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Review List of 一人のクラシックオールドファン 

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     2012/11/13

    本盤はベートヴェン三大ピアノ・ソナタという定番物を後年「ひび割れた骨董」と評される事になるホロヴィツツが演奏収録した第8番「悲愴」(1963年録音、タイム@8’36A5’27B4’26)、第14番「月光」(1972年、@5’57A2’32B7’21)、第23番「熱情」(1972年、@9’31A5’56B8’03)であります。彼はあまり再録をしない演奏者だったらしく彼のキャリアの割りには過去の収録としては一般的には「月光」(1947年モノラルライブ@6’06A1’49B7’20)と(1956年モノラル@6’28A2’06B7’04)、「熱情」(1957年@9’57A5’24B8’22)と(1959年@9’54A5’27B8’14)くらいしかHMVカタログにも見当たらない様です。本盤の「月光」「熱情」は1972年収録なのでとホロヴィッツは69歳、まだ冒頭の評対象に入るにはまだといった頃だと思います。演奏自体三曲ともテクニックを大層にひけらかすといった次元とは逸脱してはいてもちょっとした細部ではサラリと美しくビアノに歌わせつつ無理の無いテンポに乗ってマァ自然な音の流れの演奏形成に徹している様に思いました。多分若い頃から壮年期の彼の演奏はもっと超絶的技量と感性が前面的にぶつかったものとなっていたのでしょうが本盤演奏はこうした事で経年の「表れ」なのかも知れません。「月光」での第1楽章にもう少し感傷的な処が欲しかったり「熱情」最終楽章での更なる文字通り激しさも求めたい向きも否定はしませんが彼のピアノタッチの粒のクリヤさが優先するのではないでしょうか。とにかく全体難しい視点からの演奏ではない印象を持ちました。1973年収録のシューベルト即興曲作品90-2(4’52),90-4(7’34)は未聴であります。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/11/12

    本盤はベートヴェン三大ピアノ・ソナタという定番物を後年「ひび割れた骨董」と評される事になるホロヴィツツが演奏収録した第8番「悲愴」(1963年録音、タイム@8’36A5’27B4’26)、第14番「月光」(1972年、@5’57A2’32B7’21)、第23番「熱情」(1972年、@9’31A5’56B8’03)であります。彼はあまり再録をしない演奏者だったらしく彼のキャリアの割りには過去の収録としては一般的には「月光」(1947年モノラルライブ@6’06A1’49B7’20)と(1956年モノラル@6’28A2’06B7’04)、「熱情」(1957年@9’57A5’24B8’22)と(1959年@9’54A5’27B8’14)くらいしかHMVカタログにも見当たらない様です。本盤の「月光」「熱情」は1972年収録なのでとホロヴィッツは69歳、まだ冒頭の評対象に入るにはまだといった頃だと思います。演奏自体三曲ともテクニックを大層にひけらかすといった次元とは逸脱してはいてもちょっとした細部ではサラリと美しくビアノに歌わせつつ無理の無いテンポに乗ってマァ自然な音の流れの演奏形成に徹している様に思いました。多分若い頃から壮年期の彼の演奏はもっと超絶的技量と感性が前面的にぶつかったものとなっていたのでしょうが本盤演奏はこうした事で経年の「表れ」なのかも知れません。「月光」での第1楽章にもう少し感傷的な処が欲しかったり「熱情」最終楽章での更なる文字通り激しさも求めたい向きも否定はしませんが彼のピアノタッチの粒のクリヤさが優先するのではないでしょうか。とにかく全体難しい視点からの演奏ではない印象を持ちました。1973年収録のシューベルト即興曲作品90-2(4’52),90-4(7’34)は未聴であります。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/11/11

    本盤はベートヴェン三大ピアノ・ソナタという定番物を後年「ひび割れた骨董」と評される事になるホロヴィツツが演奏収録した第8番「悲愴」(1963年録音、タイム@8’36A5’27B4’26)、第14番「月光」(1972年、@5’57A2’32B7’21)、第23番「熱情」(1972年、@9’31A5’56B8’03)であります。彼はあまり再録をしない演奏者だったらしく彼のキャリアの割りには過去の収録としては一般的には「月光」(1947年モノラルライブ@6’06A1’49B7’20)と(1956年モノラル@6’28A2’06B7’04)、「熱情」(1957年@9’57A5’24B8’22)と(1959年@9’54A5’27B8’14)くらいしかHMVカタログにも見当たらない様です。本盤の「月光」「熱情」は1972年収録なのでとホロヴィッツは69歳、まだ冒頭の評対象に入るにはまだといった頃だと思います。演奏自体三曲ともテクニックを大層にひけらかすといった次元とは逸脱してはいてもちょっとした細部ではサラリと美しくビアノに歌わせつつ無理の無いテンポに乗ってマァ自然な音の流れの演奏形成に徹している様に思いました。多分若い頃から壮年期の彼の演奏はもっと超絶的技量と感性が前面的にぶつかったものとなっていたのでしょうが本盤演奏はこうした事で経年の「表れ」なのかも知れません。「月光」での第1楽章にもう少し感傷的な処が欲しかったり「熱情」最終楽章での更なる文字通り激しさも求めたい向きも否定はしませんが彼のピアノタッチの粒のクリヤさが優先するのではないでしょうか。とにかく全体難しい視点からの演奏ではない印象を持ちました。1973年収録のシューベルト即興曲作品90-2(4’52),90-4(7’34)は未聴であります。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/11/10

    私の好きな時代小説家、山本周五郎はその著「言葉と芸術」の中で「画でも音楽でも、芸術性とは独自性と新しい発見をそなえているかどうか、ということではないだろうか」と述べています。それと熱心なクラシック・ファンだった五味康祐なら殊にモーツァルトだけに存命ならその著「西方の音」にどう著しただろうか・・・。ルネ・ヤーコブスと言えばカウンターテナーとしてバロック宗教曲で活躍していたイメージを私などは持っておりバッハの「クリスマス・オラトリオ」等に親しんでいるのですが今世紀に入ってからは指揮者として力点を置いており古典以降の諸作品に進出しております。さて、本盤はヤーコブス初のモーツァルト交響曲で2006年彼が59歳頃にフライブルグ・バロックO(という1987年設立のドイツの古楽器楽団で私は正直詳細不案内です)を振っての交響曲第38番「プラハ」(タイム@15’59A9’53B6’42)及び第41番「ジュピター」(同@10’37A9’54B3’23C12’03)であります。まぁ、彼ならば挑戦するであろう演奏アプローチの想定範囲には入っていたのですが例えば昔アーノンクールで受けた納得詰めのショツクには私の能力程度では到っていないのが現状です。ここでは特に聴き比べし易い「ジュピター」でその雰囲気を伝えましょう。第1楽章歯切れ良くスタートして即強弱の多用とクレッシェンド、デクレシェンドそして緩急が変化球よろしく次々出てきます。ピリオド楽器の繊細さが・・・例えば弦の室内楽的扱い・・・この楽章〆段階でのティンパニーの追い込みと好対照を為している処などは面白いとは思いましたが先の諸変化球の多用の必然性納得に少し躊躇せざるを得ませんでした。全体タイムとしては速い印象を受けていますが特に第3楽章の出だしからの弱音での「そそくささ」はジュピターの名に相応しくなく堂々さがありません。最終楽章は後段フーガ的な箇所での楽器間の綾の織り成しを解きほどく有様は素晴らしく最後の「駆け込み」も効果的であります。比較的彼のアプローチがメリハリをつける面から映えた「プラハ」も含めてただとにかく全体刺激的なアプローチとは言うものの後付けの古典演奏には違いない様です。HMVレビューにあるモーツァルトの音楽が内包するエネルギーの凄さを表に出さずにはいられないといった趣のヤーコプスの情熱に説得性があるかどうか・・・、演奏上「何でも有り」の次元との境目ギリギリの処を現在彷徨っている段階でオールドファンなので当面OKランクにさせて下さい。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/11/09

    西本智美さん(以下敬称略)は着実にその演奏スタイルを根付かせている女流指揮者で例の「維新の会」橋下徹さんと世代的にもほぼ同じの元気な大阪に縁のある人にあげられましょう。彼女は留学・修行した地の関係もあってロシア・東欧物中心に収録しており本盤もそうした一連物かと思いわれます。ポピュラーな代表曲である「新世界」交響曲は2008年彼女が38歳の時にブタペストPOを振っての演奏で演奏タイムは@12’34A13’08B7’55C12’01と少しゆったり目で弦の伸びが手伝って慌てず騒がずの演奏となっています。「新世界」交響曲というとどうしてもその土俗・民族カラーを如何に表現しているかにどうしても我々素人は気になる処なのですが本盤演奏はそうした切り口でのアプローチでは明らかに異なる様で第1楽章反復演奏もされつつただ元気な展開ではなく作曲家の望郷感が垣間見られる演奏でそれは特に第2楽章・・・本来的に望郷の念が強い楽章です・・・で味わえたようです。ラストの楽章の〆での丹念さは独自なものがありますね。オーケストラも聴き劣りせず、とにかくこの交響曲を他の数多の盤で聴き慣れている方々には一聴していただきたい演奏と思いました。やや唐突なカップリングのブッチーニ「マノン・レスコー」間奏曲(2008年録音、タイム5’18)も西本が注力しているオペラ分野の曲だけにサラリとはしているもののそのドラマチック感が瑞々しく受け取れました。いろいろ指揮者界も新人が現れ激しい競争社会の中で今後の彼女の行方の旅を見守って行きたいと思います。素晴らしいランクとします。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/11/08

    ベートーヴェンの方は今更述べることもない伝説的名演となっている1958年収録演奏盤(タイム@25’12A〜B19’58)でCDもいろいろ種類はある様で私も以前にレビューの端くれに加わっておりました。従って本盤では主にデータ的なものをメモして参考にしていただければ嬉しいです。オイストラフ(当時50歳)のヴァイオリンは艶やかななかにも節度を保った気高い演奏を展開し、片やバックは特にベートーベンでは長調交響曲、序曲等にドイツ系指揮者では味わえぬ大人の雰囲気も醸し出す(洒落っ気では片付けられない雰囲気)クリュイタンス(同53歳)(オーケストラはFNRO)なのです。多分ベートーベン音楽の本来的な真摯さをこの二人によってバランスよくマイルド化した結晶なのでしょう。併録のモーツァルト・ヴァイオリン協奏曲(1958年収録、タイム@8’51A8’39B6’36)は珍しいクリュイタンスのモーツァルトが聴けるわけでマァマァといった処ですね。なお、オイストラフには勿論他の演奏CD盤があり分っている演奏をバックピックアップしますと1952年アーベントロート/BRSO(タイム@23’11A〜B18’36)、1954年エーリング/ストックホルム祭O(同@24’19A9’33B10’03)、1960年コンビュチュニー/SKB(同@24’58A9’27B10’34)、同年グイ/RAIミラノSO(同トータル42’18)等があげられましょう(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/11/07

    難しい事は分りませんがフォーレの「レクイエム」には何種類かの版バージョンがあり私などは以前から新版フルオーケストラによるクリュイタンス盤を聴いておりましたが同じ新版でも古楽器演奏等によるもう少し軽いタッチの演奏がいろいろ出ております。本盤もそうしたグループに属する2001年収録演奏でヘルヴェッヘ(当時54歳)がラ・シャペル・ロワイヤル、コレギウム・ヴォカーレ、シャンゼリゼOを率いて独唱者にJ.ゾマー(S、年齢未確認)、S.ゲンツ(B、28歳)を迎えてのものであります。実はヘルヴェッヘには旧版による室内楽的演奏が1988年収録(独唱者・・・A.メロン(S)、P.コーイ(B)、トータルタイム37’40)もありやはり印象は異なっている様です。さて、本盤の方はトラック間タイムも入って七曲トータルタイム37’51となって旧版演奏とトータルタイムではそう差はありませんが印象的な第1曲(旧7’08、新7’45)と第4曲(旧4’28、新3’46)にタイム的には違いが見られます。全体としてはヘルヴェッヘらしい木目細やかなフンワリした感じが貫かれてゆっくり進んで行きます。独唱者のゲンツはタッチがソフトで押し付けがましくありませんしゾマーも他の指揮者とのバッハ・カンタータ等でお馴染みのその美声(若干ネットリ感触はあるものの・・・)を発揮しております。教会演奏風に起用されるボーイ・ソプラノ、少年合唱団にはやや苦手な私には本盤は宗教的雰囲気は当然として女声なので好ましい演奏盤となっております。カップリングのシャンゼリゼOによるフランク交響曲(タイム@17’55A9’48B10’11)は通常正直オルガン的サウンドを強調してやや厚ぼったく暑苦しい演奏に慣れてしまっていた私などにはまぁピリオド楽器「様々」な爽やかな面が耳新しい演奏で中間楽章での適度な円やかさが素晴らしく最終楽章でのちょっとした変化球もアクセントとして面白く聴けました。追記なのですがヘルヴェッヘは上記以外にもいろいろオーケストラ創設に関わり統率者にもなって古楽器演奏家の中では稀でありますね。それから本盤ジュケットは印象的でローマの聖チェチリア教会に祀られている三世紀頃に殉教した音楽家の守護聖人であった聖チェチリアの彫刻である由です。コルボ盤と並んで本盤皆さん殆どの方が書かれている様に最高ランクだと思います。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/11/06

    本盤メインはトスカニーニには珍しいシューマン交響曲第3番「ライン」で1949年の変な言い方ですが「多分ライブ的?」録音であります。1949年というとトスカニーニは82歳、彼の正確さと音色の美しさに焦点を当てた演奏スタイルからは所謂「衰え」は聴き辛いとはいうもののこの年齢とは思えない妥協無き熱き気力には感心することは相変わらずであります。ただ第1楽章スタートから意外と表現としては歌わせているのはマーラー指揮NYPOの演奏を聴いていた為かとも言われていますが・・・そういう事は勿論知らなかった私にも分る位であります。ただ後段詰めでのメリハリ引き締めはやっぱりトスカニーニ・・・。第2楽章は少し厚ぼったい河の流れで実に堂々とした情熱が感じられます。第4楽章河辺の古城雰囲気にはちょっと届かず少しストレートさが前面に出すぎ味気なさが残ってしまいましたが第5楽章はこの交響曲にふさわしいしっかりとしたフィナーレを見せました。演奏タイムとしては@9’30A5’25B4’30C5’10D5’44と全体速くはあっても「せっかちさ」はなくしなやかにリズムがちゃんとついた安定感ある演奏じゃないでしょうか。更に年月が経った1953年収録のシューベルト交響曲第5番(タイム@4’44A7’51B4’41C5’02)は古典的な作風もあってトスカニーニ・スタイルがまだ「もって」おりよりマッチした演奏で作品の生き々さ・美しさを引き出した演奏と思いました。併録の「マンフレッド序曲」(1946年収録、タイム11’21)は未聴であります。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/11/05

    本盤収録曲中メンデルスゾーン「真夏の夜の夢」をLPベースで聴いており以前も本盤レビュー書き込みさせていただいている者です。今回はそれを引用しつつデータを補足させていただきましょう。「真夏の夜の夢」はシェックスピアの原題分で一年の夏至に中る六月下旬のヨハネ祭頃いろいろ不可解な怪異現象発生に題材を得たものでメンデルスゾーンがそのイメージを若い頃から膨らませた音楽となっているそうです。本盤演奏は1947年、トスカニーニ80歳近くだったと思うのですが彼の音楽に対する志しの高さは相変わらずであることと感じ入っています。演奏タイムは序曲11’23、間奏曲3’40、夜想曲5’29、スケルツォ4’16、結婚行進曲4’38、フィナーレ4’26で私は他の指揮者の演奏とそんなに聴き比べしたわけではないのですが先ず作曲者10歳台の作曲(OP21)から(付随音楽)作曲(OP61)時30歳半ばまでの期間的隔たりを経ている「序曲」での疾走感から活き々としたトスカニーニらしさがスタートます。「夜想曲」はホルン主体に展開してその鷹揚な演奏にもトスカニーニはバッチリ対応。「スケルツォ」で私はトスカニーニ指揮メンデルスゾーン「イタリア」交響曲の名演を思い浮かべました。トスカニーニ指揮の「真夏の夜の夢」の「スケルツォ」には古い録音もあるらしく1926年NYPO、1929年NYPO、1935年BBCSO、1942年フィラデルフィアO、1946年NBCSOそして本盤NBCSO演奏等というわけであります。超有名な実用音楽ともなっている「結婚行進曲」も彼の指揮演奏でより説得感が増幅します。「フィナーレ」では妖精祝福の女声独唱(E..フィリップス)・合唱が挿入されています。以上、ともかくトスカニーニは17年コンビを組むNBCSOと息の合った明確な印象を持つ演奏を展開しています。ケルビーニの交響曲(1952年収録、演奏タイム@10’11A6’56B4’39C4’26)、ウェーバー「オイリアンテ」序曲(1951年収録、同8’50)は聴いておりません。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/11/04

    ラフマニノフが極度のスランプに陥っていた時に助言を得た精神科医のリードもあってか素晴らしいこの第2ピアノ協奏曲が仕上がり彼自身立ち直る事も出来た為この作品をその精神科医に捧げたといわれています。アシュケナージはラフマニノフのピアノ協奏曲第2番を後のメモの様に1960,1970,1980各年代前半に各々収録していますが何と言ってもアシュケナージ20歳台半ばの瑞々しいリリシズム漂う最初のこの1963年録音盤(演奏タイム@10’52A11’46B11’28)が最高と思っております。バックも手堅いコンドラシン(当時49歳)/MPOでありやはり本場物からのチョイスになります。第1楽章、第2楽章は映画音楽的に扱われる場合が多いのですが彼らの演奏は本来の作品の価値を定評化していく基にもなっているのではないかと思います。やや録音会場のせいか奥行き感とその多目の残響がリリカルな詩情に乗ったメランコリックな抒情雰囲気を否が応でも増しています。バックオーケストラとのバランスが素晴らしくアシュケナージの若かりし頃の技術のニュアンス冴えも楽しめます。他のアシュケナージ、ビアノ演奏は1970年プレヴィン/LSO(同@11’09A11’57B11’32)、1984年ハイティンク/ACO(同@11’36A11’27B11’23)がありますし彼がバトンを受け持った演奏も1989年RPOガヴリーロフ(P)、1993年クリーヴランドOティボーデ(P)、2000年PHOグリモー(P)等がありラフマニノフ第2ピアノ協奏曲なら第一人者のアシュケナージならではといった処でしょう。併録の同年演奏であるマゼール/LSOとのチャイコフスキー・ピアノ協奏曲(同@20’55A6’46B6’45)は未聴でありますので★一つ保留させて下さい。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/11/03

    ラフマニノフが極度のスランプに陥っていた時に助言を得た精神科医のリードもあってか素晴らしいこの第2ピアノ協奏曲が仕上がり彼自身立ち直る事も出来た為この作品をその精神科医に捧げたといわれています。アシュケナージはラフマニノフのピアノ協奏曲第2番を後のメモの様に1960,1970,1980各年代前半に各々収録していますが何と言ってもアシュケナージ20歳台半ばの瑞々しいリリシズム漂う最初のこの1963年録音盤(演奏タイム@10’52A11’46B11’28)が最高と思っております。バックも手堅いコンドラシン(当時49歳)/MPOでありやはり本場物からのチョイスになります。第1楽章、第2楽章は映画音楽的に扱われる場合が多いのですが彼らの演奏は本来の作品の価値を定評化していく基にもなっているのではないかと思います。やや録音会場のせいか奥行き感とその多目の残響がリリカルな詩情に乗ったメランコリックな抒情雰囲気を否が応でも増しています。バックオーケストラとのバランスが素晴らしくアシュケナージの若かりし頃の技術のニュアンス冴えも楽しめます。他のアシュケナージ、ビアノ演奏は1970年プレヴィン/LSO(同@11’09A11’57B11’32)、1984年ハイティンク/ACO(同@11’36A11’27B11’23)がありますし彼がバトンを受け持った演奏も1989年RPOガヴリーロフ(P)、1993年クリーヴランドOティボーデ(P)、2000年PHOグリモー(P)等がありラフマニノフ第2ピアノ協奏曲なら第一人者のアシュケナージならではといった処でしょう。併録の同年収録フェストラーリ/LSOバックの第3番(同@16’50A11’36B14’16)は未聴でありますので★一つ保留させて下さい。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/11/02

    グリモーがまだ28歳の1997年、当時はもう指揮界の御大であったザンデルリング(当時85歳)の振るSKBをバックに演奏したブラームスP協奏曲第1番のライブ録音でこの青年の屈託的な音楽を若いグリモーが女性としてどこまで聴く側の私にフィットしてくれるかが注目の盤でありました。結果的にはライブ故もあって若干のタイミングミスも手伝って中々リアルでこの曲にフィットしたある「野蛮な」面を見せた出来上がりになっており好感を持ちました。要は女性だからといって決してなよっとしたものではなく、しかし細部まで立体的に高い精神的高揚感と恍惚感を伴いつつ丁寧に運んでおり彼女自身がブラームスとの相性を是としている事が肯けます。バックの特に第1楽章前奏のゆったりとした少し粘り気と凄みを宿した演奏が指揮者とこの悲劇的曲想について充分調整された彼女のアプローチを際立たせた様にも思います。本楽章終わりのコーダもゆっくりと攻めて行きます。第2楽章は内省的な美しい「祈り」的な感じです、この楽章が終わると通例的に即最終楽章に突入します。テンポとしては速めで前楽章とのコントラストを強調。感情的に前のめり気味にはなっていますが次第に透明感を増して冒頭の前奏からの推移が手に取る様に分かります。演奏タイムとしては@23’48A13’27B11’50と第3楽章の速さが特徴となつています。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/11/01

    グリモーがまだ28歳の1997年、当時はもう指揮界の御大であったザンデルリング(当時85歳)の振るSKBをバックに演奏したブラームスP協奏曲第1番のライブ録音でこの青年の屈託的な音楽を若いグリモーが女性としてどこまで聴く側の私にフィットしてくれるかが注目の盤でありました。結果的にはライブ故もあって若干のタイミングミスも手伝って中々リアルでこの曲にフィットしたある「野蛮な」面を見せた出来上がりになっており好感を持ちました。要は女性だからといって決してなよっとしたものではなく、しかし細部まで立体的に高い精神的高揚感と恍惚感を伴いつつ丁寧に運んでおり彼女自身がブラームスとの相性を是としている事が肯けます。バックの特に第1楽章前奏のゆったりとした少し粘り気と凄みを宿した演奏が指揮者とこの悲劇的曲想について充分調整された彼女のアプローチを際立たせた様にも思います。本楽章終わりのコーダもゆっくりと攻めて行きます。第2楽章は内省的な美しい「祈り」的な感じです、この楽章が終わると通例的に即最終楽章に突入します。テンポとしては速めで前楽章とのコントラストを強調。感情的に前のめり気味にはなっていますが次第に透明感を増して冒頭の前奏からの推移が手に取る様に分かります。演奏タイムとしては@23’48A13’27B11’50と第3楽章の速さが特徴となつています。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/10/31

    60年代のマゼールは才気走るというかそれまでの指揮者とは明らかに異なる音運びを行なっていました、現在の彼からは想像もつかないバロック物・・・ペルゴレージやバッハの宗教曲その他でも新鮮なタッチが今でも通じそうです。さて、このシベリウスは曲にも正直よりますが今述べた・・時として「はっ!」とする切り込みがなかなか後年数多リリースされるお国産のイメージに縛られない魅力を放っております。しかしマゼールも今や老けてしまいました。さて、本盤は交響曲第1番と第4番が入っているCDで特にここでは第1番の方に触れて見たいと思います。1963年収録・・・それもVPOと多分初顔合わせのものであったにも拘わらずマゼール臆する事なく先述の様に自分の思う表現を発揮して正に当時「鬼才」指揮者の名に相応しい感じであります。私はLPでこの演奏で初めてこの第1番を知ったのにその表現の目新しさに耳を奪われました。演奏タイムは@10’34A8’29B4’59C11’41となって緩急自在なペースで推移する第1楽章から第2楽章は若干ショート目にして漂う緊張感を強調します。第3楽章では特に打楽器の存在感が素晴らしいですね。最終楽章は中二楽章からすればテンポをゆっくりさせ濃厚にドラマチックな展開を図ります・・・当時としては優れた録音質も大いに寄与している様です。マゼールは後年ピッツバーグSOともシベリウス交響曲を扱っておりこの第1番は1992年(タイム@12’15A9’00B5’30C13’31)に録音しております。併録のVPOとの第4番(同@10’12A4’02B9’03C9’14)は1968年の録音でありますが詳細にわたっては未聴であります。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/10/30

    ウェルザー=メストが32歳だった1992年に後年率いる事となるLPOを指揮して収録した交響曲の内シューマン交響曲第2番、第3番を聴いていますので書き込みさせていただきます。先ず第2番の方は演奏タイムが@12’31A7’10B11’01C8’31とややテンポ速く透明感を貫いた展開は以降チューリッヒ歌劇場、LPO、VPOと独墺物を本流にぶら下げて渡り歩く彼のスタイルがもう芽生えている印象を持ちました。晦渋で演奏面からも少し難儀なこの曲はシューマンの精神上挫折感を抱きながらも表現意欲に満ち溢れたもので、ゆっくりスタートした第1楽章での展開部は生き生きとテーマが迸ります。第2楽章は流石少しセカセカした感じを持ちましたが続く第3楽章での悲哀的テーマはゆっくりと救われました。最終楽章まで聴き終えてこの難曲が通しで有機的完成度が今一なのに合わせる様に味わい深さはとも角、実に爽やかに演奏している感じがしました。第3番「ライン」(タイム@10’20A5’29B6’01C6’02D6’11)では第1楽章ソフトな当たりからホルン中心にライン地域の朗々とした響きは何回か繰り返されても執拗さをいささかも感じさせません。ライン河の流れの様な第2楽章を経て畔リの古城を思わせる様な厳かな第4楽章ではオーケストラLPOの充分な鳴り対応もウェルザー=メストらしいコントロールと思いました。この「ライン」交響曲も「そそくさ感」はあるものの前向きな活き活きした表現は彼のスタイルの根源もあるでしょうし「若さ」からも齎されているのでしょう・・・32歳の時の我が身を振り返れば私生活では結婚して三年、家内、長男と手探りウロウロ、サラリーマン生活の方は管理職まではまだ道のりのある中堅社員としてウロウロしていた事から彼の「しっかりさ」に感心すると共に、ただ若かった頃を懐かしがるに過ぎない自分を見出しております。比較的「好み」の指揮者範囲にある演奏盤で贔屓目に素晴らしいランクとしました。(タイムについては盤により多少異なる場合があります)

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