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Review List of 一人のクラシックオールドファン 

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     2010/06/14

    本アルバムは事故により亡くなったデニス・ブレインという不世出のホルン奏者をキーにした諸演奏記録の一盤です。先ずW.レッゲのプロデュースによるカラヤン/PHPのモーッアルトがポイント(あのホルン協奏曲とほぼ同時期のもの)、私はカラヤンのモーツァルトは大好きでBPO時代のLPをよく集めたものです。本盤の協奏交響曲は1953年収録された演奏タイム@13’34A10’12B9’21のものです(カラヤンはこの曲を1971年にBPO他と再録しております)。滑りの良い演奏で第1楽章は若干テンポが速め?第2楽章はブレイン他各名手の腕前が楽しめます、終楽章も楽しさに満ち溢れた演奏であります。私は別盤でモーツァルトK452の五重奏曲の二種類の演奏を聴いていました(私自身この曲をそんなに聴いた事がないのですが二回続けて聴くと頭に入る様です)。一つは1954年録音でC.ホースレイ(P)、デニスブレイン管楽器合奏団(タイム@10’00A7’03B5’43)、もう一つは翌年録音の本盤ギーゼキング(P)、PWE(タイム@8’19A7’07B5’50)、勿論ホルンは両方デニス・ブレインです。このモーツァルトの「ピアノ・管楽器五重奏曲」と楽器編成、各楽章調性が共通するベートーヴェンの当該曲はやはりギーゼキングがピアノを担当したものでこれも私は聴いた事が無かったのですが若書きでないベートーヴェンの佳作(1955年録音、トータルタイム24’41)であります。ギーゼキングのモーツァルトもよくピアノ・ソナタで接していたのでその絶妙さはこの両曲ででも思い出した次第です。素晴らしい盤と申せましょう。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2010/06/13

    ハスキルのモーツァルト ピアノ協奏曲第19番、20番は結構異奏盤があります。少し私が集めたHMV資料ですが紹介しておきますね。先ず第19番→1950年ズヴォボタ/ヴェンタートゥールSO(本盤),1952年フリッチャイ/KRSO,1953年フリッチャイ/RIASSO,1955年フリッチャイ/BPO,1956年カトレヴィッツ/パリ音楽院O,1956年シューリヒト/SRSO,1957年デザルツェンス/ローザンヌCO、次ぎに第20番→1948年ブール/パリ音楽院O,1950年ズヴォボタ/ヴェンタートゥールSO(本盤),1952年イッセルシュテット/ベロミュンスタースタジオO,,1954年フリッチャイ/RIASSO(二種),1956年カラヤン/PHO,1957年ヒンデミット/ORTFNO,1960年マルケヴィッチ/コンセール・ラムルーO,年代不詳クレンペラー/ルチェルンFO  といった具合でこれらは何れもハスキル50歳を超えての演奏でもっと若い頃のものもあると思います。本盤は上記モーツァルト協奏曲を含め50歳を超えたとは言え何れも1950年のモノラル収録演奏であります。第20番協奏曲は第1楽章カデンツァに入る前のバックオーケストラのテンポには驚きました、地方のあまり有名?ではない指揮者とオーケストラ(このオーケスラは確かシェリングのバッハ・ヴァイオリン協奏曲集のバックでした)の存在感・・・勿論技術的には大したレベルではないもののそれが逆に身近に感じます・・・にも光ります。最終楽章のカデンツァは誰の作なのでしょうか、初めて聴くのですが素晴らしい(演奏タイム@14’06A9’24B7’18)、比較的手に入り易い最晩年の1960年マルケヴィッチ/コンセール・ラムルーO分のタイム@13’27A9’30B7’03とは基本的に変わっていないですね。この名曲、数あるハスキル盤でどれが決定盤なのか分らず本盤の位置付けも正直不案内です・・・こうした事は乱演奏気味?アーティスト(ビジネスなので決してアーティスト自身の責任ばかりではないのだけれど)にとっても愛好家にとってもあまり感心したことではないと近頃思い始めています。第19番(演奏タイム@12’15A9’04B7’13)は作品自体からもそう取り立てた特徴は聴けません。ベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番は私が好きな曲です。正直女流ピアニスト向きとは思っていません。ハスキルでもこの曲の若きある逞しさの表現には届いてはいないのですが貴重な録音です。若い頃から病弱だったハスキルの体力面の限界も否定出来ませんが繊細さというかエレガントさがふとのぞくのはさすがハスキルならではと思います。この曲でもバックが第1楽章前奏でピアノが入る前頃スピードダウンするのを面白く聴きました、同楽章の〆アンサンブルが少し怪しいのもリアルで受け入れられました。第2楽章は素晴らしいです、ピアノ音粒が綺麗です。しかし好きな曲だけにこの演奏、私にはone of themの演奏にとどまってしまいました・・・スミマセン(タイム@16’33A9’42B9’17)。スカルラッティのソナタ11曲はいろいろな色合いの曲をハスキルは技術的には少しのルバート程度でそうこんだ手は使わず各曲感情を描写してくれ本盤では一番気に入りました。これらの演奏からハスキルならではのものを聴けるかと言えば私はそう断定は出来ておりませんし本盤他の収録曲を聴いておりません(シューマンが気がかり!)ので取りあえずOKランクとしておきます。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2010/06/13

    本盤はNHK名曲アルバム北欧版ということでシベリウス、グリーク等の作品を各曲短縮してNHKSO,TPOを色んな指揮者が振ったものを集めたものです。この中で堀米ゆず子さんのシベリウス・ヴァイオリン協奏曲が入っておりこの演奏自体は2006年黒岩英臣/TPOのバックの演奏でタイムは先ほど触れたように第1楽章4’54と極く極く短縮版であります。堀米さんのシベリウスと言えば1980年エリザベート国際音楽祭でのライブ盤(オクトール/ベルギーNOがサポートで彼女は当時23歳頃、演奏タイム@16’27A8’42B7’17)・・・私たちの頃はLPで青空と高層ビルを背景に彼女のヴァイオリン・ケースを下げたジャケット表紙が馴染みのものでした。勿論ライブですから少々の破綻はあってもその緊張感は何とも言えない演奏盤でした。それから後年1988年にフイッシヤー/ACOサポートで録りなおし(演奏タイム@16’27A8’35B7’13とライブ盤と殆ど同じ)して前盤同様素直ではあるがより安定した表現を聴かせてくれました。現在この二盤とも廃盤となり僅かに前者ライブのものが復刻盤でHMV競合他社から出ているに過ぎなく寂しい限りであります。少なくとも国際コンクールで優勝した日本人演奏者の記念代表盤はメーカー、発売・販売会社としては続けてスタンバイしておく姿勢が「日本の強さ」にも繋がるのでは?(もっともアーティスト自身によってはそんなにいつまでもと思うケースもあるでしょうが)。沢山毎月出てくる音楽ソフトで勿論ビジネスですから採算が重要なのですが各会社の存在価値として何が文化寄与出来るのかも課題であることは言うまでもありません。本盤カタログ欄を借りて少し気がかりな点を述べました、本盤はその意図と共に今後も大切にしたい素晴らしい盤と思います。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2010/06/12

    ハスキルのモーツァルト ピアノ協奏曲第19番、20番は結構異奏盤があります。少しHMV資料から紹介しておきますね。先ず第19番→1950年ズヴォボタ/ヴェンタートゥールSO(本盤),1952年フリッチャイ/KRSO,1953年フリッチャイ/RIASSO,1955年フリッチャイ/BPO,1956年カトレヴィッツ/パリ音楽院O,1956年シューリヒト/SRSO,1957年デザルツェンス/ローザンヌCO、次ぎに第20番→1948年ブール/パリ音楽院O,1950年ズヴォボタ/ヴェンタートゥールSO(本盤),1952年イッセルシュテット/ベロミュンスタースタジオO,,1954年フリッチャイ/RIASSO(二種),1956年カラヤン/PHO,1957年ヒンデミット/ORTFNO,1960年マルケヴィッチ/コンセール・ラムルーO,年代不詳クレンペラー/ルチェルンFO  といった具合でこれらは何れもハスキル50歳を超えての演奏でもっと若い頃のものもひょっとしたらあると思います。本盤は50歳を超えたとは言え何れも1950年のモノラル収録演奏であります。第20番協奏曲は第1楽章カデンツァに入る前のバックオーケストラのテンポには驚きました、地方のあまり有名?ではない指揮者とオーケストラ(このオーケスラは確かシェリングのバッハ・ヴァイオリン協奏曲集のバックでした)の存在感・・・勿論技術的には大したレベルではないもののそれが逆に身近に感じます・・・にも光ります。最終楽章のカデンツァは誰の作なのでしょうか、初めて聴くのですが素晴らしいです(演奏タイム@14’06A9’24B7’18)、比較的手に入り易い最晩年の1960年マルケヴィッチ/コンセール・ラムルーO分のタイム@13’27A9’30B7’03とは基本的に変わっていないですね。この名曲、数あるハスキル盤でどれが決定盤なのか分らず本盤の位置付けも正直不案内です・・・こうした事は乱演奏気味?アーティスト(ビジネスなので決してアーティスト自身の責任ばかりではないのだけれど)にとっても愛好家にとってもあまり感心したことではないと近頃思い始めています。第19番(演奏タイム@12’15A9’04B7’13)は作品自体からもそう取り立てた特徴は聴けません。本盤収録の他のピアノ協奏曲は聴いておりませんのでOKランク止めとさせて下さい。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2010/06/12

    本盤収録曲の内、レーピンがクリヴィヌ/LSOのバックを得て演奏するシベリウスの唯一の協奏曲、ヴァイオリン協奏曲について感じた事を書き込みいたします。演奏タイムは@15’33A8’38B7’10・・・、第1楽章出だし少し聴きとりにくい程かすかな遠くからのヴァイオリンがシベリウス世界に導いてくれます。やがて低音が強いオーケストラの存在感が私にはバランス感の喪失となってしまいます。些かオーケストラのべったりとした厚い処が気にはなりますが暗さを強調したのかもしれません。ヴァイオリンはそれでも丁寧にゆっくりそれも敢えて言えば線太く進みそれだけにシベリウス独特の鋭さが軽減された印象を持ちました。初めのピークに続くヴァイオリンカデンツァソロは切れはもうひとつではあるけれど見事なもの! 最終コーナー・・・オーケストラは大きく区切ったような段をつけフィナーレ前は充分溜めてそしてスピードアップ。この楽章演奏・・・結局焦点がややぼやけた感じを持ちました。第2楽章、前楽章同様丁寧にゆっくり曲央に進みます。たっぷり隅ずみまで神経の行き届いた演奏で時には囁くようにも呟くようにもなります、終わりのゆったり静かな処は曲自体とは言え印象的・・・タイムとしては絶対的には普通なのですが他の楽章との相対的となればやや時間をかけたという感じです。最終楽章、テクニック万全ながらもエキザチックな野性味が抑制気味、従って燃焼感が私には伝わって来ませんでした・・・私の年のせいかも・・・?全体とにかく歌うようなヴァイオリンの丁寧さが特徴で冒頭述べたシベリウス世界(鋭さとか寒々さとか野生さとか・・・)とのマッチングについては意見が分かれる処でしょう。本盤のもう一つの収録曲であるチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲は未聴ですが1985年僅か14歳でこのヴァイオリン協奏曲を録音したレーピン、当時「怪童」とも「オイストラフ再来」とも言われた彼(彼自身はメニューイン志向?)はこの曲を以降1989年、1994年(本盤)、2002年と録音を重ねているようで聴き比べもしたいですね。1985年の演奏盤の彼のジャケット写真はなる程「怪童」というか少しこまっしゃくれた感じがしたのが次第に中村獅童に似た?やんちゃなルックスになり(そういえば同じような年齢)最近は少し落ち着いた感じになって来て(獅童さんも然り)演奏も多分それだけ円熟味が加わってきていると思います。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2010/06/11

    1969年ザルツブルグ音楽祭でのライブ録音で当時セルは72歳・・・指揮者としてはまだまだこれからという時でありましたが翌年亡くなってしまうのですね。「エグモント」序曲(演奏タイム8’41)、これから始まるコンサートの興奮度合いが高まって行く様子がありありと分かります。スタジオ録音では聴けない生々しさが伝わるとともにVPOの弦の美しさが素晴らしいです。フィナーレへは早足で駆け出します。この録音が「縁」で「エグモント」全曲が後日録音されることとなります(私は正直この全曲版、ブッソウの「語り」のナチス演説を連想するような激しいドイツ語についていけませんが・・・)。次にあの鋼鉄ピアニスト ギレリス(当時53歳)をむかえてのベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番、演奏タイムとしては@16’12A9’42B8’20となって比較的全体テンポは早い方の演奏であります。第1楽章初めオーケストラは抑制気味、小編成のような感じでなだらかなVPO弦が美しい(この小編成な感じはこの楽章途中でオーケストラのみで走る節も同様です)。もう少し逞しさが欲しいとは思いましたが曲が進むうちにそれは杞憂に過ぎませんでした。さて前奏が終わりピアノが強靭な第1発目をタッチします。とにかくギレリスらしさが満ち溢れます、力強いカデンツァに入る前オーケストラは充分準備をします。最後少しアンサンブルが怪しい処もありますがライブ故と割り切ります。美しい第2楽章・・・終わりの方でピアノとオーケストラが不合と思われるのは単に掛け合いなのでしょうか。第3楽章ピアノはアクセントをより明確にし特にこの楽章はスピードアップ、しかしカデンツァ前はやはりオーケストラは満を持します。〆のアンサンブルも無視しますね。この第3協奏曲通して聴いた後皮肉な事ですがアンサンブルがセルの割りには?と聴こえライブなんだなぁと思った次第。「運命」交響曲にはセルの録音盤が多く手兵CLOでは1955年モノラル、1963年、1966年ステレオなどが今は聴けるようで他にライブを含めSKDやCSO(1961年)そしてACO(1966年)などがあるようです。本盤VPOの本気?演奏が聴けやはりアンサンブルの詰めがセルらしくない処もライブならではです。演奏タイムは@7’45A10’13B5’35C8’45で前述の各演奏とそんなにブレてはいないようです。とにかく曖昧さがなく知情バランスがとれた演奏かと思います。第1楽章最後の主テーマは引き伸ばし〆をすばやくしております。第2楽章VPOの芳醇さをよく引き出して美しいです。最終楽章イントロを思い切り伸ばし続いては早めに展開、VPOの割りと柔軟な対応に注目! 繰り返し再開の前の念押しは面白く端正な躍動感に管楽器の暴れ?も聴き処。そして比較的溜めを作ってゆっくりこの曲は終わります。完璧主義のセル/CLOでの演奏とは違う面も味わえる素晴らしい演奏かと思います。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2010/06/11

    デニス・ブレインの演奏したモーツァルトのホルン協奏曲には1940年代録音のモーツァルトのホルン協奏曲第2番、第4番があり本盤1953年カラヤン/PHO伴奏分との比較をファンならずともしたくなりますね(1953年にはロスバウト指揮南西ドイツ放送SOのバックでのライブ盤もあるそうです)。前者の方の第2番(1946年録音)はW.ジェスキント/PHO伴奏でタイムは@6’26A3’20B3’19、カラヤン伴奏分とそんなに差はありませんが何となく荒削りな感じもします。同第4番(1943年録音)は@8’38A4’39B3’28でこれもタイム的に差は無視するとして伴奏HOで第1楽章と第2,3楽章の指揮者が異なっているという変則物でしたが、さて有名な本盤演奏はW.レッゲのプロデュース、カラヤン/PHOバックによるモーツァルトのホルン協奏曲集で1953年(ブレイン当時推定32歳)の録音です。余りにも有名評価高い名盤なので逐一コメントは避けますがその流麗とも言えるテクニックによる演奏はカラヤンのやはり流麗なバックオーケストラで更に映えホルンという楽器の特性である優雅さが倍加したようであります。何れにしてもスンナリ抵抗感無く入ってくる演奏には間違いなく又、録音状態もそんなに悪くなく本盤以外にも各種様々な仕様盤が出ているようです。演奏タイムだけ参考までにメモしますので他のホルン奏者分との比較にでも参考にして下さい。第1番@4’38A3’38、第2番@6’33A3’31B3’35、第3番@6’59A4’54B3’44、第4番@8’07A4’31B3’36・・・(カラヤン/BPOの後年ザイフェルトとの録音は第1番@4’57A3’14、第2番@6’48A3’29B3’39、第3番@7’33A5’19B3’40、第4番@8’38A4’47B3’26)。もうひとつのモーツァルトK452の五重奏曲の演奏、私自身この曲をそんなに聴いた事がないのですが1954年録音でC.ホースレイ(P)、デニスブレイン管楽器合奏団(タイム@10’00A7’03B5’43)との共演です。デニスブレイン管楽器合奏団というのはデニス・ブレインの兄(オーボエ)も加わった室内楽での共演バンドで都度メンバー出入りしたらしいです(実はこの曲ももう一つ録音盤がありギーゼキング(P)、PWE(1955年録音、タイム@8’19A7’07B5’50)との共演分で私は両方聴いてこの曲にようやく親しんだのが実情)。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2010/06/10

    デニス・ブレインの演奏したモーツァルトのホルン協奏曲には1940年代録音のモーツァルトのホルン協奏曲第2番、第4番があり本盤1953年カラヤン/PHO伴奏分との比較をファンならずともしたくなりますね(1953年にはロスバウト指揮南西ドイツ放送SOのバックでのライブ盤もあるそうです)。前者の方の第2番(1946年録音)はW.ジェスキント/PHO伴奏でタイムは@6’26A3’20B3’19、カラヤン伴奏分とそんなに差はありませんが何となく荒削りな感じもします。同第4番(1943年録音)は@8’38A4’39B3’28でこれもタイム的に差は無視するとして伴奏HOで第1楽章と第2,3楽章の指揮者が異なっているという変則物でしたが、さて有名な本盤演奏はW.レッゲのプロデュース、カラヤン/PHOバックによるモーツァルトのホルン協奏曲集で1953年(ブレイン当時推定32歳)の録音です。余りにも有名評価高い名盤なので逐一コメントは避けますがその流麗とも言えるテクニックによる演奏はカラヤンのやはり流麗なバックオーケストラで更に映えホルンという楽器の特性である優雅さが倍加したようであります。何れにしてもスンナリ抵抗感無く入ってくる演奏には間違いなく又、録音状態もそんなに悪くなく本盤以外にも各種様々な仕様盤が出ているようです。演奏タイムだけ参考までにメモしますので他のホルン奏者分との比較にでも参考にして下さい。第1番@4’38A3’38、第2番@6’33A3’31B3’35、第3番@6’59A4’54B3’44、第4番@8’07A4’31B3’36・・・(カラヤン/BPOの後年ザイフェルトとの録音は第1番@4’57A3’14、第2番@6’48A3’29B3’39、第3番@7’33A5’19B3’40、第4番@8’38A4’47B3’26)。もうひとつのモーツァルトK452の五重奏曲の演奏、私自身この曲をそんなに聴いた事がないのですが1954年録音でC.ホースレイ(P)、デニスブレイン管楽器合奏団(タイム@10’00A7’03B5’43)との共演です。デニスブレイン管楽器合奏団というのはデニス・ブレインの兄(オーボエ)も加わった室内楽での共演バンドで都度メンバー出入りしたらしいです(実はこの曲ももう一つ録音盤がありギーゼキング(P)、PWE(1955年録音、タイム@8’19A7’07B5’50)との共演分で私は両方聴いてこの曲にようやく親しんだのが実情)。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2010/06/10

    トスカニーニのドビュツシーについては1940年頃の「レコード音楽」という雑誌において評論家 故 村田武雄さんが「つまり、ドビュッシーの音楽は、トスカニーニの手腕によって、或神秘的な化学的過程を経て表現されなければ、それほど優れてはいないものだと言う推論に達する。如何なる指揮者も、明確に暗示していると云う点において、彼以上にドビュッシーを解釈することは出来ない。だからトスカニーニの演奏を聴かないで、ドビュッシーを賞賛するする様な振りをする鑑賞者は愚者と云うべきである。」と述べています。当時から以降登場した多くの指揮者も勘案しますとそれほどの演奏かどうかは私には判断出来ませんが交響詩「海」について調べますとトスカニーニは50回以上演目にあげており録音も1935年BBCSO,1936年NYP,1942年PHPO,1940・1945・1950・1953の各年NBCSOと結構残されているようです。さて、本盤「海」は1950年NBCSO録音(トスカニーニ83歳頃)で演奏タイムは@8’42A6’38B7’49と当然トスカニーニらしく各章短めであります(サンプリングによる他の演奏でも同傾向タイムです)。そういものの第1曲目結び情緒はカンタビーレよろしくゆったり目ですし2曲目ではいろんな楽器の音色構成が明確精妙に聴こえ3曲目もその盛り上げ方から主部への展開には迫力を伴います。欲を言えば最後の最後のティンパニー一発打はもっとインパクトがあれば・・・。録音は結構聴き易いと思いました。「牧神の午後」(1953年録音)はタイム8’51と大変と思う位早い勝負をしておりアッサリ味をどう聴くかにかかっています。「イベリア」(1950年録音@7’07A6’48B4’33)その他もソコソコといった感じの演奏です(「イベリア」と「夜想曲」の「祭り」ではどちらもトスカニーニらしいメリハリさが聴けます)。いずれにしても作曲者と接触のあった指揮者による有無を言わせぬ部分もあろうという演奏なのでしょう。なお、ラヴェルの方は未聴でありますのでOKランクに止めておきます。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2010/06/09

    ハスキルのモーツァルト ピアノ協奏曲第20番は結構異奏盤があります。少しHMV資料から紹介しておきますね。即ち1948年ブール/パリ音楽院O,1950年ズヴォボタ/ヴェンタートゥールSO(本盤),1952年イッセルシュテット/ベロミュンスタースタジオO,,1954年フリッチャイ/RIASSO(二種),1956年カラヤン/PHO,1957年ヒンデミット/ORTFNO,1960年マルケヴィッチ/コンセール・ラムルーO,年代不詳クレンペラー/ルチェルンFO  といった具合でこれらは何れもハスキル50歳を超えての演奏でもっと若い頃のものもひょっとしたらあると思います。本盤も50歳を超えた1950年のモノラル収録演奏であります。第1楽章カデンツァに入る前のバックオーケストラのテンポには驚きました、地方のあまり有名?ではない指揮者とオーケストラ(このオーケスラは確かシェリングのバッハ・ヴァイオリン協奏曲集のバックでした)の存在感・・・勿論技術的には大したレベルではないもののそれが逆に身近に感じます・・・にも光ります。最終楽章のカデンツァは誰の作なのでしょうか、初めて聴くのですが素晴らしいです(演奏タイム@14’06A9’24B7’18)、比較的手に入り易い最晩年の1960年マルケヴィッチ/コンセール・ラムルーO分のタイム@13’27A9’30B7’03とは基本的に変わっていないですね。この名曲、数あるハスキル盤でどれが決定盤なのか分らず本盤の位置付けも正直不案内です・・・こうした事は乱演奏気味?アーティスト(ビジネスなので決してアーティスト自身の責任ばかりではないのだけれど)にとっても愛好家にとってもあまり感心したことではないと近頃思い始めています。スカルラッティのソナタ11曲(これも1950年録音トータルタイム30’27)はいろいろな色合いの曲をハスキルは技術的には少しのルバート程度でそうこんだ手は使わず各曲感情を描写してくれ本盤では一番気に入りました。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2010/06/09

    HMVカタログで見ますとムーテイにとってモーツァルト演奏盤はヴェルディに続いての位置・・・もっともヴェルディが圧倒的に数多い・・・で歌劇という切り口からのものでしょう。この「レクイエム」はムーティ46歳頃の1987年の収録でBPOを振り合唱団は珍しく二つの団体を起用しています。この合唱団中々奥行きある合唱をしてくれ合唱指揮のエリクソンの腕前にも寄るのでしょう。演奏はタイム@入祭文5’20Aキリエ3’05B続誦6曲19’59C奉献文2曲8’49D聖なるかな1’49Eほむべきかな5’18F神の子羊3’45G聖体拝領誦6’11とやや各段落ゆったり目で進めていますが決して情緒一辺倒ではありません。時によっては突き放した処もあるものの冒頭「入祭文」「キリエ」及び最後「聖体拝領誦」はジュリーニ並みのタイムをかけており、また続誦「思いたまえ」あたりでは表情を見せ「間」とか結びの「伸ばし」で演出します。「呪われた者共を」では少し変化というか突入合唱相当パッセージを早めに運び次のゆったりした「涙の日」との対比感を出しています(「流れ」的に私はあまり好きではありませんが・・・)。独唱陣も健闘していますがバスが幾分年寄りじみているように私には聴こえたりしました。余白の「アヴェ・ヴェルム・コルプス」(3’26)は僅かな時間ですが静謐に経過して行きます。全体としては声楽ジャンルでのムーティの守備範囲の素晴らしい演奏かと思います。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2010/06/08

    1969年故ミュンシュの後関与することになったOPを振って本場作曲家フランクの交響曲を録音したのが本盤聴きものとなっております。演奏タイムは@20’49A10’31B11’21と特に第1楽章はじっくりと華麗に取り組んでおりOPをも手中にしたある種高ぶりのようなものも感じられます。重々しくスタートするこの曲、単にフランス風ではなく強い筋肉質的な肌触りがし、この曲本来持ち合わせているのとは異なる別の重厚さが支配する第1楽章です。華麗壮麗という語で片付けて良いのか分かりませんがゆっくり「演出」よろしくカラヤン節を展開します。オルガン的響きを更に曝け出し少しそれを強調する雑さも気にはなりましたが最後の全奏ではその彷彿する響きに独墺の雰囲気を聴きとりました。第2楽章は性格上神妙に進め最終楽章は再び壮麗にオルガン響きを前面に出し終わりの方ハープのカラヤンらしい使い方を経てギンギラした演奏は閉じます。確かにここにはカラヤンでないと出せないサウンドがあり一般的ではありませんが一聴価値はあります。他の収録曲は未聴ですので当面OKランクに止めておきますね。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2010/06/08

    ムターは1980年彼女がまだ17歳頃カラヤン/BPOのバックでメンデルスゾーン・ヴァイオリン協奏曲を録音しており勿論彼女を見出したカラヤン主導であっても初々しさがある演奏を繰り広げており演奏タイムも本盤より5分近くも長い@13’58A9’29B7’05と甘い雰囲気を振りまいておりました。その彼女も45歳、2008年ライブでバックはマズア/LGOで収録した同曲、当然変化があってしかるべきでありましょう。一言で言いますと強かになった彼女の自身あふれる姿勢がありありとうかがえます。演奏タイムは先述通り@12’24A7’16B6’13で第1楽章思い入れたっぷり感情の高ぶりを早速出だしから聴かせます。もう一つ滑りが悪い感じもしますがたっぷりのヴィブラートがそれを補います。カデンツァ的なソロに入る前一旦勿体ぶる処など面白くそのカデンツァ的ソロもたっぷり聴かせこの楽章タイムからすれば時間をかけた形になり少し間延びした感じにもなりました。ヴァイオリンがの登り詰めた処から結びまでは燃えます!マズアと思われる唸り声もひょつとしたら?切れ目無く続いての第2楽章「甘さ」は抑え目、バックのマズア/LGOは交響曲でも聴かせる重厚な落ち着いた感じでフォローします。ムターの掘り下げた演奏が印象的で起伏感が素晴らしいです。第3楽章も危うさとは無縁、最後は大きく波立たせ決め処を見せます。現実的な濃厚熟女的表情のメンデルスゾーン・ヴァイオリン協奏曲と受け取りました。元夫のプレヴィンとの無言歌「春の歌」も女性優位を示した演奏かと思います。三重奏は未聴でありますので当面OKランクにさせて下さい。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2010/06/08

    本盤HMVの掲示においてジャケットイメージ及びタイトル名が「モーツァルト ピアノ協奏曲19,20」となっているのに曲目内容が「バッハ、クープラン・・・」とかになっており合致しておりませんが本レビューは前者に従って書き込みました。ハスキルのモーツァルト ピアノ協奏曲第19番、20番は結構異奏盤があります。少しHMV資料から紹介しておきますね。先ず第19番→1950年ズヴォボタ/ヴェンタートゥールSO(本盤),1952年フリッチャイ/KRSO,1953年フリッチャイ/RIASSO,1955年フリッチャイ/BPO,1956年カトレヴィッツ/パリ音楽院O,1956年シューリヒト/SRSO,1957年デザルツェンス/ローザンヌCO、次ぎに第20番→1948年ブール/パリ音楽院O,1950年ズヴォボタ/ヴェンタートゥールSO(本盤),1952年イッセルシュテット/ベロミュンスタースタジオO,,1954年フリッチャイ/RIASSO(二種),1956年カラヤン/PHO,1957年ヒンデミット/ORTFNO,1960年マルケヴィッチ/コンセール・ラムルーO,年代不詳クレンペラー/ルチェルンFO  といった具合でこれらは何れもハスキル50歳を超えての演奏でもっと若い頃のものもひょっとしたらあると思います。本盤は50歳を超えたとは言え何れも1950年のモノラル収録演奏であります。第20番協奏曲は第1楽章カデンツァに入る前のバックオーケストラのテンポには驚きました、地方のあまり有名?ではない指揮者とオーケストラ(このオーケスラは確かシェリングのバッハ・ヴァイオリン協奏曲集のバックでした)の存在感・・・勿論技術的には大したレベルではないもののそれが逆に身近に感じます・・・にも光ります。最終楽章のカデンツァは誰の作なのでしょうか、初めて聴くのですが素晴らしいです(演奏タイム@14’06A9’24B7’18)、比較的手に入り易い最晩年の1960年マルケヴィッチ/コンセール・ラムルーO分のタイム@13’27A9’30B7’03とは基本的に変わっていないですね。この名曲、数あるハスキル盤でどれが決定盤なのか分らず本盤の位置付けも正直不案内です・・・こうした事は乱演奏気味?アーティスト(ビジネスなので決してアーティスト自身の責任ばかりではないのだけれど)にとっても愛好家にとってもあまり感心したことではないと近頃思い始めています。第19番(演奏タイム@12’15A9’04B7’13)は作品自体からもそう取り立てた特徴は聴けません。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2010/06/07

    メジューエワ・・・日本に登場してかれこれ15年、今はその日本を主な拠点としてレパートリーを拡げつつ活躍しています。登場した頃は二十歳過ぎ、その可憐な容貌に惹かれ演奏そのものより彼女のジャケットCDを手元に置いておくだけでという感じもしておりました。その容貌はさすが女性らしさを加えてはいますがその外見より本来しっかりした「芯」のある人らしくそれは振る舞いにも出ているようです。何かき然とした(今じゃこんな姿は日本そのものに見られなくなった)日本女性をふと覚える時があります。葉隠れ精神も・・・美意識として気に入ったような彼女、結構自己主張はしっかりしておりロシアの作曲家(私はあまり知りませんが)メトネルの作品普及にも注力しております。さて、彼女の最近の演奏は芳醇な気品ある中でもフォルムを明確に打ち出しやはり独墺物よりロシア、東欧物(メンデルスゾーン「無言歌」なども・・・)演奏に私は聴き入ります。ショパン生誕200年での練習曲、前奏曲に続くこのショパン・夜想曲・・・ノクターン集(2009年日本で録音)も単に繊細・抒情的であるのではなく移ろいの色彩を上手く・・・そこにはある強さをも聴くことが出来ます(リヒテルは意識していると彼女は語っているようです)・・・この辺りはHMVレビューにもある通りだと思います。本盤、有名な嬰ハ短調「遺作」がトップバッターなのですが演奏タイムが4’28と長めに進め特に中程でのゆっくりした前述の移ろいは印象的であります。年齢的にも丁度いい頃の日本ブランドという事で最高ランクの収穫だとは私は思っております。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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