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Review List of 一人のクラシックオールドファン 

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     2012/11/27

    私は本盤収録曲でプロコフィエフの方のヴァイオリン協奏曲を聴いておりますので少し書き込みさせていただきます。この演奏は1965年シェリングが47歳の頃のものでバックはロジェストヴェンスキー/LSOが受け持っています。第1楽章からこのプロコフィエフ独特の難しい緊張感あふれるパッセージを技巧を見せつけるというより音楽そのものを語らせ展開して行き目まぐるしい表情変化を実にスタイリッシュに仕上げています。ここでは熱狂的なアプローチがお馴染みのロジェストヴェンスキーが録音当時34歳と若いにも拘わらずこの古典的枠組みに民族性を織り込んだ作品をシェリング・カラーと齟齬を来たす事なくフォローしているのは流石実力者の片鱗が既に現れている感慨を一方で持ちました。第3楽章でもプロコフィエフらしい明快なパッセージがひときわ目立ちますが、シェリングはやはり自然体で部分々を殊更強調するのではなく大きな流れを形づくるようつとめている様でした。演奏タイムは@10’15A9’15B5’57で特に他の演奏との聴き比べをしておりませんが過不足ないものと私は思っております。なお、シェリングにはこの曲の収録演奏がもう一つありそれは1957年P.デルヴォー/コロンヌO伴奏でのモノラル物(タイム@9’55A8’26B5’40)でありました。本盤の同じ演奏者によるカップリング収録曲シベリウス・ヴァイオリン協奏曲(1965年、タイム@15’32A7’21B7’43)は私は未聴ではありますがシェリングのよーくコントロールされ集中力高い演奏が期待されましょう。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/11/26

    本盤二曲のピアノ・トリオは1993年収録・・・私などはつい先ごろリリースされた様に思っていた演奏盤で知的で鋭く若きムローヴァにちょっとしたファン心を持ったりしたものでしたがもう今となっては約二十年前になるのですね。ピアノのプレヴィン(当時64歳)が圧倒的な年長者なのですがヴァイオリンのムローヴァ(34歳)、チェロのシフ(41歳)と適度な距離感を保ちつつ演奏は進んで行きます。どちらかと言えば若いというか重々しくない陽性の両作品をバランスの良いアンサンブルでの演奏の内、先ずブラームスのピアノ・トリオ第1番(タイム@14’57A6’14B9’24C6’08)は通常採用される改訂版なのでブラームス青春期の頃の情熱をベースとしつつ改訂した後年の円熟の味が重厚な演奏に結びついた様に思います。第1楽章大らかなテーマスタートをし中ほど短調的シビアさを掠めつつ分厚いアンサンブルは火花を丁々発止に散らせるというより各楽器の存在役割を果たしている印象を持ちました。穏やかな第3楽章はゆっくりPがスタートし静かにV,Cが参加して行く展開でシフの弾く歌謡風の仕切り直しが力みのないシフの面を聴かせてくれます。絶妙なPも流石です・・・この楽章クロージングでのじっくりした引きずりは美しい余韻を感じさせます。最終楽章はブラームスらしく情熱的に短調転化を噛ましはしますが順調に明るく特にV,Cが重心低く、あぁ「ブラームス室内楽を聴いたなぁ」という感慨に耽れるフィナーレ・〆めでした。結局はこの演奏円熟のプレヴィンがまだ若いシャープなムローヴァを包み込む形はこの改訂された曲にマッチした感じでした。P,V,Cが対等に協奏する、真に近代的なピアノ・トリオを実現させたベートーヴェン「大公トリオ」(大公とはベートーヴェンの、「最もよき後援者で友人でもあったルドルフ大公」)でもその曲の成り立ちに相応しく爽やかなスケール感を展開しています。演奏タイムは@12’35A6’43B12’16C6’17と特に他演奏と比べ長短はありませんがいかにもこの分野の全く新しい境地を切り拓いたこの曲への音楽性と感興の豊かさを素晴らしく活かした演奏かと思います。やや唐突感があったこの三名による他の室内楽演奏は知りませんが一期一会企画としてはまぁ成功した方でしょう。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/11/25

    今更述べることもないある意味では名盤と思います。カラヤンのベートーベン1960年代DG収録のものは私はLPで集めました。特に奇数番号の交響曲が彼には合っているように思え第3番、第7番など実に安定感と覇気がありこれから「やるぞ!」というスタッフを含めての意気込み充分。本盤演奏第5番(1962年カラヤン54歳の収録、タイム@7’14A10’01B4’52C8’56)はLPではカラヤンのBPOとの今後の輝かしい展望未来を祝する如く金色帯で「未完成」(1964年収録、タイム@11’27A12’35)とのゴールデンカップルで登場したのは本盤と同じであり、懐かしい限り。正直私は初めて?のDGへのBPO共演の収録「運命」「未完成」には新鮮さは感じたものの何かが足らない・・・重量感?・・・と感じていたのですが以降年の再度のDG録音でも「運命」に限って言えば基本的にはアプローチで些かも前回と変わっていない処は流石カラヤン・・・軸足がしっかりしていますね。BPO指揮の後年収録分・・・1976年@7’16A9’36B4’39C8’55及び1982年@7’22A9’21B4’49C8’53・・・との聴き比べもマニア・ファンならではで楽しいですね。最高レベルとさせて下さい。一方、「未完成」交響曲については・・・カラヤンにとってどうもしっくり来なかったのではと思えるくらい・・そう少し作為的過ぎることに私自身は躊躇いはありますが全体として思い出深いものとなっております。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/11/24

    本盤はカラヤン指揮のチャイコフスキーの代表的な曲を収録したアルバム全てを聴いているわけではありませんが、私にとってフェラスの弾くヴァイオリン協奏曲は殊に思い出深いものです。フェラスは30歳を少し過ぎた頃、磐石体制を築きつつあったカラヤン/BPOをバックに有名なヴァイオリン協奏曲を次々収録して行き個人的には学生時代にブラームスのVCをラジオから聴き出しその新鮮さが気に入ってLPをすぐ買い求めました。そして本盤演奏曲目チャイコフスキー(1965年録音・・・フェラス32歳、カラヤン57歳。タイム@19’10A7’16B9’13)、シベリウス等順次曲組み合わせは異なってますが別盤で聴き続けたわけです。チャイコフスキー・ヴァイオリン協奏曲は第1楽章からゆっくりと艶っぽくVが入って行きます・・・想定はされたのですが割りと大仕掛けなバックオーケストラはカラヤン節たっぷりですしカデンツァではVは枠一杯粘っこく・・・正に堪能物です。ただカデンツァも終わっての〆辺りの「せわしさ」にはちょっと意表を突かれました。中間楽章も実に情緒たっぷりゆっくりしたペースでチャイコフスキーのメロディ・メーカーたる面たっぷり表現しています。そして切れ目なく最終楽章へ続ける準備の溜めをじっくりしてカラヤンらしいリードで華やかに運びますが正直な処少し喧しさも感じた次第です(Vの濁らない音色は素敵ですが・・・)。カラヤン・リードという点で彼がバック(勿論BPO)を務めた他のチャイコフスキーV協奏曲は後年1988年収録のムター盤(タイム@19’19A7’18B10’09)があります。そして詳細は把握していないのですがフェラスの同曲録音には1957年シルヴェストリ/PHO盤(但し独奏部分の改変や伴奏カットがありタイムは約31分と短め)及び1968年ブリュック/FRPO盤(ライブ)がある様です。本盤アルバム収録曲はカラヤン得意のチャイコフスキーのオーケストラ作品中心でどれも他のレビューの方が書かれている様に1960〜1970年代の充実した彼のパーフェンマンスは見事なもので一気に聴くと同じ様なアプローチで聴き飽きするかも知れませんが全体としてカラヤン50台後半から60台前半演奏は特に惹かれましたし、後年収録とは言え珍しい交響曲第1〜3番も入ってマァ最高ランクと言って差し支えないでしょう。前述のV協奏曲以外の他の曲の演奏タイムを少し煩わしいですが参考までにメモしておきますね。交響曲第1番(1979年、タイム@11’44A12’10B8’01C12’49)、交響曲第2番(1979年、同@11’04A8’07B5’44C10’15)、交響曲第3番(1979年、同@14’31A8’12B8’13C6’01D9’37)、交響曲第4番(1976年、同@18’54A9’08B5’46C8’34)、交響曲第5番(1975年、同@15’43A14’35B6’34C12’26)、交響曲第6番(1976年、同@18’31A9’08B8’34C10’07)、スラヴ舞曲1966年、同9’33)、ロココ変奏曲(1968年、ロストロポーヴィッチ(チェロ)、同9曲トータル18’55)、ロメオとジュリエット(1966年、同22’08)、エフゲニ・オネーギンよりポロネーズ&ワルツ(1970年、同2曲トータル11’47)、イタリア奇想曲(1966年、同16’58)、序曲1812年(1966年、同15’29)、組曲「眠りの森の美女」1971年、同5曲トータル22’17)、組曲「白鳥の湖」(1971年、同6曲トータル29’08)、組曲「くるみ割り人形」(1966年、同8曲トータル23’21)、ピアノ協奏曲(1988年、キーシン(ピアノ)、同@23’49A8’34B8’55)(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/11/23

    本盤は1968年ミュンシュ(当時77歳)がPOを振っての大変情熱に溢れたブラームス交響曲第1番(タイム@14’41A9’50B5’05C18’17)で確かにラテン系の演奏者が創り出すブラームスとすればそれなりの納得がいきます。ミュンシュのレパートリーは広範囲で巷では本演奏LPが出た時にそれまでの数々の演奏記録でとかく私には決定打?の無かった(小生は世間並みにベートーベン第9がメリハリの効いた代表盤としておりました)彼の骨頂とまで評価され小生も当初そのように思いました。しかしその後時折聴いて来ると先ず録音がスッキリしないこと、第1楽章、第4楽章でのゆっくりした起伏の大きい演奏の運びがいかにもわざとらしく必然性に乏しくそれらの箇所が初めは物珍しさで聴き耳を立てたけれどやがて「飽き」がやってきたこと等が実情であります・・・あくまで私の能力ですので念のため。ミャンシュには長年つきあいのボストンSOとのこの曲盤が残っておりそれは1956年収録(同@13’08A9’48B4’56C17’28)の演奏で彼が当時収録したブラームス交響曲四曲全曲の中では一番適性を有したもので勿論本盤ほどアク強くはありませんでした。マァ、本盤はミュンシュ/POの「こけらおとし的」なもので少し頑張りすぎた感じもしますね。本盤は音質期待であります。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/11/22

    私はこれらの曲については本演奏のLPしか手元になく従って他演奏と比較してのコメントは出来ません。結論としては皆さん書き込まれている様なことに収斂するのでしょう。この二つの曲にはフランチェスカッティ(1950年録音当時48歳)がその容貌も含め実に合いますね。万全の技術、甘いロマン性などこれ以上望めというのも無理な話に・・・。パガニーニの方はスコア通りだと通常50分位かかるところを慣例に従いかなりカット半減タイム(演奏タイム@15’57A4’03B5’43)です。第1楽章の最後の方長いカデンツァ的演奏から即曲を閉じるのも面白いです。次の楽章の歌いっぷり・・・圧倒的ヴァィオリンの表情。終楽章ヴァイオリンは相変わらずですがやや大雑把な曲に終わっています。オーマンディ(同51歳)も良き伴奏指揮に徹底していますがフィラデルフィアOの華麗なサウンドがフルに発揮されたかは曲次第・・・。サンサーンスの方・・サラサーテに捧げられた曲だけに丁寧な作品。第1楽章ヴァイオリンの伸びる音の美しいこと!、続く楽章はシチリアーノ風の穏やかかつ印象的な楽想とヴァイオリンのその表現、最後の楽章もレシタティーボからトレモロ情熱的主題が実に・・・途中若干弛緩するもそれは原曲の責で演奏の責ではありません。全体に特徴ある・・時として縦線も合っていない(合わせていない?)ストレート気味なミトロプーロス(同54歳)指揮NYPOと好対照なランチェスカッティの味わいの(曲と共に)ラテン系ブレンドが私には素晴らしく思えました。ただ曲自体の私の好みもあり満点からワンランク減じております。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/11/21

    フェラスは30歳を少し過ぎた頃、磐石体制を築きつつあったカラヤン/BPOをバックに有名なヴァイオリン協奏曲を次々収録して行き個人的には学生時代にブラームスのVCをラジオから聴き出しその新鮮さが気に入ってLPをすぐ買い求めました。そしてチャイコフスキーや本盤演奏曲目シベリウス(1964年録音、同@16’11A9’00B8’04)と順次曲組み合わせは異なっても別盤で聴き続けたわけです。そのシベリウスはフェラスの実に美しい情念っぽい高音が終始印象的で第1楽章ではカラヤン支配の下で真摯に対している向きも感じられました。中間楽章ではVのゆっくりした官能性はフェラスの先行き50歳手前で夭折する人生の儚さすら漂わせ最終楽章では支配力が覆いかぶさる強いバックにVが必死に付いて行っている感じもしました。しかしカラヤンリードはそれなりに効果的でこの曲を北欧の冷たさのみに終わらせていないのは流石というべきでしょう。カラヤンにはこの曲の別演奏盤は正式にはない様でカラヤン56歳の時の本演奏が唯一らしいです。一方フェラスには翌年1965年収録のメータ/ORTFバックのDVD盤(タイム@14’51A8’32B7’14)がある様です。併録の交響詩「タピオラ」(20’11)と「フィンランディア」(9’33)は共に1964年BPOとの最初の演奏分で幻想的且つスケールの大きな緊迫感溢れる圧倒的な演奏を繰り広げカラヤンの聴かせ上手が発揮された名演だと感じました。なお、カラヤンの他の「タピオラ」には1953年PHOモノラル、1976年BPO、1984年BPOそして「フィンランディア」には1952年PHOモノラル、1959年PHO1976年BPO、1984年BPOがありますがタイム的には夫々そう変わりはない様で私は本盤演奏がカラヤン56歳の伸び盛り?壮年期の覇気がありBPOとの緊迫感溢れるものだけに先ほど言った彼の運び上手が活きており説得させられました。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/11/21

    フェラスは30歳を少し過ぎた頃、磐石体制を築きつつあったカラヤン/BPOをバックに有名なヴァイオリン協奏曲を次々収録して行き個人的には学生時代にブラームスのVCをラジオから聴き出しその新鮮さが気に入ってLPをすぐ買い求めました。そしてチャイコフスキーや本盤演奏曲目シベリウス(1964年録音、同@16’11A9’00B8’04)と順次曲組み合わせは異なっても別盤で聴き続けたわけです。そのシベリウスはフェラスの実に美しい情念っぽい高音が終始印象的で第1楽章ではカラヤン支配の下で真摯に対している向きも感じられました。中間楽章ではVのゆっくりした官能性はフェラスの先行き50歳手前で夭折する人生の儚さすら漂わせ最終楽章では支配力が覆いかぶさる強いバックにVが必死に付いて行っている感じもしました。しかしカラヤンリードはそれなりに効果的でこの曲を北欧の冷たさのみに終わらせていないのは流石というべきでしょう。カラヤンにはこの曲の別演奏盤は正式にはない様でカラヤン56歳の時の本演奏が唯一らしいです。一方フェラスには翌年1965年収録のメータ/ORTFバックのDVD盤(タイム@14’51A8’32B7’14)がある様です。併録の交響詩「タピオラ」(20’11)と「フィンランディア」(9’33)は共に1964年BPOとの最初の演奏分で幻想的且つスケールの大きな緊迫感溢れる圧倒的な演奏を繰り広げカラヤンの聴かせ上手が発揮された名演だと感じました。なお、カラヤンの他の「タピオラ」には1953年PHOモノラル、1976年BPO、1984年BPOそして「フィンランディア」には1952年PHOモノラル、1959年PHO1976年BPO、1984年BPOがありますがタイム的には夫々そう変わりはない様で私は本盤演奏がカラヤン56歳の伸び盛り?壮年期の覇気がありBPOとの緊迫感溢れるものだけに先ほど言った彼の運び上手が活きており説得させられました。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/11/20

    2008年に本盤レビュー欄に書き込んだ者ですがデータ的なものを今回追加させていただきます。ヤンソンスがハイドンを振った盤は初めて聴いたのですがマァ一言で言えば彼らしいタッチの演奏だなという印象です。HMVレビューにもありますように二つの交響曲のライブ収録時期は4年間の隔たりがあり第100番「軍隊」(実タイム@7’31A5’43B4’46C5’16)が2003年そして第104番「ロンドン」(同@8’07A6’55B4’14C6’26 )が2007年でありますがアプローチは同じ様に感じました。この古典交響曲には芳醇な中にもキリッとした演奏が我々世代の「心算」であるところをヤンソンスは少し様子が異なり両曲ともにロマン性を先ず打ち出したように軽やかな印象をもって聴きました。2003年というとヤンソンス丁度60歳の頃でこのどちらかと言えばバイエルンRSOという重心の低い大オーケストラを古楽器オーケストラの様にノンビブラート的タッチで反復演奏は実施しているもののテンポを速く運び楽章後段でのティンパニーを強調した演奏となっている処など正にそうした肌触りがあるのですが、曲をフォローして聴いていると小生の流れと微妙な違いがあることは否めません。2003年収録のハイドンには珍しい協奏交響曲(同@9’19A4’11B6’33)は同オーケストラの首席奏者等の名人芸が曲の華やかさに花をそえた様に聴け結構楽しめました。マァ、ハイドン二大交響曲の印象が引きずってしまい本盤OKランクとさせていただきます。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/11/19

    もう本盤レビュー欄に皆さんが書かれている通りで私も本演奏別盤で最高ランクにしております。まぁ、LP時代第40番、第41番を聴きだしてからのつきあいなのですが、ベーム/BPOの所謂モーツアルトの後期交響曲集というものは現在リリースされているCDを聴き通しますと演奏は決して「華」はないけれどもむしろ微妙な重厚さが「飽き」の来ないスタイルを収録当時早々に確立してしまったような感があります。第40番、第41番に限って見ても本盤演奏以前にもいろいろベーム指揮の演奏(後述メモ参照)は残っていますが私達が容易に聴ける後年1976年VPOとの演奏とどうしても比べてしまいます。本盤の1961年頃の収録は張りのあるBPOの音と何よりまだ若い60歳代後半のベームの指揮のもので先の比較を経ても一つの密度が濃く押しの強い代表盤としての位置付けは不動のものと私には思えます。第40番の方から見ますとタイム的には本BPO盤は@8’26A8’05B4’46C5’03に対してVPOとの新盤は@8’54A8’03B5’07C4’57となっております、演奏印象が少し異なった第1楽章もこうしてチェックしますとタイム的には左程の違いはないのですね。第41番の方はベームの美質がしっかりしたリズム感をベースに両盤共展開されておりタイム的には本BPO盤は@7’38A7’40B5’24C6’25に対してVPO盤は@8’02A7’40B5’39C6’49とこれもほぼ同じで第1楽章がっちりした構築物の造形美を窺わせ最終楽章も然りです。聴く者の勝手で一長一短ならぬ一好一嫌でチョイスも付きまとわざるを得ないこともありますが全体としては本盤演奏は座右に置いて永く聴かれてしかるべきものでしょう(高品質化もプラス要素)。なお、この二つの交響曲で今あげたBPO,VPO分以外のベーム録音盤で私の分っているものをメモしておきましょう。第40番→1955年ACO(タイム@7’41A7’46B4’50C4’49)、1974年シュトゥットガルトRSO(同@8’19A7’46B5’03C4’48)、そして第41番「ジュピター」→1942年SKDO(同@7’56A9’21B5’10C6’04)、1943年VPO(同@8’02A9’29B5’11C6’04)、1949年VPO(同@8’08A8’24B4’27C6’37)、1955年ACO(同@7’33A7’38B5’24C6’15)といった具合です。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/11/18

    以前、本演奏別盤で書き込んだレビューをほぼ繰り返えすこととします。CBS〜DECCAとの間でVPO、バーンスタインの双方乗り入れが行なわれCBS側は「ファルスタッフ」制作、DECCAは「大地の歌」と本盤制作であったわけですが当時としては画期的なことでした。その本盤1966年バーンスタイン48歳の時の収録曲はモーツァルト交響曲第36番「リンツ」(タイム@10’50A7’55B3’40C7’55)とピアノ協奏曲第15番(同@11’10A7’30B8’15)で瑞々しいバーンスタイン指揮とピアノが聴きものではありました。VPOも当時カラヤンとの距離が開き独墺系との共演収録とは雰囲気勝手の違うバーンスタインの意図とこの企画に対してそれ相当の対応・・・若干バーンスタインもVPOも双方「泳がせた」面もあるものの・・・を示した記録でもあります。私にとってはやヽはしゃぎ過ぎる演奏かなと思わないでもないのです。バーンスタイン指揮の「リンツ」交響曲には同じVPOとの演奏(1984年、同@11’08A7’55B3’43C7’21)がありますし長年のパートナーNYPOとは1961年演奏(同@8’25A7’41B3’42C5’13)が残っています。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/11/17

    私は歌謡曲それも演歌が好きでよく現役の時は大阪北新地で飲んでカラオケでも歌ったものです。その演歌で例えば石川さゆりの名唱名曲「津軽海峡・冬景色」などでも数種の録音暦があり年を重ねての微妙な歌いまわしの違いがあるらしいのですが私は彼女がまだ十代の時の張りある声でのこの曲のデビュー盤・・・カセットテープなのですが・・・を愛聴しています。演奏者にもよりますが程度差はあれ確かに年齢というのはその演奏に表れる様で特に晩年高齢での演奏を円熟・枯淡・権威等のワードで評価する具合の難しさはありますね(逆のことも言え如何に天才・・・大半のケース技巧上での評価となっています・・・でも少年・少女のクラシック演奏を愛聴し続けるほどの余裕は私にはありません)。さて、カラヤンは悲愴交響曲の演奏を非常に得意にしており後述の様に盤種も多く、カラヤンの年齢とオーケストラとの組み合わせで演奏の雰囲気は夫々異なっている様で勿論私も全てを聴いたわけではありません。本盤はある意味でその代表格として1984年カラヤンが晩年期に近い76歳の時VPOを振ったもの(@18’24A8’51B8’29C9’49)でやっぱり聴き慣れた往年のBPOとのコンビ物とは雰囲気が異なっています。マァ、それだから録音を何回か重ねてリリースするわけでチャイコフスキーがロシアのヨーロッパ化に心がけていた事を納得させる様な感じで全体ロシア臭はせず従来のカラヤン仕立てのスマート感は辛うじて維持はされています。第1楽章出だし割りと線太く艶っぽさを伴ってスタートしますが「突っ込み」に今一押しが弱い様でもありました。中間部ゆっくり管を歌わせ全合奏で始まる展開への入り口寸前での気をもたせ「間」も絶妙さは流石上手いものですが全体この楽章ファッーとした雰囲気はBPOとは違うVPOの特質から来てるのか「緊張感」が足らないのか、結局あの「テーマ」も「泣き」に走らずカラヤンも円くなったなぁと感じた次第です。第2楽章の舞踏も執拗ではなく中程は比較的ゆったりとさせ聴きようによってはダルくも・・・ただ管楽器は実に美しいです。第3楽章はかつてのスポーティさは影を潜めどっしりしたと言うのでしょうかマーチ節間でのアドリブ的な触りが印象に残りました。続いてスゥッーと入って行く最終楽章も「泣き」具合は迫らず、ピークも決して「凄み」を極める掘り下げはなくそれだけサプライズはありません・・・「悲愴」に縛られない曲そのものに対応した様でありそういう意味で全体アイデンティは保たれているのではないでしょうか。この演奏が得意としたこの曲への結論だったのかは本人が知るのみで静かに長く引っ張って曲は閉じられます。時折オーケストラ・コントロールが甘く聞こえる箇所もないわけではありませんが天下のカラヤン/VPOがそんな安易な出来上がりで「了解」するとも私は思えません・・・ただ、私にとっては1964年BPO演奏盤が良い悪い或いは好き嫌いは別にして懐かしく、「悲愴」交響曲として聴くよりカラヤンの録音暦を聴く心構えで当面OKランクとさせて下さい。なお、その他のカラヤン指揮分「悲愴」交響曲は次の通りであります・・・・1939年BPO(トータルタイム44’07)、1948年VPO@18’43A8’52B8’08C9’52、1954年NHKSO@19’17A8’51B8’41C10’09、1955年PHO@18’54A8’14B9’02C9’24、1964年BPO@18’53A7’59B8’44C9’19、1971年BPO@18’16A9’01B8’15C10’10、1976年BPO@18’24A9’04B8’28C9’59、1988年BPO@19’18A9’13B9’14C11’42(拍手込み)。幻想序曲「ロメオとジュリエット」(1982年収録、タイム22’08)は未聴であります。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/11/16

    「快哉!」の一言に尽きる演奏でしょう。今、最もクラシック界で注目を集めるベネズエラ出身指揮者ドゥダメルは「ベートーヴェン以上に、音楽が人生を変え得るという絶対的な信念を典型的に示している作曲家はいない」と語っていた証拠なのか「英雄」交響曲は2008年エーテボリSOを振った演奏(タイム@14’07A16’22B5’19C11’57)収録に継いで本CD盤は2012年演奏盤(同@17’30A17’42B5’25C12’10)・・・マァ出来立てホヤホヤのものであります。オーケストラはまだ今年31歳若きドゥダメルが重要ポストを務めている三楽団の一つシモン・ボリバルSOであります。このオーケストラはベネズエラのエル・システマという制度(これは貧困家庭の子供達を音楽教育を通して育成しようとする活動)に基づき1999年創設されたものでその生徒達・・・何と言っても若いメンバーで構成されているにも拘わらず一流オーケストラと比し聴き劣りせずこの「英雄」は昨今流行ったピリオド・スタイルとは一線を隔した正統的?な演奏をベースとしております。第1楽章、軽いタッチで入り込み快調に展開して行きます。テンポは反復継ぎ目を少しスローダウンさせるものの全体きっちりとして少し速めです。決して外面効果のみではなく内面にも踏み込んでの透明感のある音色が若いオーケストラの新鮮さを反映している様です。第2楽章もゆっくりやや軽めに進め適当に「間」をつけつつ時には歌うように静かに歩む感じです。後段でのティンパニーの扱いも見事。生気に満ちた第3楽章を経て最終楽章も勢いをつけつつの展開ですが後段での少しホッとして回想する様な場面を挿入してフィナーレの堂々とした〆はこの楽章を一段と映えさせました。「プロメテウスの創造物」序曲(5’07)、「エグモント」序曲(9’11)も快演だと思いました。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/11/15

    本盤はベートヴェン三大ピアノ・ソナタという定番物を後年「ひび割れた骨董」と評される事になるホロヴィツツが演奏収録した第8番「悲愴」(1963年録音、タイム@8’36A5’27B4’26)、第14番「月光」(1972年、@5’57A2’32B7’21)、第23番「熱情」(1972年、@9’31A5’56B8’03)で今までもいろいろCDで出ていた新版あります。彼はあまり再録をしない演奏者だったらしく彼のキャリアの割りには過去の収録としては一般的には「月光」(1947年モノラルライブ@6’06A1’49B7’20)と(1956年モノラル@6’28A2’06B7’04)、「熱情」(1957年@9’57A5’24B8’22)と(1959年@9’54A5’27B8’14)くらいしかHMVカタログにも見当たらない様です。本盤の「月光」「熱情」は1972年収録なのでとホロヴィッツは69歳、まだ冒頭の評対象に入るにはまだといった頃だと思います。演奏自体三曲ともテクニックを大層にひけらかすといった次元とは逸脱してはいてもちょっとした細部ではサラリと美しくビアノに歌わせつつ無理の無いテンポに乗ってマァ自然な音の流れの演奏形成に徹している様に思いました。多分若い頃から壮年期の彼の演奏はもっと超絶的技量と感性が前面的にぶつかったものとなっていたのでしょうが本盤演奏はこうした事で経年の「表れ」なのかも知れません。「月光」での第1楽章にもう少し感傷的な処が欲しかったり「熱情」最終楽章での更なる文字通り激しさも求めたい向きも否定はしませんが彼のピアノタッチの粒のクリヤさが優先するのではないでしょうか。とにかく全体難しい視点からの演奏ではない印象を持ちました。1973年収録のシューベルト即興曲作品90-2(4’52),90-4(7’34)は未聴であります。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/11/14

    ザンデルリングの指揮したブラームス交響曲は本盤1971〜1972年SKDOとの録音および1990年BSOとの録音が全集で聴けます。私は前者の第2番をLP盤で聴いております。1971年録音なのでザンデルリングがまだ還暦前、他の交響曲同様極めて引き締まった指揮の下、重厚かついぶし銀的な音色のSKDOとの共演でこのシリーズでのブラームス交響曲は何れも説得性あるものとなっているようです。さて、この第2番タイム的には@16’25A9’45B5’30C9’40とじっくりと進めております。第1楽章時には縁取りを明瞭にそしてきざむ様に決してダレず結びのゆったりした安らぎ感は何とも言えません。最終楽章も持ち前の造形美を節を明確化することで前面に出し密度が高いです、ただ最後の方へなだれ込む凱歌的勢いは避けております。ザンデルリング自体はタレント性より実力派で勝負という捉え方をしておりますが如何? それはともかく彼のブラームスは何れも造形美が素晴らしいです。第2番の1990年BSO盤はタイム@17’12A10’07B5’59C10’29とややテンポが緩めになっている様ですね。悲劇的序曲・・・タイム13’20・・もティンパニーの効果的扱いとそのじっくりな攻めが素晴らしいです。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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