【インタビュー】XTASY / Silvia Idoate (Vocal)

ーQ : ニュー・アルバムが完成しました。今の率直なお気持ちは？

本当にエキサイトしているわ。今回はXTASYとしてのヴァイブとサウンドを表現することを目標に、苦労してたどり着いたの。全員がミュージシャン、ソングライターとして成長してきた姿が確認できると思う。正直、この新作の仕上がりに自信を持っているので私たちと同じように『Eye Of The Storm』を楽しんでくれることを願っているわ。

ーQ ; XTASYの原点であるシルヴィアとホルヘはどのようにして知り合ったの？

2009年にBIG MISTAKEというプロジェクトで知り合った。残念ながらこれはうまく行かなかったけど、彼がギターとソングライター、私がヴォーカルとして新しいプロジェクトを開始することになったのよ。デビュー・アルバム『Revolution』を2014年にリリースしたけど、一旦プロジェクトは中止して、5人編成のバンドとして再スタートした。楽曲もよりライヴ指向のものを目指したわ。現在のラインナップは最強なものだし、真の友情で結ばれているのよ。

ーQ ; ニュー・アルバムで目指した方向性は？

いつもメロディック・ハード・ロックを基本に考えているわ。この方向性一本！今回はよりストレートで、パワフルな楽曲を目指した。ステージでも映えるような楽曲よ。みんながいつもベストを尽くして最良のものを目指しているバンドなの。

ーQ ; デビュー・アルバムとセカンド・アルバムの反応はいかがでしたか？日本からも反応はありましたか？

予想していなかったけどデビュー・アルバムはファンやメディアから多くの素晴しい反応があって、驚いたわ。2nd『Second Chance』は日本でも発売されたからファンからメッセージをもらったし、日本ツアーのアイディアもあった。とにかく良い評価を多くもらったので進んできた道が間違えていなかったと確信できたの。今後、世界を目指して活動していくパワーをもらったわ。

ーQ ; ECLIPSEのエリック・モーテンソンとの関わりについて教えてください。

デビュー作用の楽曲がそろったときにミックスとマスタリングはどうしよう？という話になったの。そして、ジミ・ジェイミソンやトビー・ヒッチコックなどいくつかの候補を考えていた。そんな中でW.E.Tがいいよね！という話になったのでエリックに直接連絡を取ってみたら彼は快く承諾してくれたわ。それ以来、彼と一緒に仕事をするようになったのよ。

ーQ ; エリックがミックスとマスタリングを担当したのはこれで3回目ですが、彼の仕事ぶりについて教えてください。

今回の彼はXTASYのコ・プロデューサーよ。一緒に仕事をすることができてとても光栄だったわ。彼はミュージシャンとしてもソングライターとしても一流だし、シーンを牽引している人物。だからずっと一緒に仕事をし続けたいし、プロデューサーとしての才能も素晴らしい。最高の結果を創り上げてくれるし、彼の作品を聴いたら一目瞭然よね。

ーQ ; 新作のレコーディングの様子はいかがでしたか？

スウェーデンにあるエリックのスタジオで彼と一緒にプリ・プロをやったの。新曲を最終的に仕上げたらすぐに私たちのスタジオでレコーディングよ。楽しくもあり、大変でもあったけどゼロから曲が創り上げられていく過程や方法を肌で感じることができるのはいい体験だし、とてもエキサイティングだったわ。

ーQ ; 新作と過去2作と比べた時、何が違うと思いますか？

新作と過去2作品と比べるとXTASYとしてのエッセンスがより凝縮されているし、曲のレベルも断然アップしたと思う。一番の違いはコーラスとキャッチーさよ。よりストレートになったし、サウンドも良くなっているわ。そしてヘヴィになったと思う。

ーQ ; 現在多くの女性シンガーがロック・シーンで活躍していますが、シルヴィアの特長を教えてください。

女性がフロントに立つバンドはシンフォニック・メタルやハードコア系が多いと思う。でもハード・ロックでは少ないわ。多分これが他のメロディック・ハード・ロック・バンドとXTASYを違うものとしている理由だと思うの。そして私はブルース、ロック、ポップ、フラメンコ等々幅広いジャンルの音楽を歌うことが好きだから多くのジャンルの曲を歌い、提供することができるわ。1種類のヴォーカル・サウンドに特化していないから他のシンガーより多様性もある。とにかく多くの女性がフロントで活躍し、世界へと羽ばたいていくことのできるロック・シーンへなることを楽しみにしているのよ。

ーQ ; 最新アルバムから絶対に聴いて欲しいオススメの曲を教えてください。

すべての曲に思い入れがあるけど、まずは”Eye Of The Storm”ね。このアルバムのために最初に創った曲。大きなアレンジをしなかったほぼオリジナル通りの仕上がりよ。次は”Perfect Stranger”。ギター・リフはエリックが創ったのよ。素晴しい曲だわ。”Welcome To My World”はソフトで、繊細で感動的な歌詞が含まれた本物のサウンドが楽しめる曲。”The War”は私よ。コーラスの歌詞とその力強さはこれまでの能力を超えた瞬間だった。やっとここまで到達できたと実感したわ。


ーQ ; あなたが影響を受けた音楽は？

わたし自身ではなくバンド全体で答えるわ。もちろんそれぞれが影響を受けた音楽は違うけど、それらをうまくミックスして新しいサウンドを生み出すことを前提に考えているの。ECLIPSE, HARDLINE, AMUUNITIONを筆頭に80年代のバンドがみな共通で影響を受けたわ。BON JOVI, DEF LEPPARD, MR.BIGね。

ーQ ; 大切な5枚のアルバムを教えてください。

◆ECLIPSE / Bleed & Scream ? このアルバムで彼らに恋したわ。
◆BON JOVI / Slippery When Wet ? 何度聴いたアルバムでしょ？飽きることのないハード・ロック・アルバムだわ。
◆IRON MAIDEN / Seventh Son Of A Seventh Son ? メタルの定義。
◆YNGWIE MALMSTEEN / Eclipse ? 彼のベストなギターが堪能できるアルバムよ。メロディックなところが最高よ。
◆TNT / Tell No Tales ? 素晴しい楽曲 : メロディック + ヘヴィ。その融合が最高！

ーQ ; これからのロック・シーンや音楽業界はどのように変化していくと思いますか？

ここ数年、ロックやメタル・シーンは成長してきたと思うし、各バンドが多くのフォロワーやファンを獲得しているわ。でもこのジャンルは決して主流とはみなされず、ポップ・ミュージックのようなファンの数を得ることはできない。私にとってはこれが大きな問題ではないけど、将来のシーンを予測することは困難であり、ジャンルで色分けすることはあまり意味がないと思う。あとロック、メタルのシーンは時間をかけながら少しずつ暗く、ヘヴィなサウンドが増えてきたと感じているところよ。

ーQ ; では最後に日本のロック、メタル・ファンへメッセージをお願いします。

日本のファンのみなさん、いつもサポートと素敵なメッセージを送ってくれてありがとう！近い将来、みんなと直接会うことを楽しみにしているわ。これからもXTASYのサポートをヨロシクね。We love you!!