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Review List of no music no life 

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  • 0 people agree with this review
     2012/12/01

    2m近い大柄なヴァイオリニスト。彼の演奏会は3度見に行ったことがある。彼がヴァイオリンを弾く様はまるでおもちゃの楽器を弾いているようで視覚的にも面白い。彼の艶があり色っぽい輝かしい音色と極端で見事なコントラスト、攻める時は躊躇無く暴れん坊ぶりを遺憾なく発揮、少し悪魔っぽくSが感じられるくらいもの凄い吸引力でグイグイと音楽を引き込んでいく。
     そんなヴァイオリンを信じられないほどの懐の大きさと優しさ、母性でしっかり包み込み受け止めるのが小柄で落ち着きある優美なピリシュのピアノ。本当に見事な二重奏だと思う。男と女だからできる深い呼吸と絡み合う表現。ここに収録されているドビュッシーやラベルも言うに及ばず、彼らの残したモーツァルト、ベートーヴェン、ブラームス、グリーグなどの録音はいずれもため息が出るほど素晴らしい。一つ一つの音は大切に奏でられ、聴いているだけで、音楽だけを感じさせてくれる。今まで何人もの大切な人に薦めてきたが、喜ばれなかった試しがないほどである。

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  • 5 people agree with this review
     2012/11/23

    昨日到着し早速視聴。演奏は確かに他の演奏と比較しても独特の巨大さ、力強さと深遠さを兼ね備えた真骨頂たるもので、特にマイク位置のせいかティンパニの激しい打ち込みが緊迫感と力感を強調している。録音は同社のブラームス4番ライブ並みの54年夏にしてはやや貧弱な音源で、響き成分がほとんどなくドライ、金管が強めのバランスだが歪みはなく聞いていて演奏に入ってゆけばそれほどは気にならなくなるレベル。ソロはバイロイトの歌手らしい物々しくオペラティックなもので、音程も高音部でやや低めになる箇所があり好き嫌いが分かれるであろう(私は51年の方が好き)。他の録音と少し違うこのバランスならではの発見もあり、例えば弦のPPは息を呑むほど繊細でゾクゾクするし、フィナーレ最後の猪突猛進で最後の最後にブレーキをかける大上段な芸当(人生の総決算だと暗示させるかのように)など随所にこの日ならではの得も言われぬ感動的な表情があり、なるほどバイロイトでの最期の演奏に賭けた彼のただならぬ雰囲気が伝わってくる。

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  • 1 people agree with this review
     2012/10/27

    音楽の巨人バックハウスと鋼鉄の人ベ−ム。二人の相性の良さは類を見ない。そこへウィ−ンフィルの申し分の無い音楽美が付け加えられる。特にブラ−ムスは他の演奏と軽々しく比較などできない演奏だ。三者の強い願いから契約上の弊害を越え実現した『一期一会』『真剣勝負』の当録音は、音楽の豊潤さも唯一無二のものであるが『何も為せずして全てを表現し尽している』という点で余人には到底敵わない。まさにブラ−ムス→ダルベ−ル→バックハウスへと結晶化されてきたドイツ音楽の記念碑として燦然と輝き続け、人々の記憶に刻印されることだろう。

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  • 4 people agree with this review
     2012/10/27

    もともと偉大な風格を湛えながら抜け切った無私で純白な音楽を聞かせるバックハウス。その彼の正に白鳥の歌となった当演奏の感慨深さは言葉を失うほど格別だ。モ−ツアルトでは、演奏の冒頭にイ長調の主和音でホ−ルを満たし、空気を一変させる。ハッと息を呑む聴衆。まるで神に祈りを捧げてから音楽を紡いでゆくかのよう。彼のアンコ−ルの定番シューベルト、シュ−マンは真に辞世の句として絶美で昇華された音楽。バックハウスの生き様の最後を刻み込んだ録音で畏敬、感謝、滋味、豊穣なる感動が心にひたひたと迫り終に全身を包み込む。

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  • 6 people agree with this review
     2012/09/05

    歌手陣、ウィーンフィルの古き良きコクのある響き、バーンスタインの動的なタクトは後年のように上滑りすることなく節度があり楽団にいい方向に作用し生命力を与えている。素晴らしい演奏!

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  • 8 people agree with this review
     2012/09/02

    中学時代に購入し、当初は熱っぽく緊張感ある演奏を好んでいたためウィーンフィルの美感以外はあまり感心しなかった。あれから20年が経過、まさにその美感こそが最強の価値であることを、今この響きを失ったウィーンフィルの演奏を聴くにつけヒシヒシと感じた。おそらく日本公園のあと収録した彼らそして指揮者ベームの中にも、伝統的なウィーンフィルの個性を存分に発揮し最良の形で記録に留めることを実は真の目的としていたのではないかという思いさえこみ上げてくる。当時の批評でも「室内楽風」と評され落ち着いた深い呼吸の中で自発的なアンサンブルを誰にも邪魔されず伸び伸びと繰り広げる素晴らしさ。「彼らのとの演奏は常に喜びでありえも言われぬ懐かしさがある」と発言している最晩年ベームが、それまでのようにそれを締め付けるのではなくまとめ役として慈しみながら嬉々としてタクトを握っている姿が眼前に浮かんでくる。没後「ベームの名前は消え去るかもしれない」とあるドイツ評論家の言葉があったが、なかなかどうして、70年代のウィーンフィルが現代的な精緻さを身につけながらも、最も人懐っこい暖かさと豊潤さ、艶やかで得も言われぬ輝きに溢れていた「黄金期」のスナップショットとして【世界遺産】として人々の記憶に残る録音だと思う。

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  • 3 people agree with this review
     2012/08/14

    同年の日本公演でも話題となった演奏。これは本当に言葉にならない。私はその音楽に何度も鳥肌を立て胸を締め付けられ、涙した。すべての響きが音楽のために奉仕されていた。伝統とかそんなものすらどうでもいいと思わせる極めて音楽的で野暮ったさのない清新な透明純粋な音色。鋭敏な機動力。全身で熱く応えながらでもどこまでも美しいヴァイオリン、ヴィオラの厚い響き、チェロの優美で清澄な詩、本気になった時のコントラバスの山をも動かすほどの轟音。フルート、オーボエソロは音が突き抜けてくるが音が分離するのではなくぴったりと寄り添い孤高の歌を詠う。ホルンの芯のある絶妙な音色、ロータリートランペットのソロの柔らかく包容力のある天国的な音。トロンボーンやワーグナーチューバをはじめ金管群の一部の隙もなく圧倒的に押し寄せてくる恐るべき音圧と均整美。20はあろうかというバチからその表現に相応しいものを慎重に選び出し、ド迫力で演奏を俄然引き締めるティンパニ、第2楽章のクライマックスで命懸けの一発を鳴らしたシンバルとトライアングル、彼らの音楽そのものだけを感じさせる至福の一時だった。
    ヤンソンスは下手に奇をてらうことはないがオーソドックスながら音楽のもつ力を最大限に引き出そうとする。結果として非常に充実し切った響きを導き今まさに円熟にある説得力の強い解釈。ここぞと言う時はその表情を抉り出す。何より音楽に対する謙虚でありながら貪欲な姿勢。すべての音を一時たりともおろそかにしない。そして底知れぬ愛情がひとつひとつの音の徹頭徹尾にぎっしり詰まっていて細部まで血を通わせ、それは不断の集中力と共に確実に各楽団員に伝播し彼らの楽器を介して音楽の波動、巨大なエネルギーのうねりとなって客席まで放射している。

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  • 3 people agree with this review
     2012/07/28

    録音から30年近く経ち、私が初めて手にして13年前に一度全部聞いてMDに録音保存していたものを今回、驚きの価格になったのを見て思わず買ってipodで聴いている。古臭さを感じるどころか以前感じたより増して実に素晴らしいのです!自然で淀みないテンポの中で無垢で無邪気に飛翔する。そして何よりいつ聴いても優しく透明感ある玉のようなタッチからは、音楽的に全く過不足なく音楽を聴く喜びに身を浸すことができる幸せといったらない!バレンボイムや内田のような表現意欲の強い演奏もいいが、何度聴いても飽きない演奏となるとこちらの方が上ではないだろうか?ホルショフスキやバックハウスのモーツァルトに通じる融通無碍な演奏です。

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  • 2 people agree with this review
     2012/07/28

    冒頭の低弦の沈み込んでいく重い空気の上に滑り込んでくるヴァイオリンのエロティックで煽れるばかりのロマンティシズム、極限のヴィヴラートによる輝かしく涙濡れる濃厚な表情は、本当に美しい。ゲルギエフは切れ味のある部分は相変わらずであるが、甘美な部分は前回の録音とは趣を異にし自信に満ちとにかく理性と決別しヤリタイ放題。それでも下品にならないロンドン響のアンサンブルは驚異的だ。この曲を愛する人には一度は聞いて欲しい演奏だ。

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  • 0 people agree with this review
     2012/07/20

    シュッシュッとかのフルトヴェングラーに似た興奮した息づかいや唸り声が随所に聞かれ、所々個性的な美しい表現が見られる。早めのテンポで変化も大きい「解脱」前の動的な表現だが、フレージングにはやや恣意的で譜面にない極端に息の長いクレッシェンドやディクレッシェンドが違和感を感じさせる。晩年にミュンヘンフィルと辿り着いた唯一無二の極大解釈のわずか10年前のチェリの表現の履歴として興味深いものだ。

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  • 1 people agree with this review
     2012/07/15

    これほどまでに透徹した音楽美に満たされ何も足さず何も引かない解釈で、曲の美しさを有るがまま十全に示せた演奏はクーベリックと双璧ではないだろうか?解釈に楽しさや面白さを求める向きには不満は多々あろうが、自然な抑揚と適正なテンポ端正かつ結晶化させた音楽作りで隅々まで豊かな響きで充満させている。派手さも色艶には欠けるが、常に慎ましい微笑と愉悦を聴き手に与えてくれる安心して身を浸せるモーツァルトです!

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  • 6 people agree with this review
     2012/07/14

    ドレスデンシュターツカペレの音楽的魅力が遺憾無く発揮された全集。20世紀後半の伝統的なスタイルの総決算というべきもの。デイヴィスはそのノーブルな音楽作りで彼らの魅惑的な個性を最善の形で引き出しその一翼を担ったと行った感が強い。内声部の充実し切った音色と表現、音色を含めた全体の統一感の中でスコアにある全てのパッセージが極めて自然にかつ明確に内容を伴って表出されるという、400年の伝統を如実に感じさせる豊穣な音楽美。そうなってくると作品の完成度が高い曲ほど素晴らしさが増幅されるところがあり、3,6,7,9番が豪壮重厚な低弦、シルクのようないぶし銀の高弦、まろやかな音色とクリアさを併せ持つ木管、決して煩くならず天啓のようにホールに響き渡る金管、全てをまとめ引き締める雷動するティンパニ、安心して身を任せ聴けば聴くほど幸せにしてくれる。

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  • 3 people agree with this review
     2012/06/09

    私は初めて店頭でこのCDジャケットを見た時、
    胸倉をつかまれるような衝撃があった。
    女の背中の開いたワンピースに黙って手を挿し入れる男。
    その突然の出来事に女は鳥肌を立て不安と緊張を感じる。

    クレーメルは敢えて自己の世界にとどまり、
    タンゴの音楽が根源的に内包している全てを
    鋭敏に切なく抱きしめる。
    孤独、虚無、静けさ、混沌、不安、許し、暗い情熱、生と死、本能、怒り、哀しみ、絶望、皮肉、欲望、無常。
    まるで凍えるような寒さの中、一輪のマッチの火に手をかざす見知らぬ男と女が黙って身を寄せ合い、目が合ってしばらくの無言の後に何かを察し、静かにでも激しく求め愛しあう、そんな印象を与える。

    クレーメルは健康的で豊潤なヴァイオリンの音色や奏法を封じ込め、内的緊張とエッヂの効いた切なく哀しい音色で、鋭く曲想へ深く切り込み抉り出す。そのppは震える魂の孤独を伝え、fは心臓を切れ味抜群の真剣で裁たれるよう。

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  • 3 people agree with this review
     2012/05/13

    まさにJupiterがこれ以上を想像するのが難しいくらい素晴しい。
    出だしこそちょっと乗り切れていないが、1楽章提示部の反復のあたりから見る見る生気を取り戻し、くっきりと見通しのいい安定感のある隙のない造形美からどこもかしこも充実した音楽美に満たされており豊潤な音楽が泉のように滾々と溢れ出し、フィナ−レには圧倒的な神々しい輝きを放つ。71年のウィ−ンpo盤よりク−ベリックの個性が最良の形で結実した貴重なライブ演奏の記録。

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  • 4 people agree with this review
     2012/02/12

    彼の十八番がこのベートーヴェンの4番のピアノ協奏曲。
    ベートーヴェン直系のピアニストで弟子をほとんど持たなかったという師ダルベールに見込まれ叩き込まれたレパートリーのひとつ。若い頃「鍵盤の獅子王」と呼ばれたこの人には、豪壮な同じくベートーヴェンの「皇帝」協奏曲の方がお似合いと初め思うが、この演奏を聴けば、納得する。

    1960年代のウィーンでは、
    この曲をバックハウスのピアノ、ベームの指揮、ウィーンフィルハーモニーのバックで聴くことは特別な経験であった。
    当時のウィーンフィルは、定期演奏会で協奏曲を演奏することはしなかったが、バックハウスは特別待遇で幾度となく招聘した。しかしこの3者が揃っての録音は、わずかに4つ(モノラル2つ、ステレオ2つ)。その中にこの曲は含まれなかった。理由は3者が別々な録音会社と契約していたため、弊害が多すぎたのだ。(ライブ録音は辛うじて残っており2種は所有しているがいずれも水準以下のモノラル録音)

    しかしその価値を信じた数少ない人たち(おそらく本人たちもそう感じていたのではないだろうか)が、この撮影を敢行した。ウィーンフィルを諦めウィーン交響楽団を起用、非常に状態のよいカラーとステレオで掛け替えのない宝物のような瞬間が、ここに刻まれることとなった。それだけに、本人たちもこの一期一会の撮影にかける意気込みは映像を通してひしひしと伝わってくる。スタジオ録音とは思えない独特の緊張感。

    この曲はピアノのモノローグで静かに始まる。
    清澄な空気と祈りが静かに告げられる。
    精神的な美が何の誇張もなく表現される。

    83歳のバックハウスはこの部分の演奏について収められているインタビュー(必見!!)の中でピアノの前に座り手を鍵盤の上に置き、こう語っている。

    「私は毎日愛して止まないこの協奏曲の冒頭を練習し続けてきた。でも未だに・・・・完全に満足できたことがない」

    60年以上毎日(!!)弾き続けたというのに納得がいかないとは、本当に頭が下がる。クラシック音楽家の止まらぬ成長は、こういう謙虚な姿勢から来ているのだろう。孔子の「20にして・・・」という言葉を連想させる。

    彼の言葉どおり、祈るように少し手を震わせながら鍵盤に手を置き慎重にでも決然と音楽が始まる。

    実はバックハウス、その謙虚さから多くの個性的な指揮者たちと共演し録音している。
    C.クラウス、クナッパーツブッシュ、カラヤン、S=イッセルシュテット。
    しかしいずれもバックハウスのベストフォームとはいえない。
    原因は指揮者がクセモノか場違いか支えきれていないか。

    その違いがよく判るのが1楽章中間部のブリッジパッセージ。
    どの指揮者との演奏でも淡々としているが、いかにベームの指揮の時に感じきったテンポ、音色で演奏しているか!

    ベ−ムが指揮を執ったときのバックハウスは自分の呼吸の中で安心して音楽に没入している。感じ切った音色、パッセ−ジ、テンポ、リズムといったさり気無い小さな『成果』が積み重なると豊潤な音楽の源泉となり、驚くべき至高・至福の境地へと聴き手を誘う。彼のように謙虚に淡々と音楽を紡いでいくピアニストには一事が万事、演奏の生命力に関わる重要な問題。

    この演奏は「何も為せずして全てを表現し尽くした」バックハウス真骨頂の至芸が堪能できる。


    彼こそ真の音楽家であり表現者であると思う。

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