【インタビュー】MANTAR / Hanno

2016年04月08日 (金) 17:45

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ドイツのエクストリーム・シーンから、破滅をもたらす2人組が日本を蹂躙する。ハンノ(ギター/ヴォーカル)とエリンチ(ドラムス/ヴォーカル)からなるマンターが4月15日にセカンド・アルバム『オード・トゥ・ザ・フレイム』で日本デビュー。ヘヴィ・ロック戦線の趨勢を大幅に塗り替えようとしている。

「メタルは自分のルーツにない」と語るハンノに、マンターと『オード・トゥ・ザ・フレイム』の源流を明かしてもらった。
――2人編成のロック・バンドというとホワイト・ストライプスやブラック・キーズ、ロイヤル・ブラッドなどが成功を収めており、ヘヴィ・ロックでもオムやジュシファーなどが活躍していますが、2人編成のバンドを組むにあたって意識したスタイルやバンドはいましたか?

ハンノ:別にないよ。2人編成になるべくしてなったんだ。俺とエリンチが出会ったのはブレーメンの地域コミュニティ・センターで、俺がやっていたパンク・バンドのライヴを彼が見たときだった。それから別々のバンドを転々としながら、連絡を取り合ってきたんだ。ふと気付くと俺は30歳、エリンチは37歳になっていた。周囲のミュージシャン達はみんな就職したり結婚したり、バンドを続けていたのは2人だけだったんだ(笑)。だから2人編成にこだわりはないけど、2人でやるのが一番しっくり来る。そこいらの6人編成のバンドより、俺たちの方がデカい音を出すよ。

――2人が影響を受けてきたのは、どんなアーティストでしょうか?

ハンノ:俺のバックグラウンドは100%パンクなんだ。聴いて育ったのはセックス・ピストルズ、ザ・ダムド、999などのUKパンクだった。それから掘り下げてコックニー・リジェクツやコック・スパラー、ブリッツなどのOI!系バンドにも開眼したんだよ。それからハードコアやグラインドコア、ブラック・メタルも聴くようになった。最近ではダブも好きなんだ。反復フレーズが幻想的で、ブラック・メタルと同じぐらい影響を受けたよ。

――エリンチの音楽的ルーツはどんなものでしょうか?

ハンノ:エリンチも元々のルーツはパンクだけど、グランジに目覚めて、初期ニルヴァーナやグリーン・リヴァー、TAD、マッドハニー、メルヴィンズなどのアメリカン・オルタナティヴ・バンドを聴いていた。彼はシスターズ・オブ・マーシーのようなゴス・サウンドにも傾倒していたよ。俺たちのライヴにはハードコア・ファンやメタル・ファンが来て、みんなが思い思いにクレイジーになっているんだ。どんなスタイルも好きだけど、マンターを結成して不思議に感じたのが、俺たちのことをドゥームやスラッジと呼ぶ人がいたことだった。どちらも特に詳しくないし、自分たちがそういう音楽をやっている意識はないからね。ダウンに似ていると言われたことがあって、首を傾げたよ。「えーと、パンテラのフィル・アンセルモがいるバンドだよね?どんな音?」という感じだった。


――さっきメルヴィンズの名前を挙げていましたが、彼らの音楽性にもスラッジ的な要素がありますね?

ハンノ:そうか、じゃあスラッジはクールだ(笑)。メルヴィンズの『フーディニ』や『ストーナー・ウィッチ』は最高だよ。もちろん初期の『OZMA』も凄いし、長年、常にピークの状態をキープしている。俺たちが最も尊敬するバンドのひとつだ。

――『オード・トゥ・ザ・フレイム』は日本デビュー作となりますが、どのような音楽性だと説明しますか?前作『Death By Burning』(2014)とはどのように異なるでしょうか?

ハンノ:自分の音楽に対して客観的になるのは難しいんだ。『Death By Burning』は2014年の俺たち、『オード・トゥ・ザ・フレイム』は2016年の俺たちを切り取った瞬間だよ。どちらもヘヴィでダークで、パーソナルな音楽だ。新作を聴いた人は「よりエクストリームに、ブラック・メタルっぽくなった」と言ったり、「キャッチーになった」と言ったりする。どんな音楽をやっても、 それぞれが異なった感想を抱くから、自分の信じる道を進むしかないんだ。それで気に入ってくれたら嬉しいし、気に入らなかったらFUCK IT!だ。

――『Death By Burning』と『オード・トゥ・ザ・フレイム』と連続して“burning”“flame”と、火/炎をアルバム・タイトルにしていますが、それには意味があるのでしょうか?

ハンノ:暗闇の中で火は道標になる。それでタイトルにしたんだ。それに火や炎は原始的なパワーで、我々の生命にも関わっている。『オード・トゥ・ザ・フレイム』というタイトルはちょっと文学的だから、ヘヴィで本能的な俺たちのサウンドとの対比が面白いとも思ったんだ。次のアルバムも“火”や“炎”がタイトルに入るかもね。実際に作るまでどうなるか判らないけど(笑)!俺たちはバンドの未来のことを考えたりしないんだ。『Death By Burning』はバンドを結成して3ヶ月でレコーディングしたけど、当初カセットテープだけで出そうと考えていたんだ。50本とか100本ぐらい売れればそれでいいってね。でもその数倍の本数が売れて、次のアルバムがドイツとアメリカ、日本でも発売されることになった。そんなの想像すらしていなかったよ。俺たちはある程度年齢を経てからマンターを結成したから、不必要な野望とかを持っていないんだ。ただ出来ること、やるべきことをやっていくだけだ。その向かう先にジャパン・ツアーがあったら最高だけどね!

――日本に対してどんなイメージを持っていますか?

ハンノ:ブレーメンで14歳の頃、Hi-STANDARDのライヴを見たことがあるよ。当時はポップ・パンクにも関心があったんだ。それから2012年、マンターを結成するちょっと前、友人のクラスト・バンドにくっついてタイやマレーシア、シンガポール、ラオスに行ったことがある。いろいろ人生を考える時期で、異なった文化に触れてみたかったんだ。地元のアンダーグラウンド・パンク・シーンについて知りたくて、ジャングルの中で現地のグラインド・バンドがプレイするのも見たことがある。日本はそれとは異なっているよね…?

――日本には森林が多いので、その中にライヴハウスもあるかも知れませんね。都市部はジャングルから離れていますが…。

ハンノ:うーん、あまりイメージが湧かないから、ぜひ日本に行ってみないとね。ヘヴィでダークでD.I.Y.な音楽を好きな日本の音楽ファンには、マンターがおすすめだよ。

取材・文:山崎智之
Photos by Tim Klöcker

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