めて接しました。本盤収録曲はシューマンのピアノ協奏曲(タイム@14’15A5’25B10’10)とモーツァルトのピアノ協奏曲 第9番「ジュノーム」 (同@10’28A10’52B9’20)で2011年の演奏となっています。私は前者を偶々FMで聴いたのでちょつと中途半端ですが感じた事を書き込みさせていただきます。このシューマン協奏曲は全体としてやはり若々しい歌心に満ちたエネルギッシュな演奏と思います。第1楽章例のP下降音は元気良くかつサッサとした出だしでそれに対してフォローするオーケストラは比較的分厚い印象となって有名なテーマが儚いイメージから少し離れ聴く側の私の方も若い演奏という前提で対応している為かとにかく陽性で明るい演奏と捉えました。カデンツァも深みはありませんが実にベートーヴェン的に聴き応えある堂々たるものです。中間楽章も前述の様に歌心はありますがオーケストラは厚めです。従って繊細な感じではありません。テンポ変わっての最終楽章では初めの内はそんなに急がずオーケストラの運び構造がよーく分る様に聞かせてくれます。次第にこの本来忙しい楽章をドンドン進め逞しさを強調して〆ます。マァとにかく若い演奏を聴いてエネルギーを貰った感じになったのはオールドにとっては有難いです。クラシック音楽は年齢では子供から超年寄りまで幅広い演奏家による同曲を聴き分ける楽しみがある実感を味わった次第です。「ジュノーム」協奏曲の方は未聴ですが若さ応援で素晴らしいランクに・・・。(タイムについては盤により多少異なる場合があります)

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     2012/10/07

    先日、名脇役俳優 大滝秀治さんが亡くなった報道がなされ我々はTVでその演技に接していたわけですが彼の映画デビューは1955年「ここに泉あり」でまだ若き大滝が役回りで何とオーケストラメンバーのバイオリンを弾いていた事を思い出しました。彼はそのデビュー頃から半世紀以上本人の積み重ね努力、そしてスタッフ、事務周りの「運」も手伝って存在感ある俳優ポジションを維持して来たのでしょう。どの業界でも言える事なのですが「替え」がいくらでも出来る芸能界で我々オールドファンにとっては新人演奏家の演奏を聴く事はおろか名前すら覚える事が追いつかず、ついつい新人と言えば若い可愛い女性演奏家のみに目線が行ってしまい本盤演奏者のV.フラングも有望でハイセンスな新人としてスタートしそれでももう十年以上経っています。かのムターの秘蔵っ子という触れ込みもある彼女は周知の通りノルウェー出身で北欧作曲家作品とセットでロシア等作曲家作品を収録するラインを取っていた様でもあります。本盤の2011年収録のバイオリン協奏曲はチャイコフスキー(タイム@18’22A6’28B10’10)とニールセン(同@13’09A6’14B10’25)で彼女は25歳、バックオーケストラは彼女と同郷のE.G.イェンセン(39歳)率いるDNSOであり私は前者チャイコフスキーを聴きました。第1楽章。初め軽く流す様なオーケストラの前奏からVがややもったいぶってゆっくり入ります。いろいろアプローチにもあるなぁ・・・という感じで馬鹿に出来ない表情のつけ方に先ず注目しました。Vの音色はオーケストラのやや篭った音色に比して切れ味のある澄み切った感じです。途中二回ほどあるオーケストラ全奏の山場は割りとテンボが速い様に思いました・・・ロシア的土俗感も出してはいますがやや淡々な印象なのです。カデンツァは清々しくかつ濃く微妙な味わいを見せます。〆は充分引きずって終わります。中間楽章は情感がこめられ緩急をつけつつ特に弱音に移る処は独特の感覚気分です。そして最終楽章への移行は充分準備を経てVがやゝ講釈気味に入って行きます。オーケストラは少しここでも距離感を置いて進んで行きますが後半はたっぷり感も示します。全体として瞬間々振幅幅を楽しむ方向で聴き込めば私の様なオールドでもその面白さが分って来ます。残念ながらニールセンの方は未聴ですがこっちの方は更に彼女の本領が発揮されているのではないでしょうか。あくまでオールド感覚という事と未聴分もありますが少し甘めに素晴らしいランクとさせていただきます。若手女性演奏家の「新鮮度」を誇る時期から以降が本当の勝負どころ、頑張りを期待したいですね。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/10/06

    本盤アルバムはSKD絡みの往年の名演奏で「ベルリン・クラシック」レーベルとしてのCD8枚組のもので演奏者はどちらかと言えば地味なメンバーが多い構成となっております。私はこの8枚を全部聴いているわけではありませんがちょくちょくかつてLPででも「つまみ食い」した演奏も入っていたり・・・個人的にはO.ズイトナーのモーツァルト歌劇(抜粋なのはマァ仕方なし?)とか我が日本の若杉弘の振ったワク゜ナー管弦楽曲とか東独時代の余り馴染みがないものの中々渋い指揮者達とかが興味を惹きました。面白い企画盤なのですが夫々の曲ではもっと代表的な演奏他盤もあり一挙に8枚を購入する価値観が先ずマニア辺りに浸透して行くには時間がかかるかも知れませんね。本盤中、一番録音年の新しい・・・それでも1986年収録のCD4・・・J.テイト指揮シューベルト「グレイト」交響曲(タイム@17’02A15’11B15’12C16’04)について書込みさせていただき本盤のアイデンティティ・レペルの目安としていただければ幸甚であります。周知の様にテイトは体にハンディをかかえた指揮者なのですがECOを振ってハイドンの交響曲、モーツァルトの交響曲、内田光子とのピアノ協奏曲等着実な演奏でお馴染みでありました。この「グレイト」交響曲は彼が43歳の時の演奏で何と言っても七箇所?の反復部を全部実行して全体一時間を超える正に「天国的」な長さにはなっていますが個々の楽章のテンポ運びは少し速い感じである事とリピートに突入する微妙な雰囲気もさる事ながらSKDのしっとりした響きで各楽章モタレ・ダレ感がありません。第1楽章クロージングもそんなに大層に構えず一挙に仕舞い込み、最終楽章もクライマックスでの「一気さ」が多分メリハリ感をつけているのでしょうね。正直な私の好みからはもうちょっと引っ張って欲しい気もしないではありませんが彼の演奏方向性は理解出来ました。その他の盤については録音年、演奏タイム等のデータを一部不確かなもののメモさせていただきレビューの役割を少しでも果たしたいと思います。CD1→モーツァルト・・・歌劇「フィガロの結婚」抜粋1964年O.ズイトナー指揮A.ローテンベルガー(S)、H.ギューデン(S)、H.プライ(B)、W.ベリー(B)、ドレスデン国立歌劇場合唱団他(序曲3’51,第1幕6曲16’26,第2幕4曲11’02,第3幕7曲20’58,第4幕11曲26’51)、CD2→モーツァルト・・・歌劇アリア抜粋O.ズイトナー指揮P.シュライヤー(T)1961年「後宮からの迷走」(第1幕3’07+5’36,第2幕4’47,第3幕6’29)、1968年「皇帝ティトの慈悲」(5’16)、1969年「ドン・ジョバンニ」(第1幕5’17,第2幕5’28)、「コシ・ファン・トゥツテ」(第1幕5’03,第2幕3’39)、1970年「魔笛」(第1幕4’13+3’05)、CD3→ベートーヴェン・・・H.ブロムシュテット指揮1977年交響曲第5番「運命」(@8’05A11’21B8’53C9’02)、交響曲第6番「田園」(@9’31A12’40B5’44C3’42D9’15)、CD5→ウェーバー・・・「イオランテ」序曲1983年M.ヤノフスキー指揮(9’06)、K.ザンデルリンク指揮O.ミヒャリック(Cl)1968年クラリネット協奏曲第1番(@9’25A6’41B7’22)、第2番(@9’17A7’29B7’30)、CD6→ワグナー・・・1984年若杉弘指揮「さまよえるオランダ人」序曲(11’09)、「タンホイザー」序曲(15’31)、「リエンツィ」序曲(12’23)、「ローエングリン」第1幕前奏曲(9’22)、同第3幕前奏曲(3’07)、 CD7→チャイコフスキー・・・交響曲第5番1977年S.クルツ指揮(@14’04A12’21B5’54C11’48)、バイオリン協奏曲1998年?H.フォンク指揮C.フンケ(V)(@18’30A6’10B9’32)、CD8→R.シュトラウス・・・歌劇「ばらの騎士」より二重唱他1966年R.ノイハウス指揮A.ローテンベルガー(S)、L.D.カーザ(S)、G.ライブ(B)、、ドレスデン国立歌劇場合唱団他(第1幕1曲25’29,第2幕2曲16’40,第3幕1曲7’30)、歌劇「アラベラ」より二重唱(第1幕1曲9’55)。未聴が多いのでOKランクから入ります。(タイムについては盤により多少異なる場合があります)

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     2012/10/05

    ヴァントは所謂スター的大指揮者が相次いで亡くなってからややそのポジションを埋め合わせする様に持ち上げられた感のある晩年でありました。風采からそう派手々しい処がないのに相応しく地道にブルックナー交響曲演奏に対しては以前から積み上げて来た実績からも一家言を有するに到った事は明々白々であります。ブルックナー交響曲の中でもその「ロマンチック」というネイミングで難しい音楽から脱却した様なこの曲についてもヴァントは本盤以外にも多くの名盤(後述)を遺しています。さて、本盤は1998年BPOを振ってのヴァント86歳の時のハース版(ほんの一部ノヴァーク版らしいのですが小生などには分りません)を使ったライブ録音という事なのですが、このライブ録音は他でもよくある数日分の演奏会から楽章別に録っているので・・・スタジオ録音ならいざ知らずちょっと正直その時の演奏の勢いというか流れ感の微妙な違いが先入観的に邪魔をしました。演奏タイムとしては@19’09A15’58B11’14C21’50とマァ程々な時間でとりわけBPOの機能的な響きが方向性としてヴァントらしさと完全一致していたかは疑問です。第1楽章は森閑としたただならぬ雰囲気の序奏から後は微妙なテンポの変化はありますが基本的にはゆっくり余裕を見せつつ推移します。私はここでは管楽器のバランスの良さに耳を奪われました。滔々と流れ進みフィナーレのどっしり感もBPOならではの説得性があります。第2楽章はゆったりと優しく進みます・・・決して厳しくはないけれども最後の方の思い入れたっぷりした寂寥感は素敵です。第3楽章にも聞かれたのですが録音ポジションからなのか演奏そのものからなのかはわかりませんが割りと伴奏的な反復パッセージが単調に強調される処・・・勿論他の演奏ではそこまでは聞えない箇所・・・は気にはなりました。最終楽章で冒頭のホルン合奏からその後の弦の旋律は印象的で続いて「持って行き方」の上手さをヴァントは垣間見せ、じわじわコーダに向かって行く・・・もうこうなったらブルックナー独特の世界へ底なしです・・・そして踏みしめてあの第一テーマが徐々に膨らんでいく有様はクラシック音楽の醍醐味でしょう。ヴァントのスケール感あるアプローチが有無を言わせません。BPOならではの洗練さを塗した「ロマンチック」交響曲なのかもしれません。前述のヴァント指揮「ロマンチック」の他の演奏というのは1976年ケルン放送SO(タイム@17’28A15’41B10’36C20’20)、1990年NDRSO(同@18’00A15’19B10’55C21’26)、2001年NDRSO(同@20’26A16’56B11’58C23’41)、同年ミュンヘンPO(同@20’17A16’38B12’00C22’46)等であります。(タイムについては盤により多少異なる場合があります)

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     2012/10/04

    ヴァントは所謂スター的大指揮者が相次いで亡くなってからややそのポジションを埋め合わせする様に持ち上げられた感のある晩年でありました。風采からそう派手々しい処がないのに相応しく地道にブルックナー交響曲演奏に対しては以前から積み上げて来た実績からも一家言を有するに到った事は明々白々であります。ブルックナー交響曲の中でもその「ロマンチック」というネイミングで難しい音楽から脱却した様なこの曲についてもヴァントは本盤以外にも多くの名盤(後述)を遺しています。さて、本盤は1998年BPOを振ってのヴァント86歳の時のハース版(ほんの一部ノヴァーク版らしいのですが小生などには分りません)を使ったライブ録音という事なのですが、このライブ録音は他でもよくある数日分の演奏会から楽章別に録っているので・・・スタジオ録音ならいざ知らずちょっと正直その時の演奏の勢いというか流れ感の微妙な違いが先入観的に邪魔をしました。演奏タイムとしては@19’09A15’58B11’14C21’50とマァ程々な時間でとりわけBPOの機能的な響きが方向性としてヴァントらしさと完全一致していたかは疑問です。第1楽章は森閑としたただならぬ雰囲気の序奏から後は微妙なテンポの変化はありますが基本的にはゆっくり余裕を見せつつ推移します。私はここでは管楽器のバランスの良さに耳を奪われました。滔々と流れ進みフィナーレのどっしり感もBPOならではの説得性があります。第2楽章はゆったりと優しく進みます・・・決して厳しくはないけれども最後の方の思い入れたっぷりした寂寥感は素敵です。第3楽章にも聞かれたのですが録音ポジションからなのか演奏そのものからなのかはわかりませんが割りと伴奏的な反復パッセージが単調に強調される処・・・勿論他の演奏ではそこまでは聞えない箇所・・・は気にはなりました。最終楽章で冒頭のホルン合奏からその後の弦の旋律は印象的で続いて「持って行き方」の上手さをヴァントは垣間見せ、じわじわコーダに向かって行く・・・もうこうなったらブルックナー独特の世界へ底なしです・・・そして踏みしめてあの第一テーマが徐々に膨らんでいく有様はクラシック音楽の醍醐味でしょう。ヴァントのスケール感あるアプローチが有無を言わせません。BPOならではの洗練さを塗した「ロマンチック」交響曲なのかもしれません。音質も高品質盤のメリットで精緻に隅々にまでクリアさが素晴らしいです。前述のヴァント指揮「ロマンチック」の他の演奏というのは1976年ケルン放送SO(タイム@17’28A15’41B10’36C20’20)、1990年NDRSO(同@18’00A15’19B10’55C21’26)、2001年NDRSO(同@20’26A16’56B11’58C23’41)、同年ミュンヘンPO(同@20’17A16’38B12’00C22’46)等であります。(タイムについては盤により多少異なる場合があります)

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     2012/10/03

    新しいブルックナー解釈演奏として評価が高かったといわれる第3番に続くやはりACOを振っての1997年ライブ録音(アーノンクール68歳頃)での第4番「ロマンチック」です。版の関係か演奏解釈から起因するのかマタマタACOサウンドの関係なのか私には判然とはしておりませんがブルックナーのあのややもすると下品にも陥る底が聴こえて来ないような演奏と感じました。演奏タイムは@17’46A14’36B10’32C20’13で他の演奏とそう差異はないのですが聴いていると短く思えます。第1楽章は管楽器と弦が時々室内楽的な雰囲気に出くわします・・・管楽器の扱いに工夫がなされてはいるようです。後半へのゆっくりした攻めと各パッセージを遅めにして終わりの効果を狙います。第2楽章は私が従来イメージしていた「深奥の森」という感じより「夜の巡礼行進」(本来?)といった方で楽章中必ず攻める処があり表情を作ります、結びの静寂さは印象的。第3楽章全奏による咆哮は決して乱れず底辺を見せず建築的構造性に終始しそれはACOの音なのでしょうか。最終楽章の初めの展開は新鮮でカクカクした感触はアーノンクールらしいしティンパニーの扱いも面白いです。途中遅い演奏から迸るように数回かなり?スピードアップする処もあり最後のアプローチはややメリハリをつけてフィナーレへの宣誓を告げます。長いフレーズ感と壮麗かつ重厚な響きをもった伝統的な響きのブルックナーとは明らかに異なる世界へ導いてくれましたが、本盤演奏私自身が付いて行けない部分もありOKランクにさせて下さい。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/10/02

    「オペラ序曲集」といってもトスカニーニは一曲、一曲実に厳格な情熱を求心的に注ぎ込み、1942〜1952年録音ともう半世紀以上経っているにも係わらずある意味でいまだに演奏芸術上「普遍性」を保っているトスカニーニ演奏諸盤の一角物であります。周知の通りトスカニーニは1937〜1954年の長きに渡ってNBCSOの指揮者を務めその間大変広いジャンルで交響曲、管弦楽曲、協奏曲等を収録しその演奏傾向はある評論家の言を借りると「テンポが速い」、「ダイナミックな変化が強い」「リズムがクリーン・カットである」といった三特性に象徴されたものであります。殊にクラシック収録に対しては一人の演奏家の演奏スタイル経年変化をフォローする記録・・・ヒストリカル物・・・面も重要な側面として有しており次々毎年誕生する新人を含めた現役演奏家のリリースに加えるに物故演奏家の過去の記録の新発掘分等があり中々ビジネス上厳しい業界である事は今更私などの懸念を待つまでもありません。そうした状況で過去の大指揮者の代表的演奏盤はマァ生き続けるだろうしその一人であるトスカニーニの徹底した楽譜至上主義による演奏は後年の演奏法の規範となっており本盤演奏は勿論モノラルながら聴き易い録音で聴き飽きもしません。本盤収録のデータをメモしておきます。「魔弾の射手」(1952年録音、タイム9’56)、「運命の力」(1952年、7’07)、「ミニョン」(1952年、8’27)、「売られた花嫁」(1946年、6’11)、「ザンパ」(1952年、7’41)、「フィガロの結婚」(1947年、3’55)、「フィデリオ」(1944年、6’28)、「ドン・パスクァーレ」(1951年、6’32)、「シチリア島の夕べの祈り」(1942年、8’48)、「オベロン」(1952年、8’29)といった具合になっております。私の印象ではトスカニーニは比較的再録回数の少ない方なのですが以上のオペラ序曲では「運命の力」(1945年、6’57)、「ミニョン」(1942年、8’02)、「魔弾の射手」(1945年、9’15)等が再録ケースになっているようです。(タイムについては盤により多少異なる場合があります)

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     2012/10/01

    私はシモーネ/ISVによるボッケリーニのスターバト・マーテルG532を以前ペルゴレージのスターバト・マーテルとセットになったワーナー盤で聴いていましたがその収録演奏(1993年録音、演奏トータルタイム40’04)が本盤演奏と同じかどうか・・・というのは本盤は第1楽章とも言える冒頭のシンフォニア等がHMVレビュー内容を見ますと割愛?されトータルタイムが38’47となっている事からもであります・・・その辺りは版の違いもあるのでしょう・・・少し端折って同じ演奏家が同じ曲に対する結果の出来上がりは同方向に収れんしましょう。従って私の聴いた盤でのメモを進めますが先ずボッケリーニと言えばチェロ協奏曲とかメヌエットくらいが有名でこうした宗教曲には私自身余り聴いてはいなかったのが実情です。ハイドンとモーツァルトの生誕年の丁度中ほどに生まれたこの作曲家は結構広い弦楽ジャンルの作品を書いておりこのスターバト・マーテルも大変古典的な美しさを有した佳品曲であり、更に演奏家がどちらかと申せば地味なシモーネ・・・1993年当時59歳・・・が実に堅実に演奏バックを務めております。加えるに声楽陣C.ガスディア(S、33歳)、D.ツィーグラー(MS、42歳)、W.マッテウィツィ(T、36歳)がもう豪華な顔ぶれの域なのかもしれません・・・夫々きちっと時にはオペラチックに歌唱を進めています。曲は冒頭ややテンポ速い明るめトーンのシンフォニア(タイム3’34)から最終曲「Quando corpus morietur」(同3’43)はスターバト・マーテルお決まりのアーメンの三重唱が落ち着いて繰り返され閉じられます。派手さは曲、演奏共ありませんがチェロを重ねての室内弦楽五重奏的なボッケリーニお得意面やほんの瞬間ペルゴレージを思い起こす場面も面白く是非聴いていただきたい盤(先ほどお断りした様に1993年収録盤での感想でありました)ですよ。なお、ボッケリーニのスターバト・マーテルには1781年版と1800年版があり多分本盤はソプラノ優先の1781年版ではないかと思います・・・そうとしますと当該ソプラノは同じC.ガスディアで1988年録音となっています。併録のアリアG548「Ah, non son ioche parlo」(タイム7’10)、G549「Care luci che regnate」(同8’09)そして1990年収録?のシンフォニアG523(トータルタイム24’12)、G518(同21’05)、G506(同17’09)は私は聴いておりませんが演奏タイムからはシンフォニアの占める重要さが何となく察せられます。未聴トラックが多いため当面OKランクにさせて下さい。(タイムについては盤により多少異なる場合があります)

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     2012/09/30

    私がクラシック音楽で最初に買った盤はオーマンディ指揮PPO演奏のシベリウス(フィンランディア、トゥオネラの白鳥)CBS・EPでした。分り易い演奏ですぐにこの後交響曲第2番CBS盤をレコード屋に薦められ求めました。前後してカラヤン/フィルハーモニアOのものも求め聴き比べしたものです。それはさておき第2番についてはやはり幾分派手な音色ながら分り易い演奏でこヽでは難しいことは一切抜き!と割り切っての態度で臨んだ方が良いでしょう。シベリウスがオーマンディの演奏放送を聴いて感心したとか・・・親交が成立したとか・・・ハンガリー系の指揮者でシベリウス演奏に定評があるのも面白いですね。本盤交響曲第2番は1972年オーマンディ73歳の時に勿論手兵フィラデルフィアOを振っての収録(タイム@9’47A14’04B6’02C14’42)のもので所謂フィラデルフィア・サウンドがリマスタリングで更にその音響美を極めた感じであります。第1楽章での余裕ある弦合奏が心地よく移って行きます。第2楽章では管楽器の存在感に気付かされます。最終楽章はもう堂々たるもので北欧趣味がどうかとかいう次元ではありませんね。同じ演奏者組み合わせで1957年にも録音されておりタイムは@9’41A14’12B5’39C14’18と後半二つの楽章が幾分短いようです。本盤も最高ランクにおきたいです。(タイムについては盤により多少異なる場合があります)

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