Symphony No.9, No.10(Adagio): Stenz / Gurzenich Orchestra (2SACD)(Hybrid)
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村井 翔 | 愛知県 | 不明 | 17/August/2014
2009年、このオーケストラが初演した5番の録音から始まった、このコンビによるマーラー全集の完結編。6年で9つの交響曲+『角笛』歌曲集を録音したわけだが、そのすべてを高水準に仕上げて、しかも自らの個性を刻印するというのは指揮者にとって難事業。たとえば、この一つ前の録音である6番など、きっちり演奏され、オケも決して下手ではないのだが、数十種に及ぶ同曲異盤の中で独自性を主張するのは、ちょっと難しい出来ばえであった。 しかし、最後の9番にはまぎれもなく、このコンビの個性がしるされている。LPから配信まで諸メディア取り混ぜて、私が所有することになるこの曲の55番目の音源だが、喜んでコレクションに加えたい。 現代のマーラー演奏の常として、きわめて緻密に演奏されていることは、もはや言うまでもないが、このコンビの持ち味はやや速めのテンポと克明なポリフォニー処理の両面にわたるアグレッシヴさ。両端の緩徐楽章もたっぷり歌うというよりは、むしろ音楽の流動性を重んじている。でも、その速めのテンポのせいで、9番がCD一枚に収まってしまい、2枚目のCDが第10番のアダージョだけになったのは皮肉な結果。私はもはやこのアダージョだけを単独の楽章として楽しむことができなくなってしまっている。アダージョが終わるやいなや、私の頭の中では第1スケルツォの音楽が響き始めるのだから。アダージョだけでは「蛇の生殺し」状態だ。7 people agree with this review
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