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Review List of 一人のクラシックオールドファン 

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     2012/06/17

    ド・ラランドと演奏のパイヤール何某という本盤タイトルを見てすぐ思い出したのは1970年S.カイヤーが44歳の頃独唱者と手兵ステファヌ・カイヤーCそしてパイヤールCOを指揮して収録したド・ラランドの名モテット「深き淵より」(7曲トータルタイム32’57)と「天の元后」(3曲トータルタイム9’28)のLP盤でした。ド・ラランドという作曲家はヴェルサイユ楽派ながらどうも現代では同じ楽派のクープランやラモーにおされ気味でレコードでも数少ない様ですがルイ14世時代ではその天与の豊かな楽才により大いに重要なポストにも充てられ花形であったといいます。彼の自然な和声、明快なリズム、分りやすいメロディと色彩感ある管弦楽法は今述べたモテットや本盤の各オーケストラ曲に存分に活かされております。私はモテット「深き淵より」での荘重な序奏に引き続き深い淵から湧き出るバス(J.マルス)独唱の出だしが忘れられません。さて、王の食卓の音楽としてこのド・ラランドが作曲した300曲余の小品の内の一つ「王の晩餐のためのサンフォニー」を収録した本盤は1984年パイヤールが56歳の頃の演奏(オーケストラは勿論パイヤールCO)で作品によっては旋律と低音部分のみしか残されていない処に当時の習慣に従った内声のヴィオラのパートを補ったパイヤール自身が作った版が使用されています。収録曲は「ヴェルサイユ運河上の祭典の為のトランペット・コンセール」(5曲トータルタイム8’13)、 「カプリース第3番」(4曲トータルタイム15’09) 、「ファンタジー第2番」(2曲トータルタイム9’55)、「カプリース第1番」(6曲トータルタイム13’47)で屈託ない「カプリース」は本当に晩餐曲という感じでちょつとリッチな気分になりますし逆に晩餐会用とは思えない哀調感ある「ファンタジー」は演奏そのものは曲の性格上軽妙さより格調の高さを深く示した名演かと思いました。繰り返しますが冒頭のモテット盤(現在廃盤)があった事をお伝えしたかったのが本音かもしれません・・・。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/06/16

    以前書き込んだ者で今回タイムデータを主に追記しておきます。本盤はケンプ何と80歳の1975年にバッハ作品を中心に収録したもので編曲を多く手がけて来ただけにバッハの世界を技巧面から精神面に更に真摯に深めつつも決して上から目線ではない何処か親密感のある各演奏であります。例えばしばしば他の演奏でも聴く「シチリアーノ」などもケンプ編曲ピアノ版が有名でこうした彼の編曲もの10曲が全音ピアノライブラリーにも入っています。流石速いパッセージでの指の運びはこの80歳という年齢から来る危うさ?も枯淡さもあるのでしょう・・・決して安っぽい「これ見よがし」「これ聴けがし?」ではない・・・とにかく古楽器等によるシャープな決め付け演奏トレンドの今日において安らぎを感じる名演奏として伝えられるべきでしょう。各タイムは次にメモしておきますね→バッハ「イギリス組曲第3番」(19’13)、「最愛の兄の旅立ちに寄せて」(9’56)、「来たれ、異教徒の救い主よ」(4’28)、「今ぞ、そのとき」(2’34)、「シシリアーノ」(3’32)、「わが心の切なる願い」(2’04)、「主よ、人の望みの喜びよ」(3’15)、「甘き喜びのうちに」(2’03)、「神よ、われら汝に感謝す」(4’27)、「目覚めよと呼ぶ声が聞こえ」(4’42)、「ラルゴ」(3’35)、「主イエス・キリストよ、われ汝に呼ばわる」(2’24)、ヘンデル「メヌエット」(3’57)、グルック「オルフェオとエウリディーチェ」(2曲 4’36)←。戦前からもケンプ編曲の自身演奏による本盤収録曲バッハ小曲が記録されており先述「シチリアーノ」の1931年収録(2’51)、1950年収録(3’07)、1953年収録(4’18)や「目覚めよと呼ぶ声が聞こえ」は1936年収録(5’01)、1953年収録(5’08)、また「主よ、人の望みの喜びよ」は1945年収録(3’42)、1953年収録(3’46)そして「来たれ、異教徒の救い主よ」の1953年録音(6’11)、「わが心の切なる願い」のこれも1953年録音(2’46)等々何れもモノラルでかつてカタログに載っていた様です。さて、ステレオである本盤ではバッハ以外のヘンデル、グルックの演奏も実に美しく勿論最高ランク維持であります。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/06/15

    東京都の方のレビューをハジメ繰り返しさせていただきます。本盤は1969年度レコード・アカデミー賞を受賞した1966〜1967年収録のベートーヴェンVソナタ全集の内、有名曲二曲のカップリング盤でスーク38歳(スークは昨年亡くなっており寂しいですね)、パネンカ45歳の頃の演奏であります。この二人の共演は1950年代初めからのものでボヘミア弦の美しさをベースにスークの瑞々しく無垢な音色とパネンカのやや冷たい感触の音色が上手くブレンドした完璧なアンサンブル演奏が聴きものであります。第9番「クロイツェル」(タイム@14’20A15’25B9’18)は第1楽章V重音が最初深刻ぶりますが展開部はベートーヴェンらしい彫琢で進みます。この演奏では決して大層にならず曲想を大らかに美しく描き出して行きます。マァ、得てしてこのクロイツェルに対して先の彫琢でギリシャ彫刻的力強さを期待したい処は軽減され清潔感優先という感じであります。本楽章は反復演奏され続く中間楽章は穏やかな変奏方式で更に澄み切った音色が印象的です。〆めでのゆっくりしての回想的なピアニシッモは特に素敵ですね。最終楽章、駆け足的な楽章は他の演奏で経験する様な饒舌さは皆無です。第5番「スプリング」(同@10’15A6’35B1’10C6’55)は第1楽章例の爽やかな春テーマでスタートする下りは正にこのコンビ演奏に打ってつけであります。ややゆっくり目に演奏される変奏方式の第2楽章では潔癖・硬質なパネンカのピアノが覗く処が興味深いです。最終楽章は目まぐるしく変化する楽章で本盤演奏は力まず彼ららしく曲の美しさを表現してくれました。この両曲に限って言えば「スプリング」の方により適性がある様に思えますがこの演奏の「クロイツェル」も颯爽・優美でまとめて本盤最高ランクにさせていただきます。勿論高品質盤の音質も大いに期待されましょう。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/06/14

    屋上屋を重ねるみたいですが以前別盤で入れたレビューを主に転記させていただきます。「鍵盤の獅子王」と呼ばれたバックハウスの「皇帝」協奏曲収録盤には幾通りかありほヾ最晩年ステレオのこのピアノ協奏曲全集でS.イッセルシュテット/VPOが相応しいサポートを繰り広げています。1959年録音の「皇帝」は想定範囲内のどっしりとした名演(演奏タイム@19’41A7’19B10’33)です。この「皇帝」録音の前年1958年収録の第4番・・・比較的内省的な基調を、得てして技術が前面に出易いバックハウスが穏やかに再現しているのに気に入りました(演奏タイム@17’41A4’46B10’19)。それに冒頭触れましたVPO等が添うように進めて行く・・・しっとりした気分になるのにあらためて気がつきました。ベートーベンの初期ピアノ協奏曲にはS.イッセルシュテット/VPOが作曲家の青春時代に相応しい希望に満ちたサポートを繰り広げています。その中でも第3番(1958年録音タイム@16’41A8’39B9’26)でのギリシャ彫刻のようなバランスのよく取れた曲運びと素晴らしいカデンツァは特に印象的ですね。たヾ、私は正直なところ第2協奏曲については第1楽章の少し長めのピアノカデンツァを除いて曲自体が全体に散漫である感じを持っています。でも第2(1958年録音タイム@13’27A7’44B6’19)ではバックハウスは消化試合というわけではないですが手を抜くことなく弾き通しており第1(1958年録音タイム@13’41A9’15B8’53)の方も作品の良さを充分引き出した素晴らしい演奏と思います(70歳を超えた彼のようなビアニストが若い作曲家作品に対応できるのですから大したものだと思います)。何れにしても数々のベートーヴェン・ピアノ協奏曲CDで寄り道しないなら本盤演奏で充分と私は思っております。協奏曲とほぼ同年に収録されたピアノ・ソナタも・・・「悲愴」(@6’14A4’47B4’31)、「月光」(@5’40A2’20B7’28)、「ワルトシュタイン」(@8’50A3’12B9’44)、「熱情」(@9’33A6’01B5’18)・・・もう語り尽くされた演奏ですね。なお、1954年収録の「ディアベッリの主題による33の変奏曲」(43’50)は未聴であります。 彼のベートーヴェン・ピアノ協奏曲の演奏盤は数多く残されており例えば代表的な「皇帝」協奏曲だけの収録歴をHMVカタログ等で共演者を拾って見ました→1927年ロナルド/LSO、1952年クラウス/VPO、1953年クラウス/VPO、同年カイルベルト/シュトゥットガルトRSO、同年クナッパーブッシュ/BPO、1954年上田仁/東京SO、1956年ショルティ/ケルンRSO、1959年イッセルシュテット/VPO、1959年クナッパーブッシュ/バイエルン国立O、1960年コンビュチュニー/LGO、1961年シューリヒト/ルガノRSOといった具合でライブがかなり占めていますが多彩な指揮者をバックにしてもあくまでバックハウス主導の雰囲気が充満していることでありましょう。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/06/13

    1969年に56歳の若さで亡くなったルーマニア出身のシルヴェストリは爆演指揮者の異名もとって存在感のある録音も残しております。チャイコフスキー後期交響曲集という事で1957年彼が44歳の時PHOを振って録ったものの内私はLPで第4番を聴いております。多分この4番が三曲の内特に彼らしい大変個性的な仕上がりになっているのではないかと思われます。演奏タイムは@20’13A10’20B5’11C9’07と少し第1楽章が長く第3楽章が短めといった印象ですがそのようなタイムよりも先ず第1楽章の冒頭の管楽器の運命動機ファンファーレにおいて3連符よりも次の2連符の方に溜めとアクセントをつけ意表を突きこの処理方針が以降何回か繰り返されるのがとにかく大きな特徴であります(他の方のレビューにもメモされている通りです)。テンポの緩急も著しく融通性あるオーケストラPHOであるからこそよくついて来ておりますね。やや焦らす様にもテンポの緩急が付けられた第2楽章に続く第3楽章は先述の様にやや速めに弾む弦のピツィカートと聴く側もついて行くのに忙しくある覚悟が要るみたいです。最終楽章も例の運命動機ファンファーレが再登場し〆はこの曲の持つ畳み掛けを強調してくれました。作曲もしたシルヴェストリだからこそ敢えて為したアプローチでありそれだけにエンターティナーだったのかもしれませんね。初めてこの曲を聴かれる方にはちょっと第一推薦というわけには行きませんが何種類かの演奏盤に接した方でまだ聴かれていない場合は是非一聴をお試しあれ・・・。グリンカの歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲( タイム5’18)は未聴であります。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/06/12

    HMVレビューにあります様にランパルは二十世紀を代表するフルーティストとして完璧な技巧と豊かで明るめで伸びやかな表現でフルートという楽器を従来より格上げした功労者であり親日家でもあったので日本での演奏録音も多かったようですが現在ではその多くがもう日の目を見ない状況でもあります。時代の移り変わりで彼の演奏スタイルの陳腐化もありますでしょうが私見で申しますと日本での仕事が少し安易な感じもしてその結果の収録盤に価値的な部分が希薄化していった様にも思えました。そういう「思い」を抜きにして本盤演奏を全てではありませんが以前LPベースで聴いていて肩のこらない小品集として位置づけしたいのと伴奏が当時の日本の中堅どころが担当していることがチェックの入れたい点であります。収録曲と伴奏者の詳細はHMVレビューに載っていますのでここではいつものタイムデータを追加しておきましょう・・・ドップラー「ハンガリー田園幻想曲」(10’15)、ビゼー「メヌエット」(4’04)、グノー「アヴェ・マリア」(4’56)、モーツァルト「アンダンテ」(7’08)、グルック「精霊の踊り」(3’52)、テレマン「イタリア風アリア」(6’34)、ゴセック「ガヴォット」(2’25)、ハイドン「アダージョ」(5’03)、バッハ「ポロネーズ」(3’13)、バッハ「エア」(5’19)・・・。本盤大半が1970年録音(バックは山岡(当時39歳)/東京コンサートO)ですからランパル48歳の正に油の乗った頃で何れもとにかくイージーでクラシックとしては中途半端感は拭えないとしてもその分かり易さは魅力であります。トップバッターの「ハンガリー田園幻想曲」は曲自体前半「ラッサン」の日本的な処と後半「フリスカ」のジプシー的な処のブレンド具合が特に日本では親しまれた曲で我々の世代の学童期よくラジオから流されていた曲でもありランパルも勿論幾度か録音しており例えば1964年に小林道夫のP伴奏での録音盤(タイム9’15)が以前ありました。又、井上二葉(1967年録音当時37歳)のP伴奏のグルック「精霊の踊り」も1964年盤に収録(P伴奏A.ダルコ、3’14)されていたようです。マァ、今となっては懐かしい人々でね。既に書き込みされている方のレビュー通り「素晴らしい」ランクにしておきましょう。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/06/12

    エマーソンSQは1976年にジュリアード音楽院学生で結成されたアメリカのSQで周知の通り第1Vと第2Vが時折曲によって交替して特に軽やかなリズム感での現代曲に定評があります。1980年代半ばにはヨーロッパ進出を果たして独墺古典物にもそのシャープでモダンな感覚を活かした演奏を行っており本盤ベートーヴェン後期弦楽四重奏曲(第12番〜第16番)にも好き嫌いは別にして幾分かでもその伝統を棚上げしたスタイルが反映されている様です。1994〜1995年に収録された各曲の演奏タイムを忘れないうちにメモしておきます・・・第12番→@6’56A14’24B8’13C6’35、第13番→@12’59A1’52B6’45C3’28D7’11E14’41F9’50、第14番→@6’13A2’45B0’44C13’21D4’33E1’52F6’17、第15番→@9’34A9’25B17’51C2’09D6’02、第16番→@6’20A3’01B6’49C6’21・・・。ベートーヴェンの弦楽四重奏曲は作曲家個人としてのライフワーク的な意味合いからも作曲家の人生上の気持、魂との直接的結びつきが強く感じられ特に後期G分は更に晦渋にもなってそれだけ難しいというのが私の現状で先月亡くなった吉田秀和さんの「弦楽四重奏は、音楽のもっとも精神的な形をとったものである」「精神が音楽の形をとった、精神と叡智の窮極の姿」の言葉に従ってまさに人生の終わりに聴く音楽の一つではないかとも思っています。ディベルティメントか組曲風の第13番も長いフーガ楽章が聴き処でこの激しい動機でスタートするこの楽章は成程複雑な様相で長大であっても本演奏はそんなに深遠にはならず早めのメリハリつけた展開は耳新しく聴こえました。盛り上がって一旦また緩み又テンポアップ、呼吸を大きく入れて迂回しつつオドロオドロして〆へのケリをつけます。しかし曲そのものに関しての感想になってしまいますが第1楽章から第2楽章にかけて時折挿入される抽象的な音楽を当時ベートーヴェンが書いたとは! その辺りでの扱いにはエマーソンSQのアプローチがマッチしているかなとも妙な納得をしてしまいました。確かに難しい曲のしぶく小難しい演奏だと「しんどく」なる場合もあり「聴き飽き」とのバランス上聴く者にとっての名演とは微妙なものであります。私は後期G分をかのブタペストSQと併用?していますが未だに結論はついておりません・・・本盤演奏を他の幾つかの演奏を聴き深めて後に聴くと良いのか現代的感覚から最初に聴いたら良いのかも迷いのうえで素晴らしいランクとさせて下さい。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/06/11

    以前書き込みをした者ですがタイムデータを追記させていただきます。フルート演奏家にしてはレーデルは比較的地味な演奏家ですが、この1962年レーデル44歳の時の再録ブランデンブルグ協奏曲はバルヒェット、ピエルロ、アンドレ等やや派手?な名手揃いの技が散りばめら安心して聴くことが出来る盤です。各曲演奏タイムは第1番@4’19A4’38B4’53C7’48、第2番@5’18A3’47B3’02、第3番@6’06A1’12B3’13、第4番@7’20A4’07B4’43、第5番@10’53A6’28B5’34、第6番@6’36A5’59B5’50となっております。各名手の内ヴァイオリンのバルヒエット(再録当時42歳)はフルート担当のレーデルと共に旧録音にも演奏していました。その旧録音とは1955年まだミュンヘン・プロ・アルテCO発足して数年しか経っていない時でしたが本盤の小気味良い明るい洒落た雰囲気よりやはり素朴なドイツらしさがやや勝った感じでした・・・参考の為タイムデータをメモしておきましょう、第1番@4’10A4’50B4’50C8’00、第2番@5’33A3’57B2’52、第3番@6’20A〜B4’22、第4番@7’27A4’18B4’40、第5番@11’20A5’45B5’40、第6番@6’45A6’20B4’55。バルヒエットと言えばR.ヴェイロン=ラクロワ等とのバッハのヴァイオリン&通奏低音の為のソナタ集(1961年?収録)盤なども懐かしく本盤同様もう廃盤状態になってしまって我々世代には寂しい限りでそうした演奏盤があった事だけでもお伝えしたかった次第です。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/06/11

    本盤は限定販売でもう完売らしいですよ。以前同演奏別盤に書き込んだ者ですがタイムデータを追記させていただきます。チェリビダッケは何故か「禅」に凝っていて自分の音楽創りにも影響があるようなことがかつての本演奏CD説明書に載っていたように記憶しております。本盤演奏は1992年チェリビダッケ80歳の頃にミュンヘンPOを振ってのライブ録音(演奏タイム@25’45A9’11B11’08C13’10)で、曲の遅い運びは第1楽章の極めて荘重な序奏からもう超有名なもので他の評者が既発盤に度々書き込まれておりますので重複は避けますが絶叫楽章を経て最終楽章のあのピークでは地獄の底を見せライブの醍醐味というか憂鬱・怒涛・沈滞の最後の音が止んでからの空隙の時間とその後ゆっくり・パラパラ・やがて熱狂的な拍手が沸きあがる雰囲気はこのようなドラマ仕立ての演奏による悲愴コンサート特有に付随するものでトータルで「すばらしい」と言えましょう。録音嫌いだった彼に晩年の思いか冒頭に触れた自己表現としての傾向があったにせよ多少「力技」にせよ説得力ある本盤演奏を含め一連の演奏記録が残っていたわけですね。なお、チェリビダッケ指揮の悲愴交響曲CD盤には1957年録音ケルン放送SO(同@21’41A8’18B9’29C10’42)や1960年録音RAIミラノO(同@20’40A8’08B9’39C10’16)等があり更に1993年東京ライブ録音や1987年DVDとかもある様ですが彼の心を聴く盤として私はこの演奏を重宝しております。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/06/10

    このベルマン演奏ピアノ協奏曲は本盤と同じ6/10にレビュー書き込みしたカタログ番号UCCG3861でタイムデータメモ漏れした事に気づきました、済みませんでした。さて、ベルマンの弾くピアノ協奏曲の本盤演奏はLPリリースされた折、リスト弾きとしては既に名が知られていたベルマンがあのカラヤンと共演して大変話題になったものです。その1975年録音のチャイコフスキー・ピアノ協奏曲はベルマン45歳、カラヤン67歳の頃で演奏タイムは@21’55A7’57B7’18と、後年1986年テミルカノフ指揮RSOBバックの方の演奏タイム@21’40A7’30B7’38とは大差ありません。第1楽章を割と大きく捉えて行く方法でゆっくり入って来ます。聴き様によってダラけた印象を受けるかもしれません。ベルマンの容貌からかも重たい印象が先行し且つBPOの豊かなサウンドが濃い口目にサポート、勿論カラヤン節も充分ですがベルマンのカデンツァは芝居げたっぷり且つ繊細なタッチと「間」が入り乱れた感じにはなってしまいました。第2楽章もゆっくりしたペースでのスタート、弦ピチカートに乗ってフルートが前捌きし軽やかにピアノが中間のシャンソン風もこなして行きます。最終楽章も落ち着いた運び、カラヤンのレガートも咬ませながらフィナーレに向かってはしっかりステップを上がって行くオーケストラをバックにピアノは頂点で強靭で豊かな響きを燃焼。堂々と進められてはいますがやや私には縦線が不合な感じにも聴こえそして「攻め」姿勢が今一一体感上で頼りない感じがしたのは音質面なのでしょうか。それでも一応最後の詰めは充分伸ばして大団円。聴き終わってひとまず大仕事を終えてはいますが何処かに独奏者、指揮者・バックオーケストラ間に醒めた感触が過ぎるのは何故でしょうか?カラヤン指揮のもので代表的なCD盤をメモしておきます。1962年リヒテル(VSO@22’08A6’54B7’06)、1970年ワイセンベルグ(OP@23’22A8’52B7’43)、1988年キーシン(BPO@23’47A8’32B8’54)と言った具合で全てを聴いたわけではありませんが各ピアニストを上手く立てながらのカラヤンのサポートは夫々聴きものなのでしょう。次にヴァイオリン協奏曲に移ります・・・フェラスは30歳を少し過ぎた頃、磐石体制を築きつつあったカラヤン/BPOをバックに有名なヴァイオリン協奏曲を次々収録して行き個人的には学生時代にブラームスのVCをラジオから聴き出しその新鮮さが気に入ってLPをすぐ買い求めました。そして本盤演奏曲目チャイコフスキー(1965年録音。タイム@19’10A7’16B9’13)、シベリウス(1964年録音、同@16’11A9’00B8’04)と順次曲組み合わせは異なって別盤で聴き続けたわけです。チャイコフスキー第1楽章からゆっくりと艶っぽくVが入って行きます・・・想定はされたのですが割りと大仕掛けなバックオーケストラはカラヤン節たっぷりですしカデンツァではVは枠一杯粘っこく・・・正に堪能物です。ただカデンツァも終わっての〆辺りの「せわしさ」にはちょっと意表を突かれました。中間楽章も実に情緒たっぷりゆっくりしたペースでチャイコフスキーのメロディ・メーカーたる面たっぷり表現しています。そして切れ目なく最終楽章へ続ける準備の溜めをじっくりしてカラヤンらしいリードで華やかに運びますが正直な処少し喧しさも感じた次第です(Vの濁らない音色は素敵ですが・・・)。カラヤン・リードという点で彼がバック(勿論BPO)を務めた他のチャイコフスキーV協奏曲は後年1988年収録のムター盤(タイム@19’19A7’18B10’09)があります。そして詳細は把握していないのですがフェラスの同曲録音には1957年シルヴェストリ/PHO盤(但し独奏部分の改変や伴奏カットがありタイムは約31分と短め)及び1968年ブリュック/FRPO盤(ライブ)がある様です。本盤販売されていない様でもありOKランクとしておきます。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/06/10

    クレーメルのチャイコフスキー・ヴァイオリン協奏曲は彼の年齢の割りにはその録音として本盤演奏しか今のところ見当たらないのが意外であります。そのクレーメルが32歳のまだ若き頃1979年にマゼール(当時49歳)/BPOのバックを得てのこの曲の演奏録音は多分に情緒的な他演奏の多い中やや速いテンポ(タイム@17’55A5’45B9’59)でロマンチック性を抑えた知的なアプローチを示した仕上がりになっております。第1楽章オーケストラ序奏はマゼールらしく枠一杯たっぷりした歌い出しでBPOサウンドも暖色系な感じです。そんなところへVがやや醒めた雰囲気で参入して好対照で面白く聴けました。ピークのオーケストラ全奏は派手でグラマラス。Vカデンツァはその伸びが鋭く硬軟の使い分けも見事で決して弾きまくるのではなく意味合い深く思え大変聴き応えありました、一方ゆっくりした〆でオーケストラが又引伸ばす等ややアドリブを効かせます。中間楽章はあっさり気味でもっと情緒溢れるものと予想したのですが・・・続けて入る最終楽章では走りのVが充分「前さばき」を見せ、時には緩急フェイントも粗っぽい進行中では印象的です。最後のクライマックスではオーケストラの存在感が再度主張されますが決して無理・不自然さは感じませんでした。マゼールの録音は初期のものが覇気ある演奏で印象に残っており本盤もまだ辛うじてそのその範囲に入れておきたい演奏となっております。なお、マゼールには後年1987年ツィマーマン独奏でオーケストラは同じBPOの演奏CD盤(同@19’00A6’36B10’37)チャイコフスキー・ヴァイオリン協奏曲があります。ピアノ協奏曲の方は西側セッション録音で神秘と言われたリヒテルの当時天下を睥睨しつつあるカラヤンとのチャイコフスキー協奏曲共演舞台。曲自体派手な物なのに中間楽章の性急感にも表れてこの共演者は競争するというか時には攻撃的とも思われる場面も感ぜられ今となっては大時代的でもありましたが冒頭から面白く聴け名盤にカウントされていたのも肯けました(VSOも往時は元気!)。リヒテル47歳、カラヤン54歳の1962年録音で演奏タイムは@22’07A6’55B7’09であります。なお、カラヤンにはチャイコフスキー・ピアノ協奏曲バックとして他に1970年ワイセンベルグ(オーケストラOP、演奏タイム@23’22A8’50B7’36)、1988年キーシン(BPO、同@23’49A8’34B8’55)がありますね。他の本盤収録曲・・・ロストロポーヴィッチ/BPOによる1978年録音「白鳥の湖」(6曲、トータルタイム24’25)、「眠りの森の美女」(5曲、同20’09)、「くるみ割り人形」(8曲、同23’06)及びドラティ/ミネアポリスOによる1958年(?)録音「1812年」(14’52)、「イタリア奇想曲」(14’44)は未聴であります。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/06/09

    本盤に含まれているポピュラー名曲は彼ほどの名手ならば何種類か演奏盤があり勿論モノラルでですがバルビローリ/LSOバックで1935年収録のサン=サーンス「序章とロンド・カプリチオーソ」(タイム8’49)、1937年録音サン=サーンス「ハバネラ」(同9’09)、同年サラサーテ「ツィゴイネルワイゼン」(同8’40)といった具合のものがあります。ちょっと比較する意味で本盤収録曲をメモしますと何れも1951年ハイフェッツ50歳、バックは当時ほぼ同年52歳のW.スタインバーグが振るRCASOで「序章とロンド・カプリチオーソ」(同8’27)、「ハバネラ」(同9’07)、「ツィゴイネルワイゼン」(同8’12)そして四楽章形式のラロ「スペイン交響曲」(同@7’20A4’22C5’44D6’39)がありその他は1952年録音のショーソン「詩曲」(I.ソロモン/RCASO、タイム13’17)であります。私は同演奏異盤で聴いているのですがモノラルながらちゃんとしっかりした音質で鑑賞には充分であり本盤も準ずるものと思われます。演奏自体は当時の映画音楽・・・ハリウッドサウンド的な伴奏を背にしてのハイフェッツの鋭く且つ華やかな技巧によるものでそんなに小難しい事・・・精神的な面等・・・が入る余地はありませんし単純にヴァイオリン音楽の楽しさを味わうべき今後も末永く伝え聴き続けられるであろう名演奏盤と申せましょう。とにかくまだ聴いておられないクラシック・ファンの方、是非これらを含めたハイフェッツ・モノラル録音小品集を一聴あれ!勿論最高ランク盤に躊躇しません。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/06/08

    本盤に含まれているポピュラー名曲は彼ほどの名手ならば何種類か演奏盤があり勿論モノラルでですが本盤収録曲ではバルビローリ/LSO又はLPOバックで1935年収録のサン=サーンス「序章とロンド・カプリチオーソ」(タイム8’49)やヴィエニャフスキ「ヴァイオリン協奏曲第2番」(同@8’35A4’43B5’48)等があります。ちょっと比較する意味で本盤収録曲をメモしますと1951年ハイフェッツ50歳、バックは当時ほぼ同年52歳のW.スタインバーグが振るRCASOで「序章とロンド・カプリチオーソ」(同8’27)、そして四楽章形式のラロ「スペイン交響曲」(同@7’20A4’22C5’44D6’39)がありその他は1952年録音のショーソン「詩曲」(I.ソロモン/RCASO、タイム13’17)、1953年収録ラヴェル「ツィガーヌ」(A.ウォーレンスタイン/LASO、同8’15)、1954年録音チャイコフスキー「憂鬱なセレナード」(A.ウォーレンスタイン/LAPO、同6’23)そして同年録音ヴィエニャフスキ「ヴァイオリン協奏曲第2番」(I.ソロモン/RCASO、同@7’46A4’20B5’30)(私は聴いておりません)、であります。同演奏異盤でもモノラルながらちゃんとしっかりした音質だったので本盤も鑑賞には差し支えないものとおもいます。演奏自体は当時の映画音楽・・・ハリウッドサウンド的な伴奏を背にしてのハイフェッツの鋭く且つ華やかな技巧によるものでそんなに小難しい事・・・精神的な面等・・・が入る余地はありませんし単純にヴァイオリン音楽の楽しさを味わうべき今後も末永く伝え聴き続けられるであろう名演奏盤と申せましょう。とにかくまだ聴いておられないクラシック・ファンの方、特に是非これらを含めたハイフェッツ・モノラル録音小品集を一聴あれ!勿論最高ランク盤にしたいところですが未聴曲がありますので★一つ保留しておきます。。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/06/07

    本盤に含まれているポピュラー名曲は彼ほどの名手ならば何種類か演奏盤があり勿論モノラルでですがバルビローリ/LSOバックで1935年収録のサン=サーンス「序章とロンド・カプリチオーソ」(タイム8’49)、1937年録音サン=サーンス「ハバネラ」(同9’09)、同年サラサーテ「ツィゴイネルワイゼン」(同8’40)といった具合のものがあります。ちょっと比較する意味で本盤収録曲をメモしますと何れも1951年ハイフェッツ50歳、バックは当時ほぼ同年52歳のW.スタインバーグが振るRCASOで「序章とロンド・カプリチオーソ」(同8’27)、「ハバネラ」(同9’07)、「ツィゴイネルワイゼン」(同8’12)そして四楽章形式のラロ「スペイン交響曲」(同@7’20A4’22C5’44D6’39)がありその他は1952年録音のショーソン「詩曲」(I.ソロモン/RCASO、タイム13’17)であります。モノラルながらちゃんとしっかりした音質で鑑賞には充分であります。演奏自体はハイフェッツの鋭く且つ華やかな技巧によるものでそんなに小難しい事・・・精神的な面等・・・が入る余地はありませんし単純にヴァイオリン音楽の楽しさを味わうべき今後も末永く伝え聴き続けられるであろう名演奏盤と申せましょう。とにかくまだ聴いておられないクラシック・ファンの方、是非一聴あれ!勿論最高ランク盤に躊躇しません。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/06/06

    本盤に含まれているポピュラー名曲は彼ほどの名手ならば何種類か演奏盤があり勿論モノラルでですがバルビローリ/LSOバックで1935年収録のサン=サーンス「序章とロンド・カプリチオーソ」(タイム8’49)、1937年録音サン=サーンス「ハバネラ」(同9’09)、同年サラサーテ「ツィゴイネルワイゼン」(同8’40)といった具合のものがあります。ちょっと比較する意味で本盤収録曲をメモしますと何れも1951年ハイフェッツ50歳、バックは当時ほぼ同年52歳のW.スタインバーグが振るRCASOで「序章とロンド・カプリチオーソ」(同8’27)、「ハバネラ」(同9’07)、「ツィゴイネルワイゼン」(同8’12)そして四楽章形式のラロ「スペイン交響曲」(同@7’20A4’22C5’44D6’39)がありその他は1952年録音のショーソン「詩曲」(I.ソロモン/RCASO、タイム13’17)、1953年収録ラヴェル「ツィガーヌ」(A.ウォーレンスタイン/LASO、同8’15)であります。モノラルながらちゃんとしっかりした音質で鑑賞には充分であります。演奏自体はハイフェッツの鋭く且つ華やかな技巧によるものでそんなに小難しい事・・・精神的な面等・・・が入る余地はありませんし単純にヴァイオリン音楽の楽しさを味わうべき今後も末永く伝え聴き続けられるであろう名演奏盤と申せましょう。とにかくまだ聴いておられないクラシック・ファンの方、是非これらを含めたハイフェッツ・モノラル録音小品集を一聴あれ!勿論最高ランク盤に躊躇しません。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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