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Review List of 一人のクラシックオールドファン 

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     2010/05/02

    プレヴィンが1977年CSOを振って録音したショスタコーヴィチの交響曲第5番は革命とかいう副題やロシア民族性を少し脇に置いて立ち向かった演奏になった様です。元々プレヴィンのレパートリーにはロシア物でもバレエ音楽などにはある一定の水準を示すものがありこの第5番もCSOの機能美と共に先の革命とかいう副題やロシア民族性といった先入観(決して先入観ではなく本来この曲が意図した本質的なもの)をちょっと忘れて聴くという具合であります。そう思えばそれはそれで結構楽しめ第1楽章前半など大人しいと思って受け止めていたのが最後の詰めは充分引っ張って説得力があります。第2楽章は短めでさっさと過ぎゆったり情緒的にそして冷々感はソコソコに運ぶ第3楽章、そして最終楽章は後半マーチ風からゆったり目に堂々とティンパニーの連打を伴いCSO管楽器群の力を見せ付けます。プレヴィン自身も自分の定位置を充分把握しており時代も冷戦雪解け目処もたった頃にもあたる演奏で様々な交流が行なわれ文化価値自体も見直しというか意匠替えもされようとしだした時期でもありました。演奏タイムは@17’03A4’53B15’54C10’02となっております。プレヴィン・ファンは必聴の盤と思います。本盤の他の曲は未聴ですのでOKランクにさせて下さい。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2010/05/01

    パノハSQは以前から日本の草津音楽祭に定期的に参加していたのですが今年も8月中頃シューマンの室内楽を引っさげて来るらしいです。チェコ出身の演奏家から成るこのSQはもう設立40年になろうとしているのですが、本盤でもお家芸のドヴォルザークのSQを二曲を・・・彼らはスプラフォンに1980年代〜1990年代にドヴォルザークの弦楽四重奏曲集を録音しているので本盤収録分については二回目の録音?・・・日本サイドのスタッフにより2002年に録音しております。有名な第12番「アメリカ」は演奏タイムが@8’57A7’37B3’53C5’20で比較的第1楽章にタイムをかけてはいますが決してもたれる感じはなく大層なアプローチはしておりません。第2楽章はややひっぱっている感じもありますが嫌味がありません。第11番の方はタイムが@14’28A7’20B8’33C8’00と長丁場な曲ですがヘンデルの「勇者・・・」の曲のテーマにも似ている主題を対位法的に扱った第1楽章をパノハSQは明確にアウトラインを描きながら流されること無く緻密さも出しながら運んで行きその姿勢は最後まで保たれます。私は前述の「アメリカ」よりこちらの曲の方が好きでもあり又この民族性を表たてないパノハSQにも演奏アプローチ上合っているのではと思いつつ少し贔屓目に聴いているのかも知れません。この第11番での溌剌とした第3楽章演奏も印象的です。どちらも彼らにとってはもう何回となく演奏した曲なのですが本録音に当たっては先の日本スタッフ側とも原点からスコアに向かったとメモには載っております。いずれにしても全体としてはチェコ味が薄いというのか聴きようではアッサリしているようでもあり繰り返しますが腹にもたれない演奏であります。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2010/04/30

    私は別盤でサン=サーンスとフランクの交響曲セットのもので聴いておりますので前者についてのみのコメントとなります。サン=サーンス交響曲第3番は1952年演奏からの収録であります。演奏タイムとしては@10’10A9’54B6’54C7’48とそんなにトスカニーニ(本盤演奏時推定85歳)にしては速いとは思えませんが後半二楽章はややタイム的には短いかなという程度でしょう。中々説得力があり求心力ある切れの良い演奏で第1楽章から道筋は明確で内包するエネルギーには凄いものがありそのエネルギーで推進して行く緊迫感は聴きもの。第2楽章もストレートな表現でアウトラインを打ち出しますが若干弛みも感じました。第3楽章も強い意思により歯切れ良く次々処理・・・そして最終楽章躊躇いなく前進あるのみ、歯切れは更に良く錯綜する各音の構成がはっきり分かります。最後ティンパニーの楔を打つ如くの連打に思わずウーンと呻くのみであります。エルガーの変奏曲も多分メリハリある名演と思われますが残念ながら未聴なので取り敢えずOKランク以上とさせて下さい。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2010/04/30

    サン=サーンス交響曲第3番は1952年の放送用とリハーサル演奏からの収録であります。演奏タイムとしては@10’10A9’54B6’54C7’48とそんなにトスカニーニ(本盤演奏時推定85歳)にしては速いとは思えませんが後半二楽章はややタイム的には短いかなという程度でしょう。中々説得力があり求心力ある切れの良い演奏で第1楽章から道筋は明確で内包するエネルギーには凄いものがありそのエネルギーで推進して行く緊迫感は聴きもの。第2楽章もストレートな表現でアウトラインを打ち出しますが若干弛みも感じました。第3楽章も強い意思により歯切れ良く次々処理・・・そして最終楽章躊躇いなく前進あるのみ、歯切れは更に良く錯綜する各音の構成がはっきり分かります。最後ティンパニーの楔を打つ如くの連打に思わずウーンと呻くのみであります。1940年、1946年放送分ソースのフランク交響曲、これも先のサン=サーンス同様循環主題によって展開される交響曲。演奏タイムは第1楽章@18’26A9’14B10’00とやや中間楽章が短め程度と思います。やや角ばった演奏で単純なアプローチはひょつとしたら聴き手により飽きが来るかもしれない第1楽章です。この楽章では様々な色合い変化を循環主題と共に味わいたい処ではあります。終わり方もその割り切りが面白いです。第2楽章ピツカートに乗って管楽器が歌うところから始まる彷徨感ニュアンスは少し薄い感じがしました。元気よい出だしの最終楽章・・・最後まで力強く運びますが何かが残るって感じでは私の場合違いました(トスカニーニ節なのでしょうか)・・・それでも最後ライブなのか拍手も収録されております。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2010/04/29

    ミュンヒンガー(本盤演奏録音時推定49歳)のバッハ・マタイ受難曲は1964年に録音(演奏時間約197分)されたもの。どうしてもクレンペラー盤(1961年収録、約225分)やリヒター盤(1958年収録、約197分)と我々の世代は比較してしまいますがお互いスタンスが異なるのですからその違いは止むを得ない事だし私たちは夫々を聴く時間があるだけ幸せなのでしょう。クレンペラー盤のような懐の奥深い雄大さとかリヒター盤に聴く緊張感の厳しさといったものとは異なり比較的暖かさが伝わる・・・そうですね、情緒的にはホッとさせる演奏かと思います。この頃のミュンヒンガーはもうかつてのガチガチのスタイルから変化をしつつある経過的な時期だけに多分ミュンヒンガーも演奏録音当時当然先の二大名演を知っており、さりとて特別に奇異な事が出来る性格でもないので彼が本来持っているものを充分ひきだした結果のものでしょう。歌手陣も語り手のピアーズが時としては上ずり気味に聞こえるのは彼らしく、プライ、アメリング、ヘフゲン、クラウゼそして2年後事故で亡くなるヴァンダーリッヒと一同やヽ明るめなのが良いと思います。合唱は少年聖歌隊を前面に出したものなのでバラツキは仕方ないとして好みは分れる処ですね。一時はバッハ四大宗教曲演奏盤のトップクラスにも名を連ねたミュンヒンガーの長く今後も評価高いものとして残るべきものと私は思います。サンプリングでタイム的な処に触れましょう。リヒター盤との比較タイムで行きましょう(曲番はミュンヒンガー盤によるもの)・・・。第1曲合唱「来なさい、娘たち、ともに嘆きましょう」ミュンヒンガー9’42(リヒター1958年9’50)・・・以下同要領表示、第10曲アルト「懺悔と悔恨の情が」4’35(5’50)、第26曲テノール・合唱「イエスのもとで目覚めていよう、さすれば私たちの罪は眠りにつく」5’38(5’23)、第47曲アルト「憐れんで下さい、神よ」7’29(7’45)、第58曲ソプラノ「愛の御心から救い主は死のうとされます」4’39(4’29)、第61曲アルト「この頬の涙が何の助けにもならぬなら」6’47(8’02)、第66曲バス「来るのだ、甘い十字架よ」5’28(6’26)、第75曲バス「私の心よ、おのれを浄めよ」7’15(7’08)、第77曲独唱・合唱「今や主は憩いへとお着きになった、イエスよおやすみなさい」2’30(2’30)、第78曲合唱「私たちは涙を流しながらひざまづき7’30(6’24)・・・・・・・・・・・・といった具合です。自分の好みとしてはやはり幾分かこれらのサンプリング曲でもその情的な演奏局面からすればゆったりしたこれら旧来の演奏にほっとする時がしばしばあることが本音ではあります。大曲故最近のトレンディな演奏も含めて長くじっくりいろんな演奏に接することをお奨めします。(タイムについては盤により多少異なる場合があります)

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     2010/04/28

    ケルテス/VPOのモーツアルト後期交響曲集の盤でも述べたのですがこの若い頃のモーツアルト作品演奏も「灰汁」のないむしろVPOが自在に演奏しているのをコントロールする指揮者の機能の表れなのか安心して聴ける演奏ではありますがもう一押し欲しいところです。ケルテス・・・本盤演奏録音時推定43歳で1972年に収録した第25番(演奏タイム@8’27A4’56B3’31C5’30)は第1楽章の反復演奏が効いてよく聴くワルターなどの演奏の倍近くタイム使っている為他の楽章とのバランスはともかく先述のVPOの音色も手伝って結構良い演奏と思いました。疾風怒涛感だけで忙しく去る第1楽章をこのようなケルテスの演奏(VPOだとバーンスタインやレヴァイン、ムーティ等も然り)だと少しの鷹揚さが後期交響曲風の大作じみて面白いです。なお、レコード芸術の今月号にこの第25番他名盤リストが載っていましたがアーノンクール/ウィーンコンチェルトハエスOの演奏が抜群トップでありました・・・これは一回聴いて見たく思いました。さて、一方第疾風怒涛の25番とよく対を成すと言われる天衣無縫型の第29番(同@7’45A5’52B3’32C4’53)は作風としての再現はマァマァといった処でVPO主導色合いがあるのは当然とも思いました。第35番ハフナー交響曲 (同@5’34A4’55B3’17C3’48)は比較的堂々どっしりした感じもありそれにふとワルターの演奏も連想したりしました・・・第40番も少し重いですがそんな感覚を覚えたのを思い出しました。さて、本盤全体としては冒頭後期交響曲集と同ランクで安心して聴ける素晴らしいランクとさせていただきます、あのVPOを振って登場した新世界交響曲の新鮮さはやはり十年の年月のせいか味わえないのは仕方ないのでしょうか。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2010/04/27

    ケルテス/VPOのモーツアルト後期交響曲集の盤でも述べたのですがこの若い頃のモーツアルト作品演奏も「灰汁」のないむしろVPOが自在に演奏しているのをコントロールする指揮者の機能の表れなのか安心して聴ける演奏ではありますがもう一押し欲しいところです。ケルテス・・・本盤演奏録音時推定43歳で1972年に収録した第25番(演奏タイム@8’27A4’56B3’31C5’30)は第1楽章の反復演奏が効いてよく聴くワルターなどの演奏の倍近くタイム使っている為他の楽章とのバランスはともかく先述のVPOの音色も手伝って結構良い演奏と思いました。疾風怒涛感だけで忙しく去る第1楽章をこのようなケルテスの演奏(VPOだとバーンスタインやレヴァイン、ムーティ等も然り)だと少しの鷹揚さが後期交響曲風の大作じみて面白いです。なお、レコード芸術の今月号にこの第25番他名盤リストが載っていましたがアーノンクール/ウィーンコンチェルトハエスOの演奏が抜群トップでありました・・・これは一回聴いて見たく思いました。さて、一方第疾風怒涛の25番とよく対を成すと言われる天衣無縫型の第29番(同@7’45A5’52B3’32C4’53)は作風としての再現はマァマァといった処でVPO主導色合いがあるのは当然とも思いました。第35番ハフナー交響曲 (同@5’34A4’55B3’17C3’48)は比較的堂々どっしりした感じもありそれにふとワルターの演奏も連想したりしました・・・第40番も少し重いですがそんな感覚を覚えたのを思い出しました。さて、本盤全体としては冒頭後期交響曲集と同ランクで安心して聴ける素晴らしいランクとさせていただきます、あのVPOを振って登場した新世界交響曲の新鮮さはやはり十年の年月のせいか味わえないのは仕方ないのでしょうか。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2010/04/26

    2006年のライブ録音であるアバド(本盤演奏録音時推定73歳)/MOによるモーツアルト交響曲選集です。MOはイタリア若手の演奏者を集めたピリオド楽器による管弦楽団で確かカルミニョーラがコンサートマスターを務めていたと思います。アバドのモーツアルト交響曲は1979年LSOと第40,41番(第41番の演奏タイム@12’17A8’30B5’12C8’54)を、そして1990年代前半BPOと何曲か録音していますが本盤はまるで今までとは異なった演奏である意味ショックではあります。五交響曲収録されていますが代表的な「ジュピター」交響曲に触れて見ますね。演奏タイムは@11’25A9’28B4’15C11’40と反復が入った第1,4楽章は普通より長めになっております。第1楽章の最初の動機から展開するまでの瞬間「間」が面白くこうした「間」は我々が耳慣れたものの1.5倍位あるようです。ジュピター独特の大きなウネリが無く少し頼りないというか、むしろその間の弦の飾り音や切れ切れの流れが颯爽さから離れたようです。時にはフェイントあり緩急何でもありで若手の自主性を持ち上げた感じもします・・・。全体として言えることですがそこにある「わざとらしさ」をどう聴くかでしょうね。第2楽章は間隔が短く強弱もはっきりした運びで逆に主線がぼけたように思いました。第3楽章は面白い速い出だしでギザギサ運転というか一捻りの妙です。勇壮なギリシャ的彫像はここにはその姿を見出せません。最終楽章・・・広大無辺に拡がって行くあのイメージとは別でセカセカ感というか「狩り」の音楽イメージに似たものがありフーガの構築迫力とは無縁。刻みの間のティンパニーの扱いなども確かに細かい芸を聴かせてはくれますが・・。参考までに他の収録交響曲のタイムだけメモしておきますね。第29番@10’30A10’15B3’19C6’41、第33番@6’23A3’59B2’37C7’56、第35番@5’36A8’14B3’09C3’55、第38番@17’42A11’13B8’21C11’27となっております。BPOと録った曲もありますがタイム的には著しい差は無いように思えます。何はともあれ本盤は一度聴いてからの好き嫌いに大いに分かれる各交響曲の演奏であります。(タイムについては盤により多少異なる場合があります)

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     2010/04/25

    ガーディナー/VPOによるメンデルスゾーンの交響曲選集で先ず第4番「イタリア」は1997年ガーディナー本盤録音演奏時推定54歳頃の以降いろんなジャンルに乗り出して行く意欲的な感じがする演奏です。演奏タイムとしては@10’13A5’38B6’20C5’28と全体配置からは普通なイメージですが奏法が我々聴いていたのとは異なる昨今のトレンディ?なもの。第1楽章、意外とイタリア的明るさは抑制されているのではないかと感じました。第2楽章は元々メロディ中心の楽章なのが余計無機的にもなっています。第3楽章は大変美しく様々な弦の色合いがVPOらしくそしてガーディナーの穏やかな面がプラスされております。第4楽章も弦の音色合いが多様性を帯びています。全体としては端正な演奏ということでしょう。私の聴いている盤では1998年多分世界初演?でのこの交響曲のオリジナル版の第2楽章以下が収録(タイムA6’29B7’44C6’31)されており珍しさに興味が沸きました。何となくアクセント、フレージングの異なりが各楽章に見られ第3楽章は時として普段聴いている改訂版よりベターと思ったりもしました。第4楽章は「雑」な感じです。何故第1楽章を録らなかったのか・・・全く改訂版と寸分不変だつたのでしょうか。いずれにしてもVPOのメンバーも慎重にスリリングを味わったと解説には書いてあります。第5番「宗教改革」は1996年のライブ録音でこの時ブルックナーも演奏されたらしいです。メンデルスゾーンがバッハのマタイ受難曲を百年ぶりに再演しまた宗教改革300年記念した前後に作曲されたこの曲はあのルッターテーマが独特の雰囲気を醸しだす曲なのですがガーディナーの演奏はそれ程その独特な「どぎつさ」は前面に出していない感じがしました。演奏タイムは@10’52A4’56B3’42C8’34でじっくり取り組んだ演奏、第1楽章神秘的なスタートから厳粛な力強いテーマが支配する楽章はティンパニーの扱いが結構活きて来ます。第2楽章はVPOの小気味よさが素晴らしく第3楽章の憂愁さを孕んだメロディがVPOの上手さを強調します。続けてフルートでルッターテーマを導く最終楽章は宗教法人の曲みたいなのが私は余り好きになれない処ですが演奏自体はかっ達でフーガをふくんだこの楽章の頑なさを軽減しているようです。フィナーレは管楽器、ティンパニーの堂々さが素晴らしいです。全体ガーディナーの前向き姿勢も勘案して素晴らしいランクとさせていただきます。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2010/04/24

    アシュケナージが指揮活動し出してほぼ十年目前後1987年(本盤演奏時推定50歳)にショスタコーヴィチ全集をRPOを振って録音したものの一環であります。RPOは融通性あるオーケストラ特性を活かして革命的・土俗的表現までに到らずともまぁ概ねアシュケナージの真面目さに合わせたという感じで素晴らしい演奏かと思います。第1楽章底力を秘めたスタートではありますが若干弦の薄さ?もあり美しさが先行し勝ち。録音は良く最後の〆は適切な処理というかゆっくり各独奏楽器が余韻をばらまきながらあくまで美しく終わります。第2楽章もそんなにドギツクなくむしろ舞曲風です。第3楽章は逆に情緒に溺れず比較的通しては均等的に扱い前半はペッタリ感もありましたが後半盛り上がります、しかしシャープさは感ぜられません。最終楽章割とじっくりの出だしから一転スピードアップして途中流し気味ではあります。一旦静まって後クライマックスへはフワリとした中で分厚い管楽器等でドスも聴かせ終結部はティンパニーと共にゆっくり、厳しさといったものはないですがそれなりにダメ押し的な処もあり大きな意味ではアシュケナージの根本にあるロシア的感覚を発揮しているという点でも納得した演奏ではあります(演奏タイムは@16’31A5’15B14’43C10’55)。なお、私は交響曲第5番を別の盤で聴いている為、同演奏者による同作曲家の他の本盤収録曲については未聴であります。(タイムについては盤により多少異なる場合があります)

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     2010/04/23

    ジュリーニ(本盤演奏録音時推定66歳)がLPO音楽監督時代の1980年に録音したブラームス交響曲第2番は彼の体質に比較的合った曲?だけに名演となっております。先ず演奏タイムから紹介しますと@22’31A10’41B5’42C9’45となっております。第1楽章ゆっくりと、まろやかに出ます。憂愁をたたえたメロディから充分踏まえた上で次のステップへ。途中橋渡しの処ではいろんな音が錯綜して面白いです。LPOの美しい弦も特徴で時にはゆったり持って回った様な表現はジュリーニ節そのもの・・・。最後はやはり穏やかに終わります。この楽章は反復を入れてますので前述の様にタイム的には長くなつています。第2楽章田園風景か憂愁な田畑風景を見渡す雰囲気でそのなだらかさがなんとも言えぬジュリーニの世界!続く舞曲じみた楽章は美しい小品であります。最終楽章はメリハリつける処はきっちりつけてしかし慌てず大きな息使いで進みます。時にはダレる寸前なのですが中々どうして落ちません。そして最終コーナーは次第に気分高揚させて割りとスピードアップでクライマックスへ・・・。1991年VPOとの演奏タイムは@18’00A12’20B6’02C11’05で第1楽章の反復がなされていない他、特に第2楽章に時間をかけたようです。本盤とは好みの分かれる処であります。他の曲は未聴ですのでOKランクに止めておきますね。(タイムについては盤により多少異なる場合があります)

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     2010/04/22

    ヴァント(本盤演奏録音時推定87歳)のブルックナー交響曲第7番の盤は1980年KRSO(演奏タイム@20’06A22’48B9’53C12’03)、1992年NDR(同@19’43A21’59B10’09C12’16)そして本盤1999年BPO(同@20’53A21’35B10’25C13’11)の三つが私たちは普通聴けるものです。ヴァントは所謂スター指揮者が続いて亡くなって晩年特に何か持ち上げられる様に注目され出した指揮者ですが元々そんなに派手な人ではなく謙虚な人柄?で自己に厳しいドイツの頑固さを持ちブルックナー演奏に対してはちゃんと自己定位の出来ている演奏者であったとか・・・。過去三回の第7番の録音演奏でもオーケストラの違いによるニュアンス・トーンの違いはうかがえても方向感はビクともしていないのではないでしょうか、勿論度重ねての新発見はあったとしても・・・。このあまり浮沈のない叙情的な交響曲において本盤はBPOのカラーと87歳という高齢指揮者のリードとのマッチングがライブ録音とは思えない程特に前半戦、上手くブレンドされ曖昧さの無いこの曲最高ランクの出来上がりになっていると思います。第1楽章、自然発生的に高まりを見せて行き最後宇宙的なクライマックス。ワグナーの死にも影響を受けた第2楽章・・・ここでは本演奏採用のハース版により打楽器が用いられていませんが(私個人は打楽器の用いられるノヴァーク版?も面白いとは思うのですがそれはそれとして・・・)深い情緒をたたえいろいろ親しみ易い旋律が先ずBPOの弦セクションを盛り上げて行きます。さぁ後半第3楽章舞曲のようなトリオを挟んでのスケルツォ、管楽器の活躍が凄いですがやや整理し過ぎている感じもしました。そして最終楽章(最終楽章の割にはバランスから少しかかる時間だけでも短く軽くは感じるのですがそれは作曲者側の都合・・・)最終コーナーは第1楽章テーマが形を変えて管楽器が朗々と謳いあげ・・・正に雄渾なフォルムであります。正にBPOの凱歌の様に。同年ヴァント指揮NDRのこの曲演奏のDVDも別にあるようで見たい気がしました。(タイムについては盤により多少異なる場合があります)

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     2010/04/21

    2009/3に本盤レビューには投稿済みなのですが今回演奏タイム情報その他を追加しておきますね。文意は先の投稿分と変わっておりません。ピノックはほぼ私と同世代でその彼が1978年頃からバッハ管弦楽組曲から始めたバッハ一連のオーケストラ物は途中チェンバロやヴァイオリン協奏曲集を経てブランデンブルグ協奏曲へと5〜6年かけて収録しました。私は本盤中ヴァイオリン協奏曲他以外のチェンバロ協奏曲集分を聴いていますので触れてみました。バッハのチェンバロ協奏曲集は1979〜1984年(ピノック本盤演奏録音時推定33〜38歳)に録音したものです。当時既に古楽器演奏が当り前で彼ももそれにならっていますが決して小難しい又古色蒼然としたものではなく幾分それ迄のモダン楽器演奏のイメージというか現代的な感じがします。それは逆にもう30年近く前ですから陳腐化しているのかも・・。しかし安心して聴ける素晴らしい盤です。 このチェンバロ(他のヴァイオリン、管楽器協奏曲も含む)協奏曲全部を特定の演奏家で聴き通すのは正直「飽き」が来るしバッハ自身学生の為に次々書いていたものだから全てが質の高いものとは限らないジャンルと自認していた節もあるようです。ですが学生という段階視野からすればこれらの曲は若い演奏の方が良い様に思えいずれにしても各鍵盤奏者がこれらのチェンバロ協奏曲集を出しており中々選択にも迷う処ではあります。さて、本盤を録音した頃のピノックは30歳代半ば・・・仕事が面白い時期でしょう、古楽器での演奏なのですが大変進取に富んだ現代的な感覚で次々とこなして屈託というものが見られません。まぁ「恐い物知らず」といった処で疾走します。とは言うものの先に書いた様に聴き通す「飽き」ともいくらピノック演奏であっても多少は戦わざるを得なかった事は事実ではありますが、私はBWV1060以降の複数台チェンバロによるものが比較的気に入って聴いております。メリハリがあると言うか締まった表情の中に各奏者の遣り取りが見える様でそれだけ変化が垣間見られたのでしょう。各曲のカデンッアらしい部分も典雅な中に現代的な攻めがあるように感じました。なお、この曲集は日本レコードアカデミー賞を確か受賞したのではなかったでしょうか?以下参考までに各曲の演奏タイムをメモしておきますので他の演奏家のものと暇があれば比べては如何でしょうか。BWV1052(@7’25A6’18B7’57),BWV1053(@7’39A5’16B6’10),BWV1054(@7’41A6’49B2’35),BWV1055(@4’16A5’41B3’39),BWV1056(@3’08A2’49B3’38),BWV1057(@6’59A4’20B5’15),BWV1058(@3’43A6’19B3’53),BWV1060(@5’15A5’24B3’37),BWV1061(@7’43A5’01B6’01),BWV1062(@4’00A5’56B4’46),BWV1063(@5’07A3’45B4’57),BWV1064(@6’14A5’28B4’38),BWV1065(@4’02A2’08B3’23)。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2010/04/21

    2009/3に本盤レビューには投稿済みなのですが今回演奏タイム情報その他を追加しておきますね。文意は先の投稿分と変わっておりません。ピノックはほぼ私と同世代でその彼が1978年頃からバッハ管弦楽組曲から始めたバッハ一連のオーケストラ物は途中チェンバロやヴァイオリン協奏曲集を経てブランデンブルグ協奏曲へと5〜6年かけて収録しました。バッハのチェンバロ協奏曲集は1979〜1984年(ピノック本盤演奏録音時推定33〜38歳)に録音したものです。当時既に古楽器演奏が当り前で彼ももそれにならっていますが決して小難しい又古色蒼然としたものではなく幾分それ迄のモダン楽器演奏のイメージというか現代的な感じがします。それは逆にもう30年近く前ですから陳腐化しているのかも・・。しかし安心して聴ける素晴らしい盤です。 このチェンバロ(他のヴァイオリン、管楽器協奏曲も含む)協奏曲全部を特定の演奏家で聴き通すのは正直「飽き」が来るしバッハ自身学生の為に次々書いていたものだから全てが質の高いものとは限らないジャンルと自認していた節もあるようです。ですが学生という段階視野からすればこれらの曲は若い演奏の方が良い様に思えいずれにしても各鍵盤奏者がこれらのチェンバロ協奏曲集を出しており中々選択にも迷う処ではあります。さて、本盤を録音した頃のピノックは30歳代半ば・・・仕事が面白い時期でしょう、古楽器での演奏なのですが大変進取に富んだ現代的な感覚で次々とこなして屈託というものが見られません。まぁ「恐い物知らず」といった処で疾走します。とは言うものの先に書いた様に聴き通す「飽き」ともいくらピノック演奏であっても多少は戦わざるを得なかった事は事実ではありますが、私はBWV1060以降の複数台チェンバロによるものが比較的気に入って聴いております。メリハリがあると言うか締まった表情の中に各奏者の遣り取りが見える様でそれだけ変化が垣間見られたのでしょう。各曲のカデンッアらしい部分も典雅な中に現代的な攻めがあるように感じました。なお、この曲集は日本レコードアカデミー賞を確か受賞したのではなかったでしょうか?以下参考までに各曲の演奏タイムをメモしておきますので他の演奏家のものと暇があれば比べては如何でしょうか。BWV1052(@7’25A6’18B7’57),BWV1053(@7’39A5’16B6’10),BWV1054(@7’41A6’49B2’35),BWV1055(@4’16A5’41B3’39),BWV1056(@3’08A2’49B3’38),BWV1057(@6’59A4’20B5’15),BWV1058(@3’43A6’19B3’53),BWV1060(@5’15A5’24B3’37),BWV1061(@7’43A5’01B6’01),BWV1062(@4’00A5’56B4’46),BWV1063(@5’07A3’45B4’57),BWV1064(@6’14A5’28B4’38),BWV1065(@4’02A2’08B3’23)。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2010/04/21

    2008年に亡くなったホルスト・シュタイン(本盤演奏録音時推定57〜58歳)はNHKSOの名誉指揮者としても我々には馴染みある指揮者でその風貌からも印象的な人でありました。単に職人気質的な演奏だけに留まるのではなくそのキャリアから生まれる演奏は中々捨てがたいものがありました。あまり録音盤はないのですがやはりバンベルクSOとの盤を聴きたくシューベルト交響曲集をサンプリングしました。代表的な「未完成交響曲」は1986年の録音で演奏タイムは@14’36A11’12、第1楽章は勿論反復演奏込みであります。堂々としたドイツ風武骨さの中にやや派手な感じがします。ややテンポが中間部速いように思った第2楽章はまぁまぁ。1985年録音の「ロザムンデ」序曲(11’01)は初め重々しい感じから少し軽くなりますが重心低さは変わらず力強くメリハリをつけていきます。第1舞踏(10’41)は規則正しい拍子に悲愴感・勇壮感を滲ませ後半は穏やかに運ぶのですがシューベルトの執拗さが付きまとった曲、有名な第2舞踏(7’56)は変奏・転調を繰り返すものでシュタインの個性といった点までは私はあげられません。1985年録音の第9番「ザ・グレイト」交響曲は演奏タイムが@13’48A16’05B10’47C12’07、反復演奏の第1楽章が出色の出来?スケール感は今一なのですがゆったりした出だしや最終コーナー〆に向かっての長いボーイングでの溌剌さは印象的です。端正な第2楽章もシューベルトのしつこい繰り返しがあるものの最後の余韻は素敵です。やや散漫な第3楽章を経て最終楽章は締めて行きます。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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