TOP > My page > Review List of ほんず内閣総理大臣

Review List of ほんず内閣総理大臣 

Showing 331 - 345 of 1081 items

%%header%%

%%message%%

  • 4 people agree with this review
     2013/03/10

    大変興味深く聴きました。「ロマンティック」の初稿、かつてインバル盤でも聴き、その違いに驚きつつも、結局その後の版に聴かれる魅力がまるで感じられず、初稿の演奏はずっと今まで手にいたしませんでした。第1楽章はいかにも散漫で、これじゃ当時周囲に相手にされないのも当然としか思えないし、第3楽章はまるで別音楽で陰鬱に過ぎていいとは思えない。ですがねえ、このナガノさんの演奏は意外にもこの曲を「悪くないぞ!」と思わせるだけの力があります。ブルックナーのこの曲を、金管ブカブカ・打楽器バンバンの「剛」の方向を採らず、「柔」を大切にした抒情的な作品として演奏しきったからかなあ、と思ったりしました。拡がりや強さを志向するのではなく、静謐さや内向きの枠の中にきっちりと作品を収め、今聴くような大交響曲にのちに発展していく原型でもなく、ブルックナーの巨大な交響曲群の一角を占めるものでもなく、ただ一つ独立してある作品として、抒情的味わいを大切に演奏した、そんな印象です。そうすると、やや屈折した曲想や流れがそれはそれで面白い感じになりました。個人的には大いに評価したいディスクです。オケは優秀、録音も優秀。結構でした。

    4 people agree with this review

    Agree with this review

  • 2 people agree with this review
     2013/03/09

    「復活」に続いてこちらも聴いてみる。「巨人」が1979年、第4番が1984年の録音で、いずれも「ADD」の表記ですのでアナログ録音です。「巨人」はそのせいかヒスがやや目立ち、レンジも狭く、冒頭の弦のフラジオレットがやたらにでかい音量で収録されております。第4番はそうしたこともなく、ごく良好であります。では順に。「巨人」はディスクをプレーヤーに挿入して60分を超える表示が出て一驚し、さては粘ったりだらけたりパターンかなあと危ぶみました。ところが実際に演奏が始まりますとそんなことは全くなくて、曲の歌謡性を活かした好演であります。安定したテンポのもと、伸びやかな抒情としっかりした起伏のつけられた、全く妥当なアプローチです。オーケストラの音色にやや美感を欠き(特に金管)、仕上がりと高揚感にもう一歩というところはありますけれど、まずまずの好演といってよいでしょう。なお、終演後の拍手が2分くらい入っていて、それでタイミングが長いのね、といふわけです。第4番はいかにもクレーさんに合いそうなイメージですが、一面ではそれは正しく、一面では違っております。合っている方はいいとして、どう違うかといいますと、弦や木管が歌うのに合わせて(重ねて)金管が不協和音を響かせたり警句のように入ってきたりする個所がところどころにあり、独自な処理をされていましてなかなかに曲者的演出が聞かれるのであります。クレーさん、実は一筋縄でいかないのですな。若干の毒を含んだ(マーラーらしいね)曲想を、むしろ他の指揮者よりもきっちり表現したんじゃないかな。これは面白い。この2枚組はまずまずの出来でしょう。

    2 people agree with this review

    Agree with this review

  • 1 people agree with this review
     2013/03/09

    『ホヴァンシチナ』、作曲者が未完成のまま残し、他の人の手によって完成され上演可能となりました。オッフェンバックの『ホフマン物語』と同じパターンかな。そのことで評価としてはいろいろと問題が出るのでしょうけれど、この作品が聴けるようになったことはなんという幸せでしょう。全編まことに美しいオペラであります。特に第2幕の開始の場面や第4幕始めの女声合唱など、実に印象的で魅力的であります。そしてここに聴くゲルギエフ率いるキーロフの面々とソリスト陣、まことに立派な演奏ではないでしょうか。いかにもロシア的なテイストを振りまきつつ、でも仕上げは丁寧でしっかりしたものです。この魅力的なオペラに親しむに絶好のディスクでありましょう。録音も優秀。大いに堪能いたしました。私事ながら、先週ロシアへ行っておりまして、まさに「モスクワ川の夜明け」ってなとこでした。(^_^)

    1 people agree with this review

    Agree with this review

  • 4 people agree with this review
     2013/03/07

    いまだにレビューなし。確か『レコ芸』で酷評されましたよね。その影響かなあ。どんなもんかと聴いてみました。すると!!第1楽章は素晴らしい名演。感情の起伏が音響の強弱やテンポの緩急で実に巧みに表現され、充実した出来栄えです。大変結構。これはいいぞと先を聴く。第2楽章もいいですね。みずみずしい弦楽器の歌が実に美しい。第3楽章もなかなかによし。先行の2楽章ほどには特徴はありませんが、きっちり演奏しました。さあ、ところがここからがよろしくない。第4楽章ではソロとの呼吸が合わず、リタルダンドをかける指揮者と先へ進む歌手とのズレが露骨に出てしまいます。そして第5楽章ではそのズレが拡大。各所にほころびが出ます。何よりいかんのは、バンダが完全に出遅れてもうボロボロ。あらためて思いますけど、難しい曲なのですね。ラストはきっちりと、そして壮大に終わりますけれど、途中のガタガタぶりがショックでなんか完結感がない。といふことで、第1〜2楽章は星5つ、第3楽章は星4つ、第4〜5楽章は星2つ、という感じかな。平均して星2.5くらいでしょうか(下の評価は四捨五入)。でもねえ、モーツァルト振りで有名なクレーさん、こういうレパートリーでもちゃんとその能力を発揮していますよ。全体の構成や各部の表情付けなど、みごとなものですよ。レコーディングでは古典振りに押し込められて、かえって過小評価されてしまった不幸な方かもしれません。同じように古典振りにさせられちゃったペーター・マークさんも、先にリリースされた都響とのブルックナーでは見事な弾けっぷりで面目一新でした。そういう意味で意義深いディスクです。録音もマスをよくとらえていますし、聴きやすい状態です。「どうかな?」と興味をお持ちの方には「ま、どうぞ」と申し上げたく存じます。

    4 people agree with this review

    Agree with this review

  • 4 people agree with this review
     2013/03/06

    これぞまさしくベルカント・オペラ。良くも悪くもその典型ですかな。どう考えてもまともとは思えない、超ハチャメチャなストーリー。狂ってみたり、都合よく正気に戻ったり、「何じゃ、こりゃ?!」という突っ込みどころ満載のお話。美しいけれど、何の屈託もない、超ノーテンキな音楽。アクロバティックな高音頻出で有名であり、おかげさんで登場人物たちは喜んでるんだか怒ってるんだか、ちっともわかりゃしない。といふことですから、さういふつもりで歌手たちの「歌」を存分に楽しめばいいんです。サザーランドはやっぱり美声ですよ。こういうレパートリーにはぴったり。そして超強力な男声陣の素晴らしさ。パヴァロッティは言わずもがな。カップッチッリやギャウロフも実にいい歌。惚れ惚れしますぜ。ボニングさんは毎度の通り、手堅いバックアップで大いに結構。下手にドラマティックに鳴らしたりすると「歌」を楽しめなくなりますので、そこらあたりはよく心得たものです。録音もまるで問題なし。いいんぢゃないでしょうか。

    4 people agree with this review

    Agree with this review

  • 2 people agree with this review
     2013/02/24

    まずは音。年代的にはステレオになっててもいい頃で、そういう意味ではモノラルというのはややハンデ。ましてマーラーとワーグナーだからね。しかしノイズのない驚異的な高音質で、レンジもそれなりに広く、バランスも良好で、鑑賞には何の問題もありません。まずその点は心配なし。ロスバウトさんのマーラーはボックスセットで第7番と第9番を聴きまして、その率直で引き締まった演奏に大いに感心したものです。この第4番も大変に結構。すっきりとまとめつつ、清潔な抒情がすがすがしい好演でしょうか。第4楽章ではちょっとおもしろいリズム処理をして、一瞬舞曲のような趣きが出ている個所もあり、なかなか只者ではありません。歌は、まあ普通かな。「パルシファル」は雰囲気作りが巧みで、これも風格のある演奏。オケもしっかりした技量で応えていますね。立派な中身のディスク。大変結構でした。なお、ジャケット裏面に計78分と書いていますが、これは68分の間違い。惜しい。

    2 people agree with this review

    Agree with this review

  • 0 people agree with this review
     2013/02/23

    これはゲルギエフさんの快演、結構ではないでしょうか。まさにオペラと同様な緩急をしっかりとつけ、それぞれの部分も全体の構成も鮮やかに描かれております。予想通り、「怒りの日」の迫力も大変なもの。オケ・コーラス、そしてソリストもみな大変立派な能力を発揮しています。録音も優秀で、実にすばらしいディスクとなりました。ただ、強いて言えばやっぱりボチェッリの歌は違和感があります。そもそも発声からして違うよな〜(第一声でもう「えっ?!」となります)。それに、感心はしたけれど「感動」はしなかったかなあ。でもまあいいか。トータル、これはよかった。

    0 people agree with this review

    Agree with this review

  • 1 people agree with this review
     2013/02/23

    ライヴとのことですが、ライヴ的興奮や盛り上がりは感じられません。どちらかと言えば慎重で、じっくり構えたような姿勢であります。それが始めのうちはいささかマイナスに働いて、第一楽章はいかにも曲に対する集中(没入)が薄いような印象です。第二楽章はややエンジンがかかって来た感がありますが、それでもまだどこかよそよそしい。第三楽章は気分一転、楽想に合わせて歌い、流れてゆきます。第四楽章はロマンティックな気分横溢、美しい出来となりました。第五楽章はちょっとノリが悪いかな。勢いと高揚はもう一つ。といふことで、全体の出来栄えは今一つというところであります。アルミンクさんのアプローチの方向性もよくわかりません。古典的に「苦悩から歓喜へ」という劇的な流れを再現しようとしている感じではない。大音響の完全開放が目指されているとも思えない。この曲をどのように受け止め、どのように表現しようとしているのか、的確に伝わってこないもどかしさがあります。新日本フィルはずいぶん頑張っていると思うのですけれど、全体が鳴りきっていないというのか、響きが薄手で量感や力感に乏しい気がします。個々人の技量は優秀なはずなので、集団としての演奏に際し、みんなが協働して生じるプラスαを求めていっそうのインセンティブというかモチベーションが求められますかね。録音は優秀。

    1 people agree with this review

    Agree with this review

  • 1 people agree with this review
     2013/02/22

    古楽のオーケストラ演奏というと、速めのテンポ、きりっとしたフレージング、たまに“みんみん”いう弦楽器、若干刺激的なティンパニ、全体的に凝縮した響き、というイメージであります。ブリュッヘンさんが指揮したこの演奏、確かに響き上のそういう感じはありますが、まさしく「グレート」と呼ばれるこの曲にふさわしく、ブリュッヘンさんの想念はすごく大きい印象を受けました。壮大に、開放的に、そういう姿勢が聞こえます。なので上記の古楽演奏のイメージとかけ離れ、ちょっと違和感がないでもない。ブリュッヘンさん、むしろ普通に大オケを指揮して演奏したらすごかったんじゃないかしら。でもあるいはそうすると普通の演奏の一つくらいしかならなかったかなあ。とにかく、指揮者の想念は結構でかいぞ、と感じました。そしてそれはシューベルトの想念とも一致しているのではないかな。全体の出来はハイレベル。なかなかにステキな「グレート」でした。

    1 people agree with this review

    Agree with this review

  • 7 people agree with this review
     2013/02/21

    LP時代のことをお書きの方がいらっしゃいますが、当方もこの演奏についてはその当時のことを懐かしく思い出します。新譜ニュースで見た時に「なんて豪華なソリスト陣だろう!」と驚き、聴いてみたいという憧れを掻き立てられたものでした。でもまあ貧乏小僧ではとても購入はかなわず(LPはホント高かったよね)、CDになってようやく購入。なかなかに感慨深いものがありました。さて、古楽隆盛の現代においてはパイヤールとかリヒターの演奏などは旧態そのものとして歴史的な扱いしかされないのだろうなあと想像します。私個人はこういうタイプで慣れ親しんでいるので何の違和感も問題もありません。パイヤールさん、若干ゆっくり目のテンポで、各楽器をしっかりと鳴らし、やや重い感じかもしれません。音楽の愉悦よりかは、いささか厳しい面を表出しているように思いました。大バッハの傑作に対し、これだけの名人ぞろいですからもっとリラックスしても出来そうなものですが、むしろ真摯な取り組みです。高水準で確かな手ごたえのバッハ。録音はいまだに優秀で、何の不満もなし。

    7 people agree with this review

    Agree with this review

  • 0 people agree with this review
     2013/02/20

    みなさまご指摘通り、アシュケナージさんもずいぶんとマーラーを振ってきていて、経験は豊富だと思います。ですがねぇ、チェコフィルとの演奏もなんかあんまりいい印象はないし、今回の「巨人」も正直いいと思いませんでした。最もよくない点はテンポがどこか不安定なこと。ちょっと駆けだしたり、また戻ったり、なんか落ち着かない。またオケの鳴らし方(開放の仕方)もいま一つで響きがずしっと迫ってこない感じ。各楽章の性格の描き分けも不足かなあ。といふことで、残念な出来。録音は優秀。

    0 people agree with this review

    Agree with this review

  • 1 people agree with this review
     2013/02/20

    「マーラー編曲版」というところと、シャイー&LGOの演奏の出来と、この二つの観点から評価をすることとなるディスクですな。前者については「いま一つ」ということになりましょう。マーラーの編曲のコンセプトは「変化付け」じゃないですかねえ。強弱、楽器のバランス、和声など、聴き手の耳をそばだたせるような変化をずいぶんと付けているようですな。でもねえ、それがなんだか曲を活かしているとは思えなかったのであります。マーラー自身の交響曲のように、想念も規模も巨大な交響曲なら各種の変化も必要だし気にならないのですが、シューマンの交響曲クラスではそれが何ともあざとく目立ってしまいます(何しろマーラーの第2番第5楽章や第3番第1楽章は、一つの楽章でシューマンの交響曲1曲全曲並みなのだ)。ということで、この編曲はいただけないな。一方、後者の演奏については大変結構なんじゃないですか。あざとい曲はシャイーは得意だし、オケは好演だし、こちらは文句なし。録音も優秀。企画もののアルバムなんですが、その企画のところが今一歩だったかな。

    1 people agree with this review

    Agree with this review

  • 3 people agree with this review
     2013/02/17

    ヤングの演奏で聴いて「おや?!第1稿もなかなかいいぞ!」と思って、こちらも引っ張り出して聴き直してみました。なるほど、こちらも優れた演奏です。但し、ヤングが全力で立ち向かってこの曲を大交響曲に仕上げたのに対し、インバルさんはもっと冷静で余裕があります。いかにもお手のもの、巧みな手さばきでひょいっと出している感じがあります。逆にそこがヤングに比べていま一つの「弱さ」でもあるような気がします。「仕事の対象」と言ってしまうと身も蓋もありませんが、曲への共感を持った没入がないのですね。そこがヤングよりも感銘度がやや薄い原因かもしれません。オケもちょっとのめりこみ切れていないかなあ。ま、個人的な感想です。

    3 people agree with this review

    Agree with this review

  • 4 people agree with this review
     2013/02/17

    実にユニークな「大地の歌」。その方向性は基本的に歌手の選択に表れていると言えましょう。テノールは通常、ワーグナーの外題を歌うヘルデンテノールが起用されます。但し、ジークフリートやトリスタンのようなスーパーへヴィー級ではなくて、ローエングリンやジークムントのようなユーゲントリッヒャー・テノールが多いですかね。やっぱり第1楽章(第1曲)で大オーケストラ相手に勝負しなければなりませんし、歌詞内容も厭世的に負けてしまいそうな主人(友人)を叱咤激励する強さが必要ですからね。「この曲にいまだにヘルデンテノールを…」と言っている方がいますが、むしろ曲自体はそれを要求していますぜ。ところが第3・5曲ではもっと柔らかく繊細な表現が求められまして、なかなかそれが難しい。カラヤンでしたっけ、実演で二人のテノールを使った指揮者もいるくらい。一人にして完璧なテノールは得難いものです。ただ、声質自体はリリックでも声量さえあれば大丈夫なので、ヴンダーリッヒやシュライヤーらが歌ったのもそのせいでしょうかね(想像です。実演聴いておりません。違ってたらお許しを)。フォークトさんは今や最高のローエングリン歌い。声量的には問題はなく、そのやわらかい声と歌い方が特徴です。それがここでもはっきりとうかがえまして、やはり第1曲では違和感を覚えます。管弦楽が放射するシャープさやヴォリュームと噛み合わない、軟弱さを感じてしまいます。第3・5曲はいいでしょう。ただそこでも何か芯のない脆弱さを感じます。フォークトさん、きりっとした凄みを出してもいいのでは。ゲルハーヘルの起用もなかなかに奥深い。歌のスタイルとしてはフォークトと同じで、朗々と歌うよりかは柔かい抒情を基調にしてソフトな姿勢。アルトを使うと「歌い過ぎて」オーケストラを打ち負かし、独り舞台のようになってしまう場合もあります。それに比してここでのバリトン独唱、ゲルハーヘルは決して歌い過ぎず、詠唱であるよりかは語りにも近いような歌です。その意味ではまさにフォークトとぴったりの絶妙のコンビであり、そしてそれはそもそもナガノさんのコンセプトなのでしょう。管弦楽部も決して咆哮せず、実に繊細な表現を求めており、上記の歌の特徴が当てはまります。結果、交響曲「大地の歌」ではなく、抒情歌曲集「大地の歌」であります。そういえば近頃は、「大地の歌」はもともと交響曲ではなく歌曲集なのだという見解が出ておりますが(かなり説得的です)、そういう見方を演奏として具現化してみせたような出来栄えといえましょうか。個人的な好みとしては正直不満がありますけど(私としてはもっと「勁さ」が欲しい)、ユニークな試みとしては大変興味深いディスクであります。オケは相変わらず超優秀。録音も優秀。

    4 people agree with this review

    Agree with this review

  • 0 people agree with this review
     2013/02/17

    第1稿の中ではとりわけ優れた演奏ではないでしょうか。この曲、やっぱり後の版でなじんでいますし、そちらの方が曲のまとまりもよければ、感動的でもあります。第1稿は、やっぱり未整理というか、想念がナマというか、特に第1楽章はひどい脈絡のなさでありますな。これでは当初「演奏不能」とか言われて理解されなかったのも無理はないと思いますよ。ヤングは後の版との比較とかそういうのはなく、もうこの版に全力投球。版の「進化」を追っていくという作業の一環ではなく、第8番はこれという確信に満ちた全力投球。基本は「剛」の姿勢で貫き力強く押してゆく一方、「柔」においても十分なしなやかさを見せ、その潔さが全体に大きさを与えています。ハンブルクフィルも充実した響きでよく応えています。第1稿を聴いていいと思ったのは初めてだなあ(ティントナーではなるほどとは思ったけど…)。評価が高いのは当然かと思いました。ただやっぱり、普通にハース版ならもっとよかったのになあ、とも強く思いますけどね。録音は超優秀。

    0 people agree with this review

    Agree with this review

Showing 331 - 345 of 1081 items