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Review List of 一人のクラシックオールドファン 

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     2009/11/25

    他の方が書かれています様に私も古楽器での演奏によるこれらの曲の盤も聴いていたのですが現代楽器によるものが欲しくてLPでは持っていないものをというわけでこのシュタルケルの演奏盤を求めました。1977年録音というのですからそんなに古くはなく何よりも闊達なシュタルケルに対してルージチコヴァも結構合わせているなぁと感ずる演奏であります。私自身もう少し本演奏のダイナミックトーンを抑えてもどうかという好みなのですが・・・。それでも第2番の第3楽章は明確な意思を持ちながらも情緒ある演奏だし私の好きな第3番も品格をもって比較的じっくり時間をかけて聴かせてくれます。ちなみにタイムは第1番は12’56、第2番が14’54、第3番が15’27とノートにはなっております。ルージチコヴァと言えばHMVライバル会社からフルニエのチェロで1973年収録された同曲集盤が出ているようで正直聴いてみたい気もあります、多分彼女は本盤とは少しニュアンスを異として演奏・・・勿論相手が異なるわけですから当事者同士の協議での各演奏結果となるのは当然かと思います。とにかくこのシュタルケル盤は素晴らしいランクの演奏かと思います。

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     2009/11/24

    リリングによるバッハの世俗カンタータBWV215「汝の幸を讃えよ、恵まれしザクセン」で1960年代後半?の録音でしょう(私はLP盤で聴いております)。レチタティーボも含めて全部で9曲・・・タイム的には37’06と長さの割には変化の少ないカンタータであります。喜びに満ちたリリングに合いそうな出だしはあのロ短調ミサ「オザンナ」にも聴ける曲を持って来ています(どちらが転用先なのかは不勉強の為詰めておりません)。とにかく第3曲目のテノールのアリアがやたらに長く感じました。あまり切迫感のないリリングの指揮であったから余計そうだったのかもしれません。結構面白かったのは第8曲目のソプラノ、テノール、バスによるレチタティーボでこれはこのカンタータの単調さを救った様にも思えます。OKランクとしておきます。

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     2009/11/24

    所謂世俗カンタータもので私はこのリリング指揮によるBWV208狩りのカンタータを気に入っております。独唱もよいですが合唱が合唱の喜びを感じさせるなかなか素敵なカンタータです。世に評判のE.カークビ他/R.グッドマンによるハイペリオン盤も名盤なのですが合唱の喜びが味わえないのが頼りないのでリリングのを取り出す場合が多いようです。この演奏は1965年の録音でレチタティーボも含めた15曲でタイム的にはトータル38’40とマァマァな長さですが退屈させないのとリリングの先程も言いました様に明るいトーンが最高です。ヴィンシャーマンのオーボエによるBWV1053の協奏曲はハープシコード協奏曲からの転用でこのドイツ・ゾリステンとの演奏はギスギスしないで且つ節度ある演奏が好ましいです。このオーボエ協奏曲転用のBWV1053その他については私は地元のテレマン・アンサンブルがリーダー延原のオーボエでの演奏CDを聴いているのですが抜きん出た技術ではなくとも音楽の何たるやを教えてくれたことを付記しておきます。又、余談ですがヴィンシャーマンはミュンヒンガーの指揮の下でブランデンブルグ協奏曲を今売り出し中の宮本笑里の父親である宮本文昭とオーボエを担当していたのも思い出しました。いろいろあるんですね。それはともかく本盤は最高ランクにさせていただきます。

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     2009/11/24

    懐かしい演奏盤が出ました・・・それもLP盤です。1957年録音のシルヴェストリによる「新世界」交響曲は私は国産CDで大分以前に買ったものを聴いています。演奏は他のシルヴェストリの演奏と同じように個性あふれるというかアプローチ上荒削りに仕上げている処・・・例えばテンポも他の指揮者よりは速いと思われる第1楽章と終楽章と比較的じっくり聴かせる第2楽章との対照さが効果を観るようです。タイム的には@8’48A13’26B7’57C10’44となっている事をチェックしても今述べた点は明らかかと思います。決して粗野ではないのだけれど彼の体臭に接せられるひと時かもしれません(なお、HMVレビューに載っているケルテス/VPO盤は新発LPで聴いているのですが参考までにタイムを書きますと@9’41A11’44B7’36C11’03であります)。私はLPでシルヴェストリの指揮したチャイコフスキーの交響曲などを聴いていますがCDでの再登場はなされていない様で寂しく思っていた時、逆にCDでも廃盤されていた「新世界」交響曲が重量LP登場(価格もヘヴィー!)なので嬉しい限りです。演奏に対しては私は素晴らしいランク・・・FSROがよくついてきているなぁ・・・付けしておきます。

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     2009/11/23

    カラヤン演奏の「悲愴」交響曲はCDではライブも含めて9種類の演奏があるようです。トップは1939年BPOを振ったもの・・・そうメンゲルベルクの「悲愴」交響曲録音と同じような時期・・・からラストは1988年やはりBPOとの東京ライブで実に50年の長きにわたりカラヤンのパーフォーマンスよろしく沢山残されております。勿論私は全てを聴いているわけではありませんがここで私の手元データから演奏タイムを参考までに書いておきますね。1939年BPO@〜C計44’07、1948年VPO@18’46A8’55B8’08C9’54、1954年NHKSO@19’17A8’51B8’41C10’09、1955年PHO@18’54A8’14B9’02C9’24、1962年BPO@18’53A7’59B8’44C9’19 、1971年BPO@18’11A8’56B8’12C10’10、1976年BPO@18’22A9’01B8’24C9’50、1984年BPO@18’19A8’47B8’29C9’43、 1988年BPO@19’19A9’14B9’15C11’43・・・・といった具合で特に計算はしていないのですが最後のライブがタイムの計り方を考慮しても一番演奏時間が長いのではと感じた次第でカラヤン・ファンは是非聴き比べなどにチャレンジされてはとも思います。さて、この1955年PHOとの演奏は名プロデューサーとの一連の録音らしく私はLPモノラル盤でしか聴いていないのですが演奏自体は整然としてあまりテンポをいじらないで・・・そう意識にあった大先輩フルトヴェングラーとは全く方向が異なる演奏で・・・・第1楽章からPHOながら後年のカラヤンがBPOから行なった様にしなやかな音色を引き出し時には管楽器の鳴らしにアクセントを入れています。落ち着いた聴き飽きしない第2楽章から第3楽章では繰り返しある歯切れの良いマーチ風の処で初めの方のマーチでやや演奏をしゃくり躍らせたり最終楽章は比較的テンポは速めではあっても最後ドラの前のクライマックスでの低音弦等全奏に近い抉りは他の演奏部分との効果よろしく凄い入れ込みです。ややすぅっーと進みがちなのと録音が古いのは仕方ありませんが中々のものかと思います。「白鳥の湖」は聴いておりませんのでOK以上はとしましょう。

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     2009/11/23

    ヘブラーはクラウス、ハスキルとともにモーツァルト弾きとして私たちの年代では聴き親しんだピアニストでその穏やかな演奏というか大体容姿からしてセカセカしない感じがして演奏そのものにも反映している様な気にさせてくれたものです。モーツァルトの曲自体に深さを視る向きには彼女の演奏にそこまで接点を見出せるかは別として、彼女は1952年のジュネーブ国際音楽コンクールで田中希代子と賞を分かち合ったとかで・・・概ねそんな世代の演奏家だということです。モーツァルトのピアノ・ソナタ集はフィリップスに1960年代とデンオンに1980年代後半に二回収録しておりますが現在後者しかありません(?)。その代わりといったら良いのかベートーヴェン演奏のものが結構残っておりシェリングとのヴァイオリン・ソナタもその一つです。シェリングとはその前1969〜1972年にモーツァルトの同ソナタを収録しておりますが私は事ヴァイオリンだとベートーヴェンの方がシェリングには合っていたように思います。シェリングは1958年にはこのベートーヴェンをルービンシュタインと収録していますが本盤はやはり同じポーランド出身の演奏家としてヘブラーと彼のほぼ晩年期1978〜1979年の収録したもので品格高く彫りが深い演奏でこの二人の見事なマッチングが聴けます。ベートーヴェンらしいギリシャ的要素よりはもっと大きな包み込む暖かさが感じられます。全曲を聴いたわけではありません・・・私のCDは第7番と第10番のカップリングでありますがとにかく説得力がありシェリングの実力は勿論ヘブラーの単にモーッアルト弾きではない事が分かった次第です。余白にハイティンクのバックで「ロマンス」二曲が入っておりますがこれは未聴でかつ本ソナタの大半を私は聴いていないので最高ランクにしたい処をワンランクダウンしておきます(要は自信がないということ ! ?)。

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     2009/11/23

    ヘブラーはクラウス、ハスキルとともにモーツァルト弾きとして私たちの年代では聴き親しんだピアニストでその穏やかな演奏というか大体容姿からしてセカセカしない感じがして演奏そのものにも反映している様な気にさせてくれたものです。モーツァルトの曲自体に深さを視る向きには彼女の演奏にそこまで接点を見出せるかは別として、彼女は1952年のジュネーブ国際音楽コンクールで田中希代子と賞を分かち合ったとかで・・・概ねそんな世代の演奏家だということです。モーツァルトのピアノ・ソナタ集はフィリップスに1960年代とデンオンに1980年代後半に二回収録しておりますが現在後者しかありません(?)。その代わりといったら良いのかベートーヴェン演奏のものが結構残っておりシェリングとのヴァイオリン・ソナタもその一つです。シェリングとはその前1969〜1972年にモーツァルトの同ソナタを収録しておりますが私は事ヴァイオリンだとベートーヴェンの方がシェリングには合っていたように思います。シェリングは1958年にはこのベートーヴェンをルービンシュタインと収録していますが本盤はやはり同じポーランド出身の演奏家としてヘブラーと彼のほぼ晩年期1978〜1979年の収録したもので品格高く彫りが深い演奏でこの二人の見事なマッチングが聴けます。ベートーヴェンらしいギリシャ的要素よりはもっと大きな包み込む暖かさが感じられます。全曲を聴いたわけではありません・・・私のCDは第7番と第10番のカップリングでありますがとにかく説得力がありシェリングの実力は勿論ヘブラーの単にモーッアルト弾きではない事が分かった次第で最高ランクにしたいですね。

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     2009/11/22

    インマゼールは私と同年代で中々進取の気に溢れた演奏家という印象をソニー時代に録音したシューベルト交響曲などから抱いていました。そのシューベルト交響曲で特に第9番「ザ・グレイト」は批評家の間でも評価が高いらしく私も聴きたい演奏盤とは思っています。本盤は第9番ではなく第5番(1996年録音)でこの曲は楽器編成がこじんまりして曲想も気楽な感じなのでその辺りをどう扱い表現し得るかがポイントとなって来るようです。私はかってワルター、カザルス、ビーチャム、ミュンシュ、ミュンヒンガーなどの演奏LP盤で親しんでおりました。第3楽章などは昔NHKTVニュースのバックによく流れていた事もあり馴染みある曲だけに集めたもので此のたびは同世代のインマゼール演奏盤に注目。手兵のアニマ・エテルナは古楽器団体でかつピッチを加減しての演奏らしく古楽器アレルギーの私にも比較的聴き易い音色であります。第1楽章弦を表作用に際立たせ軽快に進み一部弦のズラシ荒削りをスパイスの様に迫力挿入して単調さを回避、第2楽章は隙間なく続ける弦ですが決して情緒的に陥らずどんどん立ち止まらず進む第3楽章を経て最終楽章に(ここでも弦の荒削りが有ります)・・・。タイム的にはほぼ@6’40A8’12B4’21C7’25で全体テンポの速い演奏で例えば第2楽章はその典型、逆に反復ある終楽章などは長めといった処。ある新鮮さを抵抗感無く私には植え付けてはくれた演奏です。なお、私は別盤(ロザムンデとセット)で聴いていますので「未完成」は未聴であります。よって素晴らしいランクに近いOKランクで当面しておきますね。

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     2009/11/21

    面白い企画で同じ演奏者での同じ曲を異なる録音時期の演奏を比較収録したものでファンには注目されますね。極度の戦時下1945年ライブ録音のものもこれまでもいろいろな盤があったものです。この演奏のLP盤等は知らないので何とも言えませんが改善された音色としても篭り勝ちな斑的なものがあるのは仕方ありませんね。第1楽章オドロオドロした例の循環主題出だしは更に引っ張るように強調されその後の一気高潮からの大転換の凄さは印象的・・・中ほどはマァマァ・・・そして結びはやはりこれでもかの最強音、第2楽章は結構ゆったり目に進みます・・・穏やかな時なのでしょう。最終楽章些か溜めを多用してマッシブ的に管楽器が堂々と・・・フランクが初演後彼の妻に「思った通り(オルガンサウンドも含めて)鳴った」と言ったらしい・・・・。演奏部分が終わってすぐ無音状態になるの原盤ありきの前提でも少し白ける感じがしないでもありません・・・本質的なことではありませんが。とにかく単に切羽詰った状況下だけというのではない指揮者のその時の魂の揺さぶりがここにはあるようで演奏タイムは@17’52A10’47B10’24(この演奏・・・盤により表示タイムに少々差はあるようです)となっており1953年の同じくVPOを振った演奏(私は古いLP盤で聴いておりました)はライブではない?為フルトヴェングラーらしさはありますが録音と共に演奏ももっと整って道筋がはっきりしたものとなってタイムが@18’03A10’28B10’32と大差はありませんが全体大波小波ドラマチック性印象度は戦時下ライブ録音の方が勿論強いです。

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     2009/11/21

    極度の戦時下1945年ライブ録音のものでこれまでもいろいろな盤があったものです。この演奏のLP盤等は知らないので何とも言えませんが改善された音色としても篭り勝ちな斑的なものがあるのは仕方ありませんね。第1楽章オドロオドロした例の循環主題出だしは更に引っ張るように強調されその後の一気高潮からの大転換の凄さは印象的・・・中ほどはマァマァ・・・そして結びはやはりこれでもかの最強音、第2楽章は結構ゆったり目に進みます・・・穏やかな時なのでしょう(マスターの関係で多少音飛びがあるとのこと・・・)。最終楽章些か溜めを多用してマッシブ的に管楽器が堂々と・・・フランクが初演後彼の妻に「思った通り(オルガンサウンドも含めて)鳴った」と言ったらしい・・・・。演奏部分が終わってすぐ無音状態になるの原盤ありきの前提でも少し白ける感じがしないでもありません・・・本質的なことではありませんが。とにかく単に切羽詰った状況下だけというのではない指揮者のその時の魂の揺さぶりがここにはあるようで演奏タイムは@17’52A10’47B10’24(この演奏・・・盤により表示タイムに少々差はあるようです)となっており1953年の同じくVPOを振った演奏(私は古いLP盤で聴いておりました)タイム@18’03A10’28B10’32と大差はありませんが全体大波小波ドラマチック性印象度はこの戦時下ライブ録音の方が勿論強いです。ベートーヴェンの方は聴いておりません。

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     2009/11/21

    今月号「レコード芸術」で人気指揮者の各評価集計結果が掲載され読者、評論家その他でやはり圧倒的にフルトヴェングラーが抜きん出てトップでありました。勿論演奏も芸術の範囲なのですからもうこうなれば音色技術云々の世界とは別なのでしょう。そうした記事を読みながら本盤に入っている二つの曲について私の以前のレビューを再掲して本盤カタログを見られた方の参考にもなればと思います。なお、後述の様に私はこれらの演奏を別盤で聴いての感想です。フランクの方ですが、同じVPOを振ったのでも1945年のものと1953年録音とあり本盤は何れかは私には分かっておりません。極度の戦時下1945年ライブ録音のものはこれまでもいろいろな盤があったものでその演奏録音で篭り勝ちに斑的なものがあるのは仕方ありませんね。第1楽章オドロオドロした例の循環主題出だしは更に引っ張るように強調されその後の一気高潮からの大転換の凄さは印象的・・・中ほどはマァマァ・・・そして結びはやはりこれでもかの最強音、第2楽章は結構ゆったり目に進みます・・・穏やかな時なのでしょう。最終楽章些か溜めを多用してマッシブ的に管楽器が堂々と・・・フランクが初演後彼の妻に「思った通り(オルガンサウンドも含めて)鳴った」と言ったらしい・・・・。とにかく単に切羽詰った状況下だけというのではない指揮者のその時の魂の揺さぶりがここにはあるようで演奏タイムは@17’52A10’47B10’24(この演奏・・・盤により表示タイムに少々差はあるようです)となっており1953年の同じくVPOを振った演奏(私は古いLP盤で聴いておりました)はライブではない?為フルトヴェングラーらしさはありますが録音と共に演奏ももっと整って道筋がはっきりしたものとなってタイムが@18’03A10’28B10’32と大差はありませんが全体大波小波ドラマチック性印象度はこの戦時下ライブ録音の方が勿論強いです。本盤にどちらが収録されていてもそれなりに満足行くと思います。私はシューマン、ハイドン交響曲セット収録の古い海外LP盤で聴いておりますがシューマンの方の演奏自体は皆さん(他盤にも)書き込まれています様に大変充実したもので昨今のチャチな?演奏とは雰囲気がまるで別世界であります。1953年収録のシューマン交響曲はタイム的には手元データでは@11’37A5’14B&C13’30となっておりどちらかと言えば第2楽章がやや長め・・・しかしここではタイムの事よりその中身たるやテンポや強弱の巧みなコントロールで凄く色々ニユアンスの詰まった「うねり」を伴う骨太な演奏が繰り広げられます。音色はともかく最高ランクのものとしたいです。

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     2009/11/20

    先ずフランクの方ですが、極度の戦時下1945年ライブ録音のものでこれまでもいろいろな盤があったものでこの演奏録音で篭り勝ちに斑的なものがあるのは仕方ありませんね。第1楽章オドロオドロした例の循環主題出だしは更に引っ張るように強調されその後の一気高潮からの大転換の凄さは印象的・・・中ほどはマァマァ・・・そして結びはやはりこれでもかの最強音、第2楽章は結構ゆったり目に進みます・・・穏やかな時なのでしょう(一部従来の欠損部分が修復されているそうで・・・それは何よりのことです)。最終楽章些か溜めを多用してマッシブ的に管楽器が堂々と・・・フランクが初演後彼の妻に「思った通り(オルガンサウンドも含めて)鳴った」と言ったらしい・・・・。とにかく単に切羽詰った状況下だけというのではない指揮者のその時の魂の揺さぶりがここにはあるようで演奏タイムは@17’52A10’47B10’24(この演奏・・・盤により表示タイムに少々差はあるようです)となっており1953年の同じくVPOを振った演奏(私は古いLP盤で聴いておりました)タイム@18’03A10’28B10’32と大差はありませんが全体大波小波ドラマチック性印象度はこの戦時下ライブ録音の方が勿論強いです。次にブラームスの方です。フルトヴェングラーの指揮するブラームス交響曲で我々若い頃は第2番でBPOかVPO演奏盤は見つからず国内盤だとキングレコードが後年MZシリーズで出したLPO演奏盤(1948年録音)しかありませんでした、しかし彼のブラームスは是非聴いておくべきという意欲だけはあり私は米製ロンドン盤LPで聴いていました。第1楽章若干頼りなげにスタートしますが弦のメリハリはつけ内声部を詰め終わり近くは余韻をもたらせます・・・しかし何か燃え立つものは私には捉えられません、続く第2楽章はゆったり目に進み中間部管楽器の掛合い、扱いには面白い処もありましたが弦への渡しには「溜め」はありません。続く楽章は少しタイム的には平均タイムより長く7分前後・・・少し合奏での技術的な面、気がかりな点はあるのですが最後テンポをぐぅっと落としゆったり閉じます。最終楽章中間部ダラケル印象を持ちつつも最後堂々とクライマックスへ。しかし全体どこか流れが整い過ぎている印象も・・・フルトヴェングラーらしくない面が感じられました。今では1945年VPO盤、1952年BPO盤があるようで演奏もそれなりのものなのかもしれませんがやはりこのLPO盤は唯一の商用録音分としては貴重なもの。全体として素晴らしいランクとさせていただきます。

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     2009/11/20

    1931年生まれというからブレンデルも2008年末で76〜77歳、演奏活動60年を終え後は後進の指導にあたるということでマァ息子もまだまだですがチェリストとしての行方も見て行くのでしょう。本アルバムは最後のコンサート・・・協奏曲と同じ12月 先立ってのセッション録音によるソナタ集でやはりモーツァルトのピアノ協奏曲第9番「ジュノム」が感慨深いものがあります。私はまだブレンデルが録音し始めた頃の一連のベートーヴェン・ソナタをLP盤で聴いたもので当時の大家とは勿論違う若さだけではない特に目立った技や表現をするのではないけれど単に無難ではない「確かな」ものに惹かれておりました。この演奏傾向は彼が加齢するとともに今思えば聴く側の加齢とも相俟って自信を深めて行ったようでもあります。今回はマッケラス/VPOのバックでの演奏でブレンデルの息遣いが聞こえます。特に第2楽章は曲自体もそうなのですがその演奏は去り行くものを惜しむかのように最高な仕上がりになっております(タイムは概ね@10’27A13’13B10’24)。この第9番はブレンデルが若き頃活動拠点としていた?ザグレブで1965年ヤニグロの指揮で録音を残していますし今回のマッケラスとは2001年SCOバックで録音をしており特に少し年上のお互い気の知れたマッケラスのサポートはこのラストコンサートに似つかわしいものであったのでしょう。ジャケット表裏の写真もいいですね!

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     2009/11/19

    シューベルトが死の年に書いた最後のミサ曲で結構タイム的に約57分と長いものです。全体他のシューベルトミサ曲同様長調で概ね綴られていますのでフッとした時単調さに退屈する「間」もあるのですが本盤アバド/VPO他声楽陣の真摯な演奏はやはりこういった曲は現地ライブ(1986年収録)でこそ本物演奏だと認識する次第です。管楽器に導かれて静かに合唱から入る「キリエ」スタートし最後も「ドンナ」で静かに閉じますがアバドは特徴である流麗さを弛緩することなく旋律線を描いて行きます、本当はシューベルトの死の年の作品なのですから聴く側もこの作品にある「深遠さ」をもっと汲み取るべきなのでしょうが、ただただ旋律を追うばかりの自分に気づくことしばしば・・・・。独唱陣も健闘よろしく特に「クレド」の重唱は聴き応えあります。私自身宗教曲でバッハカンタータや受難曲はよく聴く方ですが合間の「語り」の無いミサ曲はそのベッタリ感で不得手な面もありこの曲にも正直その傾向の好き嫌いがあることと、本盤価格は結構するしOKランクにさせていただきます。

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     2009/11/19

    カルミニョーラがマルコン/VBOと珍しいイタリア・バロック曲を披露(2009年録音したてのホッカホッカ・・・)したもので私も全く初めて聴く曲ばかりです。四曲いずれの曲も20分前後のもの(タイムはHMVレビューに記載されています)で自分自身の好みだけで申しますと佳作以上やそれ以下のものもあります。一方演奏の方は例の曲芸的要素もあったりキレの鋭さ・颯爽さもあったりバロックの清楚さも味わえたりボウッーと流しておく分には心の洗われる処もありますが・・・勿論他演奏と比較して聴くこともないので評価は本盤価値面から下さざるをえないのです。アルヒーブからは以前このマルコン/VBOのバックでコジェナーのバロック・ソプラノ集が出た事がありこれは最高ランクにしたのですが、やはりこれも録音が素晴らしく良い事と今回彼ら演奏者の掘り起こしの前向き姿勢は買うものの、私などオールドにとってはこの種企画物の盤は打ち上げ花火的側面・・・・新しい時代に入って来たという事なのかなぁ(かってあのミュンヒンガーがヴィバルディ「四季」を拡げて行ったこともあるし・・・)・・・・が目についてしまいます。今回はマァ、先ずバロックマニア好きな方やカルミニョーラファンには一聴をお奨めするといった事でワンランクダウンして「素晴らしい」に止めます。

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