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Review List of no music no life 

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  • 4 people agree with this review
     2012/02/12

    彼の十八番がこのベートーヴェンの4番のピアノ協奏曲。
    ベートーヴェン直系のピアニストで弟子をほとんど持たなかったという師ダルベールに見込まれ叩き込まれたレパートリーのひとつ。若い頃「鍵盤の獅子王」と呼ばれたこの人には、豪壮な同じくベートーヴェンの「皇帝」協奏曲の方がお似合いと初め思うが、この演奏を聴けば、納得する。

    1960年代のウィーンでは、
    この曲をバックハウスのピアノ、ベームの指揮、ウィーンフィルハーモニーのバックで聴くことは特別な経験であった。
    当時のウィーンフィルは、定期演奏会で協奏曲を演奏することはしなかったが、バックハウスは特別待遇で幾度となく招聘した。しかしこの3者が揃っての録音は、わずかに4つ(モノラル2つ、ステレオ2つ)。その中にこの曲は含まれなかった。理由は3者が別々な録音会社と契約していたため、弊害が多すぎたのだ。(ライブ録音は辛うじて残っており2種は所有しているがいずれも水準以下のモノラル録音)

    しかしその価値を信じた数少ない人たち(おそらく本人たちもそう感じていたのではないだろうか)が、この撮影を敢行した。ウィーンフィルを諦めウィーン交響楽団を起用、非常に状態のよいカラーとステレオで掛け替えのない宝物のような瞬間が、ここに刻まれることとなった。それだけに、本人たちもこの一期一会の撮影にかける意気込みは映像を通してひしひしと伝わってくる。スタジオ録音とは思えない独特の緊張感。

    この曲はピアノのモノローグで静かに始まる。
    清澄な空気と祈りが静かに告げられる。
    精神的な美が何の誇張もなく表現される。

    83歳のバックハウスはこの部分の演奏について収められているインタビュー(必見!!)の中でピアノの前に座り手を鍵盤の上に置き、こう語っている。

    「私は毎日愛して止まないこの協奏曲の冒頭を練習し続けてきた。でも未だに・・・・完全に満足できたことがない」

    60年以上毎日(!!)弾き続けたというのに納得がいかないとは、本当に頭が下がる。クラシック音楽家の止まらぬ成長は、こういう謙虚な姿勢から来ているのだろう。孔子の「20にして・・・」という言葉を連想させる。

    彼の言葉どおり、祈るように少し手を震わせながら鍵盤に手を置き慎重にでも決然と音楽が始まる。

    実はバックハウス、その謙虚さから多くの個性的な指揮者たちと共演し録音している。
    C.クラウス、クナッパーツブッシュ、カラヤン、S=イッセルシュテット。
    しかしいずれもバックハウスのベストフォームとはいえない。
    原因は指揮者がクセモノか場違いか支えきれていないか。

    その違いがよく判るのが1楽章中間部のブリッジパッセージ。
    どの指揮者との演奏でも淡々としているが、いかにベームの指揮の時に感じきったテンポ、音色で演奏しているか!

    ベ−ムが指揮を執ったときのバックハウスは自分の呼吸の中で安心して音楽に没入している。感じ切った音色、パッセ−ジ、テンポ、リズムといったさり気無い小さな『成果』が積み重なると豊潤な音楽の源泉となり、驚くべき至高・至福の境地へと聴き手を誘う。彼のように謙虚に淡々と音楽を紡いでいくピアニストには一事が万事、演奏の生命力に関わる重要な問題。

    この演奏は「何も為せずして全てを表現し尽くした」バックハウス真骨頂の至芸が堪能できる。


    彼こそ真の音楽家であり表現者であると思う。

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  • 2 people agree with this review
     2012/02/06

    晩年のジュリーニはその謙虚で真摯(まさに紳士!)な音楽への姿勢と愛から、指揮者を小馬鹿にすることもあるウィーンpoから例外的に畏敬の念を集めた指揮者であった。その結果、彼独特のスケールの大きいどっしりとしたテンポの中で、心の内奥から溢れ出る歌と人間的な温もりに満ちた輝かしい音色を彼らの最大限の本気をもって惜しみなく応えるという極めて幸福な関係を築くこととなった。このドイツ・レクイエムは敬虔なカトリックであったジュリーニが、ゆったりと作品の隅々まで光を当てながら、その美しさと充実した響きにどっぷりと浸ることができる必聴の演奏となっている。1987年ウィーン・ムジークフェラインザールでのライブデジタル録音。

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  • 4 people agree with this review
     2012/02/06

    ベルギーの指揮者クリュイタンスがフルトヴェングラー亡き後間もないドイツの雄ベルリンフィルを指揮して完成させたベートーヴェン交響曲全集(シューリヒト/パリ音楽院管とのバーター契約だったことは有名)。最もドイツらしい重厚なサウンドを持っていたベルリンフィルからかくも透明感溢れる美しい煌めきに満ちながら人懐っこさも併せ持った音色を引き出せたこの演奏は、古今の多種多様な演奏がある現在でもの中でも稀有の価値を失わない。特に「運命」の緩叙楽章、「田園」での一際突き抜けて聴く者の心に響く木管の小鳥のさえずりのような叙情的な美しさは他の追随を許さないものがある。温かみのあるステレオ初期の録音。

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     2012/02/06

    今から20年以上前、日本がバブル絶頂だった1987年、クレーメルとアーノンクールという2人の奇才のぶつかり合いが実に痛快かつ大胆なモーツァルト像を描き出した。当時の音楽界に衝撃を与えた現代的でエポックメイキングな演奏を成し遂げた金字塔たる全集。モーツァルト演奏には他の追従を許さないウィーンフィルと言う最も伝統にウルサイ楽団が、そんな切れ味鋭い解釈に従いながら最高の音楽美で華を添えている。三者の紡ぎ出す刺激的な音楽は独特なディテール処理を見せ、アーティキュレーション、テンポは緩急自在に極めて自由に飛翔しながら、一方で冷徹な目を鋭い眼光で注ぎ込んでいる。ロバート・レビン作のカデンツァも愉悦溢れるハイセンスな大変な聴きモノ。

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  • 1 people agree with this review
     2012/02/06

    1979-80年録音。ホルショフスキ−88歳での初録音!表面は鞭を打ったように静寂で穏やか。でも実はもの凄い感興と愉悦が込められている。『静かなる熱狂』と呼ばれ100歳近くなって世界中を夢中にさせた最晩年の彼の演奏はどれも垂涎だ。特にバッハは絶品でその純度の高さと無垢さ、独りの謙虚な人間の精神、かのバックハウスですら到達し得なかった無我の境地。これほど自然で淀みなく流れるような音楽なのに自然な感動にも欠けていない。全ての音に愛情が等しく込められ、安らぎが全体を包み込んでいる演奏は皆無。恍惚のヒトトキを約束してくれる。

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     2012/02/05

    既にモーツァルト弾きとして名声を獲得していた内田光子が、ライフワークとして次に取り組んだのがこのシューベルトのソナタだった。その最初の作品が1996年に録音された「即興曲集」でここで彼女は今までどちらかと言うと古きよきドイツ風の典雅で優美な音楽として捉えられることが多かったこの作品を、他の誰も表現し得なかった深遠な世界を表出させ深い感動を誘った。同年に録音された第15番、18番に続き録音されたのがシューベルト最晩年の遺作となった第21番のソナタだ。ベートーヴェンの「ハンマークラヴィーア」ソナタに匹敵する45分にも及ぶ大曲だが、深い沈黙から地の底から湧き上がってくるように始まる冒頭からその深遠な世界は桁外れで、孤独と哀切を抱えながらモノローグ的に淡々と歩んでいく蒼白く地を這う様に蠢く世界から時々ふぅっと浮き上がってきて人懐っこく暖かいホッとするような淡い暖色系の世界までゾッとする様なギャップの中で音楽が展開する。明らかに死を意識しながら静かに受け容れ、この世での佳き思い出に心温めながら進んでいくそんな印象を強く抱かせる。自身のスタインウェイをイギリスからわざわざウィーンのムジークフェラインザールへ持ち込みホールを貸しきり、フィリップスのエンジニアと細心の注意を払って製作されたこの録音は、計り知れない深い感動を聴き手にもたらしてくれる。1997年5月、ウィーンでのデジタルステレオ録音。

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     2011/10/31

    ヴァントの同曲録音は数あれど、この演奏は非常にドラマティックで濃厚な表現が聴く者の胸をぐいっと惹きつける。「動的だ」とライナーノートで舩木氏が指摘しているが、同時に「劇的な」表現が頻出する。独特の緊張感、美しい木管や弦のトレモロなどは既に晩年の様式と同じであるが、ヴァイオリンが時に驚くほどクレッシェンドと共に濃厚な感情表出を和音から噴出させ、中低弦が様々な音型を底深く意味深くうごめくように響鳴し、極めつけは圭角のある金管郡(特にTrb,Tuba)の容赦ない天を裂くような強奏が引き締まった造型の中で劇的に表現されている。オーケストラもベルリンpoと比べても、よりヴァントおよびブルックナーを良く知った練られた音となっておりその音楽の呪縛にガシッと捕まえられたような気持ちで一気呵成に聴かせてしまう。リヒターのバッハ演奏にも似た音楽でヴァントは、この長大な曲への畏敬の念を持ちながら一切の無駄を排しつつ真正面から対峙し、最も真剣に劇的にその世界を見事に捉え描き切っている。素晴らしい!!

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  • 11 people agree with this review
     2011/10/21

    ブラームスやワーグナー、ブルックナー、R.シュトラウスに関しては良さを認めている私だが、実演で聞いたらまだしも、ティーレマンのベートーヴェン演奏は、デビュー版のフィルハーモニア管との第5、第7番のときから変わらず違和感を覚える。冷静にベートーヴェンの音楽を聴きたい一聴衆からすると、「面白く」はあるが、その「恣意的」と感じられるやや強引な表現は彼の体臭を感じさせ素直に感動できる表現とは言い難い。愛国的で伝統的なドイツ音楽の表現方法としてはしっくり来るのかもしれないが、未だフルトヴェングラーらが到達した狭い文化圏を超越し「好悪」を超えた「普遍性」は勝ち得ていないと思う。今後の更なる「脱皮」を期待したい。

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  • 1 people agree with this review
     2011/10/21

    素晴らしいDVDだ。最晩年のヴァントの映像記録としてその至芸を伝える価値の高いものだ。特に指揮者アングルがずっとヴァントの一挙手一投足を捉えており、睨む様に鋭く時に遠く虚空を見つめる眼光、空に音楽を直裁に描き出す腕、リズムを適確に伝えながら音楽を鷲掴みにする手。今そこにある音楽の意図を非常に繊細で精緻な指示で、さりげなくしかし強い確信を持って各パートへ鋭敏に伝える老マエストロの真骨頂を徹頭徹尾見事に記録していて貴重だ。金子健志氏によるライナーノートの詳細な楽曲解析と解釈に関する文章もヴァントの作品に対する構造的な意図を具体的に紐解き視聴者に伝えようとした試みとして、なるほどと思わせるものがあった。しかし、それが如何に骨の折れることで、枝葉末節、ヴァントの奥義のごく一部分しか照らし出せていないかにもまた気づかされる。一つ一つの素材を吟味し全体として矛盾なく圧倒的な伽藍を築くこの完成度まで持ってくるのに、ヴァントが精緻に積み上げてきたことがどれほど偉大であったかを実感させる。まさにプロの職人芸。テンポは両極端であったが、極めて厳密でストイックに音楽を追求し部分にもこだわり1点も蔑ろにしない隙のない厳しい緊張感に貫かれた演奏スタイルは、チェリビダッケと共通しブルックナーの宗教的な本質と親和性があるように感じられる。その意思を不断の集中力で献身的に見事に音化した北ドイツ放送響も絶賛に値する。演奏後熱狂する聴衆に何度も”Thank you”と口ずさんでいたヴァント。こちらこそDanke schonと言わなければ!!

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  • 9 people agree with this review
     2011/10/08

    全楽章隈なく「音楽美」に満たされている。浮世離れをした印象的なフル−トをはじめ、弦・管とも溢れ出る充実し切った音楽をACOが全身全霊を込めてヨッフムに捧げている。内容と形式が見事な1,2楽章だけでなく3,4楽章も確信に満ちた見事なテンポ設定とバランスで伽藍のように圧倒的な説得力を持って迫ってくる。小鳥のさえずりや人間の煩悩、大地の息吹を超越し、とうとう宇宙の鳴動にまで到達した最晩年のヨッフムの境地に唖然と言葉を無くし、ひたすら感謝と至福を享受出来る稀有の演奏芸術だと否応無く認めさせられる凄演。

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  • 0 people agree with this review
     2010/11/23

    このウィーンpoとの演奏は、阿吽の呼吸による揺るぎない巨大な表現。円熟の極みにあった同楽団の特徴を前面に出し、ゆったりとしたテンポの中で心行くまで纏綿と謳い上げるヴァイオリンが人の声のように濃厚で温かい表情は面目躍如でマイクの位置のせいか、この録音はそれを良く捉えている。金管楽器の阿鼻叫喚な強奏、木管楽器の柔らかくまろやかで包み込まれるような音色などクナッパーツブッシュのスタイルを踏襲しつつ楽団もやりたいことをはみ出さんばかりに目一杯やっている感があり、相性の良さが伺える。この音楽に身を委ねじっくりと味わえれば深く堪能出来る演奏だ。1949年のステレオ録音による十八番であるワーグナーはやや狭いダイナミックレンジこそ惜しまれるが、奥行きのある臨場感はかなり得られており情報量は多く「こんなものが残っていたのか!」と悦びを禁じえない。ミュンヘンフィルとの1963年スタジオ/ステレオ演奏と比べても各奏者の得も言われぬロマンティシズムが当時のウィーンpoならではのもので、濃厚さが際立っている。

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  • 3 people agree with this review
     2010/07/05

    全く独特なブルックナーの世界が繰り広げられている。丁寧に細心の注意を払いながら一つ一つの音の表情、和音の響きと有機的に関連付けられる進行に圧倒的な沈潜と意味深さを持たせ、深い呼吸の中で巨大な伽藍を一部の隙も無く高い集中力で描き出す。フレージング、ダイナミクスも極めて大きく、ピタリと合った和音はそれ自身がそれぞれに必然性を帯び存在価値を与えられ生命を宿している。心を一つにしたミュンヘン・フィルの献身的な演奏からは、あらゆる評論を超越する強い説得力を感じさせる。

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  • 4 people agree with this review
     2010/07/04

    当時ヨーロッパにおける
    クラシック音楽最高の聴き物であったといっても過言でない
    ピアニスト、指揮者、オーケストラ
    真に三位一体の稀有の演奏芸術アーカイブ。

    モーツアルトはコクのある美音で微妙にテンポを揺らしながら、融通無碍にまっさらな気持ちで無邪気に紡いでいく老巨匠の他には真似出来ない芸術の極致。人懐っこいウィーンpoの伴奏がまた浮世離れしている。

    ブラームスは冒頭のウィンナホルンの音色からして別世界。
    それに続くバックハウスのたじろぎ一つしない堂々とした風格と限りなく深沈として豊かなピアノ。
    緊張感ある音色と最高の音楽美で伽藍を築いていくベームの指揮。

    あまたある同曲名演の中で、
    作曲家と同じ伝統を踏破した
    演奏芸術として特別な位置を占める演奏。

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  • 4 people agree with this review
     2010/07/04

    いずれもステレオ録音を残した2曲の3者でのザルツブルクでのライブ録音で、スタジオ録音に感動した人で更この組み合わせの共演に興味がある人には、貴重な演奏だ。1960年録音のモーツアルトは、1955年のスタジオ録音や1956年のライブ録音と比べ、基本的な音色や表情はそのままに、更にインテンポで飄々としたさりげなさの中で描き出そうとする姿勢が両者からうかがえる。逆に1968年のブラームスは、前年のスタジオ録音を更に濃厚でドラマティックにしたような感触がある。じっくりと謳い上げる冒頭のホルンとの掛け合いなどは、その良い例である。録音が、ピアノソロに音であるためスタジオ録音よりバックハウスの表現意図がより強く明確に伝わってくる。この低音から高音までしっとりと美しく威厳があり堂々とした音楽の充実感は他では絶対得られないもので、ライブならではの感興もあり忘れがたいが、総合的にはスタジオ/ステレオ録音に完成度/音質で劣るため星4つとしたい。

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  • 9 people agree with this review
     2010/07/04

     生死に関わる病気休養と相前後するように作成された本チクルスの演奏は、指揮者とオーケストラの関係が何か決定的に変わったことを感じさせるものとなった。療養前の本拠地ベルリンでの「第9」の演奏がアバドの表現意欲がやや上滑りとなっているのに対し、療養後のローマでの「第1」から「第8」の演奏は、余分な贅肉を削ぎ落とし結晶化させ、格段に求心力と集中力が高く、細部まで血の通った生命力と輝きを増した充実した音楽表現となっている。
     痩せたアバドの姿にも通じアバドは死に直面することで自分と音楽、オーケストラとの関係を見つめ直し、本当に自分が何をしたいのか、すべきなのか、そのために何ができるのかを集中できたのだろうと想う。わだかまりを捨てオーケストラのメンバーや観客に対する素直な感謝の気持ちを持てるようになったことも容易にその表情から伝わってくる。ベルリンフィルのメンバーも同様に感じ、生命の限り音楽への愛を貫こうとするシェフに対する真摯で誠実な姿勢と共感、信頼、音楽への奉仕を鮮明に感じさせるようになった。
     独ベルリンでの彼のベートーヴェン評価は低かったと言うが、母国伊ローマの地では聴衆の多くが熱狂的な評価を与えており非常に興味深い。伝統の重みが根強く残るベルリンでは受容されなくても、それはあくまで好みの問題。ベートーヴェンの音楽の巨きさはそのような次元を遥かに超越しており、ひたむきに音楽と向き合い温故知新を経て新たな栄光を探り当てた彼らのドキュメントとして大いに評価したい。この演奏は同時期のラトル・ウィーンpoとの演奏と共に論じられるが、若いラトルが刺激を求めるあまりやや興味本位な表現となっているのに対して、アバド・ベルリンpoはより音楽の本質を深く掘り下げ吟味された骨太で共感の強い表現となっていると想う。

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